労働保険って何?わかりやすく解説

「労働保険って給与明細に書いてあるけど、何のお金なの?」って思ったこと、一度はあるんじゃないかな。働いてお金をもらうとき、ちょっとだけ引かれてる謎の項目……それが今日のテーマ、労働保険だよ。仕事中にケガしたらどうなるの?急に会社クビになったら生活どうなるの?そんな「もしも」のときにしっかり守ってくれる仕組みが労働保険なんだ。この記事を読めば、給与明細の見方が変わるし、「働く」ってことの安心感が全然違ってくるよ。

給与明細に「労働保険料」って書いてあったんだけど、これって何?なんか勝手に引かれてる感じがして……

いい質問だね!労働保険っていうのは、「仕事中のケガ」や「失業」から守ってくれる国の保険のことだよ。大きく分けると労災ろうさい保険」雇用保険こようほけんの2つがセットになってるんだ。みんなが少しずつお金を出し合って、困ったときに助け合う仕組みだよ。
2つあるの?それぞれ何が違うの?

労災ろうさい保険は「仕事中や通勤中にケガをしたとき」に治療費や休んだ分の給料を補ってくれるもの。雇用保険こようほけんは「仕事を失ったとき」や「育児休業いくじきゅうぎょう中」にお金をもらえる仕組みだよ。たとえば、工事現場で足を骨折したら労災ろうさい保険、会社が倒産して職を失ったら雇用保険こようほけんが使えるイメージだね。
保険料って全部自分が払うの?なんかもったいない気がする……

実はそうじゃないんだよ!労災ろうさい保険の保険料は全額、会社が払うんだ。雇用保険こようほけんは会社と従業員が一緒に負担するけど、会社の負担割合のほうが多い。だから給与明細から引かれる額はほんの少しだよ。みんなが使う「公共のセーフティネット」だから、社会全体でコストを分け合う仕組みになってるんだ。
じゃあアルバイトでも入れるの?正社員だけじゃないの?

労災ろうさい保険はすべての労働者が対象だよ。アルバイトでも日雇いでも、仕事中にケガをしたら使えるんだ。雇用保険こようほけんは条件があって、週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば加入義務があるよ。長く働くパートさんなら対象になることが多いね。
📝 3行でまとめると
  1. 労働保険は 労災ろうさい保険」と「雇用保険こようほけん の2つをセットにした、働く人を守る国の制度だよ
  2. 労災ろうさい保険は 仕事中・通勤中のケガや病気雇用保険こようほけん失業や育休 をカバーしてくれる
  3. 保険料は会社と折半(労災ろうさいは全額会社負担)で、アルバイトも条件次第で対象になるよ
目次

もうちょっと詳しく

労働保険は「働く人を守るセーフティネット」として、国が法律で義務づけた制度だよ。会社は従業員を1人でも雇ったら、原則として労働保険に加入しなきゃいけない。労災ろうさい保険の保険料率は業種によって違って、危険度が高い建設業や鉱業は高め、デスクワーク中心のオフィス系は低めに設定されてる。雇用保険こようほけんの料率は毎年変わることがあって、給与明細の数字が微妙に変わるのはそのせいだったりするんだよ。保険料を計算するときは「賃金総額×保険料率」で出すから、給料が高いほど保険料の絶対額も上がる仕組みになってるね。

💡 ポイント
労災ろうさい保険料は全額会社負担!給与明細から引かれるのは雇用保険こようほけん分だけだよ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「労働保険に入ってなくても、仕事中のケガは健康保険けんこうほけんで治療できる」
→ 仕事中のケガに健康保険けんこうほけんは使えないルールになっています。健康保険けんこうほけんはプライベートのケガや病気用で、仕事中・通勤中は必ず労災ろうさい保険を使う必要があります。
⭕ 「仕事中・通勤中のケガは、必ず労災ろうさい保険で対応する」
→ たとえ会社が「健康保険けんこうほけんを使って」と言っても、労災ろうさい隠しになる場合があります。労災ろうさい申請は労働者の権利なので、しっかり申請しましょう。
なるほど〜、あーそういうことか!

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労働保険ってそもそも何?仕組みを丸ごと理解しよう

「労働保険」という言葉、大人でも意外とふわっとしか知らない人が多いんだよね。一言でいうと、働く人が「仕事でのリスク」から守られるための国の保険制度のことだよ。

日本では、お医者さんにかかるときに使う「健康保険けんこうほけん」、老後のお金がもらえる「年金保険」、そして「労働保険」の3つが社会保険の柱になってる。このうち労働保険は特に「仕事に関わるリスク」に特化してるのが特徴なんだ。

労働保険は2つの保険のセット

労働保険は次の2つで構成されてるよ:

  • 労災ろうさい保険(労働者災害補償保険)……仕事中や通勤中に起きたケガ・病気・死亡をカバーする保険。つまり「仕事絡みのアクシデント補償」ということ。
  • 雇用保険こようほけん……失業したとき・育休・介護休業中などにお金を受け取れる保険。つまり「働けなくなった・職を失ったときの生活費補助」ということ。

スポーツに例えると、労災ろうさい保険は「試合中のケガ代を出してくれるスポーツ保険」、雇用保険こようほけんは「チームを離れた間の生活を支えてくれる給付金きゅうふきん」みたいなイメージだよ。

誰が加入するの?

会社(事業主)が従業員を1人でも雇った時点で、原則として労働保険に加入する義務が生まれるよ。農業・水産業など一部の例外を除いて、ほぼすべての会社・事業所が対象なんだ。逆にいうと、会社は「うちは小さいから関係ない」とは言えないってこと。法律で義務づけられてるから、「入る・入らない」の選択肢はないんだよ。

労災ろうさい保険の中身——仕事中のケガは全部カバーされるの?

「仕事中にケガした」って言葉を聞くと、工事現場での事故とか、重い荷物で腰を痛めたとか、そういう場面をイメージするかもしれないね。でも労災ろうさい保険でカバーされる範囲はもっと広いんだよ。

業務災害と通勤災害

労災ろうさい保険のカバー範囲は大きく2種類に分かれてる:

  • 業務災害……仕事をしている最中に起きたケガや病気。たとえば、倉庫で台車を押してて転んで骨折した、パソコン作業をずっと続けて腱鞘炎になった、など。
  • 通勤災害……家と職場の間を移動中に起きたアクシデント。たとえば、自転車で出勤途中に車にはねられた、駅の階段で転んだ、など。

ポイントは「会社の指示のもとで動いている時間・場所かどうか」だよ。お昼休みに社外でランチしてるときは少し微妙になるし、会社の飲み会帰りも状況によって判断が変わる。だから「これって労災ろうさいになる?」と思ったときは、黙って健康保険けんこうほけんを使わず、まず会社や労働基準監督署に相談するのが鉄則だよ。

労災ろうさい保険で何をもらえるの?

ケガや病気の内容によって、もらえる給付の種類が変わるよ:

  • 療養補償給付……治療費を全額カバー。つまり「病院代0円」ということ。
  • 休業補償給付……仕事を休んでいる間、給料の約80%を受け取れる。
  • 障害補償給付……ケガや病気が原因で体に障害が残った場合に一時金か年金が出る。
  • 遺族補償給付……労働者が亡くなった場合に残された家族に年金や一時金が支給される。

健康保険けんこうほけんだと「自己負担3割」が当たり前だけど、労災ろうさい保険は自己負担ゼロ。これが大きな違いだよ。仕事中のケガでお金を払うのは変な話だもんね。

雇用保険こようほけんの中身——失業したらいくらもらえるの?

会社を辞めたり、倒産やリストラで職を失ったりしたとき、次の仕事が見つかるまでの間って生活費が心配だよね。そのときに頼れるのが雇用保険こようほけんだよ。

失業給付しつぎょうきゅうふ(基本手当)のしくみ

雇用保険こようほけんで一番よく知られてるのが「失業給付しつぎょうきゅうふ」。正式には基本手当という名前で、ハローワーク(つまり公共職業安定所ということ)に登録して求職活動をしながら受け取れるお金だよ。

もらえる金額は「在職中の給料の約50〜80%」が目安で、給料が低いほど割合が高くなる仕組みになってる。受け取れる期間は、働いていた年数や退職理由によって変わるよ:

  • 自己都合退職(自分から辞めた場合)……90〜150日が目安。待機期間が2か月ほどある。
  • 会社都合退職(リストラ・倒産など)……90〜330日と長め。待機期間が7日だけで早めに受け取れる。

育児休業いくじきゅうぎょう給付金きゅうふきん雇用保険こようほけんから出る

雇用保険こようほけんは失業したときだけじゃなく、育児休業いくじきゅうぎょうを取った人にも給付金きゅうふきんを出してくれるよ。育休中は仕事を休んでいるから給料が出ないよね。そこで雇用保険こようほけんから「育児休業いくじきゅうぎょう給付金きゅうふきん」として、休業開始から180日間は給料の67%、それ以降は50%が支給されるんだ。「育休を取りたいけどお金が心配で……」という人を支えるための制度だよ。他にも介護休業給付や教育訓練給付など、いろんな場面でお金をもらえる仕組みが含まれてるんだよね。

保険料はどうやって決まるの?給与明細の数字を解読しよう

給与明細に書かれている「雇用保険こようほけん料」の数字、何となく見てたけど実際にどうやって計算されてるの?って思うよね。実はシンプルな計算式で決まってるんだよ。

雇用保険こようほけん料の計算式

従業員が負担する雇用保険こようほけん料は、次の計算式で出るよ:

雇用保険こようほけん料(本人負担分)= 給与総額 × 雇用保険こようほけん料率(本人分)

2024年度の料率でいうと、一般的な会社員の場合、本人負担は1000分の6(0.6%)だよ。月給20万円なら20万×0.006=1,200円が引かれる計算になる。ランチ1回分より少し多いくらいだね。

会社側はもっと多くて、1000分の9.5(0.95%)を負担してる。つまり会社のほうが多く出してくれてるんだよ。

労災ろうさい保険料は会社が全額負担

労災ろうさい保険の保険料は全額会社が負担するから、給与明細に「労災ろうさい保険料」という項目が出てくることはないよ。だから「給与明細に労働保険料って書いてある」という場合、それは実質的に「雇用保険こようほけん料」のことを指してることが多い。業種によって労災ろうさい保険料率は全然違って、建設業や鉱業は高く、小売業や飲食業は低めに設定されてるよ。危険な仕事ほど保険料が高い、という理屈は自動車保険と似てるね。

労働保険の手続き——会社と従業員、それぞれ何をするの?

制度の中身はわかったけど、実際に「どうやって手続きするの?」も気になるよね。会社側と従業員側で役割が違うから、それぞれ見てみよう。

会社(事業主)側の手続き

会社は事業を始めたとき(従業員を初めて雇ったとき)に、労働保険の成立届をハローワークや労働基準監督署に提出する必要があるよ。毎年4月1日〜3月31日の1年分の保険料を計算して、年度更新という手続きで申告・納付するのが決まりなんだ。つまり「毎年1回、まとめてリセットして計算し直す」ということ。期限内に手続きしないと、追徴金(ペナルティのお金)が発生することもあるから、会社の経理部門は毎年6〜7月がちょっと忙しくなるんだよ。

従業員側の手続き——使いたいときに申請する

従業員は基本的に「使いたいときに申請する」スタイルだよ:

  • 労災ろうさいを使いたいとき……会社に報告して「療養補償給付たる療養の給付請求書せいきゅうしょ」を病院の窓口に持っていく。
  • 失業給付しつぎょうきゅうふをもらいたいとき……退職後にハローワークに行って求職の申し込みをする。離職票(会社が発行する書類)が必要になるよ。
  • 育休給付をもらいたいとき……会社を通じてハローワークに申請する(会社が代わりにやってくれることが多い)。

大事なのは「自分から動かないともらえない」ということ。保険に入っているだけで自動的にお金が振り込まれる、というわけじゃないんだよね。困ったときは「使う権利がある!」と思って、積極的に申請しよう。

フリーランス・自営業は対象外?

ここまで読んで「フリーランスや自営業の人はどうなるの?」と思った人もいるよね。実は原則として、フリーランスや個人事業主こじんじぎょうぬしは労働保険の対象外なんだ。自分で自分を雇っている形になるから、「労働者」には当たらないという判断なんだよ。ただし、特定の業種(一人親方の建設業者など)は特別加入制度を使って労災ろうさい保険に入れる仕組みもあるよ。フリーランスへの雇用保険こようほけんの適用を拡大する議論も進んでいるから、今後変わっていく可能性もあるね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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