経常利益って何?わかりやすく解説

「会社が儲かってるかどうか知りたいけど、利益の種類が多すぎてよくわからない…」って思ったことない?営業利益、経常利益、純利益……全部「利益」なのに、なんで何種類もあるの?って混乱するよね。この記事を読めば、そのなかでも特に重要な経常利益が何なのか、他の利益とどう違うのか、ちゃんとわかるようになるよ。

先生、ニュースで「〇〇社の経常利益が過去最高に」って言ってたんだけど、経常利益ってそもそも何ですか?

いい質問だね!経常利益っていうのは、会社が「普段の事業活動」でどれだけ稼げたかを示す利益のことだよ。「経常」は「いつも・普通に」という意味、つまり「普段通りの活動で出た利益」ってことだね。
でも、営業利益っていうのも聞いたことあります。経常利益と何が違うんですか?

営業利益は「本業だけ」の利益だよ。たとえばパン屋さんなら、パンを売って得た利益がそれにあたる。でも経常利益は、そこにさらに銀行からの利息収入や借入の利子支払いなども加えた利益なんだ。本業以外の「普段から起きる金融のやりとり」も含めるのがポイントだよ。
じゃあ、純利益とはどう違うんですか?

純利益は、経常利益からさらに「たまたま起きた特別な出来事(工場の売却益や災害による損失など)」や「税金」を引いた最終的な利益のことだよ。つまり「最終的に会社の手元に残ったお金」が純利益で、経常利益はその手前の段階にあたるんだ。
なんで経常利益が大事ってよく言われるんですか?

「たまたまの出来事」に左右されない、会社の本当の稼ぐ力が見えるからだよ。たとえば純利益は、土地を売ったりすると一時的にすごく増えることがある。でもそれは「たまたま」だよね。経常利益はそういう一時的なものを除いた、毎年コンスタントに稼げる実力を示してくれるんだ。
📝 3行でまとめると
  1. 経常利益は本業の利益に 金融の収支(利息など) を加えた「普段の活動で稼いだ利益」のこと
  2. 営業利益・経常利益・純利益は引く項目が違うだけで、 経常利益は中間の段階 に位置している
  3. 特別な出来事に左右されないため、 会社の実力を測る指標 としてよく使われている
目次

もうちょっと詳しく

会社の決算書(損益計算書)には、利益が段階的に示されているよ。売上からコストを引いた「売上総利益(粗利)」、そこから人件費や家賃などを引いた「営業利益」、さらに銀行への利子の支払いや受け取った配当金などを調整した「経常利益」、そして最後に特別な損益と税金を引いた「純利益(当期純利益)」という順番になっているんだ。経常利益は「普段の経営活動ではどれだけ稼げるか」を示すから、アナリスト(つまり会社の業績を分析する専門家のこと)や投資家が会社の実力を比べるときに特によく使われるよ。前の年と比べたり、同じ業界の他の会社と比べたりするのに、とても便利な指標なんだ。

💡 ポイント
経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用

⚠️ よくある勘違い

❌ 「経常利益が高い=その会社の本業が絶好調ってこと」
→ 経常利益には金融収支(利息の受け取りや支払いなど)も含まれているので、本業だけの話ではないよ。本業の実力だけ見たいなら「営業利益」を確認する必要があるんだ。
⭕ 「経常利益が高い=普段の事業全体(本業+金融活動)が好調ってこと」
→ 経常利益は本業の利益に銀行との利息のやりとりなどを加えたもの。「普段通りの活動での総合的な稼ぐ力」を表しているよ。本業の強さは営業利益、総合力は経常利益で見るのがポイント!
なるほど〜、あーそういうことか!

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利益って何種類あるの?まずここから整理しよう

損益計算書には「利益の階段」がある

会社がどれくらい儲かったかを示す書類のことを損益計算書(P/L)、つまり「どれだけ稼いでどれだけ使ったかを記録した表」と言うよ。この損益計算書の中には、利益が上から下へと段階的に計算されていく「利益の階段」みたいな構造があるんだ。

具体的にはこんな順番になっているよ。

  • 売上総利益(粗利):売上からモノを作るコスト(原価)を引いたもの
  • 営業利益:粗利からさらに人件費・家賃・広告費などを引いたもの
  • 経常利益:営業利益に金融関係の収支を加えたもの
  • 税引前当期純利益:経常利益に特別な損益を加えたもの
  • 当期純利益(純利益):最後に税金を引いた最終的な利益

階段を一段一段降りていくように、引くものが増えていくんだ。だから「純利益」が一番金額が小さくなりやすいよ。

「経常」ってどういう意味?

「経常」という言葉、難しそうに見えるけど意味はシンプルで「いつもどおり・普通に・継続的に」ということだよ。だから「経常利益」は「普段の経営活動でいつも通り発生する利益」という意味になる。逆に言えば、「たまたま発生した特別な利益や損失」は含まれないんだ。これが経常利益の一番のポイントだよ。

経常利益の計算式をわかりやすく説明するよ

計算式はこうなっている

経常利益の計算式はこうだよ。

  • 経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用

「営業外収益」と「営業外費用」というのが新しいワードだね。それぞれ説明するよ。

営業外収益って何?

営業外収益とは、本業以外から得た収入のことだよ。具体的にはこんなものが含まれる。

  • 銀行に預けたお金に対してもらえる受取利息
  • 株などに投資して受け取る受取配当金
  • 持っている株の価値が上がったことによる有価証券評価益

たとえば、パン屋さんが「パン作り」とは別に、貯めておいたお金を銀行に預けて利子をもらうイメージだよ。パン屋の本業ではないけど、普段から継続的に発生するお金の動きだよね。

営業外費用って何?

営業外費用とは、本業以外で発生した支出のことだよ。代表的なものはこれ。

  • 銀行からお金を借りている場合に払う支払利息
  • 持っている株の価値が下がったことによる有価証券評価損
  • 為替(円高・円安)の影響による為替差損

つまり、会社はお金を借りていれば利子を払うし、株を持っていれば値上がり・値下がりの影響を受ける。これらは本業の製品やサービスの話ではないけど、経営していれば普通に発生することだよね。そこが「経常=普通に起きること」というポイントと繋がっているんだ。

営業利益と経常利益、どっちを見ればいいの?

営業利益=本業の実力がわかる

営業利益は、会社がメインでやっているビジネスだけからどれだけ稼いでいるかがわかる指標だよ。たとえばトヨタなら「車を作って売ること」、マクドナルドなら「バーガーを売ること」から生まれる利益がこれにあたる。

本業がしっかり稼げているかを確認したいときは、営業利益を見るのが正解だよ。業界ごとに営業利益率(売上に占める営業利益の割合)の平均があって、それと比べることで「この会社は業界の中でどのくらい強いか」がわかるんだ。

経常利益=財務状況も含めた総合力がわかる

一方で経常利益は、本業の利益に加えて「お金の借り方・運用の仕方」も含めた総合的な稼ぐ力がわかる指標だよ。

たとえば、A社とB社の営業利益が同じ100億円だとする。でもA社は借金が少なく支払利息が5億円、B社は借金が多く支払利息が30億円だとしたら、経常利益はA社が95億円、B社が70億円になる。財務戦略(つまりお金の借り方・返し方の計画のこと)の違いが経常利益に現れるんだ。

「本業はいいのに、借金の利子が多すぎて儲けが減っている会社」というのも存在するよ。そういう実態を把握するには、営業利益だけでなく経常利益もあわせて見ることが大事なんだ。

経常利益と純利益の違いって?

純利益にしか含まれないものがある

経常利益から純利益(当期純利益)への道のりには、2つのステップがあるよ。

  • 特別損益を加える:「たまたま起きた特別な出来事」による利益や損失を加減算する
  • 税金を引く:法人税などの税金を引く

「特別損益」というのは、毎年定期的には発生しない、イレギュラーな出来事のことだよ。

特別損益の具体例

特別利益(プラスになるもの)の例はこんな感じ。

  • 長年使っていた工場や土地を売って得た利益(固定資産売却益
  • 投資していた株を売って得た利益(投資有価証券売却益

特別損失(マイナスになるもの)の例はこんな感じ。

  • 地震・洪水などの災害で工場が壊れた損失(災害損失
  • 古くなった設備や在庫を処分した損失(固定資産除却損
  • リストラにかかった費用(事業構造改善費用

これらはあくまで「たまたまその年に起きたこと」であって、毎年コンスタントに発生するものじゃないよね。だから経常利益には含めない、というルールになっているんだ。

経常利益が高くても純利益が低いケースがある

たとえば、経常利益が100億円あったとしても、その年に大きな災害があって工場が壊れ50億円の特別損失が出たとしたら、最終的な純利益は大きく減ってしまう。逆に、経常利益が低くても工場を売って大きな特別利益が出れば、純利益だけが膨らむこともある。

だから「純利益が上がった」というニュースだけを見て「この会社は本当に好調だ!」と判断するのは少し早合点かもしれない。その中身が経常利益ベースで良くなっているのか、たまたまの特別利益で増えているのかを確認することが大切だよ。

経常利益を使ってどんなことがわかるの?

会社の「実力」を年ごとに比べられる

経常利益は「毎年の普段どおりの活動で稼いだ利益」だから、去年と今年で比べることで会社が成長しているかどうかがわかるよ。これを前年比という。

たとえば「今期の経常利益は前年比120%」と言われたら、去年より20%多く稼げたということ。これが続いていれば「この会社は成長しているな」と判断できるよ。

同業他社と比べることもできる

同じ業界の会社を比べるときも経常利益はよく使われるよ。ただし、規模が違う会社を「利益の金額」だけで比べても意味がないから、経常利益率(経常利益 ÷ 売上高 × 100)という割合で比べることが多い。

たとえばA社の経常利益率が10%、B社が5%なら、A社の方が売上に対して効率よく稼いでいると言えるよ。スーパーなどの小売業は経常利益率が低め(1〜3%)、ソフトウェア会社は高め(10〜20%以上)という業界ごとの特徴もあるんだ。

投資家が注目するのはなぜか

株式投資をする人たちが経常利益を重視するのは、「この会社が今後も継続して稼ぎ続けられるか」を判断したいからだよ。特別損益は「たまたま」だから、それが毎年続くとは限らない。でも経常利益が毎年しっかり伸びていれば、「この会社は体力がある」と判断できるんだ。

就職活動をするときも、気になる会社の経常利益の推移を見てみると「この会社は安定して稼いでいるのか」「伸びている業界なのか」という参考になるよ。難しい投資の話じゃなくても、将来の就職先選びにも役立つ知識なんだ。

経常利益が赤字(マイナス)になると何が起きる?

経常利益が赤字になる状態を経常赤字と言うよ。これは「普段の活動で稼ぐどころか、むしろ損をしている」ということを意味する。1年だけなら「その年だけ特別に苦しかった」という見方もできるけど、経常赤字が何年も続くと、その会社は事業の根本的な見直しが必要な状態と判断されることが多いよ。企業が倒産するかどうかの判断材料のひとつにもなるんだ。

社会のニュースで「〇〇社が経常赤字に転落」という言葉を聞いたら、「あの会社、普段の活動自体で損をするくらい苦しい状況なんだ」と読み解けるようになるよ。ここまで理解できたら、経済ニュースがグッと身近に感じられるはずだよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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