もしあなたが自分でビジネスをしていたり、アルバイト代をもらっていたりしたら、お金の流れをちゃんと記録する義務があるってこと、知ってますか?これが「記帳義務」です。「難しそう…」と思うかもしれませんが、要するに「どこからお金が入ってきて、どこに出ていったか」を紙やアプリに書いておく、それだけなんです。この記事を読めば、記帳義務がなぜ大事なのか、誰がしないといけないのか、そして実際にどうやってやるのかが、スッキリわかりますよ。
- 記帳義務とは、ビジネスをしている人が お金の出入りを記録する法律上の義務 のこと
- 脱税を防いだり、自分の経営状況を把握したりするために 税務署や国が義務づけている
- 記帳しないと 罰金やペナルティ を受けることもあり、場合によっては余分な税金を払わされる
もうちょっと詳しく
記帳義務は、実は日本の税法に定められた義務です。青色申告をしている人なら絶対に必要ですし、白色申告をしている人にも義務があります。つまり、ビジネスで稼いでいる人なら、誰もが「帳面をつけなさい」という法律の決まりに従わないといけないということ。記帳というのは、難しい簿記の知識がなくても大丈夫。最低限、「いつ、誰から、いくら、何のために」というポイントを記録しておけば、基本的にはOKです。スマートフォンのアプリで管理する人も増えていますし、手書きの帳面でもいいんですよ。
記帳は「難しい会計知識」じゃなくて、「家計簿をつけるようなもの」と考えればOK。
⚠️ よくある勘違い
→ 個人で商売をしている人、フリーランス、副業でお金をもらっている人も対象です。会社の規模は関係ありません。
→ 正確には、一定額以上の商売をしている人が義務の対象になります。青色申告なら必須、白色申告でも記帳の義務があります。
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記帳義務とは何か――基本を押さえよう
記帳義務の定義
記帳義務(きちょうぎむ)とは、商売やビジネスをしている人が、毎日のお金の流れを帳面に記録しなければならない法律上の義務のことです。つまり、「いくら入ってきたか」「何に使ったか」という細かい記録を、紙やデジタルで保存しておかないといけない、というルールですね。
日本の税法では、この記帳義務が明確に定められています。青色申告という申告方式を選んだ場合は特に重要で、白色申告という別の申告方式でも、同じく義務があるんです。「帳面をつける」といっても難しい会計知識は不要。毎日の家計簿のようなものを、事業用として残しておく、そのくらいのイメージで大丈夫です。
なぜ「記帳」という名前なのか
そもそも「記帳」という言葉は、昔から使われている言葉です。江戸時代の商人たちも帳面をつけていたんですよ。「帳」というのは「帳面」のこと、つまり「ノート」や「台帳」という意味です。だから「帳に記す」と書いて「記帳」。つまり、お金の記録をノートに書いて管理する、という意味から来ているわけです。
最近はスマートフォンのアプリやパソコンのソフトを使う人が多いですが、本質は変わりません。どの方法でもいいから、「記録を残しなさい」というのが記帳義務なんです。
なぜ記帳義務が存在するのか――国と個人の事情
税務署の立場から見た理由
記帳義務が存在する最大の理由は、脱税を防ぐためです。脱税というのは、払わないといけない税金をごまかして、払わない行為のこと。もし誰もが「いくら稼いだか」を記録しなかったら、税務署は誰がいくら稼いでいるか把握できなくなってしまいます。そうなると、人によって勝手に「これぐらい払って」と決められることになったり、あるいは誰も税金を払わないなんていう状況が生まれるかもしれません。
だから国は「お金の流れを記録しておきなさい」と義務づけたんです。ビジネスをしている人が記帳をしていれば、税務署は「この人は本当にこのくらい稼いだんだな」と確認できます。それによって、公平に税金を徴収できるわけです。
あなた自身にとってのメリット
でも、記帳義務って実は、ビジネスをしている人自身にとってもメリットがあるんです。毎日の記帳をしていれば、「今月はどのくらい稼いだのか」「どこにお金を使ったのか」が明確になります。つまり、自分の事業の成績表が作れるということですね。
たとえば、YouTuberやフリーランスの人が「先月の売上が減った、なぜだ?」と思ったとき、記帳してあれば、「この商品の売上が落ちたんだ」とか「この経費が予想より多かった」とか、原因がわかります。そうすると「来月はこうしよう」という改善策も立てられるんですよ。記帳義務は、国の側からは「税金を正しく払わせるため」ですが、ビジネスをしている人の側からは「自分の事業を上手く運営するための武器」になるんです。
誰が記帳義務の対象か――あなたは対象?
記帳義務がある人
記帳義務があるのは、基本的には「ビジネスをしている人」です。ただ「ビジネス」の定義が少し曖昧なので、整理してみましょう。
青色申告をしている個人事業主や、会社を経営している人は、絶対に記帳義務があります。白色申告をしている人にも、実は記帳義務があるんです。最近(2014年から)は、白色申告でも帳簿を保存する義務が出来ました。だから「白色だから記帳しなくてもいい」というのは、もう古い話なんですよ。
具体的には、以下のような人が対象です:個人で商店を営んでいる人、フリーランスとして仕事をしている人、株式会社や合同会社などの法人、アパートの家賃収入がある人(一定額以上)、仮想通貨やFXで利益を出している人。つまり、「継続的に商売や投資で稼いでいる人」がだいたいの目安です。
記帳義務がない人、または簡易的でいい人
一方、記帳義務がない、または非常に簡易的でいい人もいます。会社員として給与をもらっている人は、基本的に会社がすべて処理するので、個人で記帳義務はありません。年間の給与収入だけの人も対象外です。
ただし、「給与をもらいながら副業をしている」という人は注意が必要。副業の分については記帳義務が生じる可能性があります。また、少額の一時的な収入(フリマアプリで不用品を売った、など)は、一般的には記帳の対象外とされています。ただし、これらのボーダーは複雑なので、心配なら税務署に相談するのが一番です。
実際に記帳するって、どうやるの――具体例で見てみよう
必要な情報を記録する
記帳をするときに、最低限必要な情報は以下のとおりです。第一に「日付」。いつお金が動いたのか、という日付ですね。第二に「内容」。何のためのお金なのか。たとえば「お客さんから商品代をもらった」とか「広告費として支払った」とか、そういったことです。第三に「金額」。いくら動いたのか。
さらに詳しく記帳する場合は、「相手先」(誰から?誰に?)、「勘定科目」(これは簿記の用語で、つまり「お金の種類」のこと。売上、経費、借金など)といった情報も記録します。ただ、最初からこんなに複雑にやる必要はありません。シンプルに「日付」「内容」「金額」「出入り(入ってきた?出ていった?)」の4つがあれば、基本的には大丈夫です。
手書きの帳面でいいのか、それともアプリ?
記帳の方法は自由です。昔ながらにノートと手書き、あるいはエクセルのような表計算ソフト、それとも会計アプリ。どれを選んでも法律的には問題ありません。ただし「5年間保存する」という義務がありますから、その点さえ守れればOKです。
最近は、スマートフォンの会計アプリが便利です。レシートの写真を撮るだけで自動的に分類してくれるものもあります。あるいは、銀行との連携機能がついているアプリなら、銀行から自動的に取引情報を取り込めて、手入力が減ります。ただし、アプリによっては月額料金がかかるものもありますから、自分に合ったやり方を選べばいいですよ。
実際の記帳例
具体的にどんな感じで記帳するのか、例を挙げてみます。あなたが雑貨をネットショップで売っているフリーランスだとしましょう。4月1日に、お客さんから商品代として5000円をもらった。この場合、帳面には「4月1日 / 商品売上 / 5000円 / 入ってきた」と書きます。翌日4月2日、商品を入れるための箱を文房具屋で500円で買った。帳面には「4月2日 / 梱包費(または経費) / 500円 / 出ていった」と書きます。
こんな風に毎日記入していくんです。そして月末に集計すれば、「今月の売上は○○円」「今月の経費は○○円」という数字が出ます。その数字をもとに、確定申告(つまり、1年間の稼ぎと税金を税務署に報告する手続き)をするんですよ。
記帳しないとどうなるのか――ペナルティと現実
罰金や加算税のリスク
記帳義務を守らなかったら、どうなるのでしょうか。法律上は、罰金や加算税(つまり、追加の税金)を払わされることがあります。具体的な金額は、状況によって変わります。悪質な脱税と判断されたら、重いペナルティが課せられます。
さらに恐ろしいのは、税務調査です。記帳がないと、税務署は「この人、何か隠してるんじゃないか」と疑うんです。そこで調査が入ると、最悪の場合、調査官が勝手に「この人の売上はこのくらいだろう」と推測して計算してしまいます。その推測が、実際の売上より多ければ、余分な税金を払わされることになるわけです。つまり、記帳がないことで、逆に損をしてしまう可能性があるんですよ。
信用の喪失
さらに、ビジネスの面でも悪い影響があります。銀行からお金を借りたいとき、あるいは誰かと商売の相手になるとき、帳簿を見せることがあります。帳簿がないと、「この人は信用できない」と判断されてしまいます。また、従業員を雇いたいときも、帳簿がないと問題になることがあります。
つまり、記帳義務を守らないことは、法律的なペナルティだけじゃなくて、ビジネスパートナーや銀行からの信用まで失ってしまう、ということなんです。
記帳義務を守るコツ
だから、記帳義務は「やらなきゃいけないから仕方なく」ではなくて、「自分のビジネスを守るために絶対にやるべき」と考えるのが正しい心持ちです。毎日ちょっとずつやることで、習慣になります。スマートフォンのアプリなら、通勤電車の中でもできますし、手書きなら、夜に5分か10分かけて日記をつける感覚でやればいいんですよ。
