給料から「厚生年金保険」って何かわからない金額が引かれていることに気づいたことはありませんか?働き始めたばかりのときって、手取りが思ったより少なくてびっくりしちゃいますよね。実は日本で働いている人のほとんどが、知らないうちに給料の一部を「年金」という未来のお金のために貯めているんです。でも「何のための金額なのか」「本当に将来もらえるのか」「どのくらい引かれるのか」ってよくわかりませんよね。この記事を読めば、その謎の金額の正体と、なぜそんなことをしているのかが完璧にわかっちゃいますよ。
- 厚生年金保険は給料から毎月約9%引かれて、65歳からもらえるお金を今から貯める制度です
- いま働く若い世代が払ったお金は現在の高齢者にすぐ渡され、自分たちの分は将来もらうという世代リレーです
- 最低でも10年間納め続けることが、将来もらうための条件になります
もうちょっと詳しく
厚生年金保険は、一言で言うと「働く人が未来への貯金をする」仕組みです。ただし、このお金は銀行に貯金するわけじゃなく、国に預けるんです。そして国は、そのお金を今すぐ現在の高齢者に配ってしまいます。これって一見すると不公平に思えるかもしれませんが、実は昔はこのシステムがうまく回っていたんです。なぜなら、昔は若い人がいっぱいいて、高齢者が少なかったから。若い世代がたくさん払ったお金を、少ない高齢者に配る。だから余ったお金も結構ありました。でも今は日本の人口が減って高齢者が増えているから、若い世代が払ったお金だけでは足りなくなってきているんです。だからこそ、このシステムが今後どうなるのか、大事な問題になっているわけなんです。
年金は「貯金」ではなく「世代から世代へのお金のリレー」
⚠️ よくある勘違い
→ 違います。年金は国が管理していて、決められた年齢(65歳)になるまで絶対に引き出せません。これは貯金箱ではなく、国を通じた「約束」なんです。
→ その通り。条件を満たしていれば(最低10年間納めていたら)、国はあなたに毎月お金を払い続けないといけません。これは国との契約だから。
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厚生年金保険ってそもそも何なの?
「年金」って聞いて何が頭に浮かぶ?
「年金」という言葉を聞くと、おじいちゃんおばあちゃんが毎月もらっているお小遣いをイメージすると思います。でも、実はあのお小遣いの仕組みって、あなたが今働いて払っているお金と関係があるんです。具体例で説明しますね。
想像してみてください。あなたが20代で会社員として働き始めました。給料は月額20万円。すると、毎月1万8000円くらい給料から「厚生年金保険料」として引かれます。「何でこんなに引かれるんだ」って思いますよね。でも実は、その1万8000円は「あなたの貯金」じゃなくて、「今を生きているおじいちゃんおばあちゃんたちの月々のお小遣い」になっているんです。これが年金のからくりなんです。
つまり、厚生年金保険というのは「会社で働く人が納める保険料」のことで、その保険料が「将来自分が年をとったときにもらうお金」になるシステムです。ただし、ダイレクトにあなたの貯金になるわけじゃなく、今すぐ現在の高齢者に配られてしまいます。そして、将来あなたが65歳になったとき、そのときの若い世代が払った保険料があなたに渡ってくる。これが「年金」という制度なんです。
日本の会社で働くなら必ず加入する
日本には会社員向けの年金と、自営業者向けの年金の2つがあります。会社で働いている場合は、自動的に厚生年金保険というものに加入させられます。加入させられるというのは、つまり給料から自動的に引かれるということです。これは任意じゃなくて、法律で決まっているんです。だから、会社に入った時点で、本人が「やっぱりやめたい」って言ってもやめられません。
イメージで言うなら、学校の給食費と一緒です。「ぼくは給食を食べないから払わない」って言えないでしょ。そんな感じで、会社員であれば、国が「あなたは年金に加入します」って決めちゃうわけです。ただし、大きな違いは、給食費は今すぐ給食に使われるけど、年金のお金は今すぐ高齢者に使われるという点です。
会社と折半している仕組み
ここで重要なポイント。あなたの給料から引かれている厚生年金保険料は、実は給料の約9.15%です。でも、会社も同じくらいの金額を国に納めているんです。つまり、合計で約18.3%が年金制度に使われているということになります。
具体的に言うと、給料20万円の場合:
– あなたが払う分:約1万8300円
– 会社が払う分:約1万8300円
– 合計:約3万6600円
このお金が全部、今のおじいちゃんおばあちゃんの世代に配られるわけです。つまり、あなた1人の力じゃなくて、会社と一緒に支えているから、年金システムが成り立っているんですね。
毎月給料からどのくらい引かれるの?
引かれる金額の計算方法
年金が給料からいくら引かれるかというのは、実は複雑な計算式があります。ただ、簡単に言うと「給料の約9.15%」と覚えておけばいいです。ただし、年度によって少しずつ変わることもあります。これは「保険料率」というもので、国が「今年はこのくらいの率でいきます」って毎年決めるんです。
給料が25万円の場合、毎月の厚生年金保険料は約2万2875円になります。給料30万円なら約2万7450円。給料40万円なら約3万6600円。このように、給料が多いほど、納める金額も多くなるわけです。
でも、上限があるんです。給料がどんなに高くても、月額約65万5000円以上の部分からは厚生年金保険料を引きません。例えば、給料が100万円の人でも、計算対象は65万5000円までということです。これは「報酬月額の上限」というキャップがあるということですね。つまり、お金持ちでも、貧乏人でも、納め方にルールがあるということです。
給料以外に徴収される保険料がある
実は、厚生年金保険料だけじゃなく、他にも引かれるお金があります。健康保険料と雇用保険料、そして所得税と住民税です。これら全部合わせると、給料から結構な金額が引かれちゃうわけです。給料20万円なら、手取りは大体15万円くらいになっちゃいます。
なぜこんなにいっぱい引かれるのかというと、日本は「みんなで助け合う」という仕組みの国だからです。年金で高齢者を支えて、健康保険で医療を支えて、雇用保険で失業した人を支えて、税金で学校や道路を作る。個人個人が全部払うんじゃなくて、給料から自動的に取られるから、「気づかないうちに社会のために払っている」という状態になっているわけです。
手取りが思ったより少ないわけ
新しく会社に入った人がびっくりすることの1つが「手取りが少ない」ということです。「給料20万円」って言われたのに、銀行に振り込まれるのは15万円とか、そんな感じだったりします。なぜこんなに差があるのかというと、給料から色々なものが引かれているからです。
内訳としては:
– 厚生年金保険料:約9%
– 健康保険料:約5%
– 雇用保険料:約1%
– 所得税:年収によるけど2~5%くらい
– 住民税:年収によるけど3~5%くらい
合計で25~30%くらい引かれちゃうわけです。つまり、「あ、給料が減った」じゃなくて、「法律でこれくらい社会のために使うことが決まっているから引かれている」ということなんですね。
将来、65歳になったときにいくらもらえるの?
年金額は「納めた期間」と「納めた金額」で決まる
年金をもらえる額というのは、単純じゃありません。「20年間働いたからいくら」という単純な計算ではなく、「どのくらいの給料で、どのくらい長く納めたか」によって変わります。つまり、給料が高い人ほど、もらえる年金も多いわけです。
具体的な計算式は複雑なんですが、簡単に言うと:
(過去の全部の給料の平均) × (納めた月数) ÷ (480ヶ月)= 年金の年額
という感じです。480ヶ月というのは、つまり40年間のことですね。65歳から年金をもらう場合、最大で40年間納めることになるのが標準だということです。
例えば、給料がずっと30万円で40年間納め続けた場合、年間の年金額は大体180万円くらいになります。つまり、毎月15万円くらい。一方、給料がずっと20万円だった場合は、年間120万円くらい、つまり毎月10万円くらいになるということです。同じ40年間納めても、給料が少なければ、もらえる年金も少なくなるわけです。
65歳になる前に確認できる制度がある
「自分は将来いくらもらえるのか」って気になりますよね。実は、日本年金機構というところが、毎年「ねんきん定期便」という書類をあなたに送ってくれるんです。これは「あなたが今までいくら納めていて、将来いくらくらいもらえそうか」という予測が書いてある書類です。
35歳、45歳、55歳のときに特に詳しい情報が送られてくるんです。だから、「あ、将来はこのくらいもらえるのか」って事前に知ることができるわけです。もし計算が間違っていたら、その時点で修正することもできます。つまり、年金制度は「将来のサプライズがない」ように、事前に情報をくれるということですね。
もらい始める時期を自分で選べることもある
年金は普通は65歳からもらい始めるんですが、実は「60歳からもらう」「70歳からもらう」という選択肢もあります。これを繰り上げ受給(くりあげじゅきゅ)と繰り下げ受給(くりさげじゅきゅう)と言います。
例えば、60歳からもらい始めると、毎月の金額は少なくなります。逆に70歳からもらい始めると、毎月の金額は多くなります。つまり、「早くもらいたいなら毎月は少なめ、遅くもらうなら毎月は多め」という選択肢があるわけです。これは人によって選び方が違うんです。「長く仕事をしたいから70歳からもらう」という人もいれば、「早くゆっくりしたいから60歳からもらう」という人もいるということですね。
厚生年金と国民年金の違いって何?
会社員と自営業者で分かれている
日本には年金が2つあります。1つが会社員向けの厚生年金保険で、もう1つが自営業者向けの国民年金です。会社で働いている人は自動的に厚生年金に加入します。一方、自営業をしている人や、フリーランスの人は、自分で国民年金に登録して、毎月決まった金額を納めないといけません。
金額で言うと、2024年の場合、国民年金は毎月1万6980円を自分で払う必要があります。一方、厚生年金は給料の約9.15%ですから、給料が多いほど払う金額も多くなります。自営業者は給料がなくても払わないといけないから、ちょっと大変ですよね。
もらえる金額が違う
もらえる年金の金額も違います。厚生年金は、給料に応じていろいろな金額になるんですが、最低でも国民年金の基礎部分はもらえます。一方、国民年金だけの場合は、年間で約78万円くらい。つまり毎月6万5000円くらいです。
この差って結構大きいですよね。同じ40年間納めても、会社員なら月に12万円もらえるけど、自営業者なら月に6万5000円しかもらえない。これは「会社が半分払ってくれているから」という理由があるわけです。会社が払う分があるから、厚生年金の方がたくさんもらえるということですね。
厚生年金を選べない理由
「自営業の人も厚生年金に入れば、もらえるお金が多いじゃん」って思いますよね。でも、厚生年金に入るには「会社に勤めている」という条件が絶対です。会社が保険料の半分を払うから成り立つシステムだからです。自営業の人は会社に勤めていないから、会社から半分もらうことができません。だから、自分で全額払う国民年金に入るしかないということなんです。
逆に言うと、会社員は「会社が半分払ってくれるラッキー制度」に勝手に加入させられているわけです。給料から9%引かれるのは嫌かもしれませんが、会社も9%払っているから、実は結構お得なんですよ。
年金を納めるのをやめたらどうなるの?
会社を辞めると国民年金に自動切り替え
もし会社を辞めてしまったら、厚生年金保険はそこで終わりです。そのあと、国民年金に入り直さないといけません。これは自分で申し込まないといけないんです。もし申し込まないと「年金を納めていない人」ということになってしまいます。
これがすごく重要なポイントです。なぜなら、「納めた期間が足りない」と、将来年金がもらえなくなっちゃうからです。年金をもらうには、最低10年間(120ヶ月)納めていないといけません。例えば、25歳から35歳までの10年間納めただけで、その後一切納めなかったら、65歳になったときに年金がもらえるようになります。でも、24歳のときから納め始めて、1年だけ納めてやめてしまったら、その1年分はパーになってしまうわけです。だから、会社を辞めたときに国民年金の手続きを忘れてはいけないんですよ。
失業して給料が下がった場合
会社を辞めずに転職した場合はどうなるでしょうか。実は大丈夫です。新しい会社で働き始めると、自動的に新しい会社の厚生年金に加入します。だから、手続きは必要ありません。ただし、転職の間に「何ヶ月か無職期間がある」という場合は、その間に国民年金の手続きが必要です。
また、給料が大きく下がった場合でも、年金の額は自動的に下がるわけではなく、新しい給料で計算し直されます。だから安心してください。「給料が下がったから年金がもらえなくなる」なんていうことはありません。
納めたお金は絶対になくならない
ここが年金の大事なポイントです。もし病気で働けなくなって、給料が入らなくなった場合はどうなるでしょうか。実は、日本の年金制度には「障害年金」と「遺族年金」という制度があります。つまり、お金を納めている途中で何か起きても、全部パーになるわけじゃないんです。
例えば、30歳で交通事故で身体障害者になってしまった場合。その人は障害年金をもらえるようになります。また、40歳で亡くなった場合、遺された家族が遺族年金をもらえるようになります。つまり、「65歳になるまで待つ」じゃなくて、「いつでも年金の形でお金が返ってくる可能性がある」ということですね。だから、納めたお金が無駄になることはないんです。
