保険という言葉はよく聞くけど、「共済」という言葉もあるよね。両親が「農協に入ってる」とか「勤労者のための共済がある」とか言うのを聞いたことありませんか?実は共済は私たちの生活の中でいろいろなところで使われています。でも保険との違いがわからなくて、モヤモヤしている人も多いんじゃないかな。この記事を読めば、「あ、共済ってそういう仕組みなんだ」ってわかっちゃいますよ。
- 共済とは、複数の人がお金を出し合って、困った人を助ける相互扶助の仕組みです
- 保険との大きな違いは、共済は営利目的ではなく、会員みんなで支える制度ということ
- 農業、勤労、生協など、いろいろな種類の共済があって、私たちの生活の中で活躍しています
もうちょっと詳しく
共済の考え方は実はとても古い歴史があります。昔の人たちは、「困った時はお互いに助け合おう」という考え方を大切にしていました。現代でも、この「みんなで支え合う」という理念は変わっていません。共済は、この理念を現代的な形で実現した制度なんです。だから、保険のような「企業の利益追求」とは違う動きをしています。会員が払ったお金の一部が共済の運営費に使われますが、基本的には会員たちのために使われるんです。つまり、掛け金の余ったお金が会員に返されることもあるんですよ。これが保険との大きな違いなんです。保険なら余ったお金は企業の利益になりますからね。
共済は「助け合い」の理念から生まれた。会員のためのシステムだから、利益重視じゃない。
⚠️ よくある勘違い
→ 見た目は似ているけど、営利目的かどうかで大きく違う。保険は企業の利益を第一に考えるけど、共済は会員のための制度なんです。給付金の金額や掛け金の仕組みも変わってきます。
→ 正解。だから掛け金の使い方も、利益追求より会員の利益を優先するんです。もし掛け金が余ったら、会員に配当金として返してくれることもあります。
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共済とは何か
共済(きょうさい)というのは、つまり「みんなでお金を出し合って、困った人を助ける」という仕組みのことです。これを難しく言うと「相互扶助」(そうごふくしゅ)といいます。相互扶助というのは、つまり「お互いに助け合う」ということですね。
具体的に説明すると、共済はこんなふうに動いています。まず、共済に加入している人たちが毎月お金(掛け金)を出します。このお金は共済の基金(ききん)、つまり「共済が使うお金の貯金」になります。そして、加入者の中で誰かが病気になったり、事故にあったり、火事の被害を受けたりしたら、その基金から「給付金」(きゅうふきん)つまり「助けるためのお金」が支払われるわけです。
たとえば、クラスの中で「お菓子基金」を作ったことはありませんか?みんなで100円ずつ出して、その基金を作っておいて、誰かの誕生日の時にそこからお菓子を買う、みたいなことですね。共済はそれの大人版と考えればいいんです。ただし、対象が「お菓子」じゃなくて「病気や事故などの困ったこと」というわけです。
共済の大切な特徴は「営利目的ではない」ということです。営利目的というのは、つまり「利益を得ることが目的」ということですね。保険会社の場合、企業の利益を出すことが重要です。でも共済の場合は、会員のことを第一に考えています。だから、掛け金の使い方も、会員のための仕組みになっているんです。
共済と保険の違い
ここで、保険と共済の違いをしっかり理解しておきましょう。見た目には似ているけど、実は全然違うんです。
保険は、保険会社という「営利企業」が運営しています。保険会社は、顧客から集めた保険料の一部を利益として得ることが目的です。ですから、できるだけ保険料を高くして、給付金は少なくしたいというインセンティブが働きます。もちろん、ちゃんと給付はしますが、企業の利益を優先する仕組みになっているんです。営利企業だから当たり前ですね。
一方、共済は「相互扶助」を目的とした組織が運営しています。農業協同組合(農協)、全労済(ぜんろうさい)という勤労者の共済、生協など、いろいろな組織がありますが、どれも「会員のための制度」という目的で運営されています。だから、掛け金が安めに設定されることが多いんです。会社の儲けを考えなくていいからね。
さらに大切な違いは「配当金」です。保険の場合、保険会社が払った保険料から儲けた部分は企業の利益になります。でも共済の場合は、掛け金の余剰分(つまり「使い切れなかったお金」)が加入者に「配当金」として返されることが多いんです。つまり、実際の支払額がもっと少なくなるかもしれないわけです。
なぜ共済があるのか
なぜ、保険とは別に共済という仕組みがあるのでしょうか。それは、歴史的な背景があります。昔の日本では、地域コミュニティ(つまり「地元の人間関係」)がとても大切でした。村全体で助け合うという文化があったんです。困った人がいたら「みんなで助けよう」という精神が当たり前だったんですね。共済は、このような「助け合い」の精神から生まれた制度なんです。
また、保険会社がカバーしない分野もあります。たとえば、農業をしている人たちには特有のリスク(つまり「起こるかもしれない悪いこと」)があります。台風で収穫が失敗したり、病気で農業ができなくなったり、農業用の機械が壊れたり。こういった農業特有の問題をカバーするために、農協の共済が存在しているんです。
さらに、共済の考え方は「みんなで支え合う」という理念を大切にします。これは、昔ながらの日本の価値観ともマッチしていたんです。だから、特に地方では共済が強いんです。都市部でも、会社の福利厚生として「勤労者共済」を使っている企業は多いですよ。つまり、日本全国で共済は活躍しているんです。
共済の種類
一口に共済といっても、いろいろな種類があります。どんな種類があるのか、見てみましょう。それぞれが誰のための共済なのか、何をカバーしているのか、理解しておくと生活に役立ちますよ。
農業協同組合の共済(農協共済)
農協共済というのは、農業をしている人たちが加入する共済です。農業には特有のリスクがあります。たとえば、台風で稲作が全滅したり、病気で働けなくなったり、家が火事になったり。こういった「農業をしている人たちに起こりやすい問題」をカバーするために、農協共済があるんです。
農協共済では、病気や死亡の時に給付金が出るだけじゃなくて、農作物の被害や、農業用の機械が壊れたときなども保障の対象になります。これは、一般的な保険にはない特徴ですね。たとえば、台風で田んぼが浸水したら、その被害額の一部が給付金として支払われるんです。農業をしている家庭では、農協共済に入っていることがほとんどです。日本の農業を支える大切な仕組みなんですよ。
勤労者共済(全労済など)
勤労者共済というのは、つまり「働いている人のための共済」ということです。会社員や公務員が加入することが多いです。全労済というのは、勤労者の共済の代表的な組織で、全国の多くの労働組合と関わっています。
勤労者共済では、病気や死亡の時に給付金が出るのはもちろん、医療費の補助、葬祭費などもカバーされます。また、共済掛け金が所得税の控除の対象になることもあるので、税金が少し安くなるというメリットもあるんです。つまり、掛け金の支払いで税金が安くなるわけです。これは結果的に、さらに負担を減らしてくれるんですね。
会社員の両親が「勤労者共済に入ってる」と言ったら、それはこのような制度なんです。毎月の掛け金から給付金が出たり、税金控除があったり、配当金が返されたり。会社員の生活を支えている大切な制度なんですよ。
生協の共済
生協(せいきょう)というのは、つまり「生活協同組合」という組織で、食料品や日用品を安く買える組織です。この生協が運営している共済もあります。生協の組合員が加入することが多いですね。
生協の共済は、他の共済と比べて、掛け金が安いことが多いです。そのため、若い人や、コストを抑えたい人にも人気があります。生協は「みんなで安く買う」という理念で運営されているから、共済も同じ理念なんです。つまり、できるだけ安い掛け金で、できるだけ良い保障を提供しようとしているわけですね。
共済の仕組み
では、共済はどういう仕組みで動いているのか、詳しく説明しましょう。「お金がどこに行くのか」「給付金はどうやって決まるのか」といった仕組みを理解することで、共済がより身近に感じられるようになりますよ。
掛け金の流れ
共済に加入すると、毎月掛け金を払います。この掛け金は、どこに行くのでしょうか。
掛け金は、大きく4つの用途に使われます。
1つ目は「給付金」です。これは、加入者が病気になったり、事故にあったりしたときに支払われるお金です。共済の最も大切な使い道ですね。
2つ目は「運営費」です。共済も組織ですから、事務所を運営したり、職員を雇ったり、書類を管理したりする必要があります。掛け金の一部がこれに使われます。ただし、保険会社ほど多くの利益を取らないので、この割合は低いんです。
3つ目は「予備費」です。予想以上に給付金が必要になった時のために、お金を貯めておくんです。たとえば、流行病が広がって多くの人が入院したら、予想より給付金が多く必要になりますよね。そのためのバッファなんです。
4つ目は「配当金」です。掛け金の余剰分(つまり「使い切れなかったお金」)が、加入者に返されることもあります。これが保険と大きく違う点ですね。保険の場合、余ったお金は企業の利益になりますが、共済の場合は加入者に返されるんです。これが「営利目的ではない」という特徴を表しているんですよ。
給付金はいつもらえる?
共済に加入していると、「どんな時に給付金がもらえるんだろう」という疑問が出てきますよね。
共済の種類や、加入したプランによって異なりますが、一般的には以下のような時にもらえます:
病気で入院した時、手術を受けた時、通院した時(プランによる)、親族が亡くなった時、火事や事故で物が壊れた時(農協共済の場合)、働けなくなった時(長期の場合)などです。
給付金の金額も、加入したプランによって違います。たとえば、「1日3000円の入院給付金」というように決められていることが多いです。つまり、もし5日間入院したら、3000円×5日で15000円がもらえるわけです。
ただし、給付金をもらうには、診断書などの書類が必要になります。「どの書類を提出すればいいのか」「いつまでに申請すればいいのか」は、共済の種類によって違うので、加入した時にしっかり確認しておくといいですよ。
共済のメリットとデメリット
共済と保険、どちらに加入するかを決めるときに、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくと良いですね。
共済のメリット
共済のメリットは、何といっても「掛け金が安い」ということです。これは、営利目的ではないというさっきの特徴から来ています。企業の利益を差し引かないので、掛け金が保険よりも低めに設定されるんです。つまり、同じような保障でも、保険より共済の方が安いことが多いんですね。
また、「配当金がもらえる」というのも大きなメリットです。掛け金の余剰分が加入者に返されるので、実際の負担はもっと少なくなることもあります。たとえば、年間で24000円の掛け金を払っていても、配当金で5000円が返ってきたら、実際の負担は19000円になるわけです。
さらに、「会員同士の連帯感」があるというメリットもあります。これは、数字にはあらわれないメリットですが、「みんなで支え合っている」という実感が得られるんです。保険と違って、「営利企業に掛け金を払う」のではなく、「地域や職場の仲間と助け合っている」という感覚が持てるんですね。これは、人によっては大切なメリットかもしれません。
共済のデメリット
一方、デメリットもあります。まず、「保障が限定的」かもしれないということです。保険の方が多くの種類があるので、自分に合った細かいプランを選べることが多いんです。共済は「必要な保障を広くカバー」という設計になっていることが多いので、「この部分だけ手厚くしたい」という細かい要望には応えにくいんです。
また、「給付金の請求が複雑」かもしれません。ただし、これは組織によって異なります。大きな農協や生協なら、比較的シンプルかもしれませんが、小さい共済なら手続きが複雑なこともあります。
さらに、「脱退しにくい」というデメリットもあります。特に農協の共済は、農業をやめるまで加入し続ける義務があることもあります。つまり、「やっぱり保険に切り替えたい」と思っても、簡単には脱退できないかもしれないんです。
共済はこれからも大切
共済は、日本の「助け合い」の精神から生まれた制度です。今の時代でも、その価値は変わっていません。高齢化社会になって、医療費がかかる人が増えています。そういう時代だからこそ、「みんなで支え合う」という共済の考え方は、もっともっと大切になっていくんです。
保険と共済の違いを理解した上で、自分や家族の状況に合わせて、どちらに加入するか(あるいは両方に加入するか)を決めるといいですね。親が「農協に入ってる」とか「勤労者共済に入ってる」と言ったら、「あ、それは会員みんなで助け合う仕組みなんだ」と思い出してください。
共済は、身近な「助け合い」の形なんです。これからも、日本人の生活を支え続けるはずです。
