退職所得控除って何?わかりやすく解説

「退職金って、そのままぜんぶ税金がかかるの?」って不安になったことない?実は、退職金にはふつうの給料とはぜんぜん違う、超おトクな税金の仕組みがあるんだよ。それが「退職所得控除しょとくこうじょ」。この記事を読めば、退職金と税金のカラクリがスッキリわかるよ。

退職金って、もらったらそのぶんだけガッツリ税金とられるんじゃないの?

それが、退職金は退職所得控除しょとくこうじょっていう特別なルールがあって、税金がかかる金額がグッと小さくなるんだよ。長く働けば働くほど、控除こうじょ額も大きくなる仕組みになってるんだ。
控除こうじょ」ってよく聞くけど、どういう意味なの?

控除こうじょっていうのは、つまり「税金の計算から引いてもらえる金額」のことだよ。たとえばテストで「基礎点30点スタート」みたいなイメージ。最初から一定額が引かれてるから、税金がかかる部分が少なくなるんだ。退職所得控除しょとくこうじょの場合、勤続年数(つまり働いた年数)が長いほど、この「最初から引いてもらえる金額」が大きくなるよ。
じゃあ、退職金が1000万円あっても、全部に税金がかかるわけじゃないってこと?

そう!しかも退職所得控除しょとくこうじょを引いた残りをさらに2分の1にした金額に税金がかかるんだ。つまり実際に税金がかかる金額は、退職金の額よりもかなり小さくなるよ。だから退職金は「税金がかかりにくい、超おトクな受け取り方」って言われることが多いんだよ。
それ、iDeCoとかにも関係あるって聞いたことあるんだけど?

よく知ってるね!iDeCoの受け取り方によっては、退職所得控除しょとくこうじょが使えるんだよ。ただ最近のルール改正で、会社の退職金とiDeCoを同じタイミングで受け取るときは注意が必要になってきてる。この辺は後半でちゃんと説明するね。
📝 3行でまとめると
  1. 退職金には 退職所得控除しょとくこうじょ という特別な仕組みがあり、税金がかかる金額が大幅に減る
  2. 控除こうじょ額は 勤続年数 が長いほど大きくなり、20年を超えるとさらに優遇される
  3. 控除こうじょ後の残りをさらに 2分の1 にした金額にしか税金がかからない、超おトクな制度
目次

もうちょっと詳しく

退職所得控除しょとくこうじょは、長年働いてきた人へのご褒美として設計された税金の仕組みだよ。計算式を確認しておこう。まず「退職所得控除しょとくこうじょ額」を勤続年数に応じて計算する。勤続年数が20年以下なら「40万円×勤続年数」、20年を超える部分は「70万円×超えた年数」が加算される。そして「退職金の額 − 退職所得控除しょとくこうじょ額」を計算して、その残りを2分の1にしたものが「退職所得」になる。この退職所得に対して所得税しょとくぜいがかかるんだ。たとえば30年働いた人の控除こうじょ額は800万円+70万円×10年=1500万円にもなる。退職金が1500万円なら、なんと税金がゼロになる可能性もあるよ。これがいかに大きな優遇かわかるよね。

💡 ポイント
勤続年数は端数を切り上げ!1年1ヶ月→2年として計算するよ

⚠️ よくある勘違い

❌ 「退職金は全額に税金がかかる」
→ 退職金をもらったら、そのままの金額に税率をかけて税金が決まると思っている人が多い
⭕ 「退職所得控除しょとくこうじょを引いて、さらに2分の1にした金額だけに税金がかかる」
→ 実際に税金がかかるのは「(退職金−控除こうじょ額)÷2」の部分だけ。計算方法を知っておくと、受け取り方の戦略も立てやすくなるよ
なるほど〜、あーそういうことか!

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退職所得控除しょとくこうじょとは?まず基本をおさえよう

退職所得控除しょとくこうじょとは、退職金を受け取ったときに、税金の計算から差し引くことができる金額のことだよ。つまり「この金額までは税金なし!」という免除枠みたいなものだ。

なんでこんな仕組みがあるのかというと、退職金って「長年コツコツ働いてきたご褒美」として、まとめてドーンと受け取るお金だよね。それなのに、ふつうの給料と同じように税金をとられたら、定年退職した瞬間にびっくりするくらい税金を払わないといけなくなっちゃう。そこで国が「退職金は特別扱いしましょう」と決めた仕組みが、この退職所得控除しょとくこうじょなんだ。

身近な例で考えてみよう。スーパーでポイントをためていて、最後にまとめて使うイメージ。毎日の買い物でちょっとずつためてきたポイント(=働いてきた年数)が多いほど、もらえるポイント(=控除こうじょ額)も多くなる。長く働いた人ほどおトクな仕組みになってるんだよ。

退職金とふつうの給料、何が違うの?

ふつうの給料は「給与所得きゅうよしょとく」として毎月税金がひかれるよね。でも退職金は「退職所得」という、まったく別の区分で計算される。退職所得は、退職所得控除しょとくこうじょを引いた残りをさらに2分の1にしてから税金を計算するから、同じ金額でも税負担がぜんぜん違うんだ。

退職所得控除しょとくこうじょの額はどうやって決まる?

退職所得控除しょとくこうじょ額は、勤続年数(何年働いたか)によって決まる。計算式はこんな感じ:

  • 勤続年数が20年以下:40万円 × 勤続年数(最低でも80万円)
  • 勤続年数が20年超:800万円 + 70万円 × (勤続年数 − 20年)

たとえば勤続10年なら40万円×10年=400万円。勤続25年なら800万円+70万円×5年=1150万円だよ。20年を超えると1年あたりの増え方が40万円から70万円に上がるから、長く働けば働くほどどんどんおトクになる設計になってるんだ。

退職所得の税金はこうして計算する

「退職所得控除しょとくこうじょがわかったけど、実際に税金はいくらかかるの?」ってなるよね。ここで全体の計算の流れを整理しよう。

ステップ①:退職所得控除しょとくこうじょ額を計算する

まず自分の勤続年数をチェック。注意点は「1年未満の端数は切り上げる」こと。たとえば「10年3ヶ月」なら11年として計算するよ。

ステップ②:退職金から控除こうじょ額を引く

「退職金の金額 − 退職所得控除しょとくこうじょ額」を計算する。この差額がマイナスや0になる場合は、税金はかからない!すごいよね。

ステップ③:残りを2分の1にする

ステップ②で出た金額を2で割る。これが「退職所得」になるよ。

ステップ④:退職所得に税率をかける

この退職所得に対して、ふつうの所得税しょとくぜいと同じ累進課税るいしんかぜいの税率をかけて税金を計算する。累進課税るいしんかぜいっていうのは、つまり「所得が多いほど税率が高くなる」ということ。でも退職所得は2分の1になってるから、実際の税率はかなり低く抑えられるんだ。

具体的な例で見てみよう。30年間勤めて退職金が2000万円もらったとする。

  • 退職所得控除しょとくこうじょ額:800万円 + 70万円 × 10年 = 1500万円
  • 差額:2000万円 − 1500万円 = 500万円
  • 退職所得:500万円 ÷ 2 = 250万円
  • 250万円に対する所得税しょとくぜい(税率10%の場合):約25万円

2000万円もらって税金が約25万円。給料で同じ金額をもらったら税金は数百万円になるから、退職金がいかに優遇されているかわかるよね。

iDeCoと退職所得控除しょとくこうじょの関係——ここ最近の変更点も要チェック

iDeCo(イデコ)というのは、つまり「自分で老後のためにお金を積み立てる私的な年金制度」のことだよ。このiDeCoで積み立てたお金を、老後に「一時金」という形でまとめて受け取ることができる。そしてこの一時金も、退職所得として扱われるから退職所得控除しょとくこうじょが使えるんだ。

同じタイミングで受け取ると損をするかも

ここが注意ポイント。会社の退職金とiDeCoの一時金を同じ年に受け取ると、どちらも退職所得になる。でも退職所得控除しょとくこうじょは「1回分」しか使えないから、2つ合算して計算されるんだ。

ゲームで例えると、どんなに強いアイテムを2個持っていても、戦闘で使えるのは1個だけ、みたいなイメージ。2つを別々のタイミングで使えば効果が出せたのに、同時に使うと無駄になっちゃう感じ。

2024年から変わったルール「19年ルール」って何?

2024年(令和6年)の税制改正で、退職所得控除しょとくこうじょの計算ルールが一部変更されたよ。以前は「会社の退職金を受け取った後、5年以上空ければiDeCoの一時金に控除こうじょをフルで使える」というルールだった。でも改正後は「5年ルール」が「19年ルール」に延長された部分がある。

具体的には、iDeCoの一時金を先に受け取って、その後に会社の退職金を受け取る場合、両方にフル活用するには19年以上の間隔が必要になったんだ(逆の順番は引き続き5年)。「そんなに待てないよ」という人がほとんどだから、iDeCoの受け取り方の戦略がますます重要になってきてるよ。

退職所得控除しょとくこうじょを活かすために知っておきたいこと

退職所得控除しょとくこうじょのことを知ったうえで、賢く活かすポイントをまとめるよ。ここは少し先の話かもしれないけど、「将来こんなことを考えればいいんだ」という頭の片隅に入れておくと、人生設計が変わってくるよ。

受け取り方を「一時金」にするか「年金」にするか

退職金やiDeCoは「一時金(まとめて受け取り)」か「年金(毎月少しずつ受け取り)」か選べることが多い。退職所得控除しょとくこうじょが使えるのは一時金として受け取る場合。年金として受け取ると「雑所得」という別の区分になって、また計算が変わってくる。どちらがおトクかは、受け取る金額や他の収入によって変わるから、一概に「一時金がいい!」とは言えないんだ。

勤続年数の計算には「実際の期間」を使う

転職した人が気になるのは「複数の会社で働いてきた年数をどう数えるか」だよね。退職所得控除しょとくこうじょの勤続年数は、基本的に「今の会社に在籍した期間」だけで計算する。前の会社での経験は含まれないことが多いから注意してね(ただし同じグループ会社での通算などは例外もある)。

確定申告かくていしんこくは必要?それとも源泉徴収げんせんちょうしゅうで終わり?

退職金を受け取るときに「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しておけば、会社が税金を計算して源泉徴収げんせんちょうしゅう(つまり天引き)してくれるよ。この場合、基本的に確定申告かくていしんこくは不要。でも申告書を出し忘れると、税金を多めに天引きされてしまうことがあるから要注意だよ。

退職所得控除しょとくこうじょ、こんな人は特に要注意!

最後に、特に気をつけておきたい状況をまとめるよ。自分に当てはまるか確認してみてね。

短期間で辞める予定がある人

退職所得控除しょとくこうじょは勤続年数が短いほど控除こうじょ額が小さくなる。たとえば勤続2年だと控除こうじょ額は80万円(最低保証額)。退職金が100万円なら、(100万円−80万円)÷2=10万円に税金がかかる。少ない退職金なら影響は小さいけど、「辞めるタイミング」によっては損することもあるから意識しておこう。

iDeCoを一時金で受け取る予定がある人

前に説明した「5年・19年ルール」の関係で、受け取る順番やタイミングが重要。iDeCoを先に一時金で受け取ってから会社を退職するのか、先に退職してからiDeCoを受け取るのかで、税金が大きく変わることがある。早めにファイナンシャルプランナーや会社の担当部署に相談するのがおすすめだよ。

複数の会社から退職金をもらう人(転職経験者)

同じ年に2社から退職金をもらう場合は、それぞれ別々に退職所得控除しょとくこうじょを使えるわけじゃないケースもある。自分の状況をしっかり確認してから行動しよう。

退職所得控除しょとくこうじょって最初は難しそうに見えるけど、「長く働いた人ほど税金が少なくなる仕組み」と覚えておけばOK。自分が将来どのくらい退職金をもらえそうか、どんなタイミングで受け取るのが一番おトクかを早めに考えておくと、老後の資産設計がグッと楽になるよ。ちょっとでも気になったら、ぜひ会社の人事部やFPに相談してみてね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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