国民年金って何?わかりやすく解説

親が「年金」の話をしているのを聞いたことありませんか?大人になってから毎月お金を払うらしいけど、いったい何のためなの?という疑問ですよね。実は、国民年金こくみんねんきんは誰もが関係する大事な制度で、将来の自分のために今のうちから知っておくと得することがいっぱいあります。この記事を読めば、「年金って何?」から「どうして必要なの?」まで、すべてがわかりますよ。

先生、「国民年金こくみんねんきん」って何ですか?年金ってお年寄りのためのお金ですよね?

いい質問だね!国民年金こくみんねんきんは、つまり、日本に住んでいる20歳から60歳までの人が毎月お金を出し合って、老後や病気のときに困らないようにしよう、という制度だよ。お年寄りのためだけじゃなくて、自分たちの将来のためのシステムなんだ。
毎月お金を払うんですか?それって強制ですか?払わなかったらどうなるんですか?

そうだね、日本国民なら全員参加する強制的な制度なんだ。だから払うのは義務。払わないと、後々困ったことになっちゃう。例えば、将来もらえるはずの年金額が減ったり、病気やけがで働けなくなったときにもらえるお金がなくなったりすることもあるんだよ。
でも、お金が足りない学生とか、払えない人もいますよね?そういう人はどうするんですか?

いいところに気づいたね。実は「免除」や「猶予」という制度があるんだ。つまり、一時的に払わなくてもいい、という仕組みがあるんだよ。経済的に困っている学生や若い人は申請することで、払う義務を先延ばしにできるんだ。大切なのは「払わない」じゃなくて「後から払う準備をする」ということだね。
📝 3行でまとめると
  1. 国民年金こくみんねんきんは日本に住む20~60歳が毎月お金を払う強制制度で、老後や病気のときのための保険みたいなもの
  2. 払わないと将来もらえるお金が減るか、困ったときにもらえなくなることもある
  3. 経済的に困ったときは「免除」や「猶予」制度を使うことで、一時的に払わなくてすむ
目次

もうちょっと詳しく

国民年金こくみんねんきんの仕組みは、実は「みんなで助け合い」という考え方から生まれています。今、働いている若い人たちが払ったお金が、現在のお年寄りの生活費になるんです。そしてあなたが年をとったときには、その時代の若い人たちが払ったお金があなたの生活費になります。これを「世代間扶養」と言います。つまり、今払うことは、自分の将来のためであり、同時に今のお年寄りを支えることにもなっているんですよ。毎月払う金額は決まっていて、定期的に見直されますが、基本的には「保険料」として天引きされたり、自分で振り込んだりします。

💡 ポイント
年金は「貯金」ではなく「保険」と考えると理解しやすいよ

⚠️ よくある勘違い

❌ 「年金は貯金だから、自分が払った額と同じだけもらえる」
→ 実はそうじゃないんです。国民年金こくみんねんきんはみんなで支え合う制度だから、払った額と受け取る額は異なります。また、長く生きるほどたくさん受け取れるので、人によってもらう額は変わります。
⭕ 「年金は保険制度で、困ったときに助けてくれるシステム」
→ これが正解。年金には「老齢年金」(65歳からもらう)、「障害年金」(病気やけがで働けなくなったときにもらう)、「遺族年金」(家族が亡くなったときにもらう)の3種類があります。
なるほど〜、あーそういうことか!

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国民年金こくみんねんきんとは何か、基本のき

年金はどんな制度?

国民年金こくみんねんきんというのは、日本に住んでいるみんなが支え合う「社会保険」という仕組みなんです。つまり、保険という制度のことです。保険ってどういう意味かというと、何か困ったことが起きたときに、それをみんなでカバーしようという考え方ですよね。例えば、火災保険に加入している家が火事になったら、保険会社がお金を出してくれます。それと同じで、年金も「将来に何か困ったことがあったとき」のための制度なんです。

具体的には、あなたが20歳になったら、毎月決められた金額(2024年現在で約16,980円)を払うことになります。これは義務なので、学生でもアルバイトをしていなくても、基本的には払う必要があります。もし払えない場合は、後で説明する「免除」や「猶予」制度を使うことができます。

この制度がなぜ必要かというと、人間は必ず年を取ります。年をとると、仕事ができなくなったり、働きたくても働けなくなったりすることがあります。そのとき、生活費がなくなって困ってしまいますよね。そんなときに助けるのが年金制度なんです。また、事故や病気で突然働けなくなることもあります。そんなときも年金が支えてくれるわけです。

どうして強制なの?

「年金は強制」って聞くと、「えっ、嫌だ」と思うかもしれません。でも、これは実はとても大事なルールなんです。理由は、もし払う人と払わない人が混在すると、制度そのものが成り立たなくなるからです。

想像してみてください。もし年金を払うかどうかを自由に選べるとしたら、ほとんどの若い人は「今はお金がもったいないから払わない」と選ぶと思いませんか?でも、そうなると、現在のお年寄りを支える人がいなくなってしまいます。また、若い人が払わなければ、自分たちが年をとったときに、誰が年金をくれるんですか?という問題が出てきます。だから、みんなで「絶対に払おう」というルールを決めておくことが大事なんです。

また、年金が強制だからこそ、確実にお金が集まり、どの家庭の人でも安心して将来に備えることができるんです。それは、全員参加だからこそ成り立つシステムなんですよ。

年金から受け取れるお金は何種類あるの?

1番目:老齢年金(ろうれい年金)

一番有名な年金は「老齢年金」です。つまり、年を取ったときにもらう年金のことです。国民年金こくみんねんきんの場合、65歳になったときから毎月お金をもらえるようになります。額面がくめんは、だいたい月に6万円前後(2024年度)です。夫婦なら倍になるので、2人で年金で生活している人も多いです。

ここで大切なポイントは「いつからもらえるか」です。現在は65歳からもらうことになっていますが、実は「繰上げ受給」(くりあげじゅきゅう)と「繰下げ受給」(くりさげじゅきゅう)という制度があります。つまり、60歳からもらい始めることもできるし、70歳まで待ってからもらい始めることもできるんです。ただし、早くもらい始めると1年あたり0.4%減額され、遅くもらい始めると1年あたり0.7%増額されます。これは「人生100年時代」の考え方が反映されていて、長く生きるほどお得になる仕組みなんですよ。

2番目:障害年金(しょうがい年金)

次に大切なのが「障害年金」です。これは、病気やけがで体が不自由になって、仕事ができなくなったときにもらう年金です。例えば、若いときに事故で足が動かなくなってしまったり、病気で目が見えなくなってしまったりしたとき、その人はお金を稼げなくなってしまいますよね。そんなときに助けるのが障害年金です。

面白いのは、この年金は「若いときからもらえる」という点です。老齢年金は65歳からですが、障害年金は18歳からでも、場合によっては20歳前でももらえる人がいます。これは「人生は何が起きるかわからない」という考え方が反映されているんです。仕事中の事故、スポーツ中のけが、突然の病気など、若い人でも体が不自由になることはあります。そんなときに、この年金が生活を支えてくれるわけですね。

3番目:遺族年金(いぞく年金)

3番目は「遺族年金」です。これは家族の誰かが亡くなったときにもらう年金です。例えば、お父さんが年金を払っていた状態で亡くなったら、お母さんやお子さんが遺族年金をもらうことができます。これは「家族の大事な人がいなくなっても、残された家族が困らないようにしよう」という考え方から生まれた制度です。

遺族年金がもらえるのは、亡くなった人が年金を払い続けていて、かつ「保険料納付要件」(つまり、お金をちゃんと払った実績)を満たしていることが条件です。ここで大事なのは「遺族年金は家族全員がもらえるわけではない」ということです。例えば、子どもがいない夫婦だと、お母さんがある年齢に達したときに遺族年金がもらえなくなることもあります。年金制度は家族の形によって複雑に変わるんです。

毎月どのくらい払うの?払えないときは?

国民年金こくみんねんきん保険料の金額

国民年金こくみんねんきんの保険料は「標準月額保険料」と呼ばれ、毎年少しずつ変わります。2024年度は約16,980円です。これを毎月払う必要があります。月額で約17,000円ということは、年間で約20万円以上払うことになるんです。学生や若い人にとっては、かなりの金額に感じるかもしれませんね。

この金額は「物価スライド」という仕組みで決められています。つまり、世の中の物の値段が上がれば、年金の保険料も少し上がる、という仕組みです。これは「将来のインフレに対応するため」と「年金をもらう人たちのお金の価値を保つため」という理由があります。昔は1000円だった年金が、今でも1000円のままだと、その価値が下がってしまいますよね。だから、毎年少しずつ上げて調整しているんです。

保険料の支払い方法は何種類かあります。銀行から毎月自動で引き落とされる「口座振替」が一番一般的です。また、市役所や郵便局で現金で払うこともできます。さらに、クレジットカード払いをすることもできるようになりました。

払えないときの「免除」制度

では、月に17,000円も払えない人はどうなるんでしょう?実は、そのために「免除」という制度があるんです。免除というのは、「一時的に保険料を払わなくてもいい」という制度です。どういうときに使えるかというと、失業や経営難、生活保護を受けているような「経済的に困っている」状態のときです。

免除の種類は4段階あります。1番目が「全額免除」で、お金を全く払わなくていい状態です。2番目が「3/4免除」で、4分の1だけ払う状態です。3番目が「半額免除」で、半分払う状態です。4番目が「1/4免除」で、4分の3を払う状態です。どのレベルの免除が受けられるかは、前年度の所得(つまり稼いだお金)によって決まります。

ここで大切なポイントは「免除を受けても、年金額が100%減るわけではない」ということです。例えば、全額免除を受けた場合、将来受け取る年金額は本来の2分の1になります。3/4免除なら5/8になります。つまり、完全に払わないより、免除を受けたほうが得だということです。また、免除されている期間も「年金を払っている期間」としてカウントされるので、後で増やすこともできるんです。

払えないときの「猶予」制度

もう一つ「猶予」という制度もあります。これは「今は払えないけど、後で払う約束をする」という制度です。免除と違うのは「将来、後からお金を払い足すことができる」という点です。猶予を受けている間は、年金を払っているのと同じように扱われます(一部)。つまり、障害年金や遺族年金の対象になるわけです。

猶予制度は、主に若い人(50歳未満)向けの制度です。学生さんや、新入社員で給料がまだ少ない人など、「今は困っているけど、将来は給料が増えるはず」という人たちが対象です。最長10年間、猶予を受けることができます。その後、給料が増えたら、過去の猶予期間の保険料を払い足すことで、将来もらえる年金額を増やすことができるんです。

国民年金こくみんねんきん厚生年金こうせいねんきんの違いは何?

2つの公的年金こうてきねんきん制度

日本の年金には「国民年金こくみんねんきん」と「厚生年金こうせいねんきん」(こうせい年金)という2つのシステムがあります。国民年金こくみんねんきんは自営業の人や学生が対象で、厚生年金こうせいねんきんは会社員が対象です。ここが混乱しやすいので、きちんと説明しますね。

国民年金こくみんねんきんは「基礎年金」と呼ばれることもあります。つまり、これが日本の年金の基本で、全国民に共通の部分です。20歳から60歳までの全員が払う必要があります。厚生年金こうせいねんきんは、それにプラスして、会社員が追加で払う年金です。だから、会社員は国民年金こくみんねんきん厚生年金こうせいねんきんの2つを払っているんです。

具体的な数字で説明すると、月額16,980円(2024年度)の国民年金こくみんねんきんに対して、厚生年金こうせいねんきんはおおよそ給料の9.15%を会社と折半(つまり、半分ずつ)で払います。給料30万円なら、毎月約27,450円を厚生年金こうせいねんきんとして払うことになります。ただし、会社が半分負担してくれるので、個人の負担は約13,725円です。

どうして2つの制度があるの?

では、なぜ2つの制度に分かれているのでしょう?それは「働き方の違い」に対応するためです。自営業者は自分で事業を始めたり、辞めたりできます。所得(稼いだお金)も毎月変わるかもしれません。だから、基本的な国民年金こくみんねんきんだけで対応しています。一方、会社員は会社と雇用契約を結んでいて、給料も安定しています。だから、厚生年金こうせいねんきんという追加の制度で、より充実した年金を受け取れるようにしているんです。

結果として、会社員のほうが将来受け取れる年金額が多くなります。自営業者が月6万円前後なのに対して、会社員は月15万円前後になることもあります。これは「安定した給料がある人は、安定した年金を用意しよう」という考え方が反映されているんです。

扶養者はどうなるの?

ここで一つ面白いルールがあります。会社員の妻や夫で、仕事をしていない人はどうなるのかという問題です。例えば、お父さんが会社員で、お母さんが家事専業の場合です。このとき、お母さんは国民年金こくみんねんきんの保険料を払わなくてもいいんです。代わりに、お父さんが払っている厚生年金こうせいねんきんから「配偶者分」が出ているんです。つまり、働いていない配偶者も年金制度に自動的に入っているというわけです。

これは「家事労働も大事な仕事」という考え方から生まれたルールです。でも、離婚したときにはこのルールが適用されなくなるので、注意が必要です。また、妻や夫自身が厚生年金こうせいねんきんに入っている場合は、このルールは適用されません。

年金をもらい始めるのはいつから?何歳から何歳までもらえるの?

基本は65歳からスタート

国民年金こくみんねんきんの老齢年金は、基本的には「65歳になった月」からもらえます。これは法律で決められているので、基本的には変わりません。ただし、例外があります。「繰上げ受給」と「繰下げ受給」という仕組みがあるんです。

繰上げ受給というのは「65歳になる前にもらい始める」という制度です。最も早いのは60歳からです。でも、早くもらい始めると、1年あたり0.4%減額されます。つまり、60歳からもらい始めると、本来の額から24%減額された金額を受け取ることになります。月6万円なら、約4万5000円になってしまうわけです。

なぜこんなことをするのかというと「長く生きるほど、トータルでもらえる金額が多い方が得」という計算があるからです。例えば、60歳から30年間(90歳まで)お金をもらうのと、65歳から30年間(95歳まで)お金をもらうのでは、2番目のほうが最終的にもらえる金額が多いんです。

繰下げ受給という選択肢

一方「繰下げ受給」というのは「65歳を過ぎてからもらい始める」という制度です。70歳まで待つことができます。遅くもらい始めると、1年あたり0.7%増額されます。つまり、70歳からもらい始めると、本来の額から35%増額された金額を受け取ることになります。月6万円なら、約8万1000円になるわけです。

「60歳から24%減額で30年もらうのと、70歳から35%増額で30年もらうのはどっちが得?」という計算になります。実は、だいたい82歳を超えて生きると「繰下げ受給」がお得になるんです。つまり、長生きが確実だと思う人は待つほうが得ということです。逆に、体が弱くて長生きしないかもしれない人は、早くもらい始めるほうが得ですよね。

これは「人生100年時代」に向けた制度の工夫なんです。みんなが長く生きるようになったから、もらい始めるタイミングを自分で選べるようにした、というわけです。

もらえなくなるのはいつ?

年金は基本的に「一生もらえます」。つまり、死ぬまでずっと毎月お金が入ってくるんです。これは「人間は何歳まで生きるかわからない」という考え方が反映されています。100歳で亡くなったら100歳までもらえますし、110歳まで生きたら110歳までもらえるということです。

ただし、死亡届を出さないと、お金が振り込まれ続ける場合があります。これは「死んだことを知らせなければ詐欺だ」という話になったりして、問題になることもあります。だから、年金をもらっている人が亡くなったら、家族が必ず「年金受給者死亡届」を提出する必要があります。これを出さないと、返さなくていいはずのお金を返さなければならなくなることもあります。

まとめ:国民年金こくみんねんきんを理解することは大人になるための第一歩

年金は「自分ごと」の制度

ここまで読んできたあなたなら、もう気づいていると思います。国民年金こくみんねんきんは「お年寄りのためのもの」ではなくて「自分たちのためのもの」なんです。特に今の若い人たちは、年金をもらえないかもしれない、なんていう心配をすることもあるかもしれません。でも、それは正しい理解ではないんです。

確かに、将来の年金額が減るかもしれません。仕組みも変わるかもしれません。でも、年金という制度そのものがなくなることはないんです。なぜなら、人間は必ず年を取るし、病気やけがで働けなくなることもあるからです。その「困った」を支える仕組みは、必ず必要だからです。

今、払うことが未来を作る

あなたが20歳になって国民年金こくみんねんきんを払い始めるとき、「何か損している気がする」と思うかもしれません。でも、実はそのお金は「未来のあなたへの投資」なんです。また同時に「今のお年寄りを支えること」でもあります。このシステムは自分たちが若いときから支えているからこそ、自分たちが年を取ったときに支えてもらえるんです。

国民年金こくみんねんきんを理解することは、単に「お金の知識」を増やすことじゃなくて、「自分たちがどういう社会に生きているか」を理解することなんです。今から年金について知ることで、大人になったときに困らず、また、賢い選択ができるようになるんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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