過失相殺って何?わかりやすく解説

交通事故で揉めているとき、「あれ、相手も悪いけど、自分も少し前をちゃんと見てなかったかも…」って感じたことない?そういう場合、もらえる賠償金が減っちゃう仕組みがあるんだ。それが過失相殺。この記事を読めば、なぜ両方に責任があると金額が変わるのか、その理由がわかるよ。

先生、過失相殺ってなんですか?友だちの兄ちゃんが事故で「過失相殺で50%減った」って言ってたんですけど…

いい質問だね。つまり過失相殺というのは、事故が起きたときに「相手だけじゃなく自分にも責任があった」という場合に、もらえる賠償金を減らす仕組みのこと。相手が100%悪いなら全額もらえるけど、自分も30%悪ければ70%になっちゃう、ということだよ。
え、そんなのありですか?だって相手が突っ込んできたのに…

たしかにそう思うよね。でもね、事故ってたいていの場合、両方に少しずつ落ち度があるんだ。相手が突っ込んできたとしても、自分が安全運転をしていたら避けられた可能性があるかもしれない。そういう「両者の責任の割合」を分けるのが、過失割合の判定で、それに基づいて賠償金を計算するのが過失相殺なんだよ。
あ、つまり自分の不注意が20%、相手が80%なら、賠償金は80%もらえるってことですか?

その通り!君、もう理解しちゃった。過失割合は保険会社や弁護士が過去の裁判例とか交通ルールをもとに決めるんだ。たとえば信号無視の事故なら、信号無視した人の過失が大きいって決まってる。そういう基準があるから、話し合いがまとまりやすくなるってわけ。
📝 3行でまとめると
  1. 事故のとき両者に責任がある場合、過失割合に応じて賠償金が減る仕組みが過失相殺
  2. 過失割合は保険会社が裁判例や交通ルールをもとに決めて、その比率で賠償金を計算する
  3. 100%被害者でなくても、自分の落ち度の割合を差し引いた分の賠償は受け取れる
目次

もうちょっと詳しく

過失相殺の考え方は「公平さ」を求めるためのものなんだ。たとえば、相手が一方的に突っ込んできた事故でも、自分がシートベルトをしていなかったせいでけがが大きくなったなら、その部分は自分の責任だよね。法律は「相手が払うべき賠償金」と「自分が負担すべき損害」を分けて考えるんだ。だから、過失相殺を使うことで、より正確で公平な賠償が実現するってわけ。ただし、この割合の決め方が難しくて、その過程で争いになることもあるんだよ。

💡 ポイント
過失相殺は「相手が悪い」「自分は悪くない」じゃなく、「両者の責任をどう分けるか」という考え方

⚠️ よくある勘違い

❌ 「自分に少しでも落ち度があれば、賠償金はほぼもらえない」
→ 過失割合が10%なら、90%は相手が払うべき金額。自分の10%分だけ減るだけなんだ。
⭕ 「自分の責任の割合だけ減るから、残りはちゃんともらえる」
→ 過失割合30%なら、もらえる金額は70%。「全部なし」じゃなく「その分だけ減る」が正解。
なるほど〜、あーそういうことか!

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過失相殺が存在する理由

なぜ過失相殺なんていう仕組みがあるのか、考えたことある?それはね、事故や損害賠償の考え方の根本にある「公平さ」のためなんだ。

想像してみてよ。A君とB君が歩いていて衝突したとする。B君が前をちゃんと見てなくてA君に突っ込んじゃった。これだけ聞くとB君が100%悪いように聞こえるけど、実はA君も音楽を聴きながら歩いてて、危険に気づくのが遅れたかもしれない。こういう場合、「B君が払うべき金額はいくら?」って決めるのって難しいよね。

法律の考え方では、こういうときに「両者の責任をちゃんと分ける」という発想が生まれた。つまり、損害賠償は「相手が完全に悪い場合の賠償金」から、「自分の責任の割合」を差し引いて計算しましょう、ということ。これを過失相殺って呼ぶんだ。

もう一つの大事な理由は、損害保険制度との関係なんだ。つまり自分が入ってる保険。自分の過失が大きいのに保険会社が全額払うのって、おかしいでしょ?保険会社も「うちが払う分は相手の責任の割合の分だけ」って決めたいわけ。だから、過失相殺を使うことで、保険制度と法律の考え方が一致するんだよ。

つまりね、過失相殺は「相手が悪いのに自分が損する」わけじゃなくて、「両者がそれぞれ自分の責任を負う」という公平な仕組みなんだ。これがあることで、事故が起きたときに「全部相手のせい」じゃなく「どこまでが相手の責任で、どこからが自分の責任か」をちゃんと判断できるようになった。それは被害者にとっても加害者にとっても、より正確で納得しやすい結果につながるってわけ。

過失割合はどうやって決まるのか

では、その「責任の割合」ってどうやって決まるんだろう。それは保険会社の調査や、もめた場合は裁判所の判断で決まるんだけど、その基準となるのが交通事故の過去の判例なんだ。

たとえば、信号のあり方。赤信号で交差点に入った人と、青信号で入った人が衝突した場合、赤信号側の人の過失が大きいって決まってる。これは昔の裁判で何度も同じケースが扱われて、「このケースは赤信号側が80%悪い」みたいなルール(判例)が積み重なったんだ。

保険会社はこういう判例集を持ってて、事故の状況をそれに当てはめて、過失割合を計算する。「あ、これは信号無視の事故だ→判例によると80:20だ」という感じでね。ただし、現場の状況は無限にあるから、完全に判例と同じことって稀なんだ。だから「この場合は判例の80%より少し自分の責任が小さいから、75%で手を打たないか」みたいな交渉が生まれるわけ。

過失割合を決めるときに考慮されるポイントをいくつか挙げると、まず道路交通法違反があるかどうか。信号無視、制限速度超過、一時停止無視とか、明らかにルール違反してたら、その人の過失が大きくなる。次に前方不注意。運転中に前をちゃんと見てなかった、スマートフォンを見てたとか。そしてもう一つが回避可能性、つまり「相手の危ない動きに気づいて避けられたかどうか」。これらを組み合わせて、過失割合が決まるんだ。

でもね、ここが難しいところなんだ。同じ「前をちゃんと見てなかった」でも、1秒間見なかった人と、5秒間見なかった人じゃ責任の大きさが違うでしょ。だから調査がすごく大事なんだ。警察の実況見分(事故現場で警察が調べること)とか、防犯カメラ映像とか、現場の道路の状況とか、いろんなものを見て「この状況だと、相手がどれだけ早く気づけたか」を推測するんだよ。

実際の例で考えてみよう

具体的な例を使って、過失相殺を理解してみようか。

例1:追突事故

高速道路で、渋滞していたのに、後ろから来た車が前の車に追突した。こういう場合、法律的には後ろの車がほぼ100%悪いって決まってる。なぜなら、後ろの車は前の車の状況が見えてるはずだから。ただし、前の車がいきなりバックで下がってきたみたいな「ありえない行動」をしてた場合は、後ろの車の過失が少し減ることもある。でも普通の追突なら、後ろの車がほぼ全部払うってわけだ。

例2:交差点での衝突

東西と南北の道路が交わる交差点。東から来た車は青信号で進入、南から来た車は赤信号で進入。衝突した。この場合、赤信号の車が90%悪い、青信号の車が10%悪い、みたいに決まることがある。なぜ青信号の車も10%悪いのか?それは、「自分が青でも、相手が来るかもしれないという防衛的な運転をして、ちょっと速度を落とすか、前をちゃんと見てれば避けられたかもしれない」という考え方なんだ。完全に相手が悪くても、自分も「相手が来るかも」って気をつけるべきだったってことね。

例3:駐車場での接触事故

駐車場で、自分の車が駐車スペースに入ろうとしてて、隣の車の人も出ようとしてた。がんっ、ってぶつかった。この場合、どっちが悪いかはその状況による。駐車スペース側の車が完全に入った状態なら、出る側がちゃんと確認しなかった責任が大きい。でも、両方ともバックで同時に動いてたなら、50:50になることもある。

例4:自転車と車の事故

歩道を走ってた自転車と、その歩道に入ってきた車が衝突した。基本的には車のほうが危ない乗り物だから、車の過失が大きい。でも自転車側も「いきなり歩道に入ってくる車かもしれない」って気をつけてれば避けられたなら、少し自転車の過失が増えることもある。ただし、自転車は歩道走行が認められてる地域もあるから、その場合は完全に車が悪い、ってなることもあるんだ。

こういう具体的なケースの積み重ねが、判例になって、その判例が新しい事故のときの基準になっていく。だから「自分の事故はこのケースに似てるから、過失割合はこのくらいになるはず」って予測ができるようになるわけだ。

過失相殺の計算方法

では実際に、どうやって賠償金を計算するのか、やってみようか。

まず、基本的な流れはこう:

①まず「相手が100%悪かった場合の賠償額」を計算する。これを基本賠償額って呼ぶ。医療費とか治療費、仕事を休んだ分の給料(休業損害)、精神的な苦痛(慰謝料)とか、全部足す。

②次に、過失割合を決める。交渉で相手との過失割合が決まったら、基本賠償額にそれを掛ける。

③その結果が、実際にもらえる賠償額になる。

具体的な数字で考えてみよう。事故で入院した人がいるとして、医療費100万円、休業損害50万円、慰謝料100万円、合計250万円だったとする。でも相手との交渉の結果「自分の過失は30%」って決まったら、もらえる額は250万円×70%(相手の過失)=175万円。つまり、75万円は自分で負担することになるってわけ。

ここで注意しなきゃいけないのは、過失割合は賠償額の後から関係してくるってことなんだ。つまり、先に「いくら損害があったか」を決めて、その後に「何%をもらえるか」を決めるってわけ。逆じゃないってことね。

それと、もう一つ大事なポイントが、自分が入ってる保険との関係だ。自分が自動車保険(損害保険)に入ってた場合、「自分の責任分」は自分の保険で補償されることもあるんだ。つまり、相手に払わせるのは「相手の責任分」だけで、「自分の責任分」は自分の保険で処理するってことだね。保険会社が「うちは君の30%の部分は支払わない。相手の70%分だけ請求する」ってやるわけ。

過失相殺で揉めたときはどうする

実際には、過失割合について相手と意見が一致しないことがいっぱいある。自分は「相手のほうが悪い」って思ってるのに、相手の保険会社は「君も50%悪い」って言い張る、みたいなことだね。こういうときはどうするのか。

まず、保険会社が提示した過失割合に納得できなかったら、異議申し立てができる。つまり「いや、その割合は間違ってる。判例を見ると…」って主張することね。ここで大事なのが、判例を知ってるかどうか。だから、弁護士に相談するってのが有効な手段なんだ。弁護士は過去の判例をいっぱい知ってるから「このケースなら本来は70:30のはずだ」って主張できるんだよ。

それでも決まらなかったら、調停(調停委員が間に入って話し合う)とか、最終的には裁判になることもある。裁判になると、過失割合の証拠(防犯カメラ映像、目撃者の証言、警察の実況見分図とか)が全部出されて、裁判官が判断するわけ。これが公式な決定になるんだ。

だから、事故が起きたときは、保険会社の提示をそのまま受け入れるんじゃなくて、ちょっと立ち止まって「これって本当に公平な割合か」って考えることが大事なんだよ。もし疑問に思ったら、弁護士に「相談だけ」ってやってもらうのが良い。相談料がかかることもあるけど、その後の交渉で数十万円単位で変わることもあるからね。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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