受取手形って何?わかりやすく解説

「先月の請求書せいきゅうしょ、まだ払ってもらえてない」「来月の給料でまとめて支払う約束だ」って、やり取りしていること、ありませんか?企業間では、すぐに現金で払うのではなく「ちょっと待ってね」という約束を紙に書いてやり取りすることがあります。その約束の紙が「手形」です。そして、その手形を受け取る側の立場が「受取手形」。この記事を読めば、企業がどうやってお金をやり取りしているのか、その仕組みがスッキリわかるようになりますよ。

先生、「受取手形」って何ですか?聞いたことないです。

いい質問だね。受取手形というのは、他の企業や人から「このお金は○月○日に払いますね」という約束をもらう紙のことだよ。つまり「来月に代金を受け取る権利」を持っている状態のこと。
え、でもそれって「請求書せいきゅうしょ」と何が違うんですか?

良い質問。請求書せいきゅうしょは「これだけ払ってね」という記録だけど、手形というのは「このお金は必ず払います」という法的な約束を書いた紙なんだ。法律で守られているから、相手が倒産しても、その手形は価値があるんだよ。
そっか。でも、そうしたら何でみんな手形を使うんですか?」

大きな企業は、商品をいっぱい作ったり仕入れたりするから、毎月大量のお金がやり取りされるんだ。その時に全部を現金で払おうとすると、すごく大変だよね。だから、「今月はこの金額を手形で約束する、○月○日に払おう」という形でやり取りするんだよ。その手形を受け取る側が「受取手形」ってわけ。
📝 3行でまとめると
  1. 受取手形とは、相手が「後で代金を払います」と約束した 法的に有効な紙 のこと
  2. 請求書せいきゅうしょと違い、手形は法律で守られた 支払いの約束 だから、銀行で現金に換えたり、売ったりできる
  3. 企業が大きな金額を後払いで取引する時に使う、 信用に基づいたやり取りの方法 のこと
目次

もうちょっと詳しく

受取手形を受け取った企業は、その手形をいくつかの方法で活用できます。一番シンプルなのは「約束された日まで待ってから現金をもらう」という方法ですが、急いでお金が必要な場合は、銀行に手形を持って行ってお金に換えてもらう(つまり現金化する)こともできます。これを「手形割引」と言います。つまり「このお金をもらえるのは来月だけど、今すぐ現金が欲しい」という時に、銀行に「このお金、先にくれませんか?」とお願いして、ちょっと手数料を払って現金をもらう、という感じです。だから受取手形は「ただの約束」ではなく「現金のように使える価値がある紙」なんですね。

💡 ポイント
受取手形は「後でもらえるお金の約束」だけど、銀行で今すぐ現金に換えられるから、実はかなり便利な金融商品だよ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「受取手形は現金と同じだから、いつでも使える」
→ 実は、手形には「○月○日に払う」という期日が決まっていて、その日までは正式には受け取れません。また、銀行で現金化する時も、手数料がかかってしまいます。
⭕ 「受取手形は『期日に受け取る権利』で、銀行を通せば前倒しで現金化できる」
→ 手形には期日があり、その日に確実にお金をもらえるという法的な約束です。また、すぐに現金が必要な場合は、銀行で割引してもらい、ちょっと損をしながらも現金に換えることができます。
あーそういうことか!企業間の「後で払う約束」を紙に書いて、その紙がお金みたいに使えるってことなんだ!

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受取手形ってどんなもの?

受取手形を理解するために、まず「手形」というものをイメージしてみましょう。あなたが友達にお小遣いを貸したとします。でも、その友達は今すぐにはお金を持ってないから「来月の誕生日プレゼントをもらった時に返すね」って約束しました。その「来月返す」という約束を、紙に書いて署名してもらったら、それが手形みたいなものです。

企業間でも、全く同じようなことが起こります。例えば、大きなスーパーが小さな野菜農家から野菜を仕入れたとします。でも、スーパーは農家にすぐに現金を払わずに「来月末に支払います」という約束をします。その約束を正式に書いた紙が「手形」というわけです。そして、農家がその手形を受け取る側だから「受取手形」と呼ぶんですね。

手形には、いくつか決まった情報が書いてあります。例えば、いくら払うのか、いつ払うのか、誰が払うのか、という情報ですね。これは、友達に貸したお金の「返す日」と「返す金額」を紙に書くのと同じです。大事な約束だから、いいかげんには書けないんですよ。

重要なのは、手形というのは「ただの約束」ではなく、法律で守られた「支払いの義務」だということです。つまり、手形に署名した企業は、絶対にそのお金を払わないといけないんです。もし払わないと、法律で罰せられることもあります。だから、手形をもらうということは「その企業がくれた法的な約束」を持つことになるんですね。

また、受取手形は「売掛金」(つまり、売った商品の代金をまだもらってない状態)の一種です。普通の売掛金は「お金をもらえるという口約束」だけですが、手形は「口約束だけじゃなくて、紙に書いた正式な約束」なんです。だから銀行や金融機関からも信用されやすいんですよ。

受け取った手形どうするの?

では、受取手形を受け取った企業は、どうするのでしょうか?一番シンプルなのは「約束された日まで保管しておいて、その日になったら銀行に持って行ってお金をもらう」という方法です。例えば、6月に手形をもらって「8月20日に1000万円をお支払いします」と書いてあったら、会社の金庫にしまっておいて、8月20日に銀行に持って行くんですね。

でも、実際には、もっと色々な使い道があります。一つが「手形割引」という方法です。これは「期日がまだ来てないけど、今すぐお金が欲しい」という時に使うやり方です。銀行に「このお金、先にくれませんか?」とお願いします。銀行は、もちろんそのお願いに応じてくれるんですが、ちょっと手数料を取られちゃいます。例えば、8月20日にもらえるはずの1000万円を、6月の時点で割引してもらうと、50万円くらいの手数料がかかって、950万円だけもらえる、という感じですね。これを「割引料」と言います。

なぜ銀行は、そんなことをするのかというと、銀行もお金を貸してるみたいなものだからです。6月に950万円をあげる代わりに、8月20日には、相手の企業から1000万円をもらう権利をゲットする、という感じですね。銀行も儲かるし、企業もすぐにお金が必要だったら、Win-Winの取引になるんです。

また、受け取った手形を「売却」することもできます。つまり「このお金をもらう権利を、別の企業に売っちゃう」ということです。例えば、A企業がB企業から手形をもらった。でも、A企業は現金が今すぐ必要だから、その手形をC企業に「この手形を持ってたら、8月20日に1000万円がもらえるんだけど、今600万円で売らない?」という感じで売ってしまうわけです。これも実際には割引料が関係してきますが、企業同士のやり取りの中で行われることもあります。

つまり、受け取った手形というのは「期日に現金をもらう」だけじゃなくて、「銀行で現金化する」「別の企業に売る」などの色々な使い方があるんですね。だから「受取手形」というのは、単なる約束の紙ではなく、かなり重要な「資産」として企業の中で扱われているわけです。

手形で支払う理由

「なんで企業は手形で支払ったりするんだろう?現金で払えばいいじゃん」って思いませんか?その質問、すごくいい質問ですよ。実は、企業が手形を使う理由は、けっこう合理的なんです。

まず一つ目が「現金がすぐに用意できないから」です。例えば、野菜農家がスーパーに野菜を卸すとしましょう。野菜農家は、毎日毎日野菜を作って、スーパーに売ります。でも、スーパーは「毎日現金でこんなに払ってたら、大変だ」って思うわけです。だから、1ヶ月分をまとめて「月末に払う」とか「来月の15日に払う」という感じにするんですね。そうすると、スーパーも野菜農家も、毎日のお金のやり取りで疲れなくて済みます。

二つ目が「信用を作るため」です。手形で支払うということは「本気で払う気がある」という証拠になります。もし、口約束だけだったら「いつ払うんだろう」って不安ですよね。でも、手形という法的に有効な紙を渡すと「絶対に払います」という約束になるから、相手も安心できるわけです。大きな企業が「うちは信用がある企業です」という証拠として、手形を使うんですね。

三つ目が「企業のキャッシュフロー(お金の流れ)を効率的にするため」です。企業というのは、すごく大量の商品を仕入れたり、販売したりします。毎日毎日、そのお金をやり取りしてたら、すごく大変で、銀行の通帳もごちゃごちゃになっちゃいます。でも、手形を使うと「月に1回、月末にまとめて決済する」という感じにできるんです。それによって、企業の経営がすごく楽になるんですね。

実はね、ちょっと古い話なんですが、日本では昔から「手形決済」という文化があるんです。企業間のお金のやり取りで、かなり重要な役割を果たしてきた方法なんですね。最近は、電子決済やクレジットカードなどが広がってるから、手形の使う量は昔より減ってますけど、今でも大事な決済方法として使われてますよ。

受取手形のメリット・デメリット

受け取った側の企業にとって、受取手形にはどんなメリット・デメリットがあるのか、考えてみましょう。

メリットとしては、まず「法的な保証がある」ということです。請求書せいきゅうしょをもらったり、口約束をされたりするのと違って、手形というのは法律で守られた約束なんです。だから「支払ってもらえなかった」というリスクが、かなり低いわけです。手形を発行した企業が「ごめんなさい、払えません」って言ったら、法律で罰せられちゃいますからね。

二つ目のメリットが「銀行で現金化できる」ということです。さっき説明した「手形割引」で、急いでお金が必要な時は、すぐに現金に換えられるんです。だから「この手形は、来月に現金がもらえるけど、実は今月中にお金が必要になった」という時も、対応できるんですね。

三つ目が「企業の信用につながる」ということです。大きな企業から手形をもらえるということは「その企業からの信用がある証拠」なんです。逆に言うと「その企業のお金が無くなる可能性は低い」ということですね。だから、企業同士の取引が増える場合もあります。

一方、デメリットとしては「期日までお金がもらえない」ということです。請求書せいきゅうしょなら「今月末に払ってください」って言ったら、たいていすぐに払ってくれますが、手形は「3ヶ月後」とか「半年後」という長い期間、待つこともあります。その間、企業のお金が拘束されちゃうわけですね。これを「運転資金」が固定されるって言うんですが、小さな企業だと、けっこう大変です。

二つ目のデメリットが「手形を割引する時、手数料がかかる」ということです。銀行に「今すぐお金をください」とお願いすると、ちょっと損をしちゃうわけです。本来もらえるはずの1000万円が、900万円になっちゃう、みたいな感じですね。だから「絶対に今月中にお金が必要」という時だけ、手形割引を使うんですよ。

三つ目が「手形が不渡り(つまり払ってもらえなくなること)になるリスク」です。法的には「絶対に払う」という約束ですが、実際には「企業が倒産した」「経営が悪くなった」という理由で、払えなくなることもあります。その場合、手形をもらった企業も大損しちゃうわけです。だから「どういう企業の手形なら、信用できるか」という見極めが大事なんですね。

実際の使われ方

では、受取手形が実際にどう使われてるのか、具体例を出して説明してみます。

例えば、大きなスーパーと、地元の野菜農家があるとしましょう。野菜農家は、毎日野菜を作って、スーパーに売ります。スーパーは、毎日その野菜を仕入れて、お客さんに売ります。毎日毎日、お金をやり取りしてたら、大変ですよね。だから、スーパーと野菜農家は「毎月月末に、今月分の代金をまとめて払う」という約束をするんです。

具体的には、野菜農家が「1月中に、100万円分の野菜を売った」とします。そうすると、スーパーから「2月末に100万円を払う」という手形をもらうんですね。その手形に「2月末日」「100万円」「スーパーの代表者の署名」「スーパーの印鑑」が押されてるんです。

その手形を受け取った野菜農家は「2月末になったら、スーパーに行ってお金をもらおう」って思うかもしれません。でも、実際には「1月末時点で現金が足りない」という状況かもしれないんです。野菜を作るのに肥料とか、農機具とか、色々な費用がかかるからです。そうすると、野菜農家は「この手形を銀行に持って行って、割引してもらおう」と思うわけです。

銀行に行った野菜農家は「スーパーの手形があるんですが、今すぐお金をもらえませんか?」とお願いします。銀行は「いいよ。でも、ちょっと手数料を取るからね。100万円の代わりに、98万円あげる。その代わり、2月末になったら、スーパーからその100万円をもらう権利は、うちがもらう」という感じで、取引が成立するんですね。

野菜農家は、98万円をもらって、肥料代を払ったり、農機具を買ったりするわけです。一方、銀行は2月末になったら、スーパーから100万円をもらって、2万円の利益を手にするんですね。

こういう形で、受取手形は企業の間で、毎日毎日、色々な形で使われているんです。大企業も中小企業も「いつお金をもらえるか、わからない」という状況を避けるために、手形という法的に有効な約束を使ってるわけです。

もう一つ、別の例を出してみます。例えば、メーカーが「うちの工場で機械を作った」としましょう。その機械を「大きな建設会社に売る」とします。機械の値段は1000万円だとします。建設会社は「今すぐ1000万円は払えないけど、今月末の工事の報酬がもらえたら払う」という状況かもしれません。そこで、メーカーと建設会社は「今月末に1000万円を払う」という手形で決済するんですね。

メーカーは「今月末にお金をもらえるから、大丈夫だ」と思うかもしれません。でも「あと1週間で、次の機械を作るための部品代を払わないといけない」という状況かもしれないんです。そうすると「この手形を銀行で割引してもらおう」という判断になるわけです。

こういう形で「企業のお金の流れ」と「支払いの約束」が、手形を通じてつながっているんですね。受取手形というのは「ただの約束」ではなく「企業のお金のやり取りを、スムーズにするための重要な金融ツール」なんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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