償却って何?わかりやすく解説

「減価償却費」って言葉、教科書や親の確定申告かくていしんこく書で見たことない?なんか難しそうで、読み飛ばしてた人も多いんじゃないかな。でも実は「償却」って、めちゃくちゃ身近な考え方なんだよ。この記事を読めば、「あーそういうことか!」って思えるはずだよ。

「償却」ってよく聞くけど、なんか難しくて……正直ぜんぜんわかってない。

わかる!漢字からしてとっつきにくいよね。簡単に言うと、「高いものを買ったとき、その費用を何年かに分けて計上する」しくみのことだよ。一気に全額を費用にしないで、少しずつ「使った分だけ」費用として認めていくイメージ。
なんで一気に費用にしちゃダメなの?

たとえば100万円の機械を買って、その機械を10年間使うとするよ。買った年だけ「費用100万円!」にすると、その年だけ大赤字になって、あとの9年は実態よりずっと黒字に見えちゃうよね。それだと「どの年に本当にどれだけ儲かったか」が正確にわからなくなっちゃうんだ。
じゃあ、10年使う機械なら100万円を10で割って、毎年10万円ずつ費用にするってこと?

その通り!それが減価償却の基本的な考え方。「減価」つまり価値が減っていくぶんを「償却」つまり費用として処理していくってこと。機械とか車みたいに時間とともに価値が下がるものに使うよ。ちなみに土地は価値が下がらないから、償却しないんだよ。
「償却」って他にも使い方があるの?

あるよ!借りたお金を少しずつ返していくことも「ローンの償還(償却)」と呼んだりするし、特許権とかブランド価値みたいな目に見えないものを少しずつ費用化することを「無形固定資産の償却(=アモチゼーション)」って言ったりするよ。どれも「時間をかけて少しずつ処理する」っていう共通点があるんだ。
📝 3行でまとめると
  1. 高額なものを買ったとき、その費用を使用期間に分けて計上するしくみが 償却(減価償却)だよ
  2. 機械・建物・車など時間とともに価値が下がる固定資産が対象で、土地は対象外だよ
  3. 「いつ本当に費用がかかったか」を正確に示すための、会計の大事なルールのひとつだよ
目次

もうちょっと詳しく

減価償却は、企業の「本当の実力」を正しく見せるための会計ルールだよ。たとえばお店が500万円の業務用オーブンを買ったとしよう。そのオーブンは10年間毎日使い続けて売上を生み続ける。だから、買った年だけに全額を費用計上するのは「実態と違う」よね。10年間使うなら、10年間にわたって費用として認識するのが公平だっていう考え方が減価償却の根っこにあるんだ。この考え方は「費用収益対応の原則」つまり「稼ぐために使った費用は、稼いだ時期に合わせて計上する」という会計の大原則とも一致しているんだよ。会社の決算書を読むときや、個人事業主こじんじぎょうぬしとして確定申告かくていしんこくするときにも絶対に出てくるから、ここで押さえておこう。

💡 ポイント
土地は減価償却しない!価値が下がらないものは対象外だよ。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「減価償却費を計上すると、その分お金が出ていく」
→ 実際にお金が動くのは「買ったとき」だけ。償却はお金の動きではなく帳簿上の処理。
⭕ 「減価償却費は現金が出ない費用(非現金費用)」
→ 帳簿上の費用として計上されるだけで、毎年お金が出ていくわけじゃないよ。だからキャッシュフローの計算では足し戻されるんだ。
なるほど〜、あーそういうことか!

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「償却」ってそもそも何?ざっくり理解しよう

「償却」という言葉、漢字だけ見ると難しそうだよね。「償う(つぐなう)」に「却(しりぞける)」って書くから、なんとなく「返済する」とか「消していく」みたいなイメージを持ってもらえると正解に近いよ。

会計の世界では、償却は主に2つの場面で使われるよ。

  • 減価償却:車や機械など、時間とともに価値が下がる「モノ」の費用を年数に分けて計上すること
  • 無形固定資産の償却(アモチゼーション):特許権・ソフトウェア・のれんなど「目に見えない資産」の価値を少しずつ費用化すること

ローン返済のことを「元本償還」と呼んだり、不良債権を帳消しにすることを「貸倒償却」と言ったりもするから、「少しずつ減らして消していく」という共通のイメージを持っておくといいよ。

まず「固定資産」ってなんだ?

償却を理解するには「固定資産」という概念が必要だよ。固定資産とは、つまり「1年以上使い続ける高価なもの」のこと。机や椅子一脚じゃなくて、工場の機械・社用車・オフィスビルみたいな大きなものをイメージしてね。これらは「買ったその瞬間に価値がゼロになるわけじゃない」から、使う年数に応じて少しずつ費用を配分するんだ。

「耐用年数」という考え方

「何年で費用を配分するか」を決めるのが「耐用年数」、つまり「その資産を何年間使えるか」という目安の年数のこと。日本では税法によって資産の種類ごとに耐用年数が決められているよ。例えば乗用車なら6年、パソコンなら4年といった具合。この年数に基づいて毎年の償却額が計算されるんだ。

なぜ費用を分ける必要があるの?「マッチング」の考え方

ここが一番大事なポイントだよ。なぜわざわざ費用を分けて計上するのか、具体的な例で考えてみよう。

ラーメン屋さんを例に取ってみるね。開業するとき、業務用の寸胴鍋や麺茹で機など合わせて300万円の厨房設備を買ったとしよう。この設備、10年間使い続けるつもりだとする。

  • ❌ もし買った年に全額300万円を費用計上したら → その年だけ大赤字。次の9年は設備費ゼロで黒字続き
  • ⭕ 減価償却で毎年30万円ずつ費用計上したら → 10年間ずっと「設備費30万円」として計上。実態に近い損益が見える

この「稼ぐために使ったコストは、稼ぐ期間に合わせて費用計上する」という考え方を、会計では「費用収益対応の原則」、つまり「費用と収益をきちんと対応させるルール」と呼ぶよ。

投資家や銀行にとっても大切

この原則があるおかげで、外から会社を見る人(投資家や銀行)が「この会社、毎年ちゃんと儲かってるの?」を判断できるようになるんだ。もし減価償却がなかったら、設備投資した年だけ極端に赤字に見えてしまって、誰も正しく会社の実力を評価できなくなっちゃうからね。

個人事業主こじんじぎょうぬしにも関係するよ

「法人だけの話でしょ」と思ったら大間違い。フリーランスで仕事に使うパソコンを買ったり、自動車を事業に使ったりする場合も、確定申告かくていしんこくで減価償却費を計上できるよ。うまく使えば節税せつぜいになるから、個人でビジネスしてる人にとっても超重要な知識だよ。

減価償却の計算方法——定額法と定率法

実際にどうやって計算するのか、代表的な2つの方法を見てみよう。難しそうに聞こえるけど、仕組みさえわかれば中学生でも計算できるよ。

定額法——毎年同じ金額を償却する

一番シンプルな方法。「取得価額(買ったときの値段)÷ 耐用年数」で毎年同じ金額を費用にするやり方だよ。

  • 例)120万円の機械、耐用年数6年の場合
  • 毎年の償却費 = 120万円 ÷ 6年 = 20万円
  • 6年間、毎年コンスタントに20万円ずつ費用計上するよ

安定していてわかりやすいのがメリット。個人事業主こじんじぎょうぬしは基本的にこの定額法を使うことが多いよ。

定率法——最初に多く、後になるほど少なく償却する

定率法は、毎年「その時点の帳簿価額(まだ償却していない残りの金額)×一定の率」で計算するやり方。最初の年ほど償却費が多くなって、年数が経つにつれて少なくなっていくのが特徴。

  • 例)100万円の機械、耐用年数5年(定率20%)の場合
  • 1年目:100万円 × 20% = 20万円
  • 2年目:80万円 × 20% = 16万円
  • 3年目:64万円 × 20% = 12.8万円……という具合

機械は買ったばかりの頃が一番よく働いて、古くなるほどパフォーマンスが下がるよね。それに合わせて「古くなるほど費用も少なく」なるのが定率法の考え方。設備投資直後に税負担を軽くしたい企業に向いてるよ。

どっちを使えばいいの?

個人事業主こじんじぎょうぬしは原則として定額法。法人は届出をすれば定率法も選べるよ。ただし、建物・建物附属設備・無形固定資産は定額法しか使えないという決まりもあるから注意してね。

「のれん」や特許権の償却——目に見えない資産も償却される

減価償却は「形のある資産」だけじゃないよ。「形のない資産」、つまり無形固定資産も償却されるんだ。代表的なものを見てみよう。

ソフトウェアの償却

会社が業務で使う会計システムや基幹システムを数百万円かけて導入したとき、これも数年(通常5年)で均等に費用化するよ。パソコンのソフトは「形がない」けど、れっきとした資産として扱われるんだ。

特許権・商標権の償却

特許権は他の会社から買い取ったり、出願費用が高額だったりすることがあるよね。これも何年かにわたって費用化する。期間は資産の種類ごとに異なるよ。

「のれん」って何?

M&A(会社の買収)のとき、純粋な資産価値より高い金額を払うことが多いよね。その「余分に払った分」を「のれん」と呼ぶんだ。つまりのれんとは「ブランド力・顧客基盤・技術力といった目に見えない価値に対して払ったお金」ということ。日本の会計ルールでは、このれんを最大20年間で均等に償却しないといけないよ。大きな買収があったニュースで「のれん償却費が利益を圧迫」なんて表現を見たことない?まさにこのことを言ってるんだ。

土地と無形資産の違い

ひとつ重要な例外。土地は時間が経っても価値が下がるわけじゃないから償却の対象外。同じく、使用期間が無限とみなされる資産(永久的な権利など)も対象外になる場合があるよ。「時間の経過で価値が下がるかどうか」が償却するかしないかの判断基準なんだ。

減価償却とお金の流れ——「現金が出ないのに費用になる」マジック

「よくある勘違い」でも触れたけど、ここは本当に重要だからもう少し詳しく説明するよ。減価償却費は「現金が動かないのに費用になる」というちょっと不思議な性質を持っているんだ。

現金が出るのは「買ったとき」だけ

機械を100万円で買ったとき、お金が出ていくのはその瞬間だよ。でも帳簿上では「機械(資産)100万円」として記録されて、そこから毎年少しずつ「費用」に変わっていく。償却費を計上するたびに現金が出ていくわけじゃないんだ。

キャッシュフロー計算書での扱い

会社の決算書のひとつ「キャッシュフロー計算書」(つまり、実際のお金の出入りを示す表)を見ると、減価償却費は「利益に足し戻す」項目として登場するよ。これは「損益計算書では費用として引いたけど、実際は現金が出てないから、お金の動きとしてはプラスに戻す」という調整なんだ。

節税せつぜい効果との関係

減価償却費を計上すると、帳簿上の利益が減るよね。利益が減れば、それにかかる税金(法人税・所得税しょとくぜい)も減る。だから、減価償却はある種の「節税せつぜい効果」があると言われるんだ。ただし、これは「払う税金の時期をずらす」効果であって「税金が永遠にゼロになる」わけじゃないから注意してね。最終的にトータルの税負担は変わらなくて、「早い段階で費用を認識することで、初期の税負担を軽くできる」というイメージが正確だよ。

スタートアップ企業が定率法を好む理由

新しい会社は最初の数年が一番お金が苦しいことが多いよね。定率法なら設備投資直後に多く償却できるから、初期の税負担を抑えられる。だから資金繰りを重視するスタートアップ企業が定率法を選ぶことが多いんだ。反対に安定した大企業は毎年の利益を均等に見せたいから定額法を好むことが多いよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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