家を買うときって、いろいろ大変だよね。でも「認定長期優良住宅」っていう言葉を聞いたことはありませんか?親世代の家探しの話に出てくることもあるし、不動産の広告でよく目にする。一体何がそんなに「優良」なのか、何か特別な恩恵があるのか……この記事を読めば、その仕組みと理由がバッチリわかるようになりますよ。
- 認定長期優良住宅は、政府が「質がいい」と認めた住宅で、耐震性や省エネなど複数の基準をクリアしている
- 税制優遇と金利優遇により、家を買う人が金銭的なメリットを受けられる
- 建築時に認定申請の手続きと費用がかかるが、長期的には得になる投資
もうちょっと詳しく
認定長期優良住宅は、2008年にスタートした「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」という制度で生まれました。つまり、「いい家をたくさん作ろう」という政府の方針が背景にあるんです。日本の住宅は、平均で30年くらいで壊されることが多いんですけど、欧米では100年以上住み続ける家もあります。だから政府は「長く住める質のいい家を増やしたい」と考えたわけ。そのために、基準をクリアした家には、税金や金利で優遇しよう、という戦略なんですよ。
「長期優良住宅」制度は、政府が「いい家をもっと作ろう」という目的で、優遇措置を用意した仕組み
⚠️ よくある勘違い
→ そんなことはありません。基準をクリアしているだけで、メンテナンスをしないと劣化します。むしろ、定期的な点検・修理が義務づけられています。
→ これが正解。質のいい建築と定期的な保守があってこそ、長持ちするんです。
認定長期優良住宅の7つの基準
では、認定長期優良住宅として認められるには、どんな基準をクリアしないといけないのでしょうか。実は、細かい基準がたくさんあるんです。
耐震性
まず大事なのが耐震性。つまり、地震に強いかどうかということです。日本は地震が多い国だからね。認定を受けるには、現在の建築基準法よりも厳しい基準をクリアしないといけません。簡単に言うと、震度6強の地震が来ても、倒れないレベルの強さが必要です。普通の家でも地震に強いように建てられていますが、認定長期優良住宅はそれをさらに上回る強度を求められるんですよ。
劣化対策
劣化対策というのは、つまり「長く持たせるための工夫」という意味です。木造の家でも、適切な工法を使えば、100年以上持つことができます。例えば、壁の内部の湿度管理を工夫したり、防腐処理をしたり、定期的に点検できる構造にしたりとか。そういう細かい工夫が、認定長期優良住宅では必須なんです。建てたときはきれいでも、雨漏りや木の腐食で劣化していては、長く住めませんよね。だからこそ、劣化を防ぐ対策が大事なんですよ。
維持管理の容易性
家って、建てたら終わりではなくて、ずっとメンテナンスが必要です。維持管理の容易性というのは、つまり「メンテナンスがしやすいかどうか」という意味。配管とか電線とか、劣化しやすい部分って、定期的に交換したり修理したりしないといけません。認定長期優良住宅では、そういった部分に簡単にアクセスできる設計にしないといけないんです。例えば、壁の内側にある配管を検査するための点検口があるとか、電気の分電盤が交換しやすい位置にあるとか。そういった工夫が求められるんですよ。
省エネ対策
最近は地球環境のことも大事だからね。省エネ対策というのは、つまり「エネルギーを無駄に使わない工夫」という意味です。認定長期優良住宅では、断熱性能が良い窓や壁を使ったり、効率的な暖冷房システムを導入したりすることが求められます。これによって、冷暖房の電気代が安くなるし、CO2の排出も減らせるわけ。環境にも家計にも優しい、という一石二鳥なんですね。
バリアフリー対策
認定長期優良住宅では、将来に備えてバリアフリー対策もされていることが多いです。つまり、車いすが通れるくらいの廊下の幅を確保するとか、将来的に手すりが付けやすい下地を用意するとか、そういった対策ですね。人って、年をとると足が悪くなることもあります。最初は元気でも、50年、60年と住んでいると、階段が辛くなったりするかもしれません。そういうときに対応しやすいように、あらかじめ設計されているんですよ。
居住環境への配慮
居住環境への配慮というのは、つまり「住みやすい環境かどうか」という意味です。例えば、採光(日中の明るさ)がしっかり入るとか、通風(風通し)が良いとか、そういった基本的な快適さが基準を満たしていないといけません。また、コミュニティとの関係も考慮されます。近所とのコミュニケーションが取りやすい環境なのか、公共の施設が近いのか、そういったことも見られるんですよ。
住宅履歴の管理
最後に大事なのが住宅履歴の管理。つまり「この家がどんな修理を受けたか、どんな工事をしたか、という履歴を記録しておく」ということですね。修理の履歴が残っていれば、次の所有者が家の状態を正確に把握できます。「この家はいつ屋根を直したのか」とか「いつ配管を交換したのか」とか、そういう情報があると、安心して家を買えるし、売るときも信用できる価格がつくんですよ。
認定長期優良住宅のメリット
さあ、では認定長期優良住宅として認定されると、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。家を買う人にとって、実際のお金に関わることが多いです。
税制優遇
最大のメリットが税制優遇です。つまり、税金が安くなるということですね。具体的には、以下のような優遇があります。
登録免許税の軽減:不動産を買ったときに支払う登録免許税が、通常の0.15%から0.1%に引き下げられます。例えば3000万円の家なら、通常45万円かかるところ、30万円になるわけです。15万円も安くなるんですよ。
不動産取得税の軽減:不動産を買ったときに支払う不動産取得税も安くなります。通常は不動産の価格の3%ですが、認定長期優良住宅なら特例があって、課税標準から1200万円を控除できるんです。つまり、3000万円の家なら、1800万円に対する3%の税金で済む、ということですね。これも数十万円の節約になります。
住宅ローン減税:住宅ローンを借りて家を買うときに、支払った利息の一部を税金から差し引ける制度があります。認定長期優良住宅なら、その控除額が多くなるんですよ。
ローン金利の優遇
銀行で住宅ローンを借りるときに、金利が安くなることがあります。つまり、利息が低くなるということ。認定長期優良住宅は「質がいい家」という証明だから、銀行も「返済不可能になるリスクが低い」と判断するんです。だから金利が優遇されるんですよ。例えば、通常の金利が3%なら、認定長期優良住宅なら2.8%になるとか。これはローンの総額で見ると、数百万円の節約になることもあります。
地震保険料の割引
耐震性が高い家ですから、地震保険の保険料が割引されることがあります。地震が起きた時のリスクが低いと判断されるからですね。毎年支払う保険料が安くなると、長期的にはかなりの節約になります。
認定を取るための手続きと費用
こんなにメリットが大きいなら、誰でも認定を取りたいと思いますよね。でも、そこにはいくつかのハードルがあります。
設計段階での確認申請
認定長期優良住宅にするには、設計の段階から計画を立てないといけません。つまり、「どうやって耐震性を高めるか」「どうやって劣化を防ぐか」「どうやって省エネにするか」という細かい計画を、最初から設計図に盛り込まないといけないんです。
これを実現するには、建築士(つまり、建物の設計のプロ)が、細かい計画書を作る必要があります。通常の設計よりも、もっと詳しく、もっと厳密に検討しないといけません。だから、設計の手数料が高くなることが多いんですよ。大体、通常より50万円〜100万円くらい高くなることが多いです。
性能評価と認定申請
計画ができたら、性能評価という、つまり「この設計は本当に基準を満たしているか」という評価をしてもらう必要があります。これは、指定された評価機関で、専門家が細かくチェックするんですよ。
その後、その評価結果をもとに、認定申請をします。市町村(つまり、地元の役所)に対して「この家を認定長期優良住宅として認めてください」と申請するわけですね。この手続きにも費用がかかります。性能評価で20万円〜40万円、認定申請で5万円〜10万円くらいが目安です。
建築中の検査
そして、実際に建築が進む中でも、定期的な検査が行われます。「本当に設計図通りに建てられているか」ということを、途中途中でチェックするんですよ。この検査も別途費用がかかります。
トータルの費用
つまり、認定長期優良住宅として建てようと思うと、通常の建築費に加えて、大体150万円〜200万円くらい余分にかかってしまうんです。「えっ、そんなに?」って思うかもしれませんね。でも、税制優遇や金利優遇を合わせると、10年以内には元が取れてしまうことが多いんですよ。だから、「今は投資だけど、長期的には得」という計算が成り立つわけです。
こんな人に向いている
では、認定長期優良住宅は、どんな人に向いているのでしょうか。
長く住む予定の人
まず、その家に長く住む予定の人ですね。20年、30年と住み続けるなら、初期費用の150万円〜200万円は、十分に元が取れます。でも、5年後に売却する予定なら、その額は回収しきれないかもしれません。
子どもの代まで受け継ぎたい人
また、その家を子どもの代にも受け継ぎたいという人にも向いています。「親の家を子どもが住む」という場合、その家が質がいい、という証明があると、子どもも安心して住むことができますし、修理の計画も立てやすいですからね。
地震が多い地域に住む人
地震が多い地域に住む人も、メリットが大きいです。耐震性が高いということは、地震のリスクが低いということですから、保険料も安いし、何より安心度が違いますよね。
ローン金利を重視する人
銀行のローン金利が0.2%〜0.3%安くなるのは、大きなメリットです。借入額が大きいほど、その差は大きくなります。3000万円のローンで、金利が0.3%安くなると、総利息で300万円近く安くなることもあります。そういう計算ができる人には、認定長期優良住宅は向いているんですよ。
最後に
認定長期優良住宅について、ざっくりと説明してきましたけど、どうですか。「何か難しそう」という印象から「実は、長く家を持つなら、得な制度なんだ」という理解に変わったんじゃないでしょうか。
住宅ってね、人生で最大の買い物です。だからこそ、「どんな家を選ぶか」は、超大事な決断なんですよ。認定長期優良住宅は、単に「基準をクリアした家」というだけじゃなくて、「政府がお金で応援している、長く住める家」という意味なんです。
親世代が家を買うとき、あるいは自分たちが大人になって家を買うときに、「認定長期優良住宅」という選択肢が頭の中にあると、いろいろな判断ができるようになりますよ。ぜひ、この知識を活かしてみてください。
