「古い家を地震に強くするために修理したら、税金が安くなるって本当?」そう思ったことありませんか。実は、古い建物を耐震化するときには「耐震改修控除」という制度があって、きちんと条件を満たせば、修理にかかったお金の一部が税金から引かれるんです。この記事を読めば、どんな場合に使えて、どのくらい得できるのかがわかりますよ。
- 古い建物を地震に強くする修理をすると、税金が安くなる制度が耐震改修控除です
- 誰でも使えるわけではなく、建物の条件や修理の方法が決まっているので注意が必要です
- 修理費の一部が所得税から減らされるので、実際のお金の負担が減ります
もうちょっと詳しく
耐震改修控除というのは、税制優遇措置の一種です。つまり、国や地域が「古い建物を地震に強くするのは、みんなのためになることだから、その費用を負担する人を応援しよう」と考えて、作った制度なんですね。地震は誰にも予測できない自然災害なので、もしもに備えて建物を強くしておくことはとても大切です。だから、その修理費用の一部を税金から返すことで、所有者がより進んで修理をするようになるようにしているわけです。この制度を使うには、ちゃんとした手続きが必要で、税務署に書類を出さなくちゃいけません。
政府が「古い建物の地震対策」を応援している制度です。だから条件が厳しいのはそのため!
⚠️ よくある勘違い
→ 実は、修理費の全部が控除されるわけではなく、決められた上限の範囲内です。また、その年の所得によって実際に返ってくる金額は変わります。
→ つまり、完全に無料になるわけではなく、一部を国が負担してくれるということ。修理費は自分たちで払わないといけません。
耐震改修控除とは、どんな制度なのか
耐震改修控除という言葉を聞くと、なんだか難しい専門用語に聞こえるかもしれませんね。でも、実は「古い建物を地震に強くするときに、税金を安くしてくれる制度」というシンプルな考え方なんです。
まず「耐震」ということばについて説明しましょう。これは「地震の揺れに耐える」という意味で、つまり、地震が起きたときに建物が壊れないようにすることを言うんです。そして「改修」というのは「古いものを直して、新しくする」ということ。だから「耐震改修」は「古い建物を地震に強くするために直す」という意味になるんですね。
古い建物というのは、今から数十年前に建てられた家やビルのこと。昔の建築基準は、今ほど厳しくないものが多かったので、地震に対する強さが足りないものがあります。そこで、政府が「古い建物を地震に強くしましょう」と推進しているんです。その費用を助成する仕組みの一つが、耐震改修控除なんですね。
控除というのは、「税金から差し引く」という意味です。つまり、修理にかかったお金の一部を、所得税から直接減らしてくれるということ。例えば、修理に100万円かかったとして、そのうち50万円が控除の対象だったとしたら、その50万円分の所得税が安くなるわけです。これは、修理費をぜんぶ返してくれるわけではなく、一部を国が応援してくれるということですね。
この制度がなぜ重要かというと、地震大国である日本では、建物の耐震性が非常に大切だからです。毎年のように地震が起こっているので、多くの建物が地震に強くなるほど、たくさんの人命が守られることになります。だから政府は、耐震改修をする人を応援しているんですね。もしあなたの家が古い建物なら、この制度のことを知っておくと、もしも修理が必要になったときに役に立つと思いますよ。
税金が安くなるということ
税金が安くなるというのは、どういうことなのかもう少し詳しく説明しましょう。大人になると、収入があると所得税という税金を払わなくちゃいけません。これは、給料から自動的に差し引かれることが多いです。その所得税の金額が減るということが「控除を受ける」ということなんです。
たとえば、ある人が一年間に10万円の所得税を払う予定だったとします。でも、耐震改修をして、50万円の控除を受けたとします。そうすると、その人の所得税は減って、もっと少ない額になるわけです。どのくらい減るかは、その人の税率(給料の大きさに応じて変わる税金の割合)によって決まります。つまり、同じ修理をしても、給料が多い人と少ない人では、得する金額が違うということですね。
条件がある理由
耐震改修控除を使うには、いくつかの条件をクリアしないといけません。なぜそんな条件があるのかというと、限られた予算の中で、本当に必要な人に制度が活かされるようにするためです。
例えば、新しい建物や別荘には、この制度は使えません。なぜなら、地震対策の効果が限られているから、あるいは、緊急性が低いからです。また、修理の方法も決まっていて、ただ何となく直すのではなく、建築基準に合わせた適切な耐震工事をしないといけません。こうすることで、修理の質が保たれ、本当に地震に強くなるように工事が進むんです。
耐震改修控除の条件をチェック
耐震改修控除を受けるためには、いくつかの条件があります。これをクリアしないと、この制度を使うことができないので、注意が必要ですよ。
建物に関する条件
まず、対象となる建物についての条件があります。一番大切なのは「昭和56年(1981年)以前に建てられた建物」ということです。なぜこの年かというと、その時に建築基準法が大きく変わって、地震に対する基準がぐんと厳しくなったからなんです。つまり、この年より前に建てられた建物は、地震に対する強さが足りないかもしれないということで、改修の対象になるわけですね。
次に、その建物に「自分たちが実際に住んでいる」ことが条件です。つまり、投資用の物件や別荘では使えないということ。これは、実際に人が住んでいる建物を守ることが目的だからです。また、床面積が50平方メートル以上であることという条件もあります。これはある程度の規模の建物で、地震のリスクが高いものに限定するためですね。
工事に関する条件
修理の方法についても、決まったものがあります。例えば「現在の建築基準法に基づいた耐震工事であること」というのが条件です。つまり、ただ適当に直すんじゃなくて、建築の専門家が「地震に対して、ちゃんと効果がある直し方」をしなくちゃいけないということですね。
また「建築士が耐震診断をして、工事計画を作成すること」も必須です。つまり、プロが「この建物は地震にこのくらい弱いから、このように直す必要がある」と判断したうえで、工事をしないといけないわけです。そして「建築業者が工事をすること」も条件。素人が直すわけじゃなく、ちゃんと技術を持った人たちにやってもらう必要があるんです。
手続きに関する条件
制度を使うには、税務署に書類を提出する手続きが必要です。その際に「工事が完了して、建築士の完了検査報告書がある」ことが条件になります。つまり、工事が「ちゃんと計画通りにできました」ということを、専門家が認めないといけないわけです。
また「控除を受ける年の1月1日時点で、その建物に住んでいる」ことも条件になります。つまり、工事が終わった後で、別の場所に引っ越しちゃったら使えないということですね。
いくら得するのか、具体的に計算してみよう
耐震改修控除を受けると、いったいいくら得するのかということが気になりますよね。ここで具体的に計算してみましょう。
控除の上限金額
耐震改修控除の上限は、現在「250万円」に設定されています。つまり、修理にかかった費用がこれより高くても、控除の対象は最大250万円までということですね。ただし、この金額は時代によって変わることがあるので、実際に制度を使う前には、税務署に確認することが大切です。
また、控除される金額にも上限があります。所得税から引かれる金額は、修理費の10分の1となっていて、最大で25万円です。つまり、250万円の控除が受けられる場合、所得税から25万円が引かれるということになるんですね。
実際の例で考えてみる
具体例で説明しましょう。例えば、修理に200万円かかったとします。この場合、200万円全部が控除の対象です。その10分の1は20万円になります。つまり、その年の所得税から20万円が引かれることになるんですね。
もし修理に300万円かかったとしたら、どうなるでしょう。控除の上限が250万円だから、250万円までが対象です。その10分の1は25万円。ですから、所得税から25万円が引かれるわけです。つまり、100万円以上の修理費がオーバーしても、得する額は変わらないということになるんですね。
実質的な負担の減り方
所得税が減ると、実質的な修理費がどのくらい減るのかというのは、その人の税率によって違います。給料が多い人ほど、税率が高くなるので、同じ控除でも返ってくる税金が多いわけです。
ただし、この制度で重要なことは「修理費がぜんぶ返ってくるわけじゃない」ということです。あくまで「一部を国が応援してくれる」という考え方なんですね。ですから、基本的には修理費は自分たちで払わないといけません。でも、税金が安くなることで、実質的な負担は減るわけです。
申請の手続きと気をつけることポイント
耐震改修控除を使うためには、どんな手続きが必要なのかということを理解することが大切です。ここで、申請の流れと注意点を説明しましょう。
手続きの流れ
耐震改修控除を使う場合の流れは、だいたい以下のようになります。まず、建築士に「うちの建物、地震に強くするにはどうしたらいいですか」と相談します。建築士が耐震診断をして、「どのように直すといいか」というアドバイスをしてくれます。その次に、その計画に基づいて、建築業者が実際に工事をします。工事が終わったら、建築士が完了検査をして「ちゃんとできてます」という報告書を作ります。そして、その報告書などの書類を持って、税務署に行き「耐震改修控除を受けたいです」と申請するわけです。
申請するのは、工事が完了した翌年の税務申告のときです。つまり、2026年に工事が完了したなら、2027年の申告のときに書類を出すということですね。
必要な書類
申請するときに必要な書類は、いくつかあります。建築士の耐震診断報告書、工事計画書、完了検査報告書、工事費用の明細書などです。また、建物の登記簿謄本という「建物が自分のものであること」を証明する書類も必要になります。こうした書類は、建築士や建築業者が用意してくれることが多いですが、自分たちでも確認しておくことが大切ですね。
注意するべきポイント
申請するときに気をつけるべきことがいくつかあります。まず「工事を始める前に、ちゃんと計画を立てることが大切」ということです。計画なしに工事をしてしまうと、後で「実はこの工事は対象外だった」なんていうことになる可能性があるからです。
次に「必要な書類をそろえること」が重要です。書類が不完全だと、申請が受け付けられないことがあります。また「申告期限を守ること」も大切。控除を受けるには、工事が完了した翌年の申告期限内に、税務署に書類を出さないといけません。ついうっかり忘れてしまうと、制度が使えなくなっちゃうんです。
そして、最後に「建築士や建築業者をしっかり選ぶこと」ですね。悪質な業者に引っかかると、品質の悪い工事をされたり、書類を改ざんされたりする可能性があります。評判を調べたり、複数の業者から見積もりをもらったりして、信頼できるところを選ぶことが大切ですよ。
耐震改修控除と他の制度の違い
古い建物の改修に関する制度は、耐震改修控除だけではありません。他にも似たような制度があるので、どう違うのかを理解することが大切です。
リフォーム減税との違い
リフォーム減税というのは、古い建物を改修するときに、税金が安くなる制度の総称です。その中に「耐震改修控除」があるほか、「省エネ改修控除」や「バリアフリー改修控除」など、いろいろな種類があります。つまり、耐震改修控除は、リフォーム減税の一種なんですね。
それぞれの制度は、改修の目的が違います。耐震改修控除は「地震に強くする」のが目的で、省エネ改修控除は「電気やガスをあまり使わないようにする」のが目的です。バリアフリー改修控除は「高齢者や身体が不自由な人でも使いやすくする」のが目的ですね。目的が違うので、条件も、得する金額も、違うわけです。
グリーン住宅ポイント制度との違い
グリーン住宅ポイント制度というのは、省エネ性能が高い住宅や、既存住宅の改修に対して、ポイントを与える制度です。このポイントで商品や工事費用と交換できるんですね。こちらは税金を安くする制度ではなく、ポイントをもらう制度なので、耐震改修控除とは全く違うものです。
ただ、重要なことは「これらの制度を重複して使えない場合がある」ということです。つまり、同じ工事に対して、複数の制度の控除やポイントをもらうことはできないということですね。だから、どの制度を使うのが一番得なのかを、事前に計算して決めることが大切なんです。
自治体の補助金との組み合わせ
耐震改修控除は国の制度ですが、地域によっては、市や県が独自に「耐震改修の補助金」を出していることがあります。これは「修理費の一部を、直接お金でくれる」という制度です。税金から引くのではなく、現金で戻ってくるわけですね。
重要なのは、この補助金と耐震改修控除を組み合わせて使える場合が多いということです。つまり、国の控除ももらい、地域の補助金ももらうことで、修理費の負担がかなり減ることもあるんです。だから、自分の住んでいる地域に、こうした補助金制度があるかどうかを、ぜひ確認してみてくださいね。
