飲食店やお店を買い取るとき、「営業権」という聞き慣れない言葉が出てきたことはありませんか?実は、お店を買うときに払うお金の中には、建物や備品の代金だけじゃなくて、そのお店が持っている「営業する権利」や「これまでの信用」の代金も含まれてるんです。この記事を読めば、営業権がなぜ価値があるのか、そしてお店を買う人たちがどうして営業権にお金を払うのかがわかりますよ。
- 営業権とは、すでに営業しているお店やビジネスが持つ 常連客や信用などの価値 のことで、無形資産と呼ばれる
- お店を買う時に、建物や備品だけでなく 営業する権利や顧客基盤 も一緒に購入することになる
- 営業権があれば、新しい経営者も スムーズにビジネスを継続 でき、ゼロから始める必要がない
もうちょっと詳しく
営業権は、お店やビジネスを経営する際に持っている「見えない財産」のことです。具体的には、これまでお店に来てくれた常連客、ブランドとしての信用、立地条件による営業のしやすさ、スタッフの技術や経験、すでに構築されているネットワークなど、たくさんの要素が含まれています。これらの要素は、時間をかけてゆっくりと作られてきたものなので、新しくお店を買った人がいきなり作ることはできません。だから、既存のお店を買う時には、こうした営業権に対してお金を払うことが多いんです。
営業権は「時間をかけて作られた信用と顧客」を買う価値があるということ
⚠️ よくある勘違い
→ 営業権は建物や土地とは別の価値です。たとえ同じ場所に2つのお店があっても、営業権の価値は全然違うことがあります。有名店なら営業権は高くなるし、新しい店なら安くなります。
→ 営業権は「この場所でこのビジネスをする権利」と「これまでに作られた顧客信頼」をまとめた価値です。だから、同じ建物でも営業権の値段は経営の成功度によって変わります。
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営業権は「ビジネスの土台」のこと
営業権という言葉を初めて聞くと、「難しい」とか「何のことだろう」って思ってしまいますよね。でも、実は私たちの身の回りにある、とても身近なものなんです。想像してみてください。あなたの家の近所にある、すごく繁盛しているラーメン屋さんがあるとします。毎日、お昼時間には行列ができていて、常連客も多い。そのお店のおじさんは、何年も前からそこで営業していて、地域の人たちに認められています。
もし、そのお店が別の人に売られることになったとしたら、どうなると思いますか?新しい経営者は、すでに「おいしいラーメン屋さん」として知られている場所と、「あのお店のラーメンが好き」という常連客を手に入れることができます。これが営業権の価値なんです。
営業権とは、簡単に言うと「そのお店やビジネスが今まで作ってきた信用と顧客」という財産のこと。つまり、目に見えない価値だけど、お金の価値に換算できるものなんです。お店を買い取る時に、建物や調理器具だけじゃなくて、「このお店の魅力」も一緒に買うというイメージですね。
営業権は、フランチャイズ(たとえば、マクドナルドやセブンイレブンなど、全国にあるチェーン店)の世界でも大切です。フランチャイズ契約では、その企業のブランド名を使う権利が営業権に含まれます。だから、セブンイレブンの名前を使ってお店ができるっていうのも、営業権の一部なんですよ。
営業権に含まれる「見えない資産」って何?
営業権の中には、実はいろんな要素が詰まっています。まず、最も大切なのは「顧客基盤」。つまり、すでにそのお店に来てくれる常連客たちですね。例えば、おすし屋さんを買う場合、「毎週金曜日に来るおじいさん」「家族で週末に来るファミリー」といった顧客たちがすでに存在します。これらの顧客は、新しい経営者に代わった後も、そのお店に来続けてくれる可能性が高いです。これは新しく1から顧客を集めるより、ずっと簡単で確実だからですね。
次に大切なのは「ブランド価値」。お店の看板、そのお店の名前や評判が、地域でどれだけ知られているか、信用されているかということです。例えば、「〇〇町の有名な蕎麦屋」と知られているお店があれば、それだけで新しいお客さんも来やすくなります。看板一つで、新しい経営者はそのブランドの力を使って営業できるんです。
また、「立地条件」も営業権に含まれる重要な要素。駅前の好立地にあるお店は、たくさんの人が通りかかるので、営業がしやすいですよね。この「営業しやすい場所」という価値も、営業権の一部なんです。
そして、「スタッフの技術と経験」も見逃せません。そのお店で長く働いてくれているプロのシェフや、地元のことを知り尽くしているスタッフは、新しい経営者にとって貴重な資産です。これらのスタッフが継続して働いてくれれば、サービスの質が落ちず、顧客満足度を保つことができます。
営業権には、さらに「許認可」も含まれることがあります。例えば、居酒屋の営業には酒類販売許可が必要ですし、飲食店には保健所の営業許可が必要です。これらの許可が既に取得されているお店を買うのと、ゼロから取得するのでは、大変さが全然違いますね。
お店を買う時の値段の仕組みはどうなってる?
お店を買う時の総額は、いくつかの要素で成り立っています。まず「不動産(土地や建物)の値段」「設備や器具の値段」がありますね。しかし、それだけではありません。その上に「営業権」という価値が足されるんです。
例えば、駅前にある20年続いているカフェと、新しくできたばかりのカフェが、同じ大きさだとします。建物の値段も、机や椅子の値段も同じだとしましょう。でも、買い取る価格は絶対に違います。20年続いているカフェの方が、営業権の価値が高いからですね。古いお店の方が、常連客も多くて、ブランド力も高いからです。
営業権の値段がいくらになるかは、いろんな要素で決まります。毎月いくらの売上があるのか、利益率はどのくらいか、常連客はどのくらいいるか、ブランドの認知度はどうか、といったことが考慮されます。経営が上手く行っているお店ほど、営業権の値段は高くなるんです。
逆に、経営が悪いお店だと、営業権の価値はほぼゼロ、あるいはマイナスになることもあります。なぜなら、新しい経営者にとって、そのお店の「悪い評判」は負の資産になるからですね。例えば、「食中毒が起きたお店」という悪い評判がついていれば、新しい経営者がいくら頑張っても、その評判を払拭するのは大変です。
営業権を持つ側と、買う側では何が違う?
営業権について考える時、「営業権を持つ側」と「営業権を買う側」の両方の視点から考えると、もっと理解しやすくなりますよ。
営業権を持つ側(例えば、何年も経営しているお店の主人)にとって、営業権はビジネスの成果です。何年も、毎日必死に頑張って、常連客を増やして、信用を築いて、ようやく得た財産なんです。だから、お店を売る時には、この営業権に対してお金を払ってもらいたいんですね。「20年かけて作ったこの信用に、価値があるのを認めてほしい」というわけです。
一方、営業権を買う側にとっては、「時間短縮」と「リスク軽減」の価値があります。もし、営業権を買わずにゼロから新しいお店を始めたら、どのくらい時間がかかると思いますか?看板を立てて、広告を出して、ようやく常連客が付き始めるまで、何年もかかる可能性があります。その間、毎日経営が苦しいかもしれません。
でも、営業権がある店なら、初日からお客さんが来ます。既に信用があるから、わざわざ広告を出さなくても、「あ、この店聞いたことある」という常連客が来てくれるんです。これは、新しく始める人にとって、すごく大きなメリットですね。だから、営業権にお金を払う価値があるわけです。
営業権の価値が高いお店と低いお店の例
実際のお店で考えてみると、営業権の価値がどう変わるか、もっと理解しやすくなります。
営業権が高いお店の例としては、まず「老舗の有名店」が挙げられます。例えば、100年続いている和菓子屋さん。この場合、「〇〇町の老舗」というだけで、新しいお客さんも興味を持ちます。テレビで紹介されたことがあるような有名店なら、営業権はかなり高い値段になります。
次に「好立地の繁盛店」。駅前でいつも混んでいるお店は、営業権が高いです。なぜなら、立地の良さ + 経営の成功 = 毎日安定した売上、という図式が成り立つからです。
一方、営業権が低いお店の例としては、「新しくできたばかりの店」「客足が減っている店」「評判が良くない店」などが挙げられます。新しい店は、まだ常連客がいないから営業権はほぼゼロ。客足が減っている店は、営業権も下がっていきます。そして、「食中毒が起きたことがある」とか「店員の態度が悪いと評判」といった悪い評判がある店は、営業権がマイナスになることもあります。新しい経営者は、その悪い評判を払拭するのに、時間とお金をかけないといけないからですね。
フランチャイズの話に戻ると、大手チェーン店は営業権がすごく高いです。なぜなら、「セブンイレブン」とか「マクドナルド」の名前を使うだけで、お客さんは「あ、ここなら安心」って思うからです。この信用力、ブランド力が営業権なんですね。だから、フランチャイズ契約には、営業権に対するお金(ロイヤリティなど)が含まれているんです。
