親の給料から毎月引かれている税金のことって考えたことありますか?その税金を上手に使うと、実は自分の好きな地域を応援しながら、お得なお返しまでもらえる仕組みがあるんです。それが「ふるさと納税」という制度なのですが、名前だけ聞くと難しそうですよね。この記事を読めば、ふるさと納税がどんな仕組みで、誰が使えて、どんなメリットがあるのか、完全にわかるようになりますよ。
- ふるさと納税は、好きな地域に寄付して その額を税金から引いてもらう 制度のこと
- 寄付した地域から 返礼品がもらえる ので、結果的にお得になる
- 給料をもらっている 税金を納めている人 なら、誰でも利用できる
もうちょっと詳しく
ふるさと納税を理解するには、「税金の仕組み」をちょっと知っておくといいですよ。普通、給料をもらう人は毎年、国と都道府県と市区町村に税金を納めます。これを「所得税」と「住民税」と呼ぶんです(つまり、給料から引かれる税金ですね)。ふるさと納税というのは、この「住民税」の一部を、自分が住んでいない地域に払い直すことができる仕組みなんです。だから名前は「納税」ですが、実質的には「寄付」に近いんですね。そして、その寄付のお礼として、その地域から特産品やサービスをもらえるという流れです。
税金を払うのは確定だから、応援したい地域に払い直して、返礼品ももらっちゃおう、という賢い制度なんだ。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は、払う税金の総額は変わりません。寄付した金額が税金から引かれるだけなので、「どこに払うか」が変わるだけです。ただし、返礼品がもらえるから相対的にお得になるんですね。
→ これが正しい理解です。税金が安くなるわけではなく、「どこに」「どのように」払うかを自分で選べるということなんです。
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ふるさと納税ってどんな制度なの?
ふるさと納税というのは、2008年に日本で始まった比較的新しい制度です。何が目的だったかというと、地方の町が人口減少で困っていたから、都会に出た人たちが「ふるさとを応援しよう」という気持ちで寄付できるようにしたんですね。つまり、地方経済を活性化させるために作られた制度なんです。
仕組みを詳しく説明するなら、こんな感じです。あなたが東京で働いていて、毎年50万円の税金を納めているとしましょう。その50万円のうち、例えば10万円を北海道の町に「ふるさと納税」として寄付したとします。すると、国と都道府県と市区町村は「この10万円は北海道に払った」と記録します。そして、あなたの東京での税金から10万円を引きます。つまり、あなたが払う税金は40万円になり、北海道には10万円のお金が届きます。さらに、北海道の町からはお礼として、例えば北海道産のメロンやカニなどの返礼品をもらえるわけです。
ここで大事なのは、「払う税金の総額は変わっていない」ということです。ただし、普通に税金を払うだけなら何ももらいませんが、ふるさと納税なら返礼品がもらえます。だから、「同じ金額を払うなら、返礼品ももらった方がお得」という思考になるんですね。
いつ、誰が使える制度なの?
ふるさと納税を使えるのは、給料をもらって税金を納めている人だけです。中学生がアルバイトして税金を納めていれば理論上は可能ですが、実際には大人が対象です。給料をもらっている人なら、どこに住んでいてもいいですし、どこの地域に寄付してもいいんです。むしろ、自分の生まれ故郷に寄付する人もいれば、まったく関係ない地域を応援する人もいます。
ただし、重要な制限があります。それは「控除上限額」というもので、つまり「ここまでなら税金から引きますよ」という上限があるんです。給料が少ない人は上限も低いし、給料が多い人は上限も高くなります。例えば、給料が300万円の人なら、ふるさと納税で寄付できる金額は大体6万円くらいが上限になるんですね。この上限を超えて寄付しても、超えた分の税金は引いてもらえないから、つまり損になってしまいます。
どうやってお得になるの?
ふるさと納税がお得な理由は、返礼品にあります。多くの地域では、寄付の金額に応じて返礼品をくれるんです。例えば、1万円寄付したら、その地域の特産品がもらえるという感じです。ここで考えてみてください。もし返礼品の市価が5000円だったら、あなたは1万円の税金控除を受けるのと同時に、5000円相当の商品をもらえます。つまり、実質的には5000円で5000円の商品を買ったようなものになるんですね。これがお得という理由です。
実は、このお得さが最近問題になっています。返礼品があまりに豪華だと、本当は「ふるさとを応援する」という目的が薄れてしまうからです。だから今では、返礼品は「寄付額の30%程度の価値」という目安が決められています。つまり、1万円寄付したら、3000円相当の品物をもらうことが目安ということですね。
ふるさと納税で返礼品をもらえるのはなぜ?
返礼品がもらえる理由は、簡潔に言えば「その地域が感謝の気持ちを示すため」です。でも、それだけじゃなく、実は戦略的な理由もあるんですね。
地方の町がふるさと納税を頑張っているのは、何がしたいのかというと、「ふるさと納税を通じて、自分たちの地域の魅力を知ってもらいたい」という気持ちなんです。例えば、北海道の小さな町が、自分たちで育てたメロンを返礼品として送るとします。「このメロン、すごく美味しい!」と感じた人は、またその町のメロンを買いたくなるかもしれません。その結果、その地域の売上が増えるんですね。つまり、返礼品というのは、その地域の商品をアピールするための「プロモーション活動」でもあるんです。
また、寄付金そのものも大事です。例えば、ふるさと納税で1000万円の寄付が集まったら、その町はその1000万円を使って、地域を良くするための事業ができます。道路を修理するとか、子どもの教育に使うとか、観光地を整備するとか。だから、自治体(町)は「どうやって返礼品を工夫して、たくさん寄付を集めるか」を必死に考えているわけなんです。
どんな返礼品があるの?
返礼品の種類は、本当に様々です。まず多いのが、その地域の特産品ですね。北海道なら海の幸(カニやウニなど)、新潟なら米、和歌山なら梅干しというように、地元で有名な食べ物がもらえます。あるいは地元の製造業者が作った工業製品もあります。例えば、刃物で有名な地域なら包丁がもらえたり、陶芸が有名な地域なら陶器がもらえたりします。
最近では、返礼品の種類も広がっています。例えば、その地域の温泉にお泊まり券とか、地元のレストランで使える食事券とか、体験サービスもあるんです。また、お米やお肉を「定期便」でもらえる返礼品もあります。つまり、3ヶ月ごとにお米が届くみたいな感じですね。こういった工夫で、各地域は「うちの地域の返礼品はこんなに魅力的ですよ」というアピールをしているわけです。
ただし、先ほど言ったように、返礼品は「寄付額の30%程度」が目安になっています。だから、1万円寄付したら3000円相当の品物、という感じですね。これを守っているかどうかは自治体によって差があるので、「この地域の返礼品って豪華だ」という話になったりするわけです。
税金が控除される仕組みを詳しく知ろう
ふるさと納税の核心部分は「税金の控除」です。控除というのは「引く」という意味なので、つまり「税金から引く」ということですね。でも、この仕組みはちょっと複雑なので、丁寧に説明していきます。
まず大事なのは、日本の税金には2種類あるということです。1つは「所得税」で、これは国に払う税金です。もう1つは「住民税」で、これは都道府県と市区町村に払う税金です。毎月給料をもらう時、この2つの税金がまとめて引かれています。ふるさと納税では、この「住民税」の一部を、自分が住んでいない地域に払い直すことができるんです。
具体例で考えてみよう
例えば、太郎さんという人がいるとしましょう。太郎さんは東京で給料をもらっていて、毎年30万円の住民税を納めています。その太郎さんが、ふるさと納税で北海道の町に5万円寄付したとしましょう。すると、どうなるのか。
翌年の住民税を計算する時、市役所は「太郎さんはこの年、北海道に5万円寄付したんだな」と記録します。そして、太郎さんが東京で払うべき住民税から5万円を引きます。つまり、30万円だった住民税が、25万円になるということです。その引かれた5万円が、北海道の町に届くということですね。
さらに、所得税からも一部が引かれます。具体的には、寄付額から2000円を引いた額が、所得税から控除されるんです。これは制度の決まりで、つまり「2000円は自己負担」という意味です。だから、5万円寄付した場合、所得税から4万8000円が引かれるということですね。
合わせると、5万円寄付した場合、住民税から5万円、所得税から4万8000円が引かれます。ただし、先ほど言った「控除上限額」を超えた分は引いてもらえません。つまり、その人の給料によって「最大いくらまで控除できるか」が決まっているということです。
「2000円の自己負担」ってなんで必要なの?
ふるさと納税では、どんなに多く寄付しても、2000円は必ず自分で負担する決まりになっています。例えば、100万円寄付したら、100万円から2000円を引いた99万8000円が税金から控除される、という感じです。
これはなぜかというと、制度の側から見たら、「ちょっとは負担してよ」という意思なんでしょう。つまり、完全に得するわけじゃなくて、「2000円だけは損するけど、その代わり返礼品をもらえるから、トータルではお得」という制度設計なんですね。
ふるさと納税を実際にやってみる流れ
「ふるさと納税をやってみたい」となった時、実際の流れはどうなるのでしょうか。今は、ほとんどをインターネットでできるようになっているので、わりと簡単なんです。
ステップ1:自分の控除上限額を調べる
まず、「自分がいくらまで寄付できるか」を調べる必要があります。これを「控除上限額」というんですね。大体の目安として、年間給料の2〜3%くらいが上限になることが多いです。例えば、給料が300万円なら、6万円〜9万円くらいが上限ということです。正確に知りたい場合は、インターネットの計算サイトで、給料額を入力すると計算してくれます。
ステップ2:寄付する地域と返礼品を選ぶ
次に、どこに寄付するかを決めます。自分の生まれた地域でもいいし、完全に関係ない地域でもいいです。インターネットの「ふるさと納税サイト」というポータルサイトを見ると、全国の地域の返礼品が一覧で見られます。例えば「北海道 カニ」で検索すると、北海道のカニの返礼品がズラっと出てくるという感じですね。その中から好きなものを選びます。
ステップ3:寄付の手続きをする
返礼品を選んだら、そのサイトから寄付の申し込みをします。クレジットカードや銀行振込などで、お金を払うわけですね。この時点で、その地域に寄付したことが記録されます。
ステップ4:返礼品が届く
後日、寄付した地域から返礼品が送られてきます。これは地域によって異なりますが、数日〜数週間後に届くことが多いです。
ステップ5:税金の控除手続きをする
ここが大事なんですが、寄付しただけでは税金は控除されません。自分で「確定申告」という手続きをするか、あるいは「ワンストップ特例制度」という簡単な手続きをする必要があります。つまり「この金額を寄付しましたよ」という届け出を、税務署や市役所にしなくちゃいけないんです。
確定申告というのは、年1回、税務署に「今年いくら稼いで、いくら税金を払いました」という報告書を提出する手続きです。これは本来、自営業者やたくさん給料をもらった人がやる手続きなんですが、ふるさと納税をした人も報告書に「ふるさと納税で5万円寄付しました」と書いて提出する必要があるんですね。
ただし、会社員で給料が1つだけという人は、「ワンストップ特例制度」という簡単な制度が使えます。これは、寄付した地域に「控除してください」という申告書を郵送するだけで、わざわざ税務署に行かなくていいというものです。つまり、この制度を使えば、かなり手続きが簡単になるんですね。
ステップ6:翌年の税金から控除される
申告手続きが完了すると、翌年の6月以降の給料から、税金が少なくなって支給されます。つまり、2023年にふるさと納税をしたら、2024年の6月以降の給料の税金が減る、という感じですね。
ふるさと納税を使う時の注意点
ふるさと納税はお得な制度ですが、使う時に気をつけないといけないことがいくつかあります。
控除上限額を超えないようにする
1番大事なのは、控除上限額を超えて寄付しないということです。もし上限額を超えて寄付したら、超えた分の税金は控除してもらえません。つまり、返礼品をもらうために寄付したお金が、そのまま赤字になってしまうわけです。例えば、上限が6万円なのに10万円寄付した場合、4万円は何も控除されないで、返礼品ももらえない、ということになってしまうんです。だから、事前に自分の上限額をちゃんと計算しておく必要があるんですね。
申告手続きを忘れない
次に気をつけるのは、税金の控除手続きを忘れないことです。寄付しただけでは税金は控除されません。確定申告か、ワンストップ特例制度の申告書を提出する必要があります。この手続きをしなかったら、返礼品はもらえるけど、税金は控除されない、という最悪な状況になってしまいます。
返礼品の品質をチェックする
インターネットのサイトで申し込む場合、返礼品の評価やレビューを見て、「本当にこれだけの価値がある品物なのか」を確認した方がいいです。返礼品が高評価なら、「ちゃんと品質のいいものを送ってくれるんだな」と判断できますし、低評価なら「期待と違うかもな」と気をつけられます。
寄付金の使途を確認する(おまけ)
多くの地域では、寄付金をどのように使うか選べるようになっています。例えば「子どもの教育に使ってください」「観光地の整備に使ってください」という感じで選べるんですね。返礼品だけじゃなく、自分の寄付がどのように使われるのかを考えながら寄付するのも、ふるさと納税の楽しみ方の1つなんですよ。
