「引越しのとき、お金をたくさん取られた」って話、聞いたことない?部屋を借りて、いざ引っ越そうとしたら「退去費用○○万円です」って請求が来て、びっくりしたって人が日本中にいるんだよ。でも実は、退去費用って「全部払わなきゃいけない」ってわけじゃないし、ちゃんと知識を持っていれば、不当に高い請求を断ることもできる。この記事を読めば、退去費用のしくみと、自分を守るための知識がぜんぶわかるよ。
- 退去費用とは部屋を返すときにかかる修繕費で、中心は原状回復費用(借りた側が壊した部分を直す費用)のこと
- 普通に生活して傷んだ経年劣化は基本的に大家負担で、入居者が全額払う必要はない
- 不当に高い請求にはガイドラインをもとに交渉でき、消費者センターや少額訴訟という手段もある
もうちょっと詳しく
退去費用のトラブルは、日本の賃貸住宅でものすごく多い問題なんだ。国民生活センターへの相談件数も毎年数万件に上るほど。なぜかというと、「何が入居者負担で、何が大家負担か」がわかりにくいから。でも実は国土交通省がかなり細かいガイドラインを出していて、「釘やネジで開けた小さな穴は通常使用の範囲」「テレビや冷蔵庫を置いた跡の床のへこみは大家負担」なんてことまで書いてある。これを知っているだけで、退去のときの交渉力がぐんと上がる。さらに、2020年の民法改正で敷金・原状回復のルールが法律に明記されたから、悪質な大家さんへの対抗力も強くなっているんだよ。
国土交通省のガイドラインはネットで無料公開中。退去前に必ず確認しよう!
⚠️ よくある勘違い
→ 管理会社や大家さんからの請求書が届くと「払わなきゃ」と思ってしまいがちだけど、請求額がガイドラインに沿っているかどうかは必ず確認が必要。不当な請求には応じる義務はない。
→ 請求書が来たら、まず「原状回復の内訳」を書面で請求しよう。経年劣化分や通常使用の範囲なら交渉できる。納得できない項目は支払いを保留して相談窓口に連絡するのが正しい対応だよ。
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退去費用とは何か?基本のしくみをおさえよう
賃貸を出るときに必ず発生するお金
賃貸のアパートやマンションに住んでいる人が引っ越しをするとき、部屋を大家さんに返す手続きが必要になる。このことを「退去」という。退去のときに問題になるのが「退去費用」だよ。
退去費用というのは、ひとことでいうと「部屋を借りる前の状態にできるだけ近づけるためにかかるお金」のこと。これを原状回復費用という。つまり「もとの状態に戻すための修繕費」ということだ。
たとえば、こんなものが退去費用として請求される可能性があるよ。
- 壁の穴(画鋲の穴ではなく、大きな穴)の補修代
- タバコのヤニで黄ばんだ壁紙の張り替え代
- ペットがひっかいた床の傷の修繕代
- 鍵の紛失によるシリンダー交換代
- 日常的な清掃を怠ったことによるひどい汚れの清掃代
逆にいうと、「ちゃんと普通に生活していた」だけなら、そこまで大きな退去費用は発生しないはずなんだ。
敷金との関係
賃貸を借りるとき、多くの場合「敷金」を支払う。敷金というのは「もしものときの保証金」で、入居者が部屋を壊したり家賃を滞納したりしたときに充てるために、大家さんが一時的に預かるお金のこと。家賃の1〜2ヶ月分が相場だよ。
退去費用が発生した場合は、この敷金から差し引かれる。修繕が少なくて済んだ場合は差額が返ってくるし、敷金を超える費用がかかった場合は追加で払う必要がある。最近は「敷金・礼金ゼロ」の物件も増えているけど、その場合は退去費用がそのまま全額請求されるから注意が必要だよ。
入居者が払う分と大家が払う分の違い
「経年劣化」は大家の負担
退去費用でもっとも大切なのが「どこまでが入居者の負担で、どこからが大家の負担か」という線引きだ。これを理解していないと、本来払わなくていいお金まで払わされてしまう可能性がある。
まず覚えておきたいのが「経年劣化」という概念。つまり「時間が経つことで自然とボロくなること」ということ。どんなに大切に住んでいても、時間が経てば壁紙は色あせるし、フローリングも傷む。これは誰のせいでもなく、時間のせい。だからこの部分の費用は、基本的に大家さんが負担するルールになっているんだよ。
具体的にいうと、こういう部分は大家負担になることが多い。
- 壁紙・クロスの変色(日焼けや経年による色あせ)
- テレビや冷蔵庫などの家電を置いた跡の床のへこみ
- 日照による畳の変色やフローリングの色あせ
- 設備(給湯器・エアコンなど)の経年劣化による故障
「故意・過失」は入居者の負担
一方で、入居者が原因でできた傷や汚れは、入居者の負担になる。これを「故意・過失による損傷」という。つまり「わざとやった、またはうっかりやってしまった損傷」ということだよ。
- 壁にあけた大きな穴(棚を固定するために使ったアンカーなど)
- タバコのヤニや臭いによる壁紙の汚れ
- 結露を放置したことによるカビや腐食
- ペットによる傷や臭い
- 引越し作業でついた大きな傷
ただし、「画鋲を使った小さな穴」や「家具を置いたときの床のへこみ」は通常使用の範囲として入居者負担にならないケースが多いよ。
原状回復ガイドラインとは何か
国が作ったルールブック
退去費用のトラブルがあまりにも多いことから、国土交通省(つまり国の機関)が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」という指針を作った。これが退去費用の「ルールブック」みたいなものだよ。
このガイドラインには、入居者負担と大家負担の具体的な基準がかなり細かく書いてある。たとえばこんな内容だ。
- 壁紙の耐用年数は6年(6年住んだあとの壁紙は価値がほぼゼロとみなす)
- フローリングは部分的な傷の場合、傷のある部分だけ負担(部屋全体の貼り替えは原則不要)
- ハウスクリーニング費用は、通常の清掃をしていれば入居者負担にするのは適切でない
つまり「6年住んで壁紙が古くなったから全部張り替えて」と言われても、入居者はその費用をほとんど負担しなくていいということ。壁紙の価値はほぼゼロになっているからね。
2020年の民法改正でルールが明確に
2020年4月に民法が改正され、敷金と原状回復のルールが法律として正式に定められた。それまではガイドラインはあくまで「指針」で、法律ではなかったんだけど、改正後は法律として明記されたんだ。
具体的には「賃借人(部屋を借りた人)は通常の使用および収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化については、原状回復義務を負わない」という内容が明確になった。難しく聞こえるけど、要は「普通に住んで自然と傷んだ部分は、借りた人が直さなくていい」ということだよ。
退去費用の相場はどれくらい?
部屋の広さ別の目安
退去費用の相場は、部屋の広さや住んでいた期間、汚れ具合によって大きく変わる。あくまで目安だけど、こんな感じだ。
- ワンルーム・1K(20〜30㎡):2〜5万円が目安
- 1LDK・2K(40〜50㎡):3〜8万円が目安
- 2LDK・3K(60〜70㎡):5〜15万円が目安
- 3LDK以上(80㎡〜):10〜20万円以上になることも
ただし、喫煙者・ペット可・長期間住んだ場合などは相場より高くなる傾向があるよ。
ハウスクリーニング費用について
退去費用の明細によく出てくるのが「ハウスクリーニング代」。これは退去後に業者が部屋を丸ごと清掃する費用で、ワンルームで2〜4万円程度が相場だよ。
ただしこれについては少し複雑で、契約書に「退去時はハウスクリーニング費用を入居者が負担する」と書いてある場合は原則として払う必要がある。一方で、そういった特約がない場合は、通常の清掃を済ませていれば大家負担になるケースもある。契約書の内容を確認することが大事だよ。
高すぎる請求が来たときの対処法
まず「内訳の書面」を請求しよう
退去後に「○○万円を請求します」という連絡が来たとき、まず最初にやることは「内訳を書面で出してほしい」とお願いすることだよ。どこのどの部分をいくらで修繕するのか、ちゃんと明細を出してもらわないと判断できない。
内訳をもらったら、一つひとつ確認しよう。チェックポイントはこんな感じ。
- 経年劣化の部分が入居者負担になっていないか
- 入居した時点ですでに傷んでいた場所が請求されていないか(入居時の写真があると証拠になる)
- 耐用年数を過ぎたものの全額交換を請求されていないか
- 通常使用の範囲の傷が大げさな費用で請求されていないか
交渉・相談先はどこ?
不当な請求だと思ったら、泣き寝入りせずに交渉したり相談したりすることが大切だよ。相談先はいくつかある。
- 消費者センター(国民生活センター):無料で相談できる公的機関。退去費用トラブルの相談件数も多く、交渉のアドバイスをもらえる
- 弁護士・司法書士:専門家に相談する方法。有料だけど、金額が大きい場合は費用対効果がある
- 少額訴訟:60万円以下の金銭トラブルを裁判所で簡単に解決できる制度。費用も数千円程度と安い
- 各都道府県の宅地建物取引業協会:不動産業者に関する苦情を受け付けている
「裁判なんて大げさでしょ…」と思うかもしれないけど、少額訴訟は弁護士なしでも本人が自分で申し立てられる制度だよ。難しくはないし、実際に勝訴するケースも多い。理不尽な請求には、ちゃんと声を上げることが自分を守ることに繋がるんだ。
入居時にできる「予防策」
退去費用トラブルを防ぐために、入居時にやっておくべきことがある。これを知っておくだけで、退去時の交渉がぐっと楽になるよ。
- 入居時の部屋の状態を写真に残す:壁の傷、床の汚れ、設備の状態をスマホで撮影して保存しておく。「もとからあった傷」を証明できる証拠になる
- 入居時チェックシートを提出する:部屋に傷や汚れがあったら、入居時チェックシートにしっかり記録して管理会社に提出する
- 契約書の特約を確認する:「クリーニング費用は借主負担」「畳の表替えは借主負担」など、ガイドラインより厳しい特約が書いてある場合は要注意
- 退去時に立会いに同席する:大家や管理会社の担当者が部屋をチェックする「退去立会い」には必ず同席して、その場で確認された傷のリストを書面でもらっておく
特に入居時の写真は本当に大事。スマホで撮っておけば無料だし、万が一のときの最大の武器になるよ。引っ越したばかりのテンションで忘れがちだけど、絶対にやっておいて損はない習慣だよ。
