大人になると「年金」の話がよく出てくるよね。親も「年金もらえるのかな」って心配したり、テレビで「年金の受給開始年齢が上がる」というニュースが流れたり。でも、「受給開始年齢」って何のことか、なぜそんなに話題なのか、正直よくわからない…という人も多いんじゃないかな。この記事を読めば、年金がいつからもらえるのか、なぜそれが大事なのかが、すっきりわかるよ。
- 年金受給開始年齢とは、働いて給料から払った年金をもらい始めることができる決められた年齢のこと
- 昔は60歳でしたが、今は65歳が基本となっており、実際にはルールが何度も変わってきた
- 自分でいつからもらうかをある程度選べる制度もあり、人によって異なる選択ができる
もうちょっと詳しく
年金受給開始年齢が変わるのって、実は社会の事情と深い関係があるんだ。昔の日本は、若い人がいっぱいいて、働いて給料から年金を払う人が多かった。だから少数の高齢者を支えられたんだよ。でも今は、高齢者がどんどん増えて、若い人が減っているんだ。つまり、支える人が減って、支えられる人が増えちゃったってわけ。だから、年金をもらい始める年齢を上げることで、バランスを保とうとしてるんだね。
年金制度は「みんなで支え合う」仕組み。だから、社会の変化に合わせて調整されていく
⚠️ よくある勘違い
→ 年金は国が責任を持って支える大切な制度。高齢者の多くが年金で生活してるよ。貯金だけでは、人によっては足りなくなる可能性も。
→ 年金は基本の生活費をカバーし、貯金は「念のため」や「たまにのぜいたく」に使うイメージ。両方あるといい。
→ 確かに社会は変わっていくけど、国全体が「なくす」という選択肢を選ぶことはほぼ不可能。みんなの生活がかかってるから。
→ 歴史を見ても、年金制度はずっと工夫されながら続いてきた。これからも変わっていくと思うけど、なくなることはない。
[toc]
年金ってそもそも何?
年金について話を進める前に、「そもそも年金って何だ?」ってところから始めないとね。年金っていうのは、働いている人たちが給料から一定額のお金を払って、それが高齢者や病気になった人、亡くなった人の遺族に配分されるシステムなんだ。つまり、社会全体で「みんなで助け合おうぜ」という仕組みだよ。
たとえばさ、君たちの学校の学級費を思い出してみて。毎月みんなが少しずつお金を出し合って、そのお金で教室の飾りつけとか、全員で使う教材を買うでしょ。年金も似たようなもんなんだよ。ただ違うのは、スケールがめっちゃ大きくて、国全体で行われているってこと。そして、自分が若いときに払ったお金が、今の高齢者を支えるのと同時に、自分が高齢者になったときは、その時の若い人たちが自分を支えてくれるという流れになってるんだ。
日本の場合、「年金」には大きく分けて二つのタイプがあるよ。一つは「公的年金」で、これは国が運営しているもの。もう一つは「私的年金」で、これは個人が自分の意思で加入する民間の年金だね。この記事で話してるのは、主に「公的年金」の方の「国民年金」と「厚生年金」という制度のことなんだ。
「国民年金」というのは、日本に住んでいる20歳以上60歳未満のほぼ全員が加入する制度。働いている人も、働いていない人も、みんな対象になってる。一方「厚生年金」は、企業に勤めている人が加入する制度で、給料から自動的に天引きされるんだ。経営者(会社側)も同じ額を負担するという仕組みになってるよ。どちらも、将来高齢者になったときに「年金をください」と言ったら、毎月一定の金額が銀行口座に振り込まれるという感じなんだ。金額は、それぞれ何年間払ったか、いくら払ったかによって変わってくるけど。
昔の人は「働いたら、会社が面倒を見てくれて、年金ももらえる」って思ってたんだよ。でも今は、転職も当たり前だし、起業したり、フリーランスになったりする人も増えた。だから、個人で年金をきちんと払わないと、高齢者になったときに「あ、年金が足りない…」ってことになっちゃうんだね。年金受給開始年齢の話も、この「高齢者をどうやって支えるか」という大きなテーマの一部なんだ。
受給開始年齢って何歳のこと?
では、本題の「受給開始年齢」について、詳しく説明していくね。受給開始年齢というのは、人生で初めて年金をもらい始める年齢のこと。つまり、「あなたはこの年齢になったら、年金を請求できますよ」という国が決めた基準になるんだ。
今、日本では「65歳が基本の受給開始年齢」と決まってる。だから、大多数の人は65歳になるまで年金をもらうことができないんだよ。「えっ、そんなに長く待つの?」って思うかもしれないけど、これには理由があるんだ。後の方で詳しく説明するけど、簡単に言うと「社会を支えるバランスを取るため」なんだね。
ただ、ここで大事なのが「65歳が基本」っていう表現なんだ。つまり、基本はそうなんだけど、個人の事情によって変わる可能性もあるってこと。例えば、60歳から受け取りたい人もいれば、70歳まで待ちたい人もいるよね。そういう選択肢も存在するんだ。
年金を65歳より前に受け取る場合を「繰り上げ受給(くりあげじゅきゅう)」って言うんだ。つまり、早めにもらうってことだね。この場合、毎月もらえる金額が減っちゃう。なぜなら、本来もらえるはずの総額を、短い期間で配分するから。例えるなら、もらえるお小遣いの総額は変わらないんだけど、期間が短くなるから、毎月の額が減るみたいな感じだね。
逆に、65歳より後に受け取ることを「繰り下げ受給(くりさげじゅきゅう)」って言うんだ。これは、受け取るのを遅くするってわけ。この場合、毎月もらえる金額が増えるんだよ。長く待つ分、「待ってくれてありがとう」という感謝の気持ちで、国が金額を上乗せしてくれるんだね。ただし、いつまででも繰り下げられるわけじゃなくて、上限は大体70歳ぐらいまでなんだ。
だから、受給開始年齢というのは、単に「いつからもらえるか」というだけじゃなくて、「いつからもらい始めるか、自分である程度選べる」っていうのが実際のところなんだよ。人によって人生設計が違うからね。働いている期間が長い人もいれば、早めに引退したい人もいる。そういう多様な人生に対応できるように、制度は作られてるんだ。
なぜ受給開始年齢は60歳から65歳に上がったのか
ここが、多くの人が疑問に思う部分だね。「昔は60歳からもらえたのに、なんで65歳に上がったの?」って。その背景には、日本の人口構成の大きな変化があるんだ。
昭和の時代(戦後しばらくの時代)、日本の人口ピラミッドを思い浮かべてみて。ピラミッドの下の方(若い人)がすごく広くて、上の方(高齢者)は狭かったんだよ。つまり、若い人がいっぱいいて、高齢者は相対的に少なかったんだ。だから、働いている若い人たちの給料から天引きされた年金で、少数の高齢者を支える。その計算が成り立ったんだね。だから「60歳になったら、年金でゆっくり暮らしていいよ」という制度が作れたわけ。
でも、時代が進むにつれて、状況が逆転してきたんだ。これを「少子高齢化」って言うんだよ。つまり、子どもが減って、高齢者が増えるってことだね。医療が進歩して、みんな長生きするようになった。出産率も下がったから、生まれてくる子どもが少なくなった。結果として、ピラミッドが上下逆になってきちゃったんだ。上の方(高齢者)が厚くなって、下の方(若い人)が細くなった。
こうなると、「60歳から年金をあげる」という制度は、だんだん成り立たなくなってくるんだ。なぜなら、支える側(若い人)が減ってるのに、支えられる側(高齢者)が増えてるから。学校の例で言うなら、学級費を払う人が1人か2人になっちゃったのに、教室を使う人は30人のままとか、そんなイメージだね。そんなの無理でしょ。だから、国は「ごめん、受給開始年齢を上げさせてください」と決めたわけなんだ。
62歳に上がって、その後63歳に上がって、そして今65歳になってるんだ。つまり、何年もかけて、ゆっくり年齢を上げていったんだよ。いきなり10年も上げたら、あと数年で定年を迎える人たちが困っちゃうからね。だから段階的に進めたんだ。それでも、定年と年金の受給開始年齢のズレが出てきちゃって、「あ、会社を退職したのに、年金がもらえない期間がある」って人が増えてきてるんだ。そういう人たちのために、雇用制度も調整されてきてるよ。会社が定年後も雇用してくれるとか、そういう対応が増えてきたんだね。
さらに、今後もこの年齢が上がるかもしれないってことが、ずっと話題になってるんだ。なぜなら、高齢化はこれからもどんどん進むから。今の予測では、あと数十年で「65歳以上の人口が、全体の40%を超える」って言われてるんだよ。10人に4人が高齢者。そんな社会で、年金制度を持続させるには、もっと工夫が必要になってくるんだ。受給開始年齢をさらに上げるのか、それとも払う額を増やすのか、もらう額を減らすのか…いろんな選択肢があるけど、どれも大変なんだね。
自分でいつからもらうか選べる仕組みになってる
さっきも少し説明したけど、繰り上げと繰り下げの話をもう少し詳しく説明するね。これが理解できると、年金受給開始年齢がなぜ「65歳」という一つの数字で決まってるのに、実は柔軟な制度なのかがわかるよ。
「繰り上げ受給」というのは、65歳になる前に、年金をもらい始めることのこと。例えば、60歳で受け取ることもできるし、62歳で受け取ることもできるんだ。ただし、早くもらえばもらうほど、毎月の金額は減っちゃう。具体的には、1ヶ月早めるごとに、毎月の金額が0.4%減るんだよ。つまり、60歳でもらい始めたら、65歳の時点でもらい始める場合に比べて、毎月の金額が約24%減っちゃうってわけ。5年間で、月2万円減るとしたら、月8万円減るってことだね。
じゃあ、なぜ人はこんなに不利な選択をするのかってことだけど、理由はいろいろあるんだ。例えば、体が弱くなってきて「あんまり長く生きられないかもな」って思ったら、早めにもらった方が、総額としては得することもあるんだよ。統計的には、だいたい82〜84歳までに亡くなる人の場合、繰り上げ受給の方がトータルでもらえる金額が多いって計算になってるんだ。あと、単純に「早めに年金で暮らしたい」と思う人もいるよね。そういう人は、毎月の額が少なくても、働かずに生きる選択を優先するわけ。
一方「繰り下げ受給」は、65歳から70歳の間で受け取りを遅くすること。この場合、毎月の金額が増えるんだよ。1ヶ月遅くするごとに0.7%増えるから、5年遅くすると、毎月の金額が約42%増える計算だね。月20万円が月28万4千円になるってわけ。これは「長生きする自信がある」という人には、すごく有利な制度なんだ。なぜなら、長く生きればその分、毎月の大きな金額をもらい続けられるから。統計的には、だいたい90歳以上まで生きる人の場合、繰り下げ受給の方がトータルでもらえる金額が多いって言われてるんだ。
つまり、年金受給開始年齢というのは「65歳です」って決まってるんだけど、実は個人の人生設計に合わせて、ある程度の幅を持たせてあるんだよ。それってすごく大事な仕組みだと思わない?なぜなら、みんなの人生は違うから。早めに退職したい人もいれば、定年まで働きたい人もいる。病気がちな人もいれば、元気な人もいる。そういう多様性を認めながら、制度が成り立ってるんだね。
ただ、注意しないといけないのは、繰り上げを選んだら「あ、やっぱり戻してくれ」ってわけにはいかないってこと。制度の重要なルールなんだ。だから、受給開始年齢を選ぶときは、親とか家計を管理している大人に相談したり、いろんな情報を集めたりして、慎重に決める必要があるんだよ。
これからの年金受給開始年齢はどうなるか
最後に、「これからどうなるの?」という話をしておこうね。正直に言うと、将来のことは誰にも正確には予測できないんだ。でも、確実に言えることはあるよ。
まず一つ目は「高齢化はまだ進む」ってこと。今、日本の高齢化率(全人口に占める65歳以上の割合)は約29%だけど、2070年には約38%になるって予測されてるんだよ。つまり、支える側がもっともっと少なくなるってわけ。だから、年金受給開始年齢がさらに上がる可能性は、かなり高いと思われてるんだ。厚生労働省(政府の年金を管理する部門)でも、近い将来、65歳以上への引き上げが議論になる可能性を示唆してるんだよ。
二つ目は「働ける期間が長くなる」ってこと。昔は「定年は60歳」が当たり前だったけど、今は「定年は65歳」という会社が増えてきた。これは受給開始年齢の引き上げに合わせて、人事制度も変わってるんだよ。それに、医療技術が進歩して、みんなますます長生きするようになるから、「80歳まで元気に働く人もいるよ」という時代になるかもしれないんだ。
三つ目は「年金だけでは足りない可能性」ってこと。だから、政府は「自分たちで貯蓄や投資をして、老後資金を準備してね」という方針に変わってきてるんだ。「iDeCo」とか「NISA」とか、税金を優遇してくれる投資制度が増えてるのは、そのためなんだよ。つまり「年金は基本として守るから、その上乗せは個人でなんとかしてね」という流れになってきてるんだね。
だから、君たちが大人になるころには、「年金をもらう」という仕組みそのものは存在してると思うけど、今とは違う形になってる可能性が高いんだ。受給開始年齢は上がってるかもしれないし、もらえる金額も変わってるかもしれない。だからこそ、今から「自分の人生設計」を考えるのが大事なんだよ。年金だけに頼るのではなく、自分たちで工夫して、老後資金を準備することがね。
親や周りの大人が「年金が心配」って言ってるのは、こういう背景があるからなんだ。システム自体が悪いわけじゃなくて、社会の構造が大きく変わっているから、それに対応するのが大変だってわけなんだよ。だから「年金ってなくなるのかな」って心配するのではなく、「これからの年金とどう付き合うか」を、今からちょっと考えておくのが、賢い人生設計なんだと思うんだ。
