労働契約法って何?わかりやすく解説

「シフト急に減らされた」「突然クビって言われた」「サービス残業が当たり前になってる」……バイトや就職したての人なら、こういうモヤモヤを感じたことがあるんじゃないかな。でも「法律のことはよくわからないし……」って泣き寝入りしてる人、めちゃくちゃ多いんだよ。実はそういうときに守ってくれるのが労働契約法っていう法律で、この記事を読めばその中身がちゃんとわかるよ。

労働契約法って聞いたことあるけど、何をする法律なの?難しそう……

簡単に言うと「働く人と会社のあいだで結ぶ約束のルールを決めた法律」だよ。たとえばアルバイトを始めるとき、「時給1200円で週3日働きます」って約束するよね。その約束が対等に・ちゃんと守られるようにするために存在してるんだ。
バイトにも適用されるの?正社員だけじゃないの?

バイトもパートも派遣も、会社と雇用契約を結んで働く人は全員対象だよ。「自分はただのバイトだから……」って思わなくて大丈夫。労働契約法は正社員かどうかじゃなくて、「雇われて働いてるかどうか」で判断するんだ。
じゃあ会社が急に「明日からクビ」とか言ってきても、この法律が守ってくれるの?

そう!労働契約法には「解雇権濫用法理」っていうルールがあって、つまり「正当な理由もなく一方的にクビにしてはいけない」ってこと。ちゃんとした理由がないクビは無効になるんだよ。会社側が「気に入らないから」だけでクビにするのは違法になるんだ。
会社が一方的に給料を下げたりするのもダメってこと?

基本的にはダメだよ。労働契約法では「労働条件を変えるときは労働者の同意が必要」って決まってるんだ。ただし就業規則(つまり会社のルールブックのこと)の変更で労働条件が変わるケースもあって、そこには細かい要件がある。一方的に不利な条件を押しつけるのは、法律違反になりうるんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 労働契約法は、働く人と会社の約束(労働契約)のルールを定めた法律で、バイトやパートにも適用されるよ。
  2. 正当な理由のない解雇は無効になる解雇権濫用法理など、働く人を守るルールが具体的に書かれているよ。
  3. 有期契約(期間が決まってる契約)を5年超えて更新し続けると無期転換ルールが使えて、雇用が安定するよ。
目次

もうちょっと詳しく

労働契約法は2008年に施行された法律で、それまでバラバラだった「働く人と会社の約束ルール」を一か所にまとめたものだよ。大きく分けると「労働契約を結ぶときのルール」「契約内容を変えるときのルール」「解雇や雇い止めのルール」「有期契約のルール」の4つが柱になってる。労働基準法ろうどうきじゅんほうが「最低限の労働条件」を守らせる法律なのに対して、労働契約法は「契約そのものの公平さ」にフォーカスしてるのがポイント。違反しても罰則はないけど、裁判で争うときに「この契約は無効だ」って判断する根拠になるから、実際の効力はとても大きいんだよ。つまり「罰金はないけどルール違反は法的に通用しない」ということ。

💡 ポイント
罰則はなくても裁判での根拠になるから、実際の効力はバッチリあるよ!

⚠️ よくある勘違い

❌ 「試用期間しようきかん中はクビにされても文句言えない」
試用期間しようきかんでも労働契約は成立してるから、正当な理由なしのクビは法律違反になりうる。「試用期間しようきかんだから何でもあり」は会社側の都合のいい解釈なんだ。
⭕ 「試用期間しようきかんでも不当解雇は無効になる場合がある」
試用期間しようきかんは「本採用かどうかを見極める期間」であって、解雇ルールが完全になくなるわけじゃない。理由のない解雇なら争える可能性があるよ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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労働契約法ってそもそも何?背景から理解しよう

法律ができるまでの歴史

2008年以前、日本には「労働基準法ろうどうきじゅんほう」という働く人の最低ラインを守る法律はあったんだけど、「会社と働く人がどんなふうに契約を結ぶか」についてのルールはバラバラだったんだよ。裁判所が判例(つまり過去の裁判の判断のこと)を積み重ねてルールを作っていたんだけど、それだと「知ってる人だけ得をする」状態になりがちだった。

そこで登場したのが労働契約法。バラバラだったルールを法律という形でまとめることで、「知らなかった」で損をする人を減らそうとしたんだ。バイトだろうと正社員だろうと、同じルールで守られるべきでしょ?ってのが基本的な考え方だよ。

労働基準法ろうどうきじゅんほうとの違いは?

よく混同されるのが「労働基準法ろうどうきじゅんほう」と「労働契約法」の違いだよ。簡単に整理するとこんな感じ。

  • 労働基準法ろうどうきじゅんほう最低賃金さいていちんぎん残業代ざんぎょうだい・休日など「これ以下はダメ」という最低ラインを定めた法律。違反したら会社に罰則がある。
  • 労働契約法:契約を結ぶ・変える・終わらせるときのルールを定めた法律。罰則はないが、違反した契約は無効と判断される。

たとえば学校で言うと、労働基準法ろうどうきじゅんほうは「校則(最低限これは守れ)」で、労働契約法は「先生と生徒のあいだで交わす約束のルール(一方的に条件を変えてはいけない)」みたいなイメージだよ。どちらも大事だけど、役割が違うんだ。

誰が対象になるの?

労働契約法が適用されるのは「労働者と使用者」のあいだ。労働者とは「会社に雇われて働く人」のことで、正社員・パート・アルバイト・契約社員・嘱託社員など、雇用形態こようけいたいは関係ない。一方で「フリーランス(つまり個人事業主こじんじぎょうぬしとして仕事を請け負ってる人のこと)」は原則として対象外だよ。自分が「雇われてる」のか「仕事を請け負ってる」のかで、適用されるルールが変わってくるんだ。

労働契約を結ぶときの3つのルール

ルール①:合意の原則

労働契約法の大原則は「合意の原則」、つまり「お互いが納得して契約を結ぶ」ってことだよ。会社が「これが条件だ」と一方的に押しつけても、働く人が同意しなければ契約は成立しない。友だちと「今日の放課後、一緒に勉強しよう」って約束するのと同じで、片方が無理やり決めた約束は本当の約束じゃないよね。それと同じ考え方が労働契約にも適用されるんだ。

ルール②:書面で明示する義務

「口約束でも契約は成立する」とはいっても、後から「言った・言わない」になりやすいよね。だから労働契約法では、労働契約を結ぶときに労働条件を書面で示すことが求められてるんだ(これは労働基準法ろうどうきじゅんほうにも義務として書かれてる)。具体的には賃金・労働時間・仕事の場所・契約期間などを書いた「労働条件通知書」を渡すのが一般的だよ。もしそれを出してもらえていない場合は「ください」って言う権利があるし、言える状況にない場合は相談窓口に問い合わせるのが正解だよ。

ルール③:就業規則との関係

会社には「就業規則」、つまり「社内のルールブック」みたいなものがある。大事なのは「労働契約の内容が就業規則を下回ることはできない」ってことだよ。たとえば就業規則に「有給は年10日」と書いてあるのに、個別の契約で「あなたは有給なし」と決めるのはダメ。就業規則は働く人にとっての「最低保障ライン」みたいな役割を持ってるんだ。

労働条件を変えたいときのルール

原則は「合意」が必要

いちど決めた労働条件を変えるとき、基本的には働く人の同意が必要だよ。給料を下げる・勤務地を変える・仕事内容を変えるなど、労働者に不利になる変更は特に慎重に扱われるんだ。会社側が「会社の都合だから」と一方的に変えることは、原則として認められない。

たとえば、バイト先から「来月から時給を100円下げる」と突然言われたとしよう。自分が「わかりました」と同意しなければ、その変更は無効になる可能性があるんだ。もちろん「辞めてもいいけど」みたいな圧力をかけられることもあるけど、それはまた別の問題(不当な圧力は違法になりうる)だよ。

就業規則の変更で労働条件が変わるケース

「じゃあ会社は就業規則を変えれば、働く人の同意なしに条件を変えられるの?」って思う人もいるかもしれない。労働契約法はここについてもちゃんとルールを設けてるよ。就業規則の変更によって労働者に不利な条件変更をするためには、以下の要件をすべて満たす必要があるんだ。

  • 変更の内容が合理的(つまり「理由として筋が通ってる」こと)
  • 就業規則を労働者に周知させている(つまりちゃんと知らせてる)こと

「会社のルールを変えた」だけで、働く人への通知もなし・理由も不合理では認められないんだよ。「知らなかった」「納得できる説明がなかった」は、働く人を守る理由になりうるんだ。

解雇・雇い止めのルールを知っておこう

解雇権濫用法理とは?

「解雇権濫用法理」という言葉、さっきの吹き出しでも出てきたよね。これは「正当な理由なく一方的に解雇することは無効」というルールのこと。日本では簡単に社員をクビにできないのは、このルールがあるからなんだよ。具体的には次のような場合でないと、解雇は「客観的に合理的な理由がない」として無効になりうる。

  • 能力が著しく低く、改善の見込みもない場合
  • 重大な規律違反(横領・暴力など)があった場合
  • 会社の経営が本当に危機的で、整理解雇が必要な場合

「なんか気に入らないから」「最近元気がないから」みたいな理由は、まったく正当な理由にならないんだよ。

整理解雇の4要件

会社の経営が苦しくてリストラをする場合は「整理解雇」と呼ばれるんだけど、これも好き勝手にはできないんだよ。裁判所の判例では、整理解雇が有効と認められるためには次の4つをクリアする必要があるとされてるんだ。

  • 人員削減の必要性:本当にリストラが必要な状況か
  • 解雇回避の努力:役員報酬カットや残業削減など、解雇以外の方法を試みたか
  • 人選の合理性:クビにする人の選び方に合理的な基準があるか
  • 手続きの妥当性:労働者や組合に説明・協議をしたか

会社が「経営が苦しいから」と言うだけでは不十分で、これらをきちんとクリアしていないと解雇は無効になりうるんだ。

雇い止めとは?

「雇い止め」とは、有期契約(つまり期間が決まった契約)の更新をせずに契約を終わらせることだよ。「契約期間が終わったんだから当然でしょ」と思うかもしれないけど、そう単純じゃない。何度も更新を繰り返してきた場合や、「また更新してもらえる」と合理的に期待できる状況だった場合は、雇い止めも解雇に準じた扱いになるんだよ。つまり正当な理由がないと無効になりうるってこと。

5年ルール「無期転換」って何?

有期契約が5年を超えたらどうなる?

2013年に労働契約法が改正されて、「無期転換ルール」というとても重要な制度が加わったんだよ。これは「同じ会社で有期労働契約を繰り返し更新して、通算5年を超えたら、労働者の申し込みで無期労働契約(つまり期間の定めのない契約)に転換できる」というルールだよ。

たとえばコンビニでアルバイトを3年契約×2回(合計6年)続けたとしよう。この場合、自分から「無期契約にしてください」と申し込むことができるんだ。会社はこれを断ることができないんだよ。

なぜこのルールができたの?

有期契約は「更新しない」という選択肢が会社にあるから、働く人は「更新してもらえなかったらどうしよう」と弱い立場に置かれやすいんだよね。それが続くと「嫌なことがあっても言い出せない」「不当な要求も断れない」みたいな状況になりやすい。無期転換ルールは、そういった不安定な状況をずっと続けるのはやめましょう、という考えから生まれたんだ。

申し込まないと自動的に無期転換はされない

大事なのは「自分で申し込まないと無期転換は起きない」ってことだよ。5年を超えても「申し込めばできる権利がある」状態になるだけで、自動的に変わるわけじゃないんだ。会社が「5年経ちましたよ、どうしますか?」と教えてくれる義務は今のところないから、自分でしっかり把握しておく必要があるんだよ。バイト先での契約期間は自分でメモしておくといいかもね。

無期転換後の待遇は変わるの?

「無期転換したら正社員と同じ待遇になるの?」って思う人も多いんだけど、残念ながら無期転換≠正社員化なんだよ。無期転換後も「無期パート」「無期アルバイト」という扱いのままで、給料や仕事内容は変わらないことが多い。ただ「雇用が安定する」「突然の雇い止めがなくなる」という点で大きな意味があるんだよ。将来の見通しが立てやすくなるのは、やっぱり大事なことだよね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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