再建築不可って何?わかりやすく解説

親から古い家を相続したとき、「これを壊して新しく建て直したい」って思ったことありませんか?でも実は、いくらお金があっても、その土地では新しい建物が一生建てられないというケースがあるんです。それが「再建築不可」という状態なんですよ。これ、相続するまで気づかずに、後で大問題になる人がすごく多いんです。この記事を読めば、なぜそんなことになるのか、どうやって確認するのか、万が一そうなったときにどうしたらいいのかが全部分かりますよ。

再建築不可って何ですか?

いい質問だね。つまり、古い建物を壊して新しく建て直すことができない土地のことなんだ。自分の土地でも、日本の法律で「これは危ないから新しい建物は建てちゃダメ」って判定されてしまう土地があるってわけ。
え、でも自分の土地じゃないですか。どうして国が「建てるな」って言えるんですか?

そこだね。日本には建築基準法という法律(つまり、安全で健康的な建物を建てるために、どんな建物にも守らないといけない基準を決めた法律)があるんだ。君の土地でも、みんなの安全を守るために、この基準を満たしていないと建物を建てられないんだよ。これは法律で決まっているから、誰も逆らえないわけ。
その基準って、どんな基準ですか?

一番有名なのが接道義務というルールなんだ。これは「土地が道路に最低2メートル以上、ちゃんと接していないといけない」って約束のことね。例えば、君の家が細い路地の奥にあって、その路地が1メートルしかない公式な道路じゃない通路だったら、再建築不可になっちゃう。なぜかというと、火事や地震のときに、消防車や救急車が通れないと大変だからね。
📝 3行でまとめると
  1. 古い建物がある土地でも、建築基準法を満たさないと新しく建て直すことができない状態のこと
  2. 特に接道義務(土地が道路に2メートル以上接していないといけないというルール)が守られていないと再建築不可になる
  3. 相続や空き家の購入のときは、この条件をチェックしないと、後で困ったことになる
目次

もうちょっと詳しく

「再建築不可」というのは、実は古い時代の法律がまだ厳しくなかった時期に建てられた家が、今の厳しい法律に合わなくなってしまった状態なんです。昔は「細い路地の奥にあってもいいよ」とか「道路に接していなくてもいいよ」という土地がいっぱい存在していました。でも今は「危ないからダメ」って厳しく決められちゃった。だから古い家は住み続けられるんですけど、壊した瞬間に「新しく建てることはできません」という判定をされてしまうわけです。これを知らずに親の実家を相続してから気づくと、「え、新しく建てられないの?じゃあこの土地、ただの負債じゃん」って絶望することになるんです。

💡 ポイント
古い建物があるからって、それは「新しく建て直せる権利がある」という意味じゃない。法律で許可されているかは別の話。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「古い家が建ってるなら、壊して新しく建て直すのは自由」
→ そう思いたいですよね。でも建築基準法が「ダメ」って言ったら、いくらあなたの土地でもダメなんです。土地を持っていることと「建物を建てる権利がある」ことは別なんですよ。
⭕ 「古い建物が建ってる再建築不可の土地でも、壊さずに住み続けることはできる」
→ その通り。「建て直しちゃダメ」なだけで、古い建物を直して住むのはオッケーなんです。だから「古い空き家を買って、直して住もう」というのは再建築不可でも可能な活用方法です。
なるほど〜、あーそういうことか!

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「再建築不可」って正体は何だろう?

再建築不可というのは、簡単に言うと「今の法律に合わない土地」という意味なんです。でも「法律に合わない」ってどういうことかというと、日本の建築基準法という法律が定めた「安全な建物を建てるための条件」を、その土地が満たしていないということなんですよ。

例えば、あなたが今、新しく家を建てるとしたら、役所に建築確認申請という書類を出して「この土地にこういう建物を建てたいんですけど、大丈夫ですか?」って許可をもらわないといけないんです。この許可をもらうときに、役所の人が「あ、この土地は建築基準法の条件を満たしているな」と判断したら、初めて「OK、建てていいですよ」って言ってくれるわけなんですよ。

ところが、古い時代に建てられた家の中には、当時の法律では OK だったけど、今の厳しい法律では NG になってしまった土地がいっぱいあるんです。例えば、昭和30年代(1950年代)に建てられた家は、当時は「細い路地の奥でも大丈夫」だったんですが、今は「最低でも道路に2メートル以上接していないとダメ」という条件ができちゃった。だから、その古い家を壊した瞬間に「新しく建てることはできません」という判定をされちゃうわけですね。

つまり、再建築不可というのは「古い法律と新しい法律のズレ」から生まれた問題なんです。古い建物は「既存建物だから、古い法律で建っていても住み続けていいよ」という既得権益(つまり、昔からあるから許されている権利)があるんですけど、壊した瞬間にこの既得権益は消えちゃって、新しい法律が適用されるようになるんですよ。だから「新しく建てるときは新しい法律を満たさないといけませんね」ってなっちゃうわけです。

再建築不可になる一番多い理由は、さっきも出た接道義務というやつなんです。これは「建物を安全に建てるためには、土地が公式な道路に最低2メートル以上、ちゃんと接していないといけない」というルールなんですね。なぜそんなルールがあるかというと、火事や地震のときに、消防車や救急車が入れないと大変だからなんです。あと、大きなトラックが通れないと、建材の搬入とか、生活に必要な物資の搬入ができないから、安全で快適な生活ができないじゃないですか。だからそういうルールが必要なわけです。

なぜこんな土地が生まれた?昔の法律を知ろう

実は、日本中に再建築不可の土地がかなりいっぱいあるんです。国の統計によると、全国で何百万件という単位で存在していると言われています。なぜこんなに多いかというと、日本が都市化する過程で、昔は「どんどん家を建てよう」という時代があったからなんですよ。

戦後、日本がどんどん豊かになっていった時代(1950年代から1970年代くらい)には、農地だったところに住宅地を作ったり、細い路地を通して、その奥に小さな家をいっぱい建てたりしていました。当時は法律が今ほど厳しくなかったから「細い路地の奥でいいよ」「道路に1メートルしか接していなくてもいいよ」という感じだったんです。

その理由は、当時はそこまで厳しく考えなかったからなんですよ。「とにかくたくさんの人が家を持てるようにしよう」という方針だったから、細かいルールはあんまり厳しくしなかったわけです。でも、その後、火事があったときに細い路地では消防車が入れないで被害が広がったとか、地震が起きたときに道が狭くて避難できなかったとか、いろいろな問題が起きたんですね。

そういう問題を受けて、1980年代に建築基準法が大きく改正されて「今後は道路に2メートル以上接していないとダメ」という厳しいルールが決められたんです。これは世の中の人の安全を守るためのルールなんですよ。でも、それによって、昔建てられた家は「古い基準で建っているから住み続けていいけど、壊したら新しい基準で新しく建てないといけない」という状況が生まれちゃったわけです。

つまり、再建築不可というのは「昔の法律と今の法律のズレ」によって生まれた、ある意味では不可抗力(つまり、誰も悪いわけじゃなく、時代の流れで生まれてしまった状況)なんですね。親から受け継いだ土地が再建築不可だったとしても「前の持ち主が悪い」わけじゃなくて「法律が変わったから、こういうことになった」というわけです。これを理解していることが大切なんですよ。

こういう背景があるから、今、親から土地を相続する世代の人たちが、再建築不可の問題に直面することがすごく多いんです。昭和時代に建てられた古い家の相続って、ほんとに再建築不可であることが多いんですよ。だから「親から家を相続したら、とりあえず建築基準法に合っているかどうかチェックする」っていう手順が、今はすごく大切な知識になってるんです。

接道義務って何だろう?道路とのルールを詳しく

接道義務という言葉を何度も出しているので、ここで詳しく説明しましょうね。これが再建築不可になる一番多い理由なんですよ。

接道義務というのは「土地が公式な道路に、最低でも2メートル以上、ちゃんと接していないといけない」という決まりのことです。つまり、あなたが土地に新しく家を建てるときに、その土地の敷地が道路に何メートル接しているかということが大事だということなんですね。道路に 5 メートル接していれば大丈夫、3 メートル接していても大丈夫。でも 1 メートルしか接していなかったら、これは接道義務を守っていないから、新しく建てることができませんということになるわけです。

でも、ここで大事な言葉が「公式な道路に接しているかどうか」という部分なんですよ。例えば、あなたが細い路地を通って家に行く場合、その細い路地は「公式な道路」でしょうか、それとも「個人の私道」でしょうか。もしそれが個人の私道だったら、たとえ土地がその私道に 10 メートル接していても、接道義務を守っていないことになるんです。なぜかというと「緊急車両(消防車とか救急車)が自由に通行できない可能性がある」からなんですよ。

つまり、接道義務の本当の目的は「建物を建てるときに、消防車や救急車が行き来できる状況にしておく」ということなんですね。万が一火事が起きたときに「あ、この道は狭くて消防車が入れません」だと大変ですよね。救急車も通れないかもしれません。あと、引っ越しのときに大きなトラックが来ても、入れないような細い道だと生活が大変になります。だからそういう状況を避けるために「最低でも 2 メートルの公式な道路に接していないといけない」というルールが決められたわけです。

再建築不可になる典型的なケースというのは「細い路地の奥に古い家がある」というパターンなんですよ。例えば、あなたの祖父母が 1960 年代に、農地だったところを買ってきて、細い路地を通して、その奥に家を建てたとします。当時は「大丈夫、大丈夫」という感じだったから、路地の幅は 1.5 メートルくらいしかないし、公式な道路に接している部分も 1 メートルくらいだったとします。そしたら、その古い家は「既存建物だから住み続けていいよ」という扱いになるんですけど、もしそれを壊して新しく建てたいと思ったら「あ、道路への接面が足りないから、新しくは建てられません」ということになっちゃうわけです。

接道義務を守るために、実は昔はいろいろな工夫がされていたんですよ。例えば「周りの人たちで協力して路地を広くしよう」とか「道路になるように地域全体で手続きをしよう」とか、そういう動きがありました。でも、昔の細い路地に家がいっぱい建っているような地域だと、全員が協力しないといけなくて、現実的には難しいことが多いんです。だから、再建築不可の土地というのは、そのまま古い家を直しながら住み続けるか、空き家のままになるか、土地を売却するしか選択肢がない、という状況になっちゃうわけですね。

再建築不可だと何が困るの?生活への影響

再建築不可という判定を受けると、実は生活面でいろいろな困ったことが起きるんですよ。単に「新しく建てられないだけ」ではなくて、土地の価値とか、将来の選択肢とか、いろいろなことに影響します。

一番大きな問題は「土地の価値がめちゃくちゃ下がる」ということです。例えば、同じような立地で、建築基準法に合っている土地と、再建築不可の土地があったとしましょう。建築基準法に合っている土地なら、誰でも「古い家を壊して新しく建てられるな」って思うから、買い手がいっぱいいるんですよ。不動産屋さんに行ったら「この土地いい立地ですね。新しく家を建ててみませんか」って営業されます。でも再建築不可の土地だと「あ、新しく建てられないんですね。でしたら、興味ありません」ってなっちゃうんです。

つまり、買い手がめっちゃ減っちゃうわけですよ。だから土地の値段も、建築基準法に合っている土地の 3 分の 1 とか、半分くらいになっちゃうことが多いんです。親から「土地を相続しました。これを売ったら 1000 万円になりますよ」って思っていたのに「あ、再建築不可だから 300 万円くらいですね」と言われたら、ショックですよね。

もう一つの困ったことは「古い建物を直しながら住み続けないといけない」ということなんです。新しく建て直すことができないから、古い建物を大事にメンテナンスしながら住み続けないといけないわけです。でも古い家って、どんなに直しても「古い」ですよね。寒いとか、梅雨の時期に湿度が高いとか、壁がカビくさいとか、いろいろな問題があるんです。でも新しく建て直すことができないから、ずっとそれと付き合っていかないといけないわけです。

あと「銀行からお金を借りにくくなる」という問題もあるんですよ。もし古い家をリフォームするのに、銀行からローンを借りたいと思ったとしましょう。銀行の人が「この土地は再建築不可ですね。最悪の場合、この建物を壊すことができないから、この土地の担保価値がないですね」って判定されちゃうんです。そしたら「ローンは貸せません」ということになっちゃったり、借りられたとしても金利が高くなっちゃったりするんですよ。

更に「相続するのが大変」という問題もあるんです。親から土地を相続しようとしたときに「あ、再建築不可だから、相続したくない」って思う人もいるんですよ。だって、価値がない土地を相続したら、固定資産税こていしさんぜいの支払い義務だけが残るじゃないですか。だから、親が複数いるときに「誰がこの土地を相続するか」で揉めることもあるんです。

それから「更地にすることができない」という困った状況もあるんですよ。例えば、古い家が建っていて、それを壊して更地にしたいと思ったとします。でも壊して更地にしたら「あ、新しく建てられない土地になりました」ということになるから、土地の価値がもっと下がっちゃうんです。だから「壊したいけど、壊したら損だから、そのままにしておく」という人がいっぱいいるわけですよ。その結果、空き家がいっぱい増えちゃう、という大きな社会問題になってるんです。

つまり、再建築不可というのは「個人の問題」ではなくて「日本全体の問題」なんですね。古い建物の相続を受け取った人たちが困っているし、その結果、全国に空き家がいっぱい増えてるわけです。だから、政府も「どうにかしないといけない」と考えて、いろいろな対策を考えているわけですよ。

でも対策があるんだ。再建築不可を何とかする方法

再建築不可だと困ることばかりだ、と思うかもしれませんが、実は対策がいくつかあるんですよ。完全に問題を解決できるわけではありませんが、状況をよくする方法があります。

一つ目の対策が「道路を広くする」という方法です。例えば、細い路地に接している土地が何個かあったとして、その路地を広くして「公式な道路」にしてしまう、という手続きがあるんですね。これを道路の認定(つまり、地方自治体が「この細い路地は道路として認めます」という手続き)といいます。もし、この手続きを行って、その細い路地が 2 メートル以上の公式な道路になってしまえば、接道義務をクリアできるから、再建築不可ではなくなっちゃうわけです。

でも、この方法は現実的には難しいんですよ。理由は「細い路地に住んでいる全員の同意が必要」だからなんです。もし 1 件だけ反対する人がいたら、道路の認定はできないんですよ。だから、昔からそこに住んでいる人たちをみんな説得しないといけません。これは、正直、めちゃくちゃ大変なんです。

二つ目の対策が「隣の土地を買ったり、借りたりする」という方法です。もし自分の土地に接道義務がなかったけど、隣の人が「あ、あなたの土地に私の土地を一部割いてあげるよ」って協力してくれたら、接道義務をクリアできるかもしれません。つまり、隣同士で協力して「私たちの土地は、一緒に 2 メートル以上、道路に接しています」という状況を作ってしまう、という方法ですね。でも、これも隣の人の協力が必要だから、現実的には難しいことが多いんです。

三つ目の対策が「古い建物をリフォームして住み続ける」という方法です。新しく建て直すことはできないけど、古い建物を直して住み続けることはできますよね。だから「古い家を大事にメンテナンスしながら、そこに住み続ける」というのが、現実的な選択肢なんですよ。実は、最近「古い家を直して住む」というのが、環境問題の観点からも注目されてるんです。新しく建てるより、古い建物を直すほうが、環境にも優しいし、地域の雰囲気を保つこともできるからね。

四つ目の対策が「シェアハウスや賃貸住宅として活用する」という方法です。古い建物を、複数の人でシェアして住むシェアハウスにしたり、誰かに貸す賃貸住宅にしたりする、という方法ですね。こうすれば、古い建物を有効活用しながら、収入を得ることもできるわけです。

五つ目の対策が「売却する」という方法です。これは「困った。もう持っていたくない」という人の選択肢ですね。でも、さっきも言ったように、再建築不可の土地は値段が安いんです。ただし「古い家をリフォームして住みたい」という人や「土地を有効活用したい」という人は、再建築不可の土地でも買ってくれることがあります。だから、売却するのであれば、その特徴を活かして「古い建物をリフォームして住みたい人向け」とか「投資家向け」とか、そういう売り方をするといいんですよ。

六つ目の対策が「法律的な手続きを使う」という方法です。実は、建築基準法には「特例」というのがあって、ある条件を満たしていると「再建築不可でも、特別に新しく建てることが許可される場合がある」というものなんですよ。例えば、隣の人が協力して「この土地と隣の土地を合わせたら、接道義務をクリアする」とか、道路に接する方向を工夫したら「あ、実は接道義務をクリアしていた」とか、そういう特例があるんです。だから、再建築不可だと思い込まないで「本当に駄目なのか、弁護士さんや建築士さんに相談してみる」というのも大事な対策なんですよ。

つまり、再建築不可というのは「絶対に新しく建てられない」わけではなくて「通常のやり方では新しく建てられない」ということなんですね。工夫次第で、何とかなることもあるし、古い建物を直して住み続けるという選択肢もある。だから「再建築不可になった。終わった」と思わずに「どうしたら有効活用できるか」と考えることが大事なんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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