株の配当金をもらったとき、「あれ、思ったより手取りが少ないな…」って感じたことない?実は配当金には最初から税金が引かれていて、さらに「二重課税」っていうちょっと不公平な問題まで隠れているんだ。「配当控除って名前は聞いたことあるけど、正直よくわからない…」って人も多いと思う。この記事を読めば、配当控除の仕組みと、自分が使えるかどうかの判断基準が全部わかるよ。
- 配当金は会社と個人で2回課税されるため、その調整として 配当控除 という制度が設けられている
- 控除は収入から引くのではなく「計算した 税金から直接引く」ため、節税効果が非常に大きい
- 使うには確定申告で 総合課税 を選ぶ必要があり、自動適用される制度ではない
もうちょっと詳しく
配当控除は「税額控除」の一種で、所得税の計算の最終段階で税金そのものを減らしてくれる控除だよ。控除の割合は、上場株式の配当の場合、所得税が配当所得の10%・住民税が2.8%。非上場株式の配当はさらに手厚くて所得税20%・住民税5%になる。ただし、総所得金額が1,000万円を超える部分については割合が半分になるルールがあるよ。この控除を受けるには確定申告が必要で、申告方式として「総合課税」を選ぶのが最大のポイント。申告しないまま源泉徴収で終わらせてしまうと、控除はまったく受けられないから気をつけよう。
配当控除は「税額控除」。所得控除と違って計算した税金から直接引けるから、節税パワーがとても強いよ!
⚠️ よくある勘違い
→ 源泉徴収された状態では配当控除はまったく適用されない。何もしなければ控除なしで20.315%の税金が引かれたまま終わる。
→ 自分で確定申告をして「総合課税」を選ぶことで初めて配当控除が受けられる。意識的に動かないと使えない制度だよ。
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配当控除って何のための制度?二重課税という不公平を解消するため
まず「配当金」って何かをおさらいしよう。株式投資をして会社の株を持っていると、その会社が利益を出したときに「配当金」という形でお金をもらえることがあるんだ。たとえば100株持っていて、1株あたり50円の配当が出たら5,000円もらえるよね。
でもこの配当金には、実は「二重課税」という問題が隠れているんだ。二重課税とは、つまり同じお金に2回税金がかかってしまうということ。どういうことかというと、まず会社が利益を稼いだとき「法人税」を払う。日本の法人税率は利益の約30%前後。その残ったお金を株主に配当として配るんだ。そして株主が受け取ったとき、今度はまた「所得税」がかかる。
お小遣いで例えると、親がアルバイトで稼いだ1万円から税金を引いた残りをあなたに渡したのに、あなたがそのお金を受け取るときにもまた税金をかけられる、みたいなイメージだよ。「同じお金に2回も税金を取るのはおかしくない?」って感じるよね。
配当控除は、まさにこの二重課税の不公平を解消するために作られた制度なんだ。「会社の段階で法人税を一度払っているんだから、個人の所得税を少し割り引きますよ」という考え方で設計されているよ。だから配当控除は「特別サービス」じゃなくて、公平な課税のための「調整機能」といえるんだ。
配当控除の計算方法、具体的な数字で確認しよう
配当控除は「税額控除」の一種だよ。税額控除とは、つまり最終的に計算した税金そのものから直接引いてくれる控除のこと。所得控除(収入から引いて課税対象を減らすもの)とは違って、最終段階で税金から直接引くから効果がとても大きいんだ。
控除の割合は、もらった配当の種類によって次のように違う。
- 上場株式の配当の場合:所得税 = 配当所得 × 10%、住民税 = 配当所得 × 2.8%
- 非上場株式の配当の場合:所得税 = 配当所得 × 20%、住民税 = 配当所得 × 5%
ただし、総所得金額が1,000万円を超える部分については、この割合が半分になるルールがある。高収入の人ほど恩恵が薄くなる仕組みになっているよ。
具体例で計算してみよう。上場株から年間20万円の配当金をもらって、総合課税を選んで確定申告する場合:
- 所得税の配当控除:20万円 × 10% = 2万円
- 住民税の配当控除:20万円 × 2.8% = 5,600円
合計で25,600円の税金を直接減らせる計算になるんだ。税率が低い人ほどこの控除の恩恵が大きくなるのが特徴だよ。所得が少ない人にとっては、源泉徴収で自動的に引かれた税金が確定申告後に一部戻ってくる「還付」につながることもあるんだ。
配当控除が使える条件、これだけは押さえよう
配当控除を使うには、いくつか大事な条件があるよ。全部クリアしないと控除は受けられないから、しっかり確認しよう。
条件①:国内の会社からもらった配当であること
日本の会社(国内法人)から受け取った配当金が対象だよ。外国の会社(海外株)からもらった配当金は対象外なんだ。米国株や全世界株などの海外投資をしている人は、残念ながら配当控除は使えないよ。また、J-REIT(不動産投資信託)の分配金も対象外だから注意しよう。
条件②:確定申告で「総合課税」を選ぶこと
これが一番大事なポイントだよ。通常、上場株式の配当金は証券会社が源泉徴収の形で自動的に20.315%の税金を引いてくれる。このまま何もしなければ確定申告は不要で手間はかからないけど、配当控除も使えない。配当控除を使いたいなら、確定申告で「総合課税」を選ぶ必要があるんだ。
総合課税とは、つまり配当所得を給与所得や事業所得などほかの所得と合算して税金を計算する方式のこと。合算することで自分の所得税率が適用されるから、税率が低い人ほどメリットが大きくなるよ。
条件③:NISA口座は対象外
NISA口座で受け取った配当金は元々非課税なので、配当控除の出番がない。特定口座(課税口座)で保有している国内株の配当金が、配当控除の主な対象になるよ。自分の口座の種類を確認してから判断しよう。
「総合課税」vs「申告分離課税」、どっちが得か判断する方法
「じゃあ総合課税を選べばいつでも得なの?」って思うよね。実はそうじゃないんだ。どちらが有利かは、あなたの所得の多さによって変わってくるよ。
まず申告分離課税の税率は一律20.315%(所得税15.315% + 住民税5%)で固定されている。どんなに所得が多くても少なくても、この税率は変わらない。一方、総合課税を選んだ場合は、ほかの所得と合算するから、所得が多い人ほど税率が高くなる。日本の所得税は「累進課税」、つまり所得が増えるほど税率が上がる仕組みだからね。
具体的に見てみよう。課税所得が330万円以下なら所得税率は10%だから、配当控除の10%を引くと実質0%近くになることもある。これは申告分離課税の15.315%と比べて圧倒的に有利!逆に課税所得が695万円を超えると所得税率が23%になり、配当控除を引いても税負担が残る。さらに所得が高くなると総合課税のほうが不利になるケースも出てくるよ。
大まかな目安としては次のとおり:
- 課税所得695万円以下の人:総合課税 + 配当控除が有利な可能性が高い
- 課税所得695万円超の人:申告分離課税のほうが有利な可能性が高い
ただし住民税の控除も合わせて計算する必要があるし、扶養控除や社会保険料への影響も出てくることがあるから、正確な判断は国税庁のシミュレーターや税理士さんに相談するのがおすすめだよ。
配当控除の実際の手続きと注意したいポイント
「配当控除を使いたい!」となったら、手続きの流れを確認しよう。
手続きの流れ
まず証券会社から「配当金の支払通知書」を受け取るよ(配当が支払われるたびに届く)。次に確定申告の期間(翌年2月16日〜3月15日)に申告をする。申告書の「配当所得の課税方法」で総合課税を選択して、配当控除額を計算して税額控除として記入するだけ。e-Tax(国税庁のオンライン申告システム)を使えば、自宅からスマホやパソコンで手続きができるし、配当控除の計算も自動でやってくれるから意外と難しくないよ。
注意点①:申告すると扶養や保険料に影響することがある
特定口座(源泉徴収あり)の場合、確定申告をすると配当所得が他の所得と合算されるんだ。その結果、所得が増えて扶養から外れたり、国民健康保険料が上がったりするリスクがある。節税できた金額より保険料の増加分のほうが大きくなる「逆転現象」が起きることもあるから、事前に試算しておこう。
注意点②:2024年から住民税の扱いが変わった
2023年以前は、所得税は総合課税・住民税は申告不要という「ハイブリッド申告」ができたんだ。でも2024年からは所得税と住民税で同じ課税方式を選ぶ必要があるよう統一されたよ。以前の知識をそのまま使うと間違えることがあるから、最新のルールを確認するようにしよう。
注意点③:外国税額控除との組み合わせに注意
米国株など外国株の配当金には、その国で先に税金(外国源泉税)が引かれることがある。このとき使える「外国税額控除」は、配当控除とは別の仕組みだよ。外国株の配当は配当控除の対象外だけど、外国税額控除は使えるケースがある。国内株と外国株を両方持っている人は、それぞれ別の制度が絡んでくるから整理しておこう。
