新興国通貨って何?わかりやすく解説

「投資の本を読んでたら新興国通貨って言葉が出てきたけど、なんのことかよくわからなかった」って思ったことない?円とかドルとかはわかるけど、ブラジルのレアルとかインドのルピーとか、なんかよく聞くような気がするけど正直ピンとこないよね。この記事を読めば、新興国通貨がどんなものか、なぜリスクが高いと言われるのか、それでも注目される理由まで全部わかるよ。

新興国通貨ってよく聞くけど、そもそも「新興国」って何?先進国と何が違うの?

「新興国」とは、つまり経済が急成長している途中の国のことだよ。日本やアメリカみたいな「先進国」はすでに経済がしっかり発展しているけど、新興国はまだ発展の途中。インドやブラジル、ベトナム、南アフリカなどがその代表例だね。学校でいうなら、先進国が「もう部活で全国に出たことがある強豪校」で、新興国は「最近急に強くなってきた注目の新興勢力」って感じかな。
なるほど!じゃあ新興国の「通貨」って、円やドルと何が違うの?

大きな違いは価値の安定感だよ。円やドルは長い歴史と強い経済の裏付けがあるから、価値がいきなり半分になったりしない。でも新興国通貨は、政治が不安定になったり、経済が揺らいだりするだけでものすごく価値が変わることがある。たとえばトルコリラは、数年前まで1リラ=約20円くらいあったのに、今では数円台になっちゃってるんだ。ジェットコースターみたいに激しく動くのが新興国通貨の特徴だね。
じゃあなんで投資家たちはそんな危ない通貨をわざわざ買うの?

それは高い金利(利回り)が魅力だから!新興国は投資家を呼び込むために、日本や欧米より高い金利を設定していることが多いんだ。つまり、新興国の銀行にお金を預けたり債券を買ったりすると、もらえる利息が大きい。ローリスク・ローリターンの円預金より、ハイリスク・ハイリターンな新興国通貨に賭けてみよう、って考える人がいるわけ。お祭りの射的みたいなもので、難しいけど当たれば景品が大きい、って感じかな。
でも価値が下がったら利息の意味がなくなっちゃわない?

そう!まさにそこが為替リスクの落とし穴なんだよね。「為替リスク」とは、つまり通貨の価値の変動によって損をする可能性のこと。たとえば年10%の利息をもらえても、その間に通貨の価値が20%下がったら、差し引きマイナス10%になっちゃう。だから新興国通貨投資は「高い利息」と「通貨価値の下落リスク」をてんびんにかけながら判断する必要があるんだ。
📝 3行でまとめると
  1. 新興国通貨とは、インドやブラジルなど経済成長中の国の通貨のことで、円やドルより価値が不安定
  2. 投資家が注目するのは高い金利(利回り)が魅力だから。ただしリスクもそれ相応に大きい
  3. 通貨の価値が下がる為替リスクがあるため、利息だけで判断せず通貨の動きもセットで考える必要がある
目次

もうちょっと詳しく

新興国通貨を語るうえで外せないのが「キャリートレード」という投資手法だよ。これは、つまり金利が低い国の通貨を借りて、金利が高い新興国通貨に換えて運用するという仕組みのこと。たとえばほぼゼロ金利の円を借りてブラジルのレアルに換え、高い利息を受け取るという方法だね。これが世界中の投資家に使われているから、新興国通貨の動きは日本円の動きとも深く関係してくる。さらに新興国の多くは石油や鉄鉱石などの資源を輸出して外貨を稼いでいるため、資源価格が下がると通貨も弱くなりやすいという「資源との連動性」も覚えておくとよりわかりやすくなるよ。

💡 ポイント
キャリートレードが巻き戻されると、新興国通貨は一気に急落することがある!

⚠️ よくある勘違い

❌ 「新興国通貨は金利が高いから、預けておけばどんどん増える」
→ 金利が高くても、通貨自体の価値が下がればトータルでマイナスになることがある。金利だけ見て判断するのはキケン。
⭕ 「金利と為替変動を両方セットで考える必要がある」
→ 高金利の恩恵を受けるためには、通貨価値が大きく下がらないかどうかも同時にチェックすることが大切。リターンとリスクはいつもセットで見ること。
なるほど〜、あーそういうことか!

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新興国通貨とは?基本をおさえよう

「新興国通貨」とは、文字通り新興国が使っている通貨のことだよ。でも「新興国ってどこ?」って思うよね。明確な定義はないけど、一般的にはIMF(国際通貨基金)やMSCI(世界の株価指数を作っている機関)などが「新興市場」として分類している国を指すことが多い。

代表的な新興国と通貨を並べてみると、こんな感じ:

  • インド : ルピー(INR)
  • ブラジル : レアル(BRL)
  • 南アフリカ : ランド(ZAR)
  • トルコ : リラ(TRY)
  • メキシコ : ペソ(MXN)
  • ベトナム : ドン(VND)
  • インドネシア : ルピア(IDR)

これらの国は、経済規模は大きくなってきているけど、まだ政治・経済・金融システムの安定度が先進国ほどではないという共通点があるんだ。日本やアメリカ、ドイツなどの先進国と比べて、インフレ(物価上昇)が激しかったり、政治体制が変わりやすかったりすることが多いよ。

先進国通貨との違いを具体的に比べてみよう

先進国通貨(円・ドル・ユーロなど)との違いを端的に言うと、「信用の厚み」が違うんだ。ドルはアメリカという世界最大の経済大国が発行していて、世界中の貿易・金融取引で使われているから、みんなが信頼して持っている。円も日本という安定した先進国の通貨として世界から信頼されている。

一方、新興国通貨は「この国の経済、大丈夫かな?」という不安が生まれやすいため、世界情勢や政治ニュースひとつで一気に売られてしまうことがある。まるで株でいえば、大企業の株(安定)と、小型成長株(リスクは高いけどリターンも大きい)の違いに近いイメージだね。

なぜ新興国通貨は価値が変わりやすいの?

新興国通貨が激しく動く理由はいくつかあって、それを理解しておくと「なんであの通貨、急に下がったんだろう?」ってニュースが読めるようになるよ。

①インフレが激しい国が多い

インフレとは、つまり物の値段が上がり続けることだよ。物の値段が上がるということは、お金の価値が下がっているということ。たとえばベネズエラという南米の国では、インフレが激しすぎてスーパーで買い物するのに札束を持っていかないといけないほどになったことがある。これほど極端じゃなくても、多くの新興国は先進国よりインフレ率が高く、それが通貨の価値を下げる原因になっているんだ。

②政治の不安定さ

政治が変わると、経済政策も変わる。新興国では選挙のたびに「この候補が勝ったら外国企業を追い出すかも」「この政策で財政が悪化しそう」などの心配から、通貨が売られることがよくある。たとえばブラジルでは過去に大統領選のたびにレアルが大きく動いた事例がたくさんあるよ。

③外貨準備の少なさ

「外貨準備」とは、つまり国が持っているドルや金などの貯金のようなもの。自国通貨が売られて価値が下がりそうになったとき、この外貨を使って自国通貨を買い支えることができる。でも新興国は先進国に比べてこの外貨準備が少ないことが多く、防衛力が弱いため通貨が急落しやすい面があるんだ。

④資源価格との連動

新興国の多くは石油・天然ガス・銅・鉄鉱石などの天然資源を輸出して外貨を稼いでいる。だから世界の資源価格が下がると、輸出収入が減って国の経済が苦しくなり、通貨も弱くなりやすい。南アフリカのランドは金や白金族の価格に、ブラジルのレアルは鉄鉱石や大豆の価格に連動して動くと言われているよ。

投資家が新興国通貨に注目するワケ

リスクが高いのに、なぜ多くの投資家が新興国通貨に手を出すのか。それにはちゃんとした理由があるんだ。

高金利の魅力:先進国では稼げない利息が手に入る

日本の銀行に100万円預けても、年間の利息はせいぜい数百円〜数千円。ほとんど増えないよね。でも新興国の債券や通貨に投資すると、年利5〜15%という高い利息を期待できることがある。100万円が年間5〜15万円分増えるイメージだから、先進国の低金利に嫌気がさした投資家が「少しくらいリスクをとってでも稼ぎたい」と新興国通貨に向かうのは理解できるよね。

経済成長への期待

新興国は若い人口が多く、これから経済がどんどん大きくなる可能性を持っている。経済が成長すれば通貨も強くなることが期待できる。インドは2030年代には世界第3位の経済大国になるという予測もあって、長期的にインドルピーが強くなると見込んで投資する人もいるんだ。株でいえば「成長株」に投資する感覚に近いね。

分散投資の一環として

投資の世界では「卵は一つのカゴに盛るな」という格言がある。つまり、リスクを分散させるため、日本株だけじゃなく外国株、債券、不動産、そして新興国通貨など、さまざまな資産に少しずつ投資しておくという考え方だよ。新興国通貨は先進国通貨とは違う動きをすることが多いから、ポートフォリオ(資産の組み合わせ)に加えるとリスクのバランスが取れると考える投資家もいるんだ。

新興国通貨投資のリスクを正しく知ろう

魅力的な面もある新興国通貨だけど、リスクもしっかり理解しておかないといけない。知らないまま飛び込むのが一番危険だよ。

為替リスク:一番わかりやすいリスク

これはもう説明した通りで、通貨の価値が下がることで損をするリスク。たとえば1トルコリラ=20円のときに100万円分のトルコリラを買って、その後1トルコリラ=5円になったら、手持ちのリラの円換算額は25万円になってしまう。75万円の損だ。これが為替リスクの現実で、新興国通貨では実際にこういうことが起きているんだ。

カントリーリスク:国そのものが不安定になるリスク

「カントリーリスク」とは、つまりその国特有の政治・経済的な問題によって投資が損なわれるリスクのこと。クーデター(軍事的な政権交代)、デフォルト(国が借金を返せなくなること)、急激な法律の変更など、先進国ではほとんど起きないことが新興国では起こりうる。過去にはアルゼンチンやロシアが実際にデフォルトを起こして、その国の通貨が暴落した事例があるよ。

流動性リスク:売りたいときに売れないことも

「流動性」とは、つまり資産をすぐに現金に換えられるかどうかを示す言葉。ドルや円は世界中で取引されているから、いつでも売り買いできる。でも、マイナーな新興国通貨は取引量が少なくて、売りたいときに買い手がいない、という状況になることがある。急いで現金が必要なときに売れないのは困るよね。

インフレリスク:通貨の実質的な価値が目減りする

先に触れたように、新興国はインフレが激しい場合がある。年利10%の利息がもらえても、その国のインフレ率が15%なら、実質的にはマイナスなんだ。「名目の金利」と「実質の金利(名目金利からインフレ率を引いたもの)」は別モノだということを覚えておこう。

新興国通貨と日本円の意外な関係

実は新興国通貨と日本円には、切っても切れない関係があるんだ。それが「円キャリートレード」という仕組みだよ。

円キャリートレードとは?

日本は長年、世界でも異例の超低金利政策を続けてきた。つまりほぼゼロに近い金利で円を借りられるということ。世界の投資家たちはこれを利用して、「低金利の円を借りて、高金利の新興国通貨に換えて、その金利差を儲けとして受け取る」という戦略を取ってきた。これを「円キャリートレード」と呼ぶんだ。

この仕組みのおかげで、ある意味日本の超低金利政策が新興国通貨を支えていた面もある。でも逆に、何かのショック(世界の金融危機など)が起きて投資家たちが一斉に円キャリーを解消しようとすると(つまり新興国通貨を売って円を買い戻す)、新興国通貨が一気に急落するという怖い面もある。

リスクオフとリスクオン:市場心理と新興国通貨

金融の世界では「リスクオン」と「リスクオフ」という言葉をよく使う。リスクオンとは、つまり投資家たちが「よし、リスクをとって積極的に投資しよう!」という強気な状態。反対にリスクオフとは「不安だから安全な資産に逃げよう」という弱気な状態のこと。

リスクオンのときは新興国通貨は買われやすく、リスクオフ(コロナショックや金融危機など)のときは一気に売られて円やドルに資金が逃げる傾向がある。ニュースで「世界的なリスクオフで新興国通貨が下落」という表現を見たら、「世界の投資家が怖くなって安全な通貨に逃げたんだな」と理解できるようになるよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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