定年延長って何?わかりやすく解説

親が「定年が延びるかもしれない」って話してたことありませんか?実は、日本の企業では「定年延長」という制度がどんどん広がっています。でも、定年延長って具体的に何が変わるのか、給料はどうなるのか、よくわからないですよね。この記事を読めば、定年延長のことがきちんと理解できますよ。

先生、『定年延長』って最近よく聞くけど、何ですか?

いい質問だね。定年延長とは、つまり『働き続ける年齢の期限を伸ばすこと』なんだ。日本では昔から「60歳で仕事を辞める」っていうルールがあったんだけど、これを「65歳まで働く」「70歳までいられる」みたいに、伸ばす制度のことだよ。
えっ、みんな65歳まで働くんですか?

良い質問だね。実は会社によって違うんだ。法律で「65歳までは雇い続けなさい」と決まっているんだけど、その後どうするかは企業次第。60歳で辞める人もいれば、70歳まで働く人もいるよ。
でも、65歳まで働くと給料って減っちゃうんじゃないですか?

そこだよ。多くの場合、定年を過ぎると給料が減るんだ。たとえば、年収600万円の人が定年を迎えると、年収が400万円くらいに下がることもある。だから「お金が心配」って思う人も多いんだよ。
なぜそんなことするんですか?日本、やめればいいのに…

気持ちはわかる。でもね、日本は高齢化が進んでいて、若い人が少なくなっているんだ。そのせいで会社も困ってるし、年金ももらえる年齢が遅くなったりしてるんだよ。だから「体が大丈夫なら働こう」ってなったわけさ。
📝 3行でまとめると
  1. 定年延長とは、働ける年齢の上限を伸ばす制度で、日本では65歳までの雇用が法律で決まっている
  2. メリットは収入が続くことだけど、デメリットは給料が減ったり、体が大変になることもある
  3. 日本の高齢化と労働力不足が理由で広がっており、人生設計を長く考える必要がある
目次

もうちょっと詳しく

定年延長が広がった背景には、日本社会の大きな変化があります。昔は「60歳で定年、その後は年金で生活」というライフプランが当たり前でした。しかし今は、平均寿命が伸びたことで「定年後が30年近くある」という状況になってしまったんです。つまり、60歳からの30年間を年金だけで生活するのは難しいということですね。また、働く人の数が減っているので、企業も「経験豊かなベテラン社員に長く働いてほしい」と考えるようになったわけです。だから、政府も企業も「65歳までは働きましょう」と推し進めているんですよ。

💡 ポイント
定年延長は「働きたい人」と「働いてほしい会社」と「年金の負担を減らしたい政府」の利益が一致して広がった制度なんだね

⚠️ よくある勘違い

❌ 「定年延長は誰もが65歳まで働くルール」
→ 実は、会社によって制度は違うし、体の調子が悪い人は短くしたり辞めたりすることもできます。あくまで「企業は65歳までは雇う努力をしろ」という法律なんです
⭕ 「定年延長は、働き続ける『選択肢』が広がったという意味」
→ 正しく言うと、働く期間が伸びることで、人生設計をもっと長く考えなきゃいけなくなった、ということなんですね
なるほど〜、あーそういうことか!

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定年延長が広がってる理由って?

日本では昭和30年代から「60歳定年」というルールがずっと続いてきました。それは、働く人が次々と増えて、若い世代が企業を支える時代だったからです。新しい技術も進化していて、経験より勢いの方が大事な場面が多かったんですね。でも今は全く違う状況になってしまいました。

まず、日本の人口が減ってきているんです。つまり、子どもが少なくなってるから、働く若者の数がどんどん減っているということですね。昭和50年代は、新入社員がバンバン入社してくるので、年配の社員は定年で辞めるのが当たり前でした。でも今は「若い人がいないから、ベテラン社員に長く働いてもらわないと経営が成り立たない」という会社ばかりなんです。

それに加えて、人生が長くなりました。昭和の時代は平均寿命が70歳くらいでしたが、今は男性で82歳、女性で88歳くらいです。60歳で定年になると、20年以上も働かずに生活しなきゃいけません。年金だけでそんなに長く生きていくのって、本当に大変なんですね。だから「働ける期間を伸ばそう」っていう話になったわけです。

さらに、政府も困っています。若い人の数が減って、高齢者の数が増えると、年金制度が崩壊しちゃうんです。つまり「年を取った人にお金を払う人」が少なくなるのに、「お金をもらう人」は増えるということですね。だから政府は「働ける人には65歳まで働いてもらって、年金をもらう年齢を遅くしたい」と考えているんですよ。2000年には「年金をもらい始める年齢は65歳ですよ」という法律まで作ったんです。

会社側の事情

企業からすると、定年延長は実は嬉しい制度なんです。理由は、経験豊かなベテラン社員を失うのはすごく大変だからです。たとえば、営業成績が良い営業マンが定年で辞めちゃったら、新人を一から育てるのに何年もかかりますよね。それより、給料をちょっと減らしてでも続けてもらった方が、会社としては得なんです。また、昔は「若い人を育てるためにベテランが辞めるべき」という考え方もありました。でも今は「若い人が少ないんだから、ベテランにずっといてもらって、知識や技術を教えてもらおう」という風に変わったんですね。

定年延長でどう変わるの?

定年延長になると、具体的にはどんなことが起きるのか、見ていきましょう。まず一番大きなのは、働く期間が伸びるということです。これまで「60歳で人生が大きく変わる」って思ってた人も多いと思います。会社を辞めて、毎日が自分のペースで過ごせる、みたいな。でも定年延長の時代は、60歳を過ぎても、ずっと会社との関係が続くわけです。

次に、給料が変わります。ここが結構重要なポイントなんですね。多くの会社では「60歳になったら給料を下げます」という制度があります。たとえば、年収600万円をもらってた人が、60歳になると350万円くらいに下がることもあります。なぜこんなことをするのか、というと、会社としても「若い頃の給料はそれだけの成果を出してるから」と考えてるからなんです。でも60歳を過ぎると「体力的に若い頃ほどのパフォーマンスは出せませんよね」ってわけで、給料も下がっちゃうんですね。これは「定年延長=お金が続く」ってほどロマンチックではないわけです。

また、職場での役割も変わります。これまで「管理職だった人」も、定年を過ぎるとただの社員になっちゃうことが多いんです。つまり、後輩に指示する立場から、後輩に指示される立場になるかもしれないということですね。これは心理的にけっこう大変なんですよ。プライドも傷つきますし、人間関係も複雑になります。

法律で決まってることは何か

ここで、法律の話をしておきましょう。2000年に「高年齢者雇用安定法」という法律ができました。これは「企業は65歳までは社員を雇い続けないといけない」と決めたわけです。つまり、会社は「60歳だから即クビ」ってことができなくなったんですね。ただし、給料を下げることは合法です。また、会社が「あ、この人は65歳で辞めてね」と「希望退職」を勧めることもできます。だから「65歳まで絶対に働かされる」というわけではなく、「会社は雇う努力をしないといけない」くらいの感じなんです。

定年延長のメリット、デメリット

定年延長が広がっているって聞くと「何か良いことがあるのかな」と思いますよね。もちろん、メリットもありますし、デメリットもあります。正直に見ていきましょう。

メリット①:お金が続く

これが一番大きなメリットです。60歳を過ぎて、働いていたら、お金が入ってくるわけです。給料が減ったとしても、無職になるよりはずっといいですよね。特に、住宅ローンがまだ残ってる人とか、子どもの教育費がかかってる人とか、医療費がかかってる人とか、お金が必要な人には本当に助かるんです。

また、年金をもらい始める年齢が遅くなるので、その分、働いて稼ぐ方が得になります。年金は「早くもらい始めると月額が少なくなって、遅くもらい始めると月額が多くなる」という仕組みになってるんです。だから、65歳までしっかり働いて、65歳から年金をもらい始めると、トータルで得になるわけですね。

メリット②:人生にやりがいが続く

仕事をしていると、毎日、やることがあるんです。誰かの役に立ってる感覚もありますし、新しいことを学ぶ機会もあります。定年で仕事をやめると「何をしたらいいかわからない」って感じる人、すごく多いんですよ。これを「定年喪失感」って言います。定年延長で働く期間が伸びると、このモヤモヤした感覚を感じなくて済むわけですね。

デメリット①:体が大変

60歳を過ぎると、体は確実に衰えていくんです。疲れやすくなりますし、病気にもなりやすくなります。特に肉体労働をしてる人とか、営業で外を歩き回ってる人とか、責任の大きい仕事をしてる人は、本当に大変なんですよ。「お金が続くのはいいんだけど、体がもたない」って感じる人も多いんです。

さらに、医療費も増えます。60歳以降は、病院に行く回数が増えることが多いんです。健康診断で何か見つかることもありますし、持病が出てくることもあります。そういう時の医療費って、けっこうかかるんですね。働いてるお金の一部が医療費に消えちゃうわけです。

デメリット②:給料が減る

さっきも言いましたが、ほとんどの会社では「60歳になったら給料を大きく下げます」なんです。年収600万円の人が350万円になるとしたら、毎年250万円も少なくなっちゃう。10年働き続けると、2500万円も少ないわけですよ。これって、けっこう大きいですよね。

また、給料が下がるのは60歳だけじゃなくて、その後も段々と下がっていくことがあります。なぜなら、経験年数は増えるけど、会社は「若い人と同じくらい成果を出してない」と判断するからなんです。だから「60歳で月30万円になって、65歳でさらに月25万円になっちゃった」みたいなことも起きるんですね。

デメリット③:職場でのストレス

定年延長で働き続けると、職場でのストレスが増えることもあります。たとえば、自分の息子くらいの年の上司に指示されることもあるかもしれません。また、昔と同じ仕事じゃなくて、新しい仕事をさせられることもあります。「デジタル技術を学んでください」みたいに、新しいスキルを習わなきゃいけないこともあるんですね。

さらに、「あ、この人、いつ辞めてもおかしくないんだ」って同僚や上司に思われると、職場での立場が弱くなることもあります。だから、それなりに気を使って、仕事をしなきゃいけないんです。これって、精神的に疲れるんですよ。

定年延長で気をつけることは?

定年延長の時代で、働き続けるなら、いくつかのポイントに気をつけておいた方がいいですね。

①健康管理を大事にする

60歳を過ぎて働き続けるなら、何より大事なのが健康なんです。給料が減っても、続けられるのは「体が動くから」ですよね。だから、定期的に健康診断を受けたり、運動をしたり、寝不足を避けたりすることがすごく大事なんですよ。

実は、会社側も「社員が病気になられるのは困る」ので、定年延長の人には「健康診断を受けなさい」って言うことが増えてるんです。また、いくつかの企業では「60歳以降の社員は、運動施設を無料で使える」みたいな制度を作ってるところもあるんですね。

②給料のシミュレーションをする

「60歳以降は給料がいくらになるのか」は、早めに確認しておいた方がいいですね。多くの会社では「定年前に説明会を開く」ので、その時にしっかり聞いておくべきなんです。給料だけじゃなくて「年金との合計で、毎月いくらになるのか」まで計算しておくと、人生設計が立てやすいですよ。

また「60歳で给料が300万円になる」と言われたら「それで生活できるのか」をきちんと考えておくべきなんです。住宅ローンや子どもの教育費、医療費など、毎月の支出を計算して「足りるのか、足りないのか」を確認しておくわけですね。もし足りなかったら「奥さんも働くか」とか「別の仕事をするか」とか、そういう選択肢を考えておくことが大事なんです。

③新しいスキルを身につける

定年延長の時代は、新しいスキルを身につけることが大事です。特にデジタル技術なんですね。若い世代は「パソコンが当たり前」で育ってるんですけど、40年前の高卒で就職した人が「メール、聞いたことない」みたいなことだってあります。そういう人が60歳以降も働き続けるなら「Excelを習おう」とか「メールの使い方を習おう」とか、そういう基本的なことから学ぶ必要があるんですね。

また、会社側も「社員のスキルアップのための研修」をやることが増えてるんです。「定年延長の社員向け研修」みたいに、新しい技術を習う機会をくれることもあるんですよ。

④人間関係を大事にする

定年延長で働き続けるなら「職場での人間関係」が本当に大事なんです。若い上司がいても「部下として丁寧に対応する」ことが必要ですね。また「年配の同僚」との関係も大事です。同じような立場の人たちと「一緒に頑張ろう」という気持ちを持つと、ずっと楽に過ごせるんですよ。

定年延長時代の人生設計

定年延長が広がってるってことは、つまり「人生設計を長く考えなきゃいけない」ってことなんです。昔は「60歳で人生の転換点がある」と思ってる人も多かったんですけど、今は「70歳、80歳まで働き続ける」という人も出てきてるんですね。だから「人生100年時代」なんて言葉も出てきたわけです。

具体的には、20代、30代の頃から「60歳以降、どうしたいのか」を考えておくことが大事なんですよ。「65歳で完全に仕事を辞めたい」なら「それまでにいくら貯金しておけばいいのか」を計算しておくべきですし、「70歳まで働く」なら「どんな仕事をしたいのか」を考えておくべきなんです。

また「定年を迎えた時に、何をしたいのか」を考えておくのも大事ですね。「趣味を充実させたい」なら「仕事以外の人間関係を作っておこう」とか、「孫の面倒を見たい」なら「定年までに体を健康にしておこう」とか、そういう準備を早めにしておくと、60歳を迎えた時に「次のステップに進みやすい」んですよ。

人生のステージを考える

人生を「子どもの時代」「働く時代」「隠居の時代」って3つに分けて考える人も多いですよね。でも定年延長の時代は「働く時代が長くなった」ってわけです。だから「働く時代の中でも『バリバリ働く時期』『ゆるく働く時期』『ちょっと手伝う時期』」みたいに、細かく分けて考える方が実際的なんですね。

たとえば、こんな感じです。
・35歳~50歳:管理職として責任を持つ
・50歳~60歳:若い人を育てることに力を入れる
・60歳~70歳:給料は減るけど、相談役として働く
・70歳~80歳:週に何日か、得意な仕事だけをやる
・80歳~:趣味や孫の相手に時間を使う

こんな風に「段階的に働く量を減らしていく」って考えると、65歳までに「完全に仕事をやめる」よりも、ずっと現実的なんですね。会社側も「この人は80歳まで何かしら仕事をしてくれるだろう」って思ってると、条件も良くなることがあるんです。

お金の計画を立てる

定年延長の時代で大事なのは「お金の計画」なんです。

まず「60歳時点でいくら貯金があるのか」を把握することが大事ですね。日本人の平均的なサラリーマンは「60歳時点で1000万円~2000万円くらい貯金がある」と言われていますが、人によっていろいろです。

次に「60歳以降の生活費」を計算するんです。仕事をしてないだから「昼食は自分で作る」とか「交通費がかからない」とか、支出が減ることもあります。でも「孫にお小遣いをあげたい」とか「旅行に行きたい」とか、新しい支出も出てくるんですね。だから「平均的には月30万円くらい使う」みたいな感じで考えるんです。

そして「年金がいくらもらえるのか」を計算するんです。65歳から年金をもらい始めるなら「月15万円くらい」みたいな感じですね。だから「月30万円使うなら、月15万円は年金で、月15万円は働いて稼がなきゃいけない」って計算になるわけです。給料が月20万円だったら「月5万円は貯金できる」ってことになるんですね。

こういう計算を「人生設計」って言うんですよ。定年延長の時代は「これをやるかやらないかで、人生が大きく変わる」んです。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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