自分でお店を開いたり、フリーランスの仕事をしたりしている人が「青色申告決算書」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。でも「何それ?」「自分には関係ないや」と思っていませんか?実は、大人になって事業を始めたときに必ず必要になるものなんです。この記事を読めば、青色申告決算書がどんなもので、なぜそんなに大事なのか、がわかりますよ。
- 青色申告決算書は、事業をしている人が1年間の収入と支出をまとめた書類で、税務署に提出します
- これを提出することで、税金がいくら必要かを正確に計算できて、場合によっては税金が安くなるメリットがあります
- 個人事業主やフリーランスという自分で事業をしている人に必ず必要な書類です
もうちょっと詳しく
青色申告決算書を簡単に説明すると、「あなたのお店やビジネスが1年でどのくらい儲かったのか」を計算して紙に書いたものです。つまり、毎日の売上がいくらだったか、そのために使ったお金がいくらだったか、その結果として純粋な利益がいくらだったか、をすべてまとめるんです。これを税務署という政府の機関に毎年提出するルールになっています。提出することで、その人が払うべき税金が正式に決まるという仕組みです。
青色申告決算書は「税務署への成績表」。これが無いと、税務署は「あなたはどのくらい稼いだのか」が判断できません
⚠️ よくある勘違い
→ 実は、基本的には数ページの書類です。難しく見えますが、やることはシンプルな「計算」と「記録」だけです
→ 足し算引き算の集計作業。今は会計ソフトが自動でやってくれるので、昔より簡単になりました
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青色申告決算書とは何か
青色申告決算書(あおいろしんこくけっさんしょ)というのは、自分で商売をしている人が「1年間でどのくらい儲かったのか」を計算して、税務署に報告する書類のことです。言い換えると、つまり「このお店やビジネスは、去年1年間で、収入はいくらで、支出はいくらで、最終的に利益がいくら残りました」ということを正式に書いた紙なんですよ。
想像してみてください。例えば、あなたが友達と一緒に夏祭りで綿あめ屋さんを開いたとします。3日間で5万円売上がありました。でも、材料費に1万5千円、場所代に3千円かかりました。そうすると、純粋な儲けは3万3千円ですよね。青色申告決算書は、このざっくりした計算をもっと正確にして、税務署という役所に「私たちのお店はこれだけ儲かりました」と報告するものなんです。
ここで大事なのは、個人事業主(つまり、会社に勤めるのではなく、自分で事業をしている人)やフリーランス(在宅でアルバイトしたり、自分の技術を売ったりしている人)は、毎年この書類を作らなければいけないというルールがあるということです。これを提出しないと、税務署から「ちょっと待ってよ、いくら儲かったのか、どうやって計算したの?」と突っ込まれてしまうんですよ。
サラリーマンと個人事業主の違い
ここで、なぜ個人事業主が青色申告決算書を出さないといけないのかを、サラリーマンとの比較で説明します。会社に勤めている人(サラリーマン)は、給料が決まっていますよね。その給料から税金が自動的に引かれます。だから、毎年「私はこれだけ稼ぎました」と報告する必要がないんです。会社が全部やってくれるから。
でも、自分で商売をしている個人事業主の場合は違います。毎日の売上が変わるし、いつ大きな経費が出るか分かりません。だから、「あなたはいくら稼いで、いくら使いましたか?」を自分で計算して、正式な書類にして税務署に提出しなければいけないんです。それが青色申告決算書というわけですよ。給料をもらう人と、自分で稼ぐ人では、税務署への報告方法が全然違うんです。
なぜ青色申告決算書が必要なのか
では、なぜそんなめんどくさいことをしないといけないのか。それは「税金をきちんと計算するため」と「正直に報告するため」の2つの理由があります。
1つ目の理由は、税金の計算です。個人事業主が払う税金は「利益がいくらか」で決まります。もし、あなたが「去年は100万円稼ぎました」と言っても、でも実は80万円使ってたら、残りは20万円ですよね。税金は20万円の利益に対して計算されます。でも、「100万円稼いだ」という報告だけだと、税務署は「80万円の経費は何に使ったの?」と分からなくなります。だから、きちんと「こういう経費を使いました」と書いた書類が必要なんです。それが青色申告決算書なんですよ。
2つ目の理由は「正直に報告する」という約束です。国は「ちゃんと利益を報告してくれたら、税金の計算をやるし、場合によっては税金も安くしてあげますよ」という制度を作りました。それが青色申告という制度です。だから、青色申告決算書を出すことで、「私は正直に報告しています」という証になるんですよ。
税金が安くなる理由
さっき「税金が安くなる」って言いましたけど、これはすごく大事なポイントです。青色申告決算書をちゃんと出すと、なぜ税金が安くなるのか。それは「青色申告特別控除」(あおいろしんこくとくべつこうじょ)という制度があるからです。つまり「ちゃんと報告してくれた人には、税金から65万円引いてあげますよ」という優遇制度ですね。
例えば、100万円の利益が出たとします。普通だったら100万円全部に対して税金がかかります。でも青色申告決算書を出すと、100万円から65万円引いて、35万円だけに税金がかかるようになるんです。これはすごくお得ですよね。だから、個人事業主たちはがんばって青色申告決算書を作っているんです。
青色申告決算書の内容
では、青色申告決算書の中身はどうなっているのか。実は、意外とシンプルです。大きく分けて3つの部分から成り立っています。
1つ目は「売上について」です。「今年の売上はいくらだったのか」を記録します。毎日の売上を全部足して、合計を書くんです。ネットショップなら、毎日の売上金額。美容師さんなら、毎日のお客さんの利用料金。何の仕事をしていても、「1年間で総計いくら売上があったのか」をまとめるんですよ。
2つ目は「経費について」です。「その売上を作るために、いくら使ったのか」を細かく書きます。例えば「商品を仕入れるのに30万円」「ガソリン代に5万円」「通信費に2万円」「オフィス家賃に月3万円×12か月で36万円」みたいに、全部足し算して合計を出すんです。「何に使ったのか」というカテゴリーごとに分けて書くのが大事ですよ。
3つ目は「最終的な利益」です。「売上から経費を引いて、いくら残ったのか」を計算します。これが「青色申告決算書の一番大事な部分」で、この数字に対して税金が計算されるんですよ。だから、計算間違いがないようにしないといけません。
どんなお金が経費として認められるのか
ここで大事なのが「何が経費として認められるのか」という問題です。例えば、あなたがラーメン屋さんをやっているとします。お店の家賃は経費ですよね。でも、自分のご飯代は?家族に買ったプレゼントは?これは経費にはなりません。つまり「事業をするために必要なお金」だけが経費になるんです。ラーメン屋さんの場合だったら、「材料費」「ガス代」「水道代」「家賃」「厨房機器の購入費」みたいに、「お店を運営するのに絶対に必要なお金」だけです。自分の個人的な買い物や趣味のお金はダメなんですよ。この判断は結構むずかしくて、「これは経費?」って悩むことがいっぱいあります。だから、税理士という専門家に聞く人も多いんです。
白色申告との違い
ここまで青色申告の話をしてきましたけど、実は「白色申告」(しろいろしんこく)という別の制度もあります。これは「青色申告より簡単な方法で報告しますよ」という制度です。つまり、青色申告は書類がいっぱいあって大変だけど、その代わり税金が安くなる。白色申告は書類が少なくて簡単だけど、税金は安くならない、ということです。
イメージとしては、学校のテストで例えると、「青色申告は、答案用紙に計算過程もぜんぶ書かないといけないけど、その代わりボーナスポイントがもらえる。白色申告は、答えだけ書いて出してもいいけど、ボーナスはもらえない」という感じです。手間と得点のバランスを選ぶ、ということですね。
だから、個人事業主として稼いでいる人の多くは、手間がかかっても税金が安くなる青色申告を選ぶんですよ。特に、ある程度稼いでいる人は「税金が65万円も安くなるなら、少しぐらい手間が増えてもいいや」と思うんです。
どっちを選ぶべきか
では、実際に事業を始めたときに「青色申告と白色申告、どっちにしよう」って思ったら、どう判断したらいいのか。簡単な基準があります。年間の利益が少ないなら、白色申告でいいかもしれません。例えば「月に3万円くらいの副業」みたいな小さな事業なら、わざわざ複雑な書類を作って、税金が65万円安くなっても、実際に払う税金が少ないかもしれませんよね。でも「月に10万円以上の安定した収入がある」「本気で事業をやっていく」という場合は、絶対に青色申告がいいです。税金が安くなるメリットが大きいからです。
青色申告決算書を作るコツ
では、実際に青色申告決算書を作るときは、どうしたらいいのか。ここが一番大事なポイントですよ。めんどくさいと思わずに、やり方を知っていれば、意外と簡単です。
1つ目のコツは「毎日記録する」ということです。1年間の売上と経費を、12月31日になってから「去年いくら稼いだっけ?」って思い出して書くのは絶対ダメです。毎日、毎日、売上や経費を記録しておくんです。そうしないと、数字がめちゃくちゃになります。1月2月忘れたら「あ、いくらだったっけ?」ってなるでしょ。だから、毎日の習慣が大事なんですよ。
2つ目のコツは「レシートや領収書をとっておく」ということです。経費として認められるためには、「これに10万円使いました」という証拠が必要なんです。だから、すべてのレシートや領収書を保管しておかないといけません。税務署が「本当ですか?」って聞かれたときに、「ほら、このレシートがあるんですよ」と見せられないと、経費として認められないんですよ。
3つ目のコツは「分からなかったら専門家に聞く」ということです。税理士という「税金と会計の専門家」がいます。ちょっと費用がかかりますけど、彼らに相談すると「この経費は大丈夫ですか?」という質問が簡単に解決します。特に、事業が大きくなってきたら、税理士に助けてもらうと、間違いが減りますし、税金もムダなく安くできるんですよ。
4つ目のコツは「会計ソフトを使う」ということです。今は「freee」や「マネーフォワード」みたいに「個人事業主向けの会計ソフト」がいっぱいあります。毎日の売上と経費を入力しておくと、自動的に計算してくれて、最後に青色申告決算書も作ってくれるんです。すごく便利ですよ。これを使えば、計算間違いもなくなるし、手書きより何倍も簡単です。
会計ソフトのメリット
会計ソフトを使うメリットをもう少し詳しく説明します。例えば、あなたがネットショップで商品を売っているとします。毎日、売上がランダムに出ます。商品を仕入れるたびに経費が出ます。銀行に振込手数料がかかります。通信費が毎月かかります。こういう「いろんな種類のお金の出入り」を全部手書きで計算していたら、時間がかかってミスも増えますよね。
でも会計ソフトを使うと「売上を入力」「経費を入力」「通信費を毎月入力」みたいに、カテゴリー分けして入力するだけで、ソフトが自動的に全部足し算してくれて「最終利益は350万円です」って出してくれるんです。それを見ながら青色申告決算書を作ればいいんですよ。だから、今の時代、手書きで青色申告決算書を作っている人は少ないんです。ほぼみんな会計ソフトを使っています。会計ソフトのおかげで、個人事業主の仕事がずいぶん楽になったんですよ。
