病院で治療を受けるときって、「保険が効く治療」と「保険が効かない治療」があるよね。でもね、保険が効かない治療を受けると、その結果、保険が効く治療の部分までが保険の対象外になってしまう、という変なルールがあるんだ。そこで登場するのが「保険外併用療養費」という制度。この記事を読めば、この制度がどういう仕組みで、どうやって活用すればお得に病院にかかれるのか、ぜんぶわかるよ。
- ふつう保険外診療を受けると全部自費になってしまうけど、保険外併用療養費なら保険診療の部分には保険が効く特別なルール
- 厚生労働省が指定したものだけが対象で、先進医療やオンライン診療などが当てはまる
- 保険外の部分は自分で全額負担だけど、保険が効く部分と組み合わせてお得に治療を受けられる
もうちょっと詳しく
保険外併用療養費の制度が生まれた背景は、日本の医療制度にあるんだ。日本では「保険診療と保険外診療を一緒に使ってはいけない」という「混合診療禁止」というルールがある。つまり、一度でも保険が効かない治療を受けると、その治療に関連した全ての医療費が保険の対象外になっちゃう。でもこのルールだと、患者は新しい治療法を試しにくくなってしまう。そこで「ただしこれらは例外です」っていう例外ルールが保険外併用療養費。だから、この制度は患者が最新の医療を安全に試しながらも、負担を抑えることができるように作られたんだ。
「混合診療禁止」という基本ルールがあるからこそ、その例外として「保険外併用療養費」が重要な役割を果たしている
⚠️ よくある勘違い
→ 違う。保険外診療の部分は自分で全額払わないといけない。保険が効くのは「保険診療の部分」だけなんだ。
→ その通り。だから、保険外診療を受けても「保険診療の全部が自費になる」という最悪の事態は避けられるんだ。
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保険診療と保険外診療って何が違うの?
保険診療とは
まずね、「保険診療」って何かっていうと、日本の国民健康保険や社会保険といった医療保険に認められた治療法のことなんだ。つまり、症状を治すためにお医者さんが「この治療をしましょう」って言ったときに、その治療に対して保険が効くということ。そうすると、医療費を患者と国(または自治体)で分け合うことになるんだよ。一般的には患者が3割、保険(国など)が7割を負担する仕組みになってる。だからね、保険診療なら、風邪で病院に行ったときの診察料や薬代も、ぐんと安くなるわけだ。
保険診療は「昔からある治療法」とか「多くの人に効果が証明されている治療法」が対象になってる。例えばね、骨が折れたときにレントゲンを撮って、ギプスで固定する治療とか、風邪で病院に行ったときに処方される風邪薬とか、そういった「ふつうの治療」は大体保険が効くんだ。
保険外診療とは
一方、「保険外診療」っていうのは、医療保険に認められていない治療法や検査のこと。つまり、その治療には保険が効かなくて、医療費を患者が100%自分で払わなきゃいけないんだ。保険外診療が対象になるのは、主に以下のような場合。
まず、「新しすぎて、まだ効果が完全には証明されていない治療法」。例えば、ガンの治療で最新の遺伝子治療を受けたいと思っても、その治療法がまだ保険診療として認められていなければ、全部自費になっちゃう。それからね、「贅沢な治療」。美容整形とか、歯を白くするホワイトニングとか、病気を治すわけじゃなくて「もっときれいになりたい」っていう目的の治療は保険が効かないんだ。他にも「日本では認められていない海外の薬を使う治療」とか「特に高額な検査」も保険外になることが多い。
両方の診療の関係性
ここがポイントなんだけどね、日本の医療制度では「保険診療と保険外診療を一緒に使ってはいけない」という原則がある。つまり、もし君がね、保険が効く治療と保険が効かない治療を同じ医者に同じ時期に受けたとしよう。そうすると、その全部が保険の対象外になってしまって、保険が効く治療の部分まで自分で全額払わなきゃいけなくなるってわけ。これが「混合診療禁止」のルール。だから、保険外の治療を受けることで、本来なら保険が効くはずの治療までが高くなっちゃうんだ。
混合診療禁止ってどんなルール?
混合診療禁止の基本
「混合診療禁止」というのは、つまり「保険が効く治療と効かない治療をまぜまぜにして同時に受けてはいけません」というルールのこと。このルールがなぜ存在するのかっていうと、医療の安全性と公平性を守るためなんだ。
例えばね、もし患者が「保険外の新しい治療法(まだ安全性がちゃんと確認されていないもの)」と「保険診療(安全性が確認されている治療)」を混ぜたら、どっちの治療が効いたのか、どっちで副作用が出たのか、わかりにくくなっちゃうよね。それって患者の安全にとって危険だ。
それからね、医療費をみんなで支え合う保険制度の公平性を守るためでもあるんだ。もし「保険外診療と保険診療をまぜまぜでいい」ってルールにしちゃったら、お金持ちの人は新しい治療をいっぱい試せるし、そうなると保険制度が不公平になってしまう。だからこのルールがあるわけだ。
混合診療禁止が患者に与える影響
このルールのおかげで患者が困ることもいっぱいあるんだ。例えば、最先端のガンの治療法があって、「これを試してみたい」って思ったとしよう。でも「その治療は保険が効きません。もしその治療を受けたら、ほかの保険診療も全部自費になります」って言われたら、多くの人は「そんなに高いなら受けられないな……」って思っちゃうよね。だからね、患者は最新の医療を試すチャンスを逃してしまうことになるんだ。
また、医者だって困るんだ。新しい治療法が本当に効くのかどうか、きちんと研究したいのに、「これを提供したら患者さんの負担が増えちゃう」って申し訳なく感じちゃったりするんだよ。
混合診療禁止の例外としての保険外併用療養費
そこで登場したのが「保険外併用療養費」。これはね、「このルールには例外がありますよ」っていう制度なんだ。保険外併用療養費に指定された治療なら、その治療を受けても「ほかの保険診療の部分には保険が効きますよ」ってことになるんだ。だから患者の負担が減って、同時に患者も最新の治療を試すチャンスが増えるってわけ。
保険外併用療養費はどんなものが対象なの?
先進医療が主な対象
保険外併用療養費に指定されているもので、一番有名なのは「先進医療」だ。先進医療っていうのは、つまり「まだ保険診療として認められていないけど、安全性が確認されていて、これからもっと広がっていく可能性がある医療技術」のこと。例えば、最新のガンの放射線治療とか、遺伝子を調べて個人に合わせた治療をする「ゲノム医療」とか、最新の眼科治療とか、そういった「新しいけど期待される治療」が指定されてるんだ。
先進医療の例を挙げると、以下みたいなものがあるんだよ。
- 最新の放射線治療(例えば、ガンをより正確に狙い撃ちする治療)
- 遺伝子検査や遺伝子治療
- 最新の心臓手術の技術
- 新しいアルツハイマーの治療薬
- 最新の白内障手術
これらはね、もうすでに「安全性は大丈夫そう」って確認されてるから、保険外併用療養費の対象として認められてるんだ。だからね、もし君のおじいちゃんがアルツハイマーの最新治療を受けたいと思ったら「それを受けたら全部自費になっちゃう」じゃなくて、「この治療は自費だけど、ほかの治療はいつもの保険診療でいいよ」ってことになるんだ。
その他の保険外併用療養費の対象
先進医療以外にも、保険外併用療養費の対象になっているものがあるんだ。例えば「患者申出療養」っていう制度。これはね、患者が「この治療を試してみたい」って医者に申し出たときに、医者と相談して、保険外の治療を試すことができるっていう制度なんだ。つまり患者が「自分の症状に、この新しい治療が合うかもしれない」って思ったら、その治療を保険外併用療養費で試せるってわけだ。
それからね「オンライン診療」も、今は保険外併用療養費の対象に含まれてきてるんだ。つまり、病院に行かなくて、ビデオ通話で医者に相談する治療のこと。これも「新しい医療の形」として、保険外併用療養費で受けられるようになってるんだよ。
他にも以下みたいなものが対象になってるんだ。
- 特定の時間外診療(早朝や深夜の受診)
- 特定の検査や診断技術
- 特定の薬剤治療
- 患者申出療養
対象が指定される理由
なんで、この治療が対象に指定されるのかって、厚生労働省が「これはいい治療だし、安全性も確認されてるし、患者さんも試してみたいと思うだろう」って判断するからなんだ。言い方を変えると、ね「この治療は、これからもっと広がって、いずれは保険診療になるかもしれない。だから今は、ハイブリッド的に使ってみようよ」っていうつもりで指定してるんだ。
だからね、保険外併用療養費の対象は、ずっと固定されてるわけじゃなくて、新しい治療が開発されたり、既存の治療の効果がもっと証明されたりすると、「これも対象に加えよう」って変わっていくんだ。
保険外併用療養費を使ったときの負担はどうなるの?
負担の計算方法
ここが大事なポイントだよ。保険外併用療養費を使うときの患者の負担がどうなるのかっていうと、医療費が「保険診療の部分」と「保険外診療の部分」に分けられるんだ。
例えばね、患者が先進医療を受けることにしたとしよう。その治療の総額が100万円だったとするんだ。そのうちの70万円が「保険診療で通常受ける治療の部分」で、30万円が「保険外診療(先進医療)の部分」だったとしようか。
もし「混合診療禁止」のルールをそのまま使ったら、100万円全部が自費になっちゃって、患者は100万円払わなきゃいけないんだ。でもね、保険外併用療養費なら話が違う。保険診療の部分(70万円)には保険が効いて、患者は70万円の3割の21万円を払えばいい。そして保険外診療の部分(30万円)は患者が全額払う必要があるから30万円。だからね、合わせると患者の総負担は51万円になるってわけだ。
つまり、混合診療禁止なら100万円、保険外併用療養費なら51万円って、ぐんと安くなるってわけだ。これが「いい所取り」ってやつだね。
自費負担部分について
ただしね、保険外診療の部分(さっきの例だと30万円)は患者が全額自分で払わなきゃいけないんだ。これはね、その治療がまだ「すべての患者に絶対に効果がある」って保証されていないからなんだ。だからね、もし君が最新の治療を試したいと思ったら「この部分の30万円は自分で出せるかな」って考えてから決めないといけないんだ。
だからね、保険外併用療養費は「全部を安くしてくれる魔法」じゃなくて「保険が効く部分と効かない部分を分けてくれる制度」なんだ。患者は「新しい治療を試したいけど、どのくらいお金がかかるのか」ってちゃんと把握した上で、決断することになるんだよ。
事前の説明と同意
大事なことは、保険外併用療養費を使うときは、医者が患者に「この治療は保険が効きません。総額でいくらかかって、患者さんの負担はいくらになります」ってちゃんと説明してから始めるってことなんだ。だからね、患者が「何だか知らないうちに高額請求された」ってことは起こらないようになってるんだよ。医者も患者も「こういう負担になる」って確認してからスタートするわけだ。
保険外併用療養費を使うときの注意点
すべての医療機関が対象ではない
大事な注意点がね、保険外併用療養費を使って先進医療を受けられるのは「厚生労働省が指定した医療機関」だけなんだ。つまり、どの病院でもいいわけじゃなくて「この病院ならこの先進医療ができます」って指定された病院だけが提供できるんだ。だからね、もし君が「この最新治療を受けたい」って思ったら、まず「日本のどの病院でこの治療が受けられるのか」を調べないといけないんだ。
例えば、最新のガン治療が受けたいと思ったら「大学病院のA科」とか「市民病院の放射線科」とか、限られた病院でしか受けられない。だからね、患者は遠くから通院する必要があることもあるんだ。
健康保険が適用される範囲を理解する
もう一つ大事な注意点は、「どの部分が保険診療で、どの部分が保険外診療なのか」をちゃんと理解しておくことなんだ。医者が「先進医療を行いますね」って言ったときに、その治療に関連する「診察」「血液検査」「レントゲン」「入院費」のうちで、「保険が効く部分」と「効かない部分」がちゃんと分かれてるんだ。だからね、事前に医者から「この検査は保険が効く」「この検査は保険が効かない」って説明してもらうことが大事なんだ。
支払いのタイミング
支払いのタイミングもね、ふつうの医療費と同じように、治療が終わった後に、病院が計算書を出してくるんだ。そこに「保険診療の部分はいくら、その3割がいくら」「保険外診療の部分はいくら」って書いてあって、患者がそれを見てから、その金額を払うってわけだ。だからね、いきなり大きな請求が来て「何これ?」ってことにならないように、事前に説明があるんだ。
保険外併用療養費のメリットとデメリット
患者側のメリット
まずね、患者側のメリットは「新しい治療を試しながら、負担を減らせる」ってことだ。もし混合診療禁止のルールが絶対的だったら、患者は「100万円全部自費なら試せない」って新しい治療をあきらめちゃうかもしれない。でも保険外併用療養費があれば「51万円なら何とかなるかな」って、新しい治療にチャレンジできるかもしれないんだ。
それからね「治療の選択肢が増える」というメリットもあるんだ。もし患者が「ふつうの治療じゃ効かないかもしれない」って思ったときに「じゃあ最新の治療を試してみようか」って医者と一緒に考えることができるんだ。患者の病気を治すために「最良の方法を選べる」ってことが大事なんだよ。
患者側のデメリット
デメリットは「保険外診療の部分は全部自費」ってことなんだ。さっきの例だと30万円は患者が全額払わなきゃいけないんだ。だからね「新しい治療だから絶対に効く」ってわけじゃなくて「効くかどうか試してみる」っていう、ちょっとギャンブルみたいなところがあるんだ。もし治療が効かなかったら「30万円払ったけど、効果がなかった」ってことになっちゃう可能性もあるんだよ。
それからね「すべての医療機関で受けられるわけではない」っていうデメリットもある。最新の治療を受けたいと思っても、遠くの病院まで通院しなきゃいけないことになるかもしれないんだ。
医療制度全体のメリット
医療制度全体から見たときのメリットは「新しい医療技術の開発が進む」ってことなんだ。もし患者が新しい治療を試す機会があれば、その治療の効果がどのくらいか、データが集まってくるんだ。そのデータが「この治療は本当に効きそうだ」って証拠になったら、やがて「保険診療として認める」ってことになるんだ。だからね、保険外併用療養費は「医療の発展を促す仕組み」でもあるんだ。
医療制度全体のデメリット
デメリットは「お金がある人とない人で、受けられる治療に差が出てくる」ってことなんだ。「30万円なら出せるけど、100万円は出せない」って人と「100万円でも大丈夫」って人で、同じ新しい治療の機会があっても、受けられる人と受けられない人に分かれてくるんだ。医療は「みんな平等に受けるべき」って理想があるのに、お金の有無で差がついちゃうってのは、ちょっと複雑な問題なんだよ。
