ニュースで「〇〇会社の純利益が過去最高!」なんて聞いたことない?「あ、儲かってるんだな」とはわかるけど、「で、純利益って結局なんなの?」ってなるよね。売上と何が違うの?利益ってほかにも種類あるの?そんな疑問、この記事を読めばぜんぶわかるよ。
- 純利益は売上から費用・税金をすべて引いた後に残る 「本当の儲け」 のこと
- 利益には粗利・営業利益・経常利益と段階があり、純利益は 最終段階の利益 だよ
- 純利益がプラスかマイナスかで 会社の本当の健康状態 がわかる大事な指標なんだ
もうちょっと詳しく
純利益を正式には「当期純利益」と呼ぶよ。「当期」とはつまり「今年度」ということ。決算書の中でも「損益計算書(P/L)」という書類に登場する数字で、その書類の一番下に書かれているから「ボトムライン」とも呼ばれるんだ。会社が1年間でどれだけ稼いだか・損したかの”答え合わせ”の数字がこの純利益。純利益が積み上がると会社の内部留保(貯金)が増えて、新しい設備を買ったり研究開発に使ったり、株主に配当として分けたりできるようになるよ。純利益は会社の未来への原資でもあるんだ。
損益計算書の「一番下の数字」が純利益。だから英語では「ボトムライン」とも言うよ!
⚠️ よくある勘違い
→ 売上が大きくても費用がそれ以上にかかっていれば純利益はマイナスになる。売上と純利益は別物だよ。
→ 売上が小さくても費用をうまく抑えれば純利益は大きくなる。大事なのは「引いた後にいくら残るか」なんだ。
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純利益とは?まず「利益」の意味から整理しよう
「売上」と「利益」はまったく別物
まず大前提として、「売上」と「利益」は全然違うものだよ。売上とは、商品やサービスを売って受け取ったお金の合計のこと。たとえばコンビニが1日に100万円分の商品を売ったとしたら、売上は100万円だよね。でもそこから仕入れ代・人件費・家賃・光熱費・宣伝費……とにかくいろんな費用がかかるよね。それを全部引いた後に残るのが「利益」なんだ。
身近な例で考えてみよう。あなたがフリマアプリで不要になったゲームソフトを3,000円で売ったとするよね。でも送料が300円、アプリの手数料が150円かかった。手元に残るのは2,550円。この2,550円が「利益」にあたるんだよ。受け取った3,000円(売上)と、手元に残った2,550円(利益)は違う数字でしょ?
利益にはいくつか「段階」がある
会社の決算書を見ると、「利益」という言葉がいくつも登場する。これは引くものの種類によって名前が変わるからなんだ。大まかな流れはこんな感じ。
- 売上総利益(粗利):売上から「仕入れ値・製造費用」だけを引いたもの
- 営業利益:粗利からさらに「人件費・広告費・家賃」などを引いたもの
- 経常利益:営業利益に「銀行の利息・株の配当」などを足し引きしたもの
- 純利益(当期純利益):経常利益からさらに「法人税などの税金」を引いた最終的なもの
純利益とはつまり「全部の費用と税金を払い終えて、最後に本当に残ったお金」ということ。利益の中で一番”最終的な答え”に近いのが純利益なんだよ。
純利益の計算式をたこ焼き屋で理解しよう
具体的な数字で見てみよう
説明が難しく感じたら、たこ焼き屋さんで考えてみるとすごくわかりやすくなるよ。1日の営業でこんな数字だったとしよう。
- 売上:15万円(たこ焼きを売って受け取った合計)
- 材料費(たこ・小麦粉・ソースなど):4万円
- 人件費(アルバイト代):3万円
- テント・器具のレンタル代:1万円
- ガス・光熱費:5,000円
- その他費用(交通費・袋代など):5,000円
- 税金(利益の約30%):約1万8,000円
まず売上15万円から材料費4万円を引くと粗利は11万円。そこから人件費・レンタル代・ガス代・その他を引くと残りは6万円。これが営業利益。今回は銀行の借金もなく特別な費用もないとすると経常利益も6万円。最後に税金約1万8,000円を引いて、純利益は約4万2,000円になるよ。
売上15万円に対して、純利益は4万2,000円。「こんなに売ったのに手元に残るのはそれだけ?」って思うかもしれないけど、それが現実の商売の姿なんだよ。
純利益率という考え方
純利益の額だけでなく、「売上に対して純利益がどのくらいの割合か」も大事で、これを純利益率(つまり売上のうち何%が純利益として残るかの割合)と言うよ。さっきの例なら4万2,000円÷15万円=約28%が純利益率。業界によってこの数字は大きく違って、スーパーマーケットのような薄利多売ビジネスは数%程度、ソフトウェア会社などは20〜30%を超えることもある。純利益率が高いほど「稼ぎ方が効率的な会社」と言えるんだ。
純利益はなぜそんなに注目されるの?
投資家・銀行が重視するから
株を買う投資家や、会社にお金を貸す銀行は、必ず純利益をチェックするよ。なぜかというと、純利益がプラス(黒字)であれば「この会社はちゃんと儲けている」と判断できるから。反対に純利益がマイナス(赤字)が続くと「このままだとお金を返せなくなるかも」と警戒されて、銀行から融資を断られたり、株価が下がったりすることになるんだ。
特によく使われる指標がEPS(1株あたり純利益。つまり株を1枚持っていたら純利益を何円分もらえるかという数字)というもので、これが高い会社ほど「株主にとって価値ある会社」と評価されやすい。株式投資のニュースや記事でよく出てくる言葉だから、覚えておくと役立つよ。
配当金の源泉になるから
会社が株主に「配当金(つまり利益の一部をお礼として株主に分配するお金)」を支払う場合、その元手になるのが純利益なんだよ。純利益がゼロまたはマイナスなのに無理やり配当を出すことは原則できない(というか、それをすると会社の財務がどんどん弱くなる)。だから「配当をもらい続けたい」と思う投資家は、毎年純利益がどのくらい出ているかをすごく気にするんだ。
内部留保として会社の未来に使われるから
純利益は全部配当に使うわけじゃなくて、一部は会社の中に残される。これが内部留保(つまり会社の貯金みたいなもの)で、新しい工場を建てたり、優秀な人を採用したり、新しい技術を研究したりするための資金になるんだよ。純利益が積み上がればその分だけ会社は強くなれる。だから「今期の純利益がいくらか」は会社の現在だけでなく、未来の成長力を測る指標でもあるんだ。
純利益がマイナス(赤字)になったらどうなる?
赤字=即倒産ではない
純利益がマイナスになった状態を「赤字」と言うよ。「赤字になったら倒産するの?」と思うかもしれないけど、すぐに倒産するわけじゃない。会社にはそれまでに積み上げた内部留保(貯金)があるから、1〜2年の赤字ならそこから補填できることが多いんだ。大企業なら数年間の赤字に耐えられることもあるよ。
ただし赤字が続けば貯金は減り続ける。銀行や投資家からの信頼も落ちていく。そのうち新しいお金を借りられなくなったり、資金繰りが詰まって倒産する、という流れになることもある。赤字が「即死」ではなくても「じわじわ体力を削る状態」ではあるんだよ。
意図的な赤字というパターンも
実は「わざと赤字にする」ケースもある。たとえば新しい事業に大きく投資したり、研究開発に多額のお金をかけたりした年は、一時的に純利益がマイナスになることがある。これは「今は種まきをしている段階で、将来の大きな利益のために今を犠牲にしている」という状態。AmazonやNetflixも創業から何年もの間、意図的に投資を続けて赤字を出し続けていたのに今では超優良企業になっているよね。だから純利益がマイナスかどうかだけでなく、「なぜ赤字なのか」という理由を読み解くことも大切なんだ。
純利益を使った指標・言葉を整理しよう
ROE(自己資本利益率)
純利益を使った代表的な指標がROE(つまり会社が株主から預かったお金をどのくらい効率よく純利益に変えているかを示す割合)だよ。計算式は「純利益÷自己資本×100」。ROEが高いほど「少ない元手でたくさん稼げている優秀な会社」という評価になる。日本の上場企業の平均ROEは8〜10%程度で、一般的に10%を超えると優良とされることが多いよ。
EPS(1株あたり純利益)
EPSとは「1株あたり純利益(つまり株を1株持っていた場合に割り当てられる純利益の金額)」のこと。「純利益÷発行済み株式数」で計算される。EPSが毎年増えている会社は「利益が成長している」ということで、株価にもプラスの影響を与えることが多い。株式投資のニュースでよく出てくる言葉だよ。
PER(株価収益率)
PERとは「株価収益率(つまり今の株価はEPSの何倍かを示す数字)」で、「株価÷EPS」で計算される。PERが20倍なら「この会社のEPSが今後変わらなかった場合、投資を回収するのに20年かかる」という意味。純利益が高い会社はEPSが上がり、PERが下がる(割安になる)ため、投資家にとって魅力的に映るんだよ。このように純利益は投資の世界で使われるさまざまな指標の”土台”になっているんだ。
純利益と手元のお金(キャッシュ)は違う
最後にひとつ大事なことを伝えておくね。純利益がプラスでも、手元に現金がないということはある。たとえば「商品を売ったけどまだ代金を受け取っていない(売掛金)」とか「在庫をたくさん仕入れた」という状態だと、帳簿上は純利益が出ていても実際のお金は手元にない。これは「黒字倒産(つまり利益は出ているのにお金が足りなくて倒産してしまう)」と呼ばれる怖い状態で、実際に起きることもある。だから会社の経営者は純利益だけでなく「キャッシュフロー(実際のお金の出入り)」も同時に管理することがすごく重要なんだよ。
