「棚卸し」って言葉、聞いたことあるけど何をするのかよくわからない……って思ったことない?お店の貼り紙に「棚卸しのため本日閉店」って書いてあって、「えっ、何してるんだろ?」って気になったことある人も多いんじゃないかな。実はこれ、お店や会社のお金の管理にとってすごく大事な作業なんだよ。この記事を読めば、棚卸しが「なぜ必要で・何をしていて・どう役立つのか」がまるごとわかるよ。
- 棚卸しとは、お店や会社が持っている 在庫(商品・材料)を実際に数えて確認する作業 のこと
- 在庫はお金と同じ価値を持つ資産なので、 決算(年間のお金の総まとめ) に欠かせない情報になる
- パソコンの記録だけでは防げないズレを見つけるために、 実際に目で数える「実地棚卸し」 が必要になる
もうちょっと詳しく
棚卸しは単に「商品を数える」だけじゃなくて、会社の財務(つまり「お金のやりくり全体」のこと)を正確に把握するための土台になる作業だよ。たとえば、1年間でどれだけ儲かったかを計算する「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」、つまり「会社の通信簿」を作るときに、売れ残った在庫の金額が正確にわからないと計算自体がずれてしまうんだ。在庫が多ければ利益は少なく見え、在庫が少なければ利益が多く見える……そんな関係があるから、数字の正確さが命取りになる。中小企業から大企業まで、規模を問わずすべての会社が棚卸しをしなければならない理由はここにあるんだよ。
在庫の量が変わると利益の計算も変わる。だから棚卸しの正確さ=会社の信頼性につながるよ!
⚠️ よくある勘違い
→ 小売店のイメージが強いけど、製造業・サービス業・建設業など、在庫や材料を持つすべての会社に関係する作業だよ。
→ 工場なら原材料・仕掛品(つくりかけの製品)・完成品のすべてが棚卸しの対象。業種によって対象が変わるだけで、どの会社も例外じゃないんだよ。
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棚卸しってそもそも何をする作業なの?
棚卸しとは、会社やお店が今持っている在庫を実際に数えて、帳簿(ちょうぼ)、つまり「商品の出入りを記録したノート」の数字と一致しているかどうかを確認する作業のことだよ。
もっと具体的に言うと、こんなイメージだよ。たとえば文房具屋さんを経営しているとして、パソコンの在庫管理システムには「ボールペン:50本」と書いてあるとする。でも実際に倉庫に行って数えてみたら45本しかなかった……これが「棚卸し差異(たなおろしさい)」、つまり「記録と現実のズレ」だよ。この5本分の差はどこに消えた?万引きされた?入力ミス?それとも途中で破損して捨てた?こういうことを明らかにするのが棚卸しの役割なんだ。
棚卸しの対象になるもの
棚卸しで数えるのは、大きく分けて3種類あるよ。
- 商品(しょうひん)……仕入れてそのまま売るもの。コンビニの飲み物や本屋の本がこれにあたるよ。
- 原材料(げんざいりょう)……商品を作るために使う材料のこと。パン屋さんにとっての小麦粉や砂糖がこれだよ。
- 仕掛品(しかかりひん)……製造途中の半完成品のこと。工場でいうと「部品は組み上がってるけどまだ検査が終わってない製品」みたいなやつだよ。
これら全部をひっくるめて「棚卸資産(たなおろししさん)」と呼ぶよ。つまり「棚卸しで数える対象になる財産」ってこと。お店の種類によって何が対象になるかは違うけど、共通しているのは「まだ売れていないもの・まだ使っていないもの」が対象になるってことだよ。
実地棚卸しと帳簿棚卸しの違い
棚卸しには2つのやり方があるよ。
- 実地棚卸し……実際に倉庫や棚に行って、目で見て手で数える方法。最も正確だけど手間もかかるよ。
- 帳簿棚卸し(ちょうぼたなおろし)……パソコンや記録だけで計算する方法。簡単だけど実際の数と合わないことがある。
法律上、正式な決算のためには実地棚卸しをすることが求められているよ。記録だけじゃ証拠にならないからね。
なんで棚卸しをしなきゃいけないの?
棚卸しって正直めんどくさそうだよね。でも、これをやらないと大変なことになるんだよ。理由は大きく3つあるよ。
理由① 会社の「利益」が正確に計算できない
ここが一番重要なポイントだよ。商売で「いくら儲かったか」を計算するには、こんな計算式を使うよ。
売上原価(うりあげげんか)= 期首在庫 + 仕入れた分 − 期末在庫
ちょっとわかりにくいから分解するね。「期首在庫(きしゅざいこ)」は年度のはじめにあった在庫、「期末在庫(きまつざいこ)」は年度の終わりに残った在庫のことだよ。つまり「最初にあったもの+仕入れたもの」から「最後に残ったもの」を引けば、「実際に売るために使ったもの」の金額が出てくるってことだね。
このとき「期末在庫が何円分あるか」が正確にわからないと、利益の計算がまるっきりズレてしまうんだよ。極端な例を出すと、在庫を100万円多く見積もってしまったら、利益も100万円多く見えてしまう。その結果、余分な税金を払ったり、逆に利益を少なく見せて脱税(だつぜい)疑いをかけられたりすることになるよ。
理由② 在庫の無駄・損失を発見できる
棚卸しをすると「あれ、これだけ仕入れたはずなのに全然ない……」というロスが見えてくるよ。たとえばスーパーで食品が大量に賞味期限切れになってたり、万引きされてたりしても、棚卸しをしないと気がつかないんだ。
棚卸しによって損失の原因がわかれば、対策を打てるよね。カメラを増やすとか、在庫を置く場所を変えるとか。経営の改善につながる大事な情報が手に入るんだよ。
理由③ 法律で義務づけられている
日本では「会社法」や「法人税法」などの法律によって、会社は定期的に棚卸しをして在庫の量と金額を記録することが義務づけられているよ。これを怠ると税務調査(ぜいむちょうさ)、つまり「税金の計算が正しいか国がチェックしにくること」のときに問題になる可能性があるんだ。
棚卸しはどうやってやるの?手順を見てみよう
実際の棚卸しの手順を追ってみよう。大きく5つのステップに分かれるよ。
ステップ① 棚卸しの計画を立てる
まず「いつやるか」「誰がやるか」「どの範囲をやるか」を決めるよ。多くの会社では決算日(年度末)に合わせて実施するけど、年度末ギリギリだとバタバタするから、少し前に計画を立てておくのが一般的だよ。担当者を決めて、棚卸し用の数量を記録するシート(棚卸しリスト)を準備するんだ。
ステップ② 棚卸しリストの作成
どんな商品が何種類あるかをリストアップするよ。バーコード管理をしているお店ならシステムから自動で出力できるけど、手書きで管理しているところは一から作ることもあるよ。このリストが「実際に数えた結果を書き込む用紙」になるんだ。
ステップ③ 実際にカウントする
いよいよメインの作業。2人1組でやることが多くて、1人が数えてもう1人が記録するというやり方が基本だよ。1人でやると数え間違いや記録ミスが増えるからね。バーコードリーダー(商品のバーコードを読む機械)を使うと効率よく正確に数えられるよ。
ステップ④ 帳簿と突き合わせる
数えた結果をシステムや帳簿の数字と比べるよ。ここで差が出てきたら「棚卸し差異」として記録する。差異が大きい場合は原因を調べる必要があるんだ。
ステップ⑤ 金額を計算して帳簿に反映する
数量がわかったら、次は金額を計算するよ。「100円で仕入れた商品が50個残った=5000円分の在庫」という感じだ。この金額を決算書に記載することで、会社の財産の正確な姿が明らかになるんだよ。
棚卸しと決算・税金の関係
棚卸しと税金ってどう繋がってるの?というのもよくある疑問だよ。ちょっとだけ踏み込んで説明するね。
在庫の評価方法で税金が変わる!
在庫を「いくら分の財産か」と評価するとき、実はいくつかのルールがあるよ。代表的なのが以下の2つだよ。
- 先入れ先出し法(FIFO)……先に仕入れたものから先に売れたと考える方法。たとえば1月に100円で仕入れ、2月に150円で仕入れたとして、3月に1個売れたら「100円のものが売れた」と考えるよ。
- 移動平均法……仕入れるたびに平均単価を計算していく方法。毎回「今の在庫の平均いくら?」を出して管理するよ。
どの方法を使うかによって、在庫の評価額(ひいては利益の計算)が変わってくるんだよ。これは会計の専門的な話になるけど、「数えた数量だけじゃなく、いくらで仕入れたかも大事」というのは覚えておくといいよ。
棚卸しをサボると税務調査でアウト
国税庁(こくぜいちょう)、つまり「税金を管理する国の機関」は、会社の帳簿が正しいかどうかを定期的に調べる「税務調査」を行うよ。このとき棚卸しの記録がきちんとない場合、「本当に在庫がこれだけあったのか証明できない」として利益の計算を否定されてしまうことがある。最悪の場合、追加で税金を払わされたり、ペナルティ(罰金のようなもの)が科せられることもあるんだよ。
だから棚卸しは「面倒だからやらない」という選択肢はなく、真剣に取り組むべき作業なんだよ。
棚卸し差異が出たらどうするの?
棚卸しをしたら記録と現実がズレてた……という「棚卸し差異」が出たとき、どう対応するのかを見てみよう。
差異の原因を探る
まず「なぜズレたか」を調べるよ。よくある原因としてはこんなものがあるよ。
- 入力ミス……商品を仕入れたとき・売ったときの記録を間違えた。
- 万引き・盗難……商品が誰かに持ち去られた。
- 破損・廃棄……商品が壊れて捨てたのに記録から消し忘れた。
- 数え間違い……棚卸し作業中にカウントミスをした。
帳簿を修正して「棚卸し減耗損」を計上する
原因がわかったら、帳簿の数字を実際の数に合わせて修正するよ。このとき「棚卸し減耗損(たなおろしげんもうそん)」、つまり「在庫が減った分の損失」として会計処理するんだ。損失として計上(けいじょう)する、つまり「損したとして記録する」ことで、会計上のつじつまを合わせるんだよ。
対策を考える
差異の原因がわかったら、同じことが繰り返されないように対策を打つよ。万引きが多い商品はショーケースに入れる、入力ミスが多い担当者には研修をする……こういった改善につなげることが大事なんだよ。棚卸しは「数えるだけ」じゃなくて「経営をよくするヒントを見つける」作業でもあるんだね。
