好きなカフェがあって、何度も通っちゃうとか、好きなブランドの新作が出たら欲しくなるとか、そういう経験ありますよね。でも、その「何度も選びたくなる気持ち」って、実はビジネスの世界では特別な名前がついているんです。この記事を読めば、なぜお店やブランドは顧客を繰り返し選ばせるために工夫しているのか、その理由がわかるようになりますよ。
- カスタマーロイヤルティは、お客さんが何度も同じお店やブランドを選ぶ 気持ちと行動のこと
- 新しいお客さんを探すより、今持ってるお客さんを大事にする方が ずっとお金がかからない
- 満足度と信頼を積み重ねると、お客さんが勝手に 友達に勧めてくれるようになる
もうちょっと詳しく
カスタマーロイヤルティは、ビジネスの世界で最も大事な指標の一つです。つまり、どれだけのお客さんが繰り返しあなたのお店を選んでくれるかということ。もし毎日新しいお客さんを探し続けなければいけないなら、その会社はすごく疲れてしまいますよね。でも、既存のお客さんが何度も来てくれれば、そこに利益が生まれます。これはどんなビジネスにも共通のルールです。スマートフォンのアプリでも、食べ物屋さんでも、服屋さんでも、同じ。だから企業は、お客さんの満足度を高めるために必死に工夫しているわけです。
新しいお客さんの獲得コストは、既存客を維持するコストの5倍以上。だからロイヤルティが大事。
⚠️ よくある勘違い
→ 安さだけでは続きません。不満が少しでも出たら、別の安いお店に乗り換えられてしまいます。むしろ薄利多売になって、サービスの質が落ちてしまうことも。
→ 安さだけでなく、サービスの質や親切さ、信頼性など、トータルで良ければ、多少高くても何度も選ばれ続けます。
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カスタマーロイヤルティとは?基本から理解しよう
そもそも何?
カスタマーロイヤルティという言葉は、英語の「customer」(お客さん)と「loyalty」(忠誠心・誠実さ)から作られています。つまり、お客さんがどれだけ忠実に同じお店やブランドを選び続けてくれるか、その度合いのことですね。
例えば、あなたが好きなラーメン屋があるとします。毎週金曜日に通ったり、友達に「このラーメン屋おすすめだよ」って言ったり、新しいメニューが出たら試してみたりする。こういう行動全部が、カスタマーロイヤルティの表れなんです。反対に、何か気に入らないことがあると、別のラーメン屋に行ってしまう。そういう状態は、ロイヤルティが低いってわけ。
ビジネスの世界では、このロイヤルティを数字で測ります。例えば「このお店のお客さんの30%は、月に1回以上来店している」とか、「リピート率が60%」とか。こういう数字が高いほど、そのお店は成功しているということになります。
なぜこんなに大事なのか
ここが経営者の視点で、すごく重要なポイントです。新しいお客さんを一人獲得するのに、どれくらいお金がかかると思いますか?テレビCM、ネット広告、チラシ、SNS投稿、いろいろな方法で、やっと一人のお客さんが来店するんです。その費用は、実は想像以上に高いんですよ。
でも、一度来てくれたお客さんなら、どうでしょう。もう名前も知ってるし、住んでる近所もわかってるし、メールアドレスも持ってます。そのお客さんに「新しいメニューが出ました」って連絡するコストは、CMを流すコストの100分の1以下。つまり、既存のお客さんを大事にしていくことで、グッと利益が上がるわけです。
さらに面白いのは、ロイヤルティが高いお客さんは、勝手に広告になってくれるということ。友達に「このお店いいよ」って言ったり、SNSに「最高だった」って投稿したり。つまり、タダの営業マンが増えるわけです。これを「口コミ」や「ワード・オブ・マウス」(つまり、人から人への情報伝達)と言いますが、この効果はすごく強力です。
経営と顧客の関係が変わってきた
昔のビジネスは、とにかく新しいお客さんを探すことに必死でした。テレビCMで有名にして、できるだけ多くの人に知ってもらう。そうすると、初めてのお客さんがどんどん来るわけです。でも今は違います。SNSやネットの発達で、お客さんはすぐに比較して、すぐに口コミを見て、すぐに別のお店に行ってしまいます。だから、今は「一度来たお客さんを、何度も来させるためにはどうするか」という戦略が大事になってきたんです。
カスタマーロイヤルティを作るための方法
満足度を上げるのが最優先
カスタマーロイヤルティを作る第一歩は、お客さんを満足させることです。これは当たり前に聞こえますが、実は難しい。なぜなら、お客さんの満足度は、一つじゃなくて、いろいろな要素でできているから。
例えば、カフェに行ったときのことを考えてみてください。コーヒーの味はおいしいか。値段は安いか。店員さんは親切か。お店は清潔か。座席は快適か。トイレはきれいか。WiFiは使えるか。こういう全部の要素が、お客さんの満足度に影響します。一つが悪いと、他が良くても「なんか微妙だな」って思われてしまいます。
だから優秀な店長さんや経営者は、毎日こういった細かいことに気を配ります。毎日トイレを掃除する、毎日食材の質をチェックする、毎日スタッフの接客を見守る。こういった小さな努力の積み重ねが、お客さんの「このお店は大丈夫」という信頼につながるわけです。
信頼を築くことが最強
満足度と関係深いのが「信頼」です。つまり「このお店なら信頼できる」「ここのブランドなら裏切られない」という気持ち。これが生まれると、ロイヤルティはグッと高くなります。
信頼が生まれるのは、どんなときでしょう。例えば、何か問題が起きたときです。商品が壊れていた。期限を超えてた。そういったときに「申し訳ありません、すぐに新しいのをお持ちします」と対応してくれたら、お客さんは「あ、このお店は信頼できるな」って思いますよね。反対に、問題が起きたのに「それはお客さんの使い方が悪い」とか言われたら、もう行きません。
つまり、何かあったときの対応が、信頼を決める。だから優秀な企業は、クレーム対応を大事にするんです。むしろ、クレームは信頼を作るチャンスだと考えています。
何度も選ばれるような工夫
あとは、単純に「もう一度来たくなる」という気持ちを作ることです。これはいろいろな工夫がありますよ。例えば:
ポイントカード:買うたびにポイントが貯まって、一定の額になったら割引になる。これは「もう少しで割引になるから、もう一回行こう」という気持ちを作ります。
会員限定サービス:会員だけに新しい商品を先に知らせたり、割引きしたり。こうすると「会員になって良かった」という気持ちが生まれます。
定期的な連絡:メールやLINEで「新しいメニューが出ました」「セールやってます」という連絡をする。これで「そっか、また行ってみようかな」と思わせられます。
パーソナライズ:つまり、その人だけの特別感。例えば「Aさんはいつもコーヒーを頼むから、新しいコーヒー豆が入ったときは連絡しよう」とか。そういう心配りで「私のことを覚えてくれてる」という感じになります。
ロイヤルティが高いお店・ブランドの実例
スターバックス
スターバックスは、カスタマーロイヤルティが非常に高いブランドの代表です。なぜでしょう。一つは「体験」を売ってるからです。単に「コーヒーを飲む」じゃなくて「落ち着いた空間でリラックスする」という経験を提供しています。だから、同じコーヒーなら家で飲めばいいのに、わざわざ高いお金を払ってスターバックスに行くんです。
二つ目は「ブランド力」です。スターバックスのロゴが入った紙コップを持ってるだけで、何かおしゃれな感じがしますよね。これは「ステータス」とも言いますが、お客さんの心理に訴えかけるんです。
三つ目は「一貫性」です。どのスターバックスに行っても、同じメニュー、同じ雰囲気、同じ味。だから「スターバックスなら安心」という信頼が生まれます。
Apple
Appleは、もう宗教的なロイヤルティを持ってます。iPhoneを使ってる人は、次も「当然iPhone」と思ってますし、Macを使ってる人は周辺機器もAirPodsやiPadもApple製品をそろえたくなります。これを「エコシステム」(つまり、相互に関連する製品の生態系)と言いますが、すごく工夫されています。
さらに、Appleは「プレミアム感」を作り出すのが上手。製品自体の質も高いですが、パッケージ、デザイン、広告、すべてが「高級感」を表現しています。だから「Appleの製品なら」という信頼と誇りが生まれるわけです。
マクドナルド
マクドナルドは、全く違うアプローチです。安い、早い、簡単。つまり、満足度の基準が「品質」じゃなくて「利便性」。子どもから大人まで、世界中のどこに行ってもマクドナルドがあって、同じメニューが食べられます。この「どこでも同じ」という信頼感が、ロイヤルティを生んでいます。
ロイヤルティが低いと何が起きるのか
新しいお客さんに頼りきりになる
ロイヤルティが低いお店は、毎日新しいお客さんを探し続けなければいけません。広告にお金をかけて、キャンペーンをやって。でも新しいお客さんはすぐに他に行ってしまいます。すると、また新しいお客さんを探す。この悪循環に陥ると、経営は本当に大変です。
利益が出にくい
新しいお客さんの獲得には、思った以上にお金がかかります。だから、利益率がどんどん下がります。一方、既存客を大事にしてるお店は、広告費が少なくて済むから、利益が出やすいんです。
いつか急に客が減る
ロイヤルティが低いお店は、危険です。なぜなら「いい新しい競争相手が出たら、お客さんはすぐにそっちに行っちゃう」から。例えば、新しい安いライバル店が出来たら、全員そっちに行ってしまいます。でも、ロイヤルティが高いお店なら「でもやっぱり元のお店が好き」って思ってくれる人が残ります。
これからの時代、ロイヤルティがもっと大事になる理由
競争が激しすぎる
昔は「いいお店」がそんなにたくさんなかったから、一度来たお客さんは来続けたんです。でも今は、どんな商品でも、どんなサービスでも、ライバルが山のようにいます。ネット通販で簡単に比較できるし、すぐに別の選択肢が見つかります。だから「何度も選んでもらうための工夫」がもっともっと大事になってきたんです。
SNSの力
昔は、不満を持ったお客さんは、友達に「ここのお店やめた方がいいよ」と言うだけでした。でもSNSの時代は違います。悪い口コミが投稿されたら、それを見た数千人が「あ、やめよう」と思ってしまいます。だから、一人のお客さんの満足度が、全体に与える影響が、ものすごく大きくなったわけです。反対に、良い口コミは、素晴らしい広告になります。だから、ロイヤルティの高いお客さんが、勝手に「このお店最高!」と投稿してくれることの価値が、今までより100倍高くなってるんです。
経営戦略が変わった
今の優秀な経営者たちは、みんな「ロイヤルティ」という言葉を頭に置いて、商売をしています。新しいお客さんを探すより、今いるお客さんを満足させる。その人を2回目、3回目、100回目と来させることで、生涯を通じての利益を最大化する。このやり方が「顧客生涯価値」(つまり、一人のお客さんが生涯を通じて使ってくれる合計金額)を高めるし、長期的な経営を安定させるんです。
だから、これからの時代に必要なのは「いかにお客さんを驚かせるか」じゃなくて「いかにお客さんを満足させ続けるか」ということ。小さなことの積み重ね、信頼の構築、相手のことを思う気持ち。こういったことが、ビジネスで最も大事な資産になっていくわけです。
