「月給25万円もらってるのに、なんか思ってたより少ないな…」って感じたことない?実際に口座に振り込まれる金額が、求人票に書いてある金額より全然少なくてびっくりした、なんて経験をした人も多いはず。その「実際に受け取る金額」のことを手取り額って言うんだけど、なぜ減るのか・どうやって決まるのか、この記事を読めばちゃんとわかるよ。
- 手取り額とは、額面から税金・保険料を引いた後に実際に受け取る金額のことで、額面の75〜85%が目安
- 引かれるのは主に社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)・所得税・住民税の3種類
- 社会保険料は会社が半分負担してくれるので、将来の保障や医療費の軽減につながる「捨て金」ではない
もうちょっと詳しく
手取り額を理解するには「控除(こうじょ)」という言葉を知っておくと便利だよ。控除とは「引き算するもの」という意味で、給与明細には「控除合計」として引かれる金額がまとめて書いてあることが多い。社会保険料は毎月ほぼ同じ金額だけど、所得税は月によって変わることがある。住民税は前年の収入をもとに計算されるから、社会人1年目は6月まで天引きがなかったりするんだ。給与明細を一度じっくり読んでみると「あ、こんなに細かく書いてあるんだ」って気づきがあるよ。自分のお金の流れを把握するのは、大人として絶対知っておきたいスキルだよ。
給与明細の「控除」欄を毎月チェックする習慣をつけよう!
⚠️ よくある勘違い
→ 年収を12で割っただけで手取りを計算してしまう間違い。額面ベースの計算なのでリアルな生活費の計算には使えない。
→ 税金・保険料を引いた後の金額で生活費を考える必要がある。家賃や食費の予算は必ず手取りベースで立てよう。
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手取り額とは?「額面」との違いをまず理解しよう
給与や年収の話をするとき、必ず出てくる2つの言葉がある。「額面(がくめん)」と「手取り(てどり)」だ。この2つをごっちゃにしてしまうと、就職・転職・一人暮らしの家賃計画など、あらゆる場面で「思ってたのと違う!」が起きてしまう。
額面とは何か
額面とは、税金や保険料を一切引く前の「まるっと全部の給与金額」のこと。つまり会社が「あなたに支払います」と約束した金額だ。求人票やオファーレターに書いてある「月給○○万円」「年収○○万円」はすべて額面ベースで書かれている。
たとえるなら、スーパーで「1000円の商品」を買うとき、消費税を足した1100円を実際に払うよね。額面はその「税込み前の1000円」みたいなもので、現実にもらえる金額とは違うんだ。
手取り額とは何か
手取り額とは、額面から税金・保険料などを全部引いた後に、実際に自分の銀行口座に振り込まれる金額のこと。「可処分所得(かしょぶんしょとく)」とも呼ばれる。つまり本当に自由に使えるお金のことだ。
家賃・食費・スマホ代・趣味のお金…生活に必要なすべてをやりくりするのは、この手取り額から。だから「いくら稼いでいるか」より「手取りがいくらか」のほうが、日々の生活には直結している数字なんだよ。
どのくらい差が出るの?
一般的に手取りは額面の約75〜85%になると言われている。年収や家族構成によっても変わるけど、目安としてこんなイメージで覚えておこう。
- 額面月給 20万円 → 手取り 約15〜17万円
- 額面月給 30万円 → 手取り 約23〜25万円
- 額面月給 50万円 → 手取り 約37〜40万円
収入が高くなるほど税率も上がるので、高収入になるほど「引かれる割合」も少しずつ大きくなる。これを累進課税(るいしんかぜい)といって、つまり「稼ぐほど税率が上がる仕組み」のことだ。
給与から引かれる3つのお金の正体
手取り額を減らしている「犯人」は主に3つ。それぞれどんなものか、なぜ引かれるのかを理解しよう。ちゃんと知ると「損してる」じゃなくて「未来の自分への投資」だと思えてくるよ。
① 社会保険料(しゃかいほけんりょう)
社会保険料とは、病気・老後・失業などのリスクに備えるための「みんなで出し合うお金」のこと。会社員の場合、毎月の給与から自動的に天引きされる。主に3種類ある。
- 健康保険料:病院に行ったとき、窓口での支払いが3割で済むための保険。大きな手術や入院でも費用が抑えられる「高額療養費制度」も使えるようになる。
- 厚生年金保険料:老後にもらえる年金のための積み立て。会社員が払う「厚生年金」は、自営業者が払う「国民年金」より将来もらえる金額が多い。
- 雇用保険料:会社を辞めたときや育児休業中に給付金をもらうための保険。かなり少額で、月給20万円なら月200〜300円程度だ。
しかも会社員の場合、社会保険料は会社が約半分を負担してくれている。自分が払っているのは半額だけ。自営業者は全額自己負担なので、これは会社員の大きなメリットだよ。
② 所得税(しょとくぜい)
所得税とは、1年間に稼いだ収入に対してかかる国への税金。毎月の給与から「だいたいこのくらい」と会社が計算して天引きし、年末に「年末調整」で正確な金額に調整される。
税率は5〜45%と幅広く、年収が高いほど税率も上がる仕組み(累進課税)。ただし稼いだ全額にかかるわけじゃなく、「基礎控除」や「扶養控除」などを引いた後の課税所得(かぜいしょとく)に対してかかる。つまり控除が多いほど税金が少なくなるんだ。
③ 住民税(じゅうみんぜい)
住民税とは、自分が住んでいる都道府県と市区町村に払う税金。学校・道路・ゴミ収集など地域のサービスを維持するためのお金だよ。
特徴的なのは「前年分の収入に対して翌年に払う」という仕組み。社会人1年目の人が6月から住民税の天引きが始まるのはこのためで、4〜5月は引かれていなかったのに6月から突然手取りが減った!と驚く人も多い。月約1〜2万円(年収300〜400万円の場合)ほど引かれることが多いよ。
手取り額の計算方法を実際にやってみよう
「じゃあ実際どうやって計算するの?」と思ったよね。完全に正確な計算は難しいけど、大まかな手取り額を知る方法を教えるよ。就活中の給与チェックや、一人暮らしの家賃計算にとても役立つ。
ざっくり計算する方法
一番簡単な方法は「額面 × 0.8」で計算すること。これで大まかな手取りの目安になる。
- 月給20万円 × 0.8 = 約16万円
- 月給25万円 × 0.8 = 約20万円
- 月給30万円 × 0.8 = 約24万円
ただしこれはあくまで目安。独身か既婚か、扶養家族がいるかどうか、住んでいる地域の住民税率などによって変わってくる。正確に知りたいなら「手取り計算ツール」でネット検索すると無料のシミュレーターがたくさん出てくるよ。
給与明細の読み方
実際に働いている人は給与明細を見れば正確な手取りがわかる。給与明細は大きく3つのブロックに分かれていることが多い。
- 支給(しきゅう):基本給+各種手当(交通費・残業代など)の合計=額面
- 控除(こうじょ):社会保険料+所得税+住民税=引かれる合計額
- 差引支給額(さしひきしきゅうがく):支給合計 − 控除合計=手取り額
「差引支給額」「実支給額」「振込支給額」など会社によって書き方が違うこともあるけど、一番下や右端に書いてある合計金額が手取りだよ。毎月チェックして「今月はなんで少ないんだろう」と考える習慣をつけると、お金の感覚が養われる。
手取り額が変わるタイミングと理由
手取り額は毎月ずっと同じわけじゃない。「先月より少ない」「急に増えた」ということが起きる。なぜそういうことが起きるのか、代表的なケースを知っておこう。
手取りが減るタイミング
- 6月:住民税の天引き開始(社会人1年目は特に要注意)
- 社会保険料の見直し時期(9〜10月ごろ):4〜6月の給与をもとに1年間の社会保険料が決まる「定時決定」がある。春に残業が多かった人は秋から保険料が上がることも
- 昇給後:給与が上がると税率・保険料ともに上がるので、手取りの増加額は額面の増加より少なくなる
手取りが増えるタイミング
- 年末調整の還付:12月の給与や翌年1月に「還付金」として戻ってくることがある。払いすぎた所得税が返ってくる仕組みだ
- 扶養家族が増えたとき:結婚して配偶者を扶養に入れたり、子どもが生まれたりすると控除が増えて税金が下がる
- iDeCoや生命保険料控除を使ったとき:節税の制度を活用すると所得税・住民税が減る
「手取りが変わった!」と思ったらまず確認すること
給与明細の控除欄を前月と比べてみよう。どの項目が増えた・減ったかがわかれば、理由が特定できる。「わからないから放置」ではなく、気になったら会社の経理・総務に聞くのが一番早い解決策だよ。
手取り額を少しでも増やすためにできること
引かれるお金を合法的に減らす方法がいくつかある。「節税(せつぜい)」つまり税金を合法的に少なくする仕組みを使いこなすことで、同じ額面でも手取りを増やせる可能性があるんだ。
ふるさと納税を活用する
ふるさと納税とは、応援したい自治体に寄付すると、翌年の住民税・所得税が減る制度のこと。しかも返礼品としてお米・肉・魚介類などがもらえる。2000円の自己負担でそれ以外は税金の減額として戻ってくるので、実質お得に地域の特産品をゲットできる。年収300万円なら年2〜3万円程度が上限の目安だよ。
iDeCo(個人型確定拠出年金)を始める
iDeCoとは、自分で老後の年金を積み立てる制度で、掛け金が全額「所得控除」になる。つまり積み立てた分だけ課税所得が減り、所得税と住民税が少なくなる。月1万円積み立てると年間で数千円〜1万円以上の節税になることも。ただし原則60歳まで引き出せないので、長期的な視点が必要だ。
生命保険・医療保険に入る
民間の生命保険・医療保険・個人年金保険などに加入すると「生命保険料控除」が使えて所得税・住民税が少し下がる。年間で最大で所得税4万円・住民税2.8万円の控除が受けられる。すでに保険に入っている人は年末調整で申告を忘れずに。
副業収入がある場合は経費をしっかり計上する
フリーランスや副業をしている人は、仕事に使ったパソコン・書籍・交通費などを「経費(けいひ)」として計上することで、課税所得を減らせる。確定申告(かくていしんこく)、つまり1年間の収支を税務署に報告する手続きを自分でやれば、払いすぎた税金が返ってくることもある。
大切なのは「引かれる仕組みを理解した上で、使える制度はちゃんと使う」こと。知らないと損するお金の話、ぜひ今のうちから頭に入れておいてね。
