「マージンが取れてない」「マージンを確保しろ」って大人がよく言ってるけど、なんのことだかよくわからなくて聞けない……そんな経験ない? 実はこの「マージン」って言葉、ビジネスや投資の話をするときにめちゃくちゃよく出てくるキーワードなんだ。この記事を読めば、マージンの意味・計算の仕方・なぜ大事なのかがぜんぶわかるよ。
- マージンとは 売値と原価の差額 のことで、ビジネスでは粗利とほぼ同じ意味で使われる
- マージン率 は差額を割合で表したもので、高いほど1回の販売で多く稼げる商品・サービスといえる
- 投資の文脈では 証拠金(担保として預けるお金) の意味になるので、使われる場面で意味を確認しよう
もうちょっと詳しく
マージンという言葉は英語の「margin」からきていて、もともとは「余白」「余裕」という意味を持っているんだ。ノートの端っこの余白もマージンって呼ぶよ。ビジネスに転じて「売値と原価のあいだにある余裕(余白)」という意味になった、というわけ。日本語では「粗利(あらり)」「利鞘(りざや)」と呼ばれることもある。なかでも「利鞘」は、刀の鞘(さや)と刀身のあいだの隙間を利益に例えた言葉で、金融業界や貿易業界でよく使われる表現だよ。マージンを「大きくする」ためには、①仕入れ値(原価)を下げる、②販売価格を上げる、③もっと付加価値をつけてより高く売れる商品・サービスにする、という3つのアプローチがある。この3つを意識するだけで、ビジネスの見方がガラッと変わってくるよ。
「マージン」は英語で「余白」。売値と原価のあいだにある”余裕”がそのまま利益になるイメージ!
⚠️ よくある勘違い
→ マージン率が高くても、販売数が少なかったり固定費(家賃・人件費など)が大きかったりすれば、最終的な利益はマイナスになることもある
→ マージンはあくまでも「売値から原価を引いた段階の数字」。そこから人件費・家賃・広告費などを引いて残ったものが「最終的な純利益」になるから、マージンだけで丸儲けとは言えないよ
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マージンとは? 中学生でもわかる基本の意味
マージン=「売値と仕入れ値の差額」
マージンを一言で説明するなら、「売った値段」から「仕入れた値段(原価)」を引いた差額のことだよ。たとえば、あなたが文化祭でクッキーを売るとしよう。材料費が1枚あたり40円かかったとして、1枚80円で売ったとしたら、差額の40円がマージンになる。
この40円という数字が、いわゆる「粗利(あらり)」と呼ばれるものとほぼ同じ意味なんだ。「粗利」とは、つまり「売上から材料費だけを引いた利益の第一段階」ということ。ここからさらに場所代・包装代・電気代などの費用を引いて、はじめて本当の「純利益(じゅんりえき)」が出てくるんだよ。
ビジネスや商売の話では「マージンを確保する」「マージンを取る」という言い方をよく聞くけど、それは「ちゃんと利益が出るように価格設定しよう」という意味。マージンを取れていない状態、つまり原価ギリギリか赤字で売っている状態を「マージンがない」「薄利(はくり)」と言って、長続きしない危険な状態だとされているんだ。
「マージン」という言葉のルーツ
英語の「margin」には「余白・余裕・差」という意味がある。ノートのページの端っこの余白もマージンと呼ぶし、試験で合格点より高い点を取ったときの「余裕分」もマージンという。ビジネスに使うときは「売値と原価のあいだにある余裕の部分=利益」というイメージで使われるようになったんだ。言葉の意味を知っておくと「マージンを広げる」というフレーズがぐっと腹落ちするよ。広げる=余白を増やす=利益を増やすということだから。
マージン率の計算方法と見方
マージン率の公式はこれだけ
マージンには「金額」で表すものと、「率(パーセント)」で表すものがある。金額は「売値-原価」で出せるけど、率の計算はもう少し手順がある。公式はこうだよ。
- マージン率(%)=(売値 − 原価)÷ 売値 × 100
たとえば200円の原価のものを500円で売ったとすると、(500−200)÷500×100=60%になる。つまり「売値の60%が利益になる商売」ということだね。
ここで注意してほしいのは、「÷ 売値」という点。「÷ 原価」で計算すると「マークアップ率(値入れ率)」という別の数字になるので混同しないように。マージン率は必ず売値を分母に使うのが正解なんだ。
業界ごとにマージン率は全然違う
マージン率は業界によって大きく差がある。参考として見てみよう。
- スーパーの食品:マージン率20〜30%程度(安い・回転が速い商売)
- アパレル(洋服):マージン率50〜70%程度(デザイン・ブランド価値が高い)
- ソフトウェア・アプリ:マージン率70〜90%程度(コピーしてもコストほぼゼロ)
- 飲食店:マージン率60〜70%程度(ただし人件費・家賃でほとんど消える)
このように見ると、デジタル商品(アプリ・ソフト)のマージン率がとても高いのがわかるよ。なぜかというと、アプリは一度作ってしまえば何百万人が使っても「追加の材料費」がかからないから。だから近年「SaaS(サース)」と呼ばれるサブスクリプション型のソフトウェアビジネスが世界中で爆発的に伸びているんだ。
マージンがビジネスで大事な理由
マージンがないと会社はつぶれる
マージンが薄い、つまり原価に近い値段で売り続けると、会社は簡単につぶれてしまう。なぜかというと、売上からは原価だけじゃなくて「固定費(こていひ)」も払わなければいけないから。固定費とは、つまり「売れても売れなくてもかかる費用」ということ。家賃・人件費・水道光熱費などがそれにあたる。
たとえば毎月の固定費が50万円かかるお店があったとして、1個あたりのマージンが10円しかない商品しか売っていなかったとしたら、50万円をカバーするために5万個も売らなければいけない計算になる。それがいかに大変かわかるよね。マージンが高いほど、少ない販売数で固定費をカバーできるんだ。
値引きがマージンに与える影響は想像以上に大きい
「10%値引きしたら売上も10%下がるだけ」と思いがちだけど、実際にはマージンへの影響はもっと大きい。具体例で見てみよう。
- 売値1000円、原価600円 → マージン400円(マージン率40%)
- 10%値引きして900円で売る → マージンは900−600=300円
- 売値は10%しか下がっていないのに、マージンは400円→300円で25%も減っている!
これがマージンの怖いところ。値引きをすると、売上が少し下がるだけに見えても、利益はその何倍ものダメージを受けることがある。だから企業は安易な値引きをとても嫌がる。「値引きは麻薬」と言われるのは、短期的に売れるけど利益を大きく削ってしまうからなんだよ。
投資・金融でのマージンの意味
信用取引の「マージン=証拠金」とは
株式投資やFX(外国為替取引)の世界では、マージンは「証拠金(しょうこきん)」という意味で使われることが多い。証拠金とは、つまり「大きな取引をするときに担保として預けるお金」ということ。
たとえばFXでは、手元に10万円しかなくても「証拠金」として預けることで、その10倍〜25倍の金額(つまり100万円〜250万円分)の取引ができることがある。これを「レバレッジ取引」と呼ぶよ。マージン(証拠金)を使って大きな取引をするから「マージン取引」とも言う。
マージンコールには要注意
投資の世界で「マージンコール」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれない。これは、つまり「証拠金が不足しているから、お金を追加で入れてください」という請求(コール)のことだよ。
レバレッジをかけた取引で相場が予想と逆に動いた場合、損失が証拠金を超えそうになるとマージンコールが発動される。追加のお金を入れられなかったら、強制的に取引が終了させられてしまうんだ。映画「マージン・コール」(2011年)はリーマンショック前夜のウォール街を舞台にしたドラマ映画で、この言葉の怖さをリアルに描いているから興味がある人は観てみるといいよ。
マージンを意識するとお金の見方が変わる
日常生活でマージンを見つけてみよう
マージンの考え方は、日常のいろいろな場面で応用できる。たとえばコンビニのコーヒーを考えてみよう。100円のコーヒー1杯の原価はだいたい10〜20円と言われている。そうなると1杯あたりのマージンは80〜90円、マージン率は80〜90%になる。「たった100円でも、原価はほとんどかかっていない」ということがわかるよね。
逆に、スーパーの特売野菜は原価ギリギリか赤字で売っているケースもある。これを「ロスリーダー(おとり商品)」と言って、野菜を安く売ることで客を呼び込み、他の商品で利益を稼ぐという戦略なんだ。マージンが低い商品でも、全体のビジネスとして考えると意味があるケースもあるよ。
フリマアプリでも使えるマージン思考
メルカリやラクマでものを売るとき、実は無意識にマージンを計算しているはずだよ。「仕入れ(購入)価格+送料+手数料」がコストで、「売値」との差がマージンになる。たとえば500円で買ったゲームを1500円で売って、送料200円・手数料150円(売値の10%)かかったとしたら、マージンは1500−500−200−150=650円になる。こうしてちゃんと計算しないと「思ったより全然儲からなかった……」という失敗につながるから、ぜひマージン計算を習慣にしてみてね。
ビジネスパーソンが「マージンを意識しろ」と口を酸っぱくして言うのは、マージンこそが事業の生命線だから。売上の大きさよりも、どれだけ利益(マージン)を残せたかの方が、会社の健康状態を正確に示しているんだ。「売上は見栄え、利益は現実」という格言があるくらいで、マージンを見ればその商売が本当に強いかどうかが一発でわかる。ぜひ身のまわりの商品やサービスを見るときに「これのマージン率って何%くらいだろう?」と想像する癖をつけてみてよ。そうすると、お金とビジネスの仕組みがどんどん面白くなってくるよ。
