株のニュースを見ると「この企業の株価が上がりました」とか「株が売買されています」という話をよく聞きますよね。でも、企業が発行した株のすべてが市場で自由に売買されているわけじゃないって知っていましたか?その違いを理解するには「流通株式数」を知ることが大事なんです。この記事を読めば、なぜ同じ企業なのに株の動き方が違うのか、その秘密がわかりますよ。
- 流通株式数とは、企業が発行した株のうち市場で実際に売買できる株の数のこと
- 経営陣が持ち続ける株は流通株式に含まれず、流通株式数の多さが取引のしやすさを決める
- 流通株式数が少ないと株価が大きく変わりやすく、投資判断の重要な情報になる
もうちょっと詳しく
企業が新しく株式を発行するときを想像してみてください。例えば、あなたが友だちと一緒に新しいお店を始めるとします。ビジネスを大きくするために「100万株を発行しよう」と決めたとしましょう。でも、創業者のあなたが「40万株は絶対に手放さない」と決めたら、市場に出るのは60万株だけ。この60万株が「流通株式数」なんです。流通株式数が多いほど、たくさんの人が株を買いやすくなります。だからこそ、投資家たちは必ずこの数字をチェックして、「この企業の株は取引しやすいか」を判断しているんですよ。
流通株式数が少ないと、少数の大口投資家の売買だけで株価が大きく上下することもあるんだ。だから「この株は動きやすいタイプかな」という判断に使われるんだよ。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は違います。企業が発行した株には、創業者や経営陣が「持ち続ける」と決めた株も含まれています。その部分は流通市場には出ていないので、流通株式数には含まれないんです。
→ これが正解です。流通株式数は「取引可能な株がどれくらいあるか」を表しているので、投資家の売買活動の基準になるんです。
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流通株式数とは何か
企業が発行した株と市場で動く株は別モノ
株式会社というのは、一言で言えば「会社の一部を小分けにして、みんなで一緒に経営しましょう」という仕組みなんです。その小分けにされた一つ一つが「株」ですね。企業は新しく事業を始めたり、拡大したりするときに、まず「今回は100万株を発行しよう」と決めます。つまり、会社という目玉焼きを100万個のピースに切り分けるということ。このピースの合計数が「発行株式数」です。
ところが、この100万株すべてが市場に出るわけではないんです。創業者が「自分たちで持ち続ける株」を決めることがあるんですね。例えば、創業者が40万株は自分たちで持つと決めたら、市場に出るのは60万株だけ。この「実際に市場で買ったり売ったりできる株」が流通株式数なんです。つまり、発行株式数と流通株式数は違う数字になるということ。この違いを理解することが、株式投資を学ぶときにすごく大事なんですよ。
イメージとしては、お誕生日のケーキを思い浮かべてください。ケーキを10個のピースに切り分けましたよね。でも、そのうち4ピースはお母さんが持ってたままで、残り6ピースだけをお友だちに食べてもらう感じです。その「お友だちに食べてもらえるピース」が流通株式だと思えば、わかりやすいでしょう。
創業者と投資家で分かれる株
なぜ創業者は株の一部を市場に出さずに持ち続けるのでしょうか?理由はシンプルなんです。会社の経営権を保ったままにしたいからなんですね。株式会社では、株をたくさん持っている人がたくさん経営に参加できるという仕組みになっています。創業者が自分たちで40%以上の株を持っていれば、会社の大事な決定をするときに「いや、私たちの考え方を優先してください」と言える力を持つんです。
一方、投資家たちは「この企業は成長しそうだ」と思ったら、市場に出ている株を買います。その株が流通株式なんですね。投資家たちは企業の経営には直接参加しないけど、企業が儲かれば自分たちの株の価値も上がって、お金が増えるという仕組みです。だから、創業者が「絶対に手放さない株」と「投資家に売ってもいい株」を分けるわけです。
例えば、有名なアップルという会社の創業者スティーブ・ジョブズを想像してください。彼は自分が始めた会社の経営に最後まで関わりたいと思いました。だから、自分で持ち続ける株を多めにしたんです。でも同時に、事業を拡大するためにお金が必要だから、一部の株は投資家に売りました。その売られた株が流通株式で、投資家たちがそれを買ったわけです。
流通株式数が多いことと少ないことの違い
流通株式数が多い場合
流通株式数が多いということは、市場に出ている株がたくさんあるということですね。つまり、多くの投資家がその企業の株を買える環境が整っているということです。これはどういう良さがあるのでしょうか?
まず第一に、「株が買いやすい」というメリットがあります。あなたが「この企業の株が欲しい」と思ったときに、売ってくれる人がたくさんいるので、スムーズに取引できるんです。小学校の休み時間に「トレーディングカードを交換したい」と思ったときに、持ってる子がいっぱいいたら、欲しいカードが手に入りやすいでしょ?それと同じ感覚です。
第二に、「株価が安定しやすい」という特徴があります。流通株式が多いということは、たくさんの投資家が参加しているということなんです。だから、一人の投資家が大きく売ったり買ったりしても、全体の株価への影響は小さくなります。イメージとしては、プールに一杯の水を足しても、全体の水の量はあんまり変わらない感じですね。一方、小さなバケツに水を足したら、水位が大きく上がってしまいます。流通株式が多いと、そのプールみたいな状態になるんです。
第三に、「流動性が高い」といって、売ったり買ったりしやすい環境が整っているんですね。これは投資家たちにとってすごく大事なんです。なぜなら、急に現金が必要になったときに、すぐに株を売ってお金に換えられるからです。
流通株式数が少ない場合
反対に流通株式数が少ないということは、市場に出ている株の数が限られているということです。これはどういう特徴があるのでしょうか?
まず第一に、「株を買うのが難しい」ことがあります。売ってくれる人が少ないから、欲しい株を買いたくても買えない状況が生まれるんです。さっきのトレーディングカードの例で言うと、欲しいカードを持ってる子が1人だけなので、その子から買うしかないという感じですね。
第二に、「株価が大きく変わりやすい」という特徴があります。これはすごく大事なポイントなんです。流通株式が少ないと、少人数の投資家の売買だけで、株価が大きく上下することがあるんですね。例えば、投資家A さんが「この企業の株を100万株買おう」と決めたとします。流通株式が500万株あれば、株価は少し上がるくらいで済みます。でも流通株式が200万株だったら?Aさんの100万株の買いが、全体の50%もの買いになってしまうんです。だから株価がぐーんと上がってしまうんですね。
つまり、流通株式数が少ないと、「振幅が大きい」という言い方をします。つまり、株価が上がるときは大きく上がるし、下がるときは大きく下がるということです。ジェットコースターみたいな乗り心地になってしまうんですね。
投資家たちは「この企業の株は流通株式が少ないから、すごく変動しやすいな」ということを知ると、その企業の株を避けることもあります。なぜなら、予測不可能な値動きは、大損するリスクが高いからなんですよ。
流通株式数を調べるための具体的な方法
どこで調べられるのか
もし「この企業の流通株式数はいくつなのかな」と知りたくなったら、どこで調べればいいのでしょうか?実は、すごく簡単に調べられるんですよ。
まず第一に、企業が公開している「有価証券報告書」という書類があります。つまり、企業が「我が社はこんな感じです」という情報を政府に報告する書類ですね。この中に、発行株式数と創業者などが持ってる株の数が書いてあるので、差し引くことで流通株式数が計算できるんです。
第二に、投資情報サイトがあります。例えば「Yahoo!ファイナンス」とか「楽天証券」などのウェブサイトでは、企業の株式情報がまとめられているんです。そこに「流通株式数」や「発行済み株式総数」という情報が載っていることがほとんどなんですね。検索欄に企業名を入れるだけで、簡単に調べられます。
第三に、企業のIR情報(Investor Relations の略で、投資家向けの情報ですね)を見ることもできます。大きな企業なら、自分たちのウェブサイトに「投資家の皆様へ」というページがあって、そこに詳しい情報が書いてあるんです。
実際の数字を見てみよう
では、具体的にイメージしやすいように、架空の企業の例を考えてみましょう。
「美味しいラーメン株式会社」という企業があるとします。この企業が発行した株式数は1000万株です。でも、創業者の田中さんと副社長の鈴木さんが一緒に700万株を持ち続けることに決めました。そうすると、市場に出ている流通株式数は「1000万株 – 700万株 = 300万株」ということになります。
次に「おいしいうどん株式会社」という別の企業を考えます。この企業は発行株式数が1000万株で、同じですね。でも創業者が「ビジネスを拡大したいから、自分は200万株だけ持つ」と決めました。そうすると流通株式数は「1000万株 – 200万株 = 800万株」になります。
この二つを比べると、うどん企業の流通株式数のほうが多いですね。つまり、ラーメン企業の株を買いたい投資家は300万株の中から選ばなきゃいけないけど、うどん企業の株を買いたい投資家は800万株の中から選べるということです。だから、うどん企業のほうが「株が動きやすい」ということになるんですよ。
流通株式数が投資判断に大事な理由
株価の動きやすさがわかる
投資家たちが流通株式数をチェックする一番の理由は、「その企業の株がどのくらい動きやすいのか」を知りたいからなんです。
株価って、需要と供給で決まるんですね。つまり、「買いたい人が多くて、売ってくれる人が少ない」と株価は上がります。逆に「売りたい人が多くて、買ってくれる人が少ない」と株価は下がります。ちょうど、クリスマスの時期にみんなが欲しくなるおもちゃは値段が上がるけど、誰も欲しくないおもちゃは安くなる、という感じですね。
流通株式が少ないと、この「需要と供給のバランス」が崩れやすくなるんです。例えば、流通株式が100万株しかないのに、有名な投資家さんが「この企業の株を50万株買おう」と決めたら?その瞬間に、市場にある株の50%が売られてしまうわけです。だから株価がぐーんと上がってしまうんですね。
逆に、流通株式が1000万株あって、有名な投資家さんが同じく50万株買ったら?全体の5%の買いなので、株価への影響はずっと小さくなります。
だから投資家たちは「この企業の流通株式数は多いのかな」「だから株価は安定しているのかな」「それとも流通株式が少なくて、株価が大きく上下しやすいのかな」ということを考えながら、投資判断をしているんですよ。
投資家たちが注目する理由
実は、流通株式数の大きさは、その企業の経営方針を表しているんです。
創業者が株の大部分を持ち続けている企業というのは、「我が社の経営は創業者たちの考え方を中心に進める」という姿勢を示しているんですね。つまり、創業者たちの夢や理想を優先して、ビジネスをしたいということです。一方、創業者が少ししか株を持たないで、大部分を投資家に売った企業は、「みんなで一緒にこの企業を成長させようよ」という開放的な姿勢を示しているんです。
投資家たちは「この経営方針で、自分たちのお金を預ける価値があるのかな」ということを判断する時に、流通株式数を参考にするんですね。つまり、その企業がどういう経営方針なのかを、流通株式数から読み取ろうとしているわけです。
また、流通株式数が多い企業というのは、一般に「透明性が高い」と考えられます。だって、たくさんの投資家がいるから、誰かが不正をしようとしても、すぐに見つかってしまうんですね。逆に流通株式が少なくて、大口投資家だけで占められている企業は、「もしかして不正があっても見つかりにくいのかな」という懸念が生まれるんです。ただし、これはあくまで傾向の話で、流通株式が少ない企業すべてが怪しいわけではないんですよ。
流通株式数と関連する重要な言葉
発行株式数との違い
ここまでで何度も出てきた「発行株式数」と「流通株式数」。もう一度、しっかり整理しておきましょう。
「発行株式数」というのは、企業が発行したすべての株の合計数のことです。つまり、「我が社はこれだけ株を世の中に出すよ」と決めた数ですね。一方、「流通株式数」は、そのうち市場で実際に買ったり売ったりできる株の数なんです。つまり、発行株式数から「創業者が持ち続ける株」や「取引市場に出していない株」を除いた数が、流通株式数ということになります。
数式にするなら、こんな感じです:
流通株式数 = 発行株式数 – 創業者など経営陣が持つ株 – 発行していない株
だから、流通株式数は発行株式数より少ないんです。例外として、流通株式数と発行株式数が同じになることもあります。それは「創業者が全部を市場に出しちゃった」という場合ですね。でもこれは非常に珍しいんですよ。
時価総額との関係
最後に、「時価総額」という言葉を紹介します。これは流通株式数を理解するときに、とても大事な概念なんです。
「時価総額」というのは、つまり「もし企業全体をすべて株価で買ったら、いくらになるのか」という計算結果のことです。計算式はシンプルです:
時価総額 = 一株の値段 × 発行株式数全体
ところが、流通株式数が少ない場合、この計算に注意が必要なんですね。例えば、発行株式数が1000万株で、一株100円の企業があるとします。時価総額は「100円 × 1000万株 = 10億円」ですね。でも、流通株式数が200万株だったら?実際に市場で買える株は200万株だけなので、「本当に10億円分の株が買えるのか」という疑問が生まれるんです。
もし「この企業全体を買いたい」と思った大口投資家がいたら?流通株式数が少ない場合、流通している株の値段が大きく跳ね上がってしまうんです。なぜなら、大口投資家が「絶対に売ってくれ」と言っているのに、売ってくれる人が少ないから、引き入札が起こるんですね。だから、時価総額よりも実際にかかる金額が大きくなってしまうんです。
つまり、流通株式数が少ないと、「時価総額はこう書いてあるけど、実際はこれより高いかもな」という感じで、投資家たちは判断しているわけなんですよ。
