ファンダメンタル分析って何?わかりやすく解説

株の話題を聞いていると「あの企業は本来の価値よりも株価が安いらしい」とか「決算が良くないから買われる可能性がある」みたいなことを誰かが言ってることないですか?そういう判断をするために使う手法がファンダメンタル分析です。この記事を読めば、企業の本当の価値がどういうものなのか、そしてそれを調べる方法がどういうものなのかがわかりますよ。

先生、「ファンダメンタル分析」って何ですか?なんか難しそう…

いい質問だね。ファンダメンタル分析というのは、企業の決算書とか経営状況とか、その企業の本質的な情報を見て、「この企業の本当の価値はいくらなのか」を判断する方法だよ。つまり、企業の健康診断をするようなイメージかな。
企業の「本当の価値」?でも株価が出てるじゃないですか。それが価値じゃないんですか?

いいポイントだね。実は株価と企業の本当の価値は違うことがあるんだよ。例えば、人気が出たら株価は上がるけど、企業がやってることは変わってないでしょ?逆に、知名度がなくても実は利益がたくさん出てる企業だってある。そういう「本当の価値」と「今の株価」を比べるのがファンダメンタル分析なんです。
なるほど。では、どんなことを見て判断するんですか?

そこが大事なポイント。企業の決算書に書いてある売上とか利益とか資産とか、あとは成長率とか、そういう数字を全部見て、「この企業はこのくらい価値があるはずだ」って計算するんだよ。貯金がいっぱいある企業なのか、借金がいっぱいの企業なのか、儲かってるのか赤字なのか、そういうのを全部チェックするんです。
📝 3行でまとめると
  1. ファンダメンタル分析は、企業の決算書などから本当の価値を判断する方法
  2. 株価と企業の本当の価値は違うことがあり、その差を見つけるのが目的
  3. 売上、利益、資産などの財務情報をチェックして企業の健康度を診断する
目次

もうちょっと詳しく

ファンダメンタル分析とは、企業の根本的な価値(つまり、その企業が本来持っている力や稼ぐ能力)を調べる分析方法です。決算書という、企業が1年間にどれだけ稼いだか、何にお金を使ったか、どのくらい資産を持ってるか、そういうことが全部書いてある書類があります。その決算書を詳しく読み込んで、いろんな計算式を使って、「この企業の本当の価値はいくらか」を導き出すわけです。株価が100円だったら「本来は150円の価値があるのに、安く買える機会だ」って判断したり、逆に「本来は50円なのに100円で売られてる」って判断したりするわけですね。

💡 ポイント
株価と企業価値の差を見つけることが、投資で成功するカギになる

⚠️ よくある勘違い

❌ 「ファンダメンタル分析は必ず当たる」
→ 将来を100%予測することは誰にもできません。過去のデータから判断するので、想定外のことが起きることもあります。
⭕ 「ファンダメンタル分析は、企業の価値を判断する一つの手がかり」
→ 他の情報(業界の動き、経済状況など)と組み合わせて、総合的に判断する必要があります。
なるほど〜、あーそういうことか!

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ファンダメンタル分析とは何か

企業の「通知簿」を見るイメージ

ファンダメンタル分析という言葉を聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、実は結構シンプルな考え方なんです。学校で例えるなら、あなたが通知簿をもらいますよね。国語は得意だけど数学は苦手とか、体育はできるけど音楽はダメとか、そういう得意・不得意が書いてあります。ファンダメンタル分析は、企業に対して「この企業は稼ぐのが上手か下手か」「お金の管理はちゃんとしてるか」「成長してるか」みたいなことを調べることなんです。

会社も学校の成績みたいに、いろんな得意分野と苦手分野があるんですよ。たとえば、スマホメーカーなら「スマホの製造技術」「販売力」「ブランド力」これらが一つの成績になります。それを全部見て、「この企業は強いな」「この企業は弱いな」って判断するわけ。そして、その判断から「株を買うべきか、売るべきか」を決めるんですね。

財務情報ってどんなもの?

企業の「通知簿」となるのが決算書という書類です。決算書には、企業が1年間にどれだけ売上を上げたか、その売上からどれだけ利益が出たか、企業はどのくらいの資産を持ってるか、どのくらい借金があるか、そういった情報がぜんぶ書いてあります。つまり、企業の健康診断の結果みたいなものですね。

決算書には大きく3つの重要な書類があります。一つ目は「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」で、つまり「どのくらい稼いで、どのくらい使ったか」の表。二つ目は「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」で、つまり「今、企業はいくらの資産を持ってて、いくら借金があるのか」という表。三つ目は「キャッシュフロー計算書」で、つまり「実際に企業に入ってくるお金と出ていくお金の流れ」を表すものです。この3つを見ることで、企業がどういう状態にあるのかがわかるんです。

「本当の価値」と「株価」が違う理由

これが非常に大事なポイントなんですが、企業の本当の価値と、今の株価は全く別モノです。なぜだと思いますか?株価は毎秒毎秒変わりますよね。それは、その時々で「この株を買いたい人」と「この株を売りたい人」の気持ちで変わってるからなんです。つまり、人気や感情が大きく影響してるわけ。

具体例を出しましょう。ある日、テレビで有名人がある企業の製品を使ってるのをドラマで見たとします。その瞬間、「あ、この企業いいな」って人が増えて、株を買いたい人が増えます。すると株価は上がります。でも、その企業がやってることは、昨日と変わってないんですよ。売上も変わってないし、利益も変わってない。なのに株価だけ上がっちゃった。これが「株価と本当の価値が違う」ということです。

逆パターンもあります。ある企業が毎年10%ずつ売上を増やしてて、利益だってバッチリ出てる。でも、その企業は知名度がなくて、世間の人があんまり知らない。だから株を買いたい人が少なくて、株価は安いままです。でも、業績を見たら「この企業は本来もっと高い価値があるはずだ」ってわかる。これが「安く買える機会」ってわけなんですね。

企業の「本当の価値」ってどうやって見つけるの?

決算書を読む技術

では実際に、企業の本当の価値をどうやって見つけるのか。それには決算書を読む技術が必要です。でも、ここで安心してください。全部を細かく読む必要はないんです。重要なポイントだけを見ればいいんです。

まず見るべき数字は「売上」と「利益」です。売上とは、企業が商品やサービスを売ったときに得るお金のこと。利益とは、その売上から、商品を作るのに使ったお金とか、人件費とか、全部の経費を引いた、企業が本当に自分のものにできるお金のこと。つまり、売上が月給で、利益が手取りだと思えばいいですね。

企業を選ぶときに見るべき大事なポイントは「売上が年々増えてるか」「利益がちゃんと出てるか」「利益が年々増えてるか」この3つです。例えば、去年の売上が100億円で、今年が110億円、来年が121億円みたいに増えてたら「この企業は成長してるな」ってわかるわけ。

重要な比率を計算してみる

ファンダメンタル分析では、いろんな「比率」を計算します。比率とは、つまり「一つの数字を別の数字で割った結果」のこと。これが企業を理解するための大事な道具なんです。

例えば「PER」という比率があります。これは「株価を1年間の利益で割った数字」で、つまり「1円の利益を生み出すのに、株価でいくら払ってるか」ってことを表してます。PERが低いと「安い」で、高いと「高い」ってわけですね。PERが10倍だったら、利益の10年分の価格で株が売られてるということになります。

次に「ROE」という比率。これは「利益を株主の資産で割った数字」で、つまり「株主が投資したお金でどのくらい利益を生み出してるか」ってことを表してます。ROEが高いほど、その企業は上手にお金を使ってるってことになります。

「負債比率」もあります。これは「借金がどのくらいあるか」を表します。借金が多すぎると、もしビジネスが上手くいかなくなったときに企業が潰れるリスクが増えるんです。だから、この比率が低い企業の方が安全だとされてます。

企業の成長性を読む

ファンダメンタル分析では、過去のデータも大事ですが、「これからの成長」も見ます。つまり、業績が伸びてるトレンド、つまり傾向を見るんですね。

例えば、ある企業の売上の推移を見てみます。3年前が50億円、2年前が55億円、去年が60億円だったとしましょう。この場合、毎年5億円ずつ増えてます。このトレンドが続くなら、来年は65億円になるだろうって予想できるわけです。

でも、ここで気をつけないといけないのが「これからも同じペースで成長するかは不確定」ってことです。例えば、新しい競争相手が出てきたり、業界全体が衰えたり、新製品の開発がうまくいかなかったり、そういうことだってあります。だから「過去のトレンドから予測する」けど「100%当たるわけじゃない」って気持ちを持つことが大事なんです。

ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違い

テクニカル分析って何?

ファンダメンタル分析の話をしていると、必ず「テクニカル分析」という言葉が出てきます。この二つはぜんぜん違う考え方なんですよ。

テクニカル分析とは、つまり「株価のグラフ(チャートと言います)を見て、値動きのパターンから将来の値動きを予想する」という分析方法です。例えば、株価が上がったり下がったりする波のパターンを見て「こういうパターンの次は上がりやすい」「こういうパターンの次は下がりやすい」みたいなことを予想するんですね。

グラフの形でいうと、「M字」になったら次は下がるとか、「ゴールデンクロス」という線が交差するパターンが出たら上がるとか、そういう予想をするわけ。つまり、企業の中身がどうなってるかは関係なく、ただ株価の動きだけを見て判断するんです。

見てる情報が全く違う

ファンダメンタル分析とテクニカル分析の一番大きな違いは「何を見てるか」です。

ファンダメンタル分析は「企業の決算書」「経営方針」「業界の状況」「経営者の能力」みたいな、企業の中身に関する情報を見ます。つまり「この企業は本当にいい企業か」「本来この企業はいくらの価値があるのか」そういうことを判断するんです。

テクニカル分析は「株価のグラフだけ」を見ます。企業の決算書とか、経営者が誰かとか、そんなことは関係ない。ただ、値動きのパターンだけを使って「次は上がるか下がるか」を予想するんです。

どちらが正しいの?

この質問がよく出るんですが、実は「どちらが正しい」とは言えないんです。二つは別の道具で、目的も違うんですよ。

ファンダメンタル分析は「長期で投資する人」に向いてます。「この企業は本当にいい企業だから、5年10年持ってようかな」みたいな考え方。一方、テクニカル分析は「短期で売買する人」に向いてます。「1日や1週間で値動きを予想して、小さな利益を積み重ねようかな」みたいな考え方です。

実は、多くのプロの投資家は、この二つを組み合わせて使うんですよ。「ファンダメンタル分析で、この企業は買う価値がある」って判断したとしても「テクニカル分析で、今はまだ買い時じゃない。もう少し下がるのを待とう」みたいな判断をしたりするわけです。

実際にファンダメンタル分析をするには

まず決算書を手に入れる

ファンダメンタル分析をしようと思ったら、まず企業の決算書を手に入れる必要があります。でも、安心してください。決算書は一般的に公開されてるんです。上場企業(つまり、株式市場で株が売買されてる企業)なら、決算書を見る権利が誰にでもあるんですよ。

決算書はどこで見られるかというと、企業のホームページに書いてあることが多いです。「投資家向け情報」とか「IR(アイアール。つまり投資家への情報提供)」というコーナーがあって、そこで決算説明会の資料とか、詳しい決算書とか、経営方針とか、いろんな情報が公開されてるんです。

また、証券取引所のホームページにも企業情報が公開されてます。日本なら「東京証券取引所」というところが、上場企業の情報をぜんぶ保管してて、誰でも見られるようにしてるんです。「EDINET」という、つまり企業が国に提出する書類を見られるサイトもあります。

どの数字に注目すべきか

決算書を手に入れたら、全部を細かく読む必要はありません。大事なポイントだけを抜き出して見ればいいんです。

まず見るべきは「売上高」です。これは企業が1年間でいくら商品を売ったかという数字。この数字の推移を見ます。毎年増えてるなら「好調」で、毎年減ってたら「不調」ってわけです。

次に「営業利益」を見ます。これは、売上から企業の本業にかかった経費を引いた数字。つまり「本業で稼いだお金」ってことですね。売上は多くても、経費がかかりすぎたら利益が出ないです。だから、売上の増加に対して利益も増えてるかを見ることが重要なんです。

「総資産」も大事です。これは企業が持ってる全部の資産で、つまり「企業にいくらの財産があるか」ってことですね。資産が増えていくのは、企業が成長してるしるしです。

「負債」も見ます。これは企業の借金。負債が大きすぎると、経営が危なくなるリスクがあります。

実際の計算をやってみる

では、簡単な例で実際の分析をやってみましょう。A社という架空の企業を考えます。

A社の決算書データ:
売上:100億円
利益:20億円
総資産:200億円
借金:50億円
発行されてる株の数:1000万株
現在の株価:200円

これを分析してみます。

まず「利益率」を出します。これは「売上の何パーセントが利益か」ですね。計算は(20億円 ÷ 100億円)× 100 = 20%。つまり、売上の20%が利益になってるってわけです。これは業界によりますが、20%は結構高い方です。良い企業だと言えそう。

次に「PER」を計算します。これは株価を1株あたりの利益で割いた数字。1株あたりの利益は(20億円 ÷ 1000万株)= 200円。PERは(200円 ÷ 200円)= 1倍になります。つまり、利益の1年分の価格で株が売られてるってわけ。これは物凄く安い水準です。

さらに「負債比率」。これは負債を資産で割った数字。(50億円 ÷ 200億円)= 25%。つまり、資産の25%が借金だということですね。これは健全な水準です。50%超えてたら危ないんですが、25%なら安全圏。

これらを見ると「A社は利益が出てて、しかも株価が安くて、借金も少ない。買いだ」という判断ができるわけです。

気をつけるポイント

ここで重要な警告を一つ。ファンダメンタル分析をするときは、1年のデータだけを見ちゃダメなんです。必ず複数年のデータを見てください。

例えば、さっきのA社。もし「去年は利益が100億円だった」でも「今年は20億円に落ちちゃった」なら、それは「危険信号」ですよね。何かビジネスが上手くいかなくなった可能性があります。だから、「最低でも3年、できれば5年10年のデータ」を見て、トレンドを判断することが大事なんです。

また、「決算書を見るだけじゃなく、その企業の経営方針もチェックする」ことが大事です。経営者がどんな人か、どんなビジョンを持ってるか、これからどういう事業を伸ばそうとしてるのか。そういう情報は決算説明会の資料とか、企業のホームページとか、ニュースとかから読み取ることができます。

まとめ:ファンダメンタル分析で何ができるのか

投資の成功率を上げる道具

ここまで読んだら、ファンダメンタル分析がどういうものか、理解できたと思います。簡単に言うと、これは「企業の価値を正しく判断するための道具」なんです。

多くの人は「株価が上がってる=いい企業」「株価が下がってる=悪い企業」みたいに、単純に考えちゃいます。でも、実際は「株価と企業の本当の価値が違う」ことがあって、その差を見つけることが投資で成功する秘訣なんですよ。

ファンダメンタル分析を使うと「みんなが見落としてる、本当は良い企業」を見つけることができます。そういう企業の株を安いうちに買っておけば、将来的に株価が上がって利益を出すチャンスが増えるわけです。

勉強になることばかり

ファンダメンタル分析を実際にやってみると、その企業について深く理解できるんです。「あ、この企業はこういう事業で稼いでるんだ」「この業界はこういう課題があるんだ」「こういう企業は強くて、こういう企業は弱いんだ」そういう理解が深まります。これは投資だけじゃなく、ビジネスの勉強としてもすごく価値がありますよ。

また「経営」ってなんなのか、企業がどうやってお金を稼ぐのか、そういうことが体感的に理解できるようになります。これは社会人になってからも、絶対に役に立つ知識です。

自分のお金の感覚を養う

ファンダメンタル分析をしてるうちに「お金とは何か」という感覚が研ぎ澄まされていきます。例えば「1000円ってどのくらい価値があるのか」「100万円を使うことはどういう意味があるのか」そういったことが、数字を通して理解できるようになるんです。

高校生のうちから「会社のお金」の動きを追っかけることで、実社会でのお金の流れが見えるようになります。これは人生で絶対に必要な能力ですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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