「契約社員やパートで働いてたのに、急に『次の更新はありません』って言われた」——そんな話、聞いたことない? あるいは自分がそうなって、「これって違法じゃないの?」「泣き寝入りするしかないの?」ってモヤモヤしてる人もいるかもしれない。この記事を読めば、雇止めってそもそも何なのか、どんなときに違法になるのか、もし遭ったときにどう動けばいいのか、ぜんぶわかるよ。
- 雇止めとは、有期雇用契約(期間が決まった働き方)の更新をしないことで、途中解雇とは別物だよ
- 雇止め法理という法律ルールがあり、繰り返し更新された人などは会社が簡単に雇止めできない
- 1年超または3回以上更新の場合は30日前の予告が義務で、理由を聞く権利もある
もうちょっと詳しく
雇止めは「契約の期限が来ただけ」と思われがちだけど、実は労働契約法という法律がしっかり労働者を守ってるんだ。特に大事なのが労働契約法第19条で、これが雇止め法理のベースになってる。「更新されることを期待するのが合理的な場合」や「実質的に正社員と変わらない働き方の場合」は、会社が雇止めするのに合理的な理由が必要になる。合理的な理由がなければ、雇止めは無効になって、雇用が続くことになるんだよ。さらに2013年からは、同じ会社で5年以上(通算)有期契約で働いた人が希望すれば、無期契約(期間に定めのない契約)に切り替えられる「無期転換ルール」もできた。これを使えば、雇止めのリスクをそもそも減らせるんだ。
5年超働いてたら「無期転換申込権」が発生!申し込めば会社は断れないよ。
⚠️ よくある勘違い
→ 有期雇用だからって、会社は何でもできるわけじゃないよ。法律でしっかり保護されてる。
→ 更新実績や職場の状況によっては、正社員の解雇と同じ厳しい基準が会社に求められる。泣き寝入りする前に確認してみよう。
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雇止めとは? まずは基本をおさえよう
「有期雇用」ってどういう働き方?
雇止めを理解するために、まず有期雇用契約について知っておこう。有期雇用契約とは、つまり「3ヶ月」「半年」「1年」といった期間が決まっている雇用契約のこと。契約社員、パートタイマー、アルバイト、派遣社員(派遣元との契約)などは、この有期雇用に当てはまることが多いよ。
正社員の多くは「無期雇用契約」、つまり期間の定めがない契約で働いてる。だから「今月で契約期間が終わりです」ってことは基本的に起きない。でも有期雇用で働いてる人は、契約が終わるたびに「また更新してもらえるかな…」って不安になることがあるよね。その不安が現実になったときが「雇止め」だよ。
雇止めと解雇はどう違うの?
「解雇」は、まだ契約期間の途中なのに会社が一方的に「もう来なくていい」と言うこと。これには非常に厳しいルールがあって、よほどの理由がないと許されない。一方「雇止め」は、契約の満了時に更新しないこと。一見「契約期間が終わっただけ」と思えるけど、実はこちらも法律でかなり守られてるんだ。
たとえると——「解雇」は賃貸マンションの契約途中で大家さんが「今すぐ出ていって」と言うようなもの。「雇止め」は「契約の更新をしません」と言うようなもの。どちらも突然言われたら困るよね。だから法律は、特に雇止めについても「それなりのルールを守れ」と会社に求めてるんだ。
どんなときに問題になる? 雇止めが「違法」になるケース
雇止め法理が適用される2つのパターン
さっき少し触れた「雇止め法理」について、もう少し詳しく見てみよう。労働契約法第19条によると、次の2つのケースでは、雇止めは原則として無効になるよ。
- パターン①:契約が反復更新されて、雇用の継続を期待するのが合理的な場合
たとえば、5年間にわたって毎年契約を更新してきた人が突然「今回は更新しない」と言われたケース。「今まで5回更新されてきたんだから、今回も更新されると思うのは当然でしょ」という状況だよ。 - パターン②:実態として正社員と変わらない働き方で、契約終了の合理的な理由がない場合
名前だけ「契約社員」でも、仕事の内容、勤務時間、責任の重さが正社員とほぼ同じなら、「期間が決まってるから」という理由だけで簡単に切れないよ。
どちらも「労働者として当然抱く期待を、会社が裏切っていいのか?」という考え方がベースになってる。合理的な理由もなく雇止めされた場合、労働者は「雇用を続けてくれ」と主張できて、法的に認められれば雇用が継続されるよ。
会社が主張しがちな「雇止めの理由」に要注意
会社が雇止めを正当化するためによく使う理由に、こんなものがあるよ。
- 「業績が悪化した」
- 「業務量が減った」
- 「勤務態度に問題があった」
- 「人員削減が必要になった」
これらが完全に嘘というわけじゃないけど、本当にそれが雇止めの理由として合理的なのか、ちゃんと確認することが大事。たとえば「業績悪化」を理由にするなら、会社全体がかなり厳しい状況にあって、他の手段(残業削減・新規採用の停止など)を試みたうえでの判断かどうかが問われる。「なんとなく気に食わなかった」レベルでは通らないよ。
雇止めの「事前通知」ルール——突然は認められない
30日前予告が必要なケース
雇止めには、予告に関するルールもある。厚生労働省の告示(労働省告示第89号)によって、以下の条件に当てはまる人への雇止めは、契約終了の少なくとも30日前までに予告しなければならないと定められてるんだ。
- 期間が1年を超える有期契約で働いている人
- 期間が1年以内でも、3回以上契約を更新されている人
つまり、半年契約を3回更新して1年半働いてきた人が「今月末で終わりです」と急に言われても、それは違反なんだ。最低でも30日前に「次の更新はしません」と伝えなきゃいけない。
理由を聞く権利がある
さらに、雇止めを告げられた労働者は、会社に雇止めの理由を書面で請求できる。会社はこれを拒否できないし、遅滞なく(つまり素早く)回答する義務がある。「なんとなく」「気分で」はダメ。明確な理由を示さなければいけないんだ。この書面は、あとで雇止めの正当性を争うときの証拠にもなるから、もし雇止めを告げられたら必ずもらっておこう。
雇止めに遭ったとき、どう動けばいい?
まず「記録」を残すことが最優先
雇止めを告げられたら、まず焦らずに記録を残すことから始めよう。具体的には——
- いつ、誰に、どんな言葉で雇止めを告げられたかをメモする
- これまでの雇用契約書をすべて保管する(捨てないで!)
- 更新のたびにどんな話をされたか、「また来年もよろしく」などの発言があればメモしておく
- 職場でのメール・チャットの履歴も保存しておく
「証拠がないと何もできない」という状況は避けたい。記録があれば、あとで相談するときにもスムーズだよ。
相談できる窓口はたくさんある
雇止めが不当だと思ったら、一人で抱え込まないで。使える相談窓口を知っておこう。
- 労働基準監督署:会社が法律を守っているかチェックしてくれる公的機関。無料で相談できる。
- 総合労働相談コーナー:都道府県の労働局に設置されていて、トラブル全般を相談できる。
- 労働組合:会社に組合があれば、そこに相談する。なければ「合同労組(ユニオン)」といって、個人でも加入できる組合もあるよ。
- 弁護士・社会保険労務士:法的なアドバイスが必要なときは専門家に。法テラスを使えば費用を抑えられる場合もある。
「自分ひとりじゃ会社と戦えない…」と思うかもしれないけど、専門家や公的機関を味方につければ、対等に話し合えるようになるよ。
「異議あり」と伝えることが大事
会社から雇止めを告げられても、黙ってその場を去ってしまうと「本人も納得した」と受け取られてしまう可能性がある。不当だと思うなら、「この雇止めには異議があります」と明確に伝えることが重要だよ。口頭でも伝えるべきだけど、できればメールや書面でも「異議を唱えた記録」を残しておこう。
雇止めを未然に防ぐために——知っておきたい「無期転換ルール」
5年働いたら「無期転換」を申し込める
2013年に改正された労働契約法には、とても重要なルールが盛り込まれた。それが無期転換ルールだよ。内容はシンプルで、「同じ会社で通算5年を超えて有期契約を更新された人は、無期契約(期間の定めのない契約)への転換を申し込める」というもの。そして会社はこの申し込みを断ることができない。
たとえば、3ヶ月契約を更新しながら5年半働いてきた人は、「無期転換を希望します」と申し出れば、会社は必ず受け入れなきゃいけないんだ。無期契約になれば、「来月で更新なし」という雇止めのリスクがなくなるから、とても大きな権利だよ。
注意!「5年前にリセット」の手口に引っかからないで
悪質な会社の中には、このルールを逃れるために「4年11ヶ月で雇止め」→「少し間を空けてまた採用」→「また4年11ヶ月で雇止め」というサイクルを繰り返すところもある。これは脱法行為(法律を実質的に無意味にするやり方)で、社会的にも批判されている。もし「5年近くなると更新しない傾向があるな」と感じたら、それは意図的な可能性があるよ。
また、無期転換ルールには「クーリング期間」という仕組みがあって、契約と契約の間に6ヶ月以上の空白期間(ブランク)があると通算がリセットされてしまう。「一度辞めて休んで、また雇うよ」という話が来たときは、この仕組みを利用されてるかもしれないから注意が必要だよ。
雇止め問題は「自分には関係ない」じゃない
日本の働く人のうち、有期雇用で働いてる人は3人に1人以上いると言われてる。つまり「雇止め」は、すごく身近なテーマなんだ。今は正社員でも、将来転職や副業で契約社員になる可能性もある。自分の親や兄弟、友達が当事者になることだってある。「知ってた」か「知らなかった」かで、取れる行動がまったく変わってくる。だから今のうちにしっかり覚えておいて損はないよ。
