会社を立ち上げたばかりの起業家が「よし、いよいよ大きく成長させるぞ」って思い始める時期に出てくる言葉が「シリーズB」です。お金を集める必要があって、投資家に話しかけるけど、「シリーズA」「シリーズB」って何が違うのか、サッパリわからないですよね。実は、これは企業の成長段階を表す「資金調達のステップ」なんです。この記事を読めば、シリーズBが何で、なぜ必要なのか、どんな意味を持つのかが、スッキリ理解できるようになるよ。
- 会社が成長する過程で、投資家から段階的にお金を集めることを資金調達といい、その2番目のステップがシリーズBです
- シリーズAで基礎を作ったら、シリーズBではもっと大きく成長させるためにより多くの資金が必要になります
- 投資家は会社の成長の可能性を見て、お金を出す代わりに株の一部をもらうという仕組みです
もうちょっと詳しく
シリーズBを理解するために、会社の成長を人間の成長に例えて考えてみようね。赤ちゃんの時は少しのお金でいいけど、小学生になったら学用品や給食代が必要。中学生になったら制服や修学旅行代がいる。高校生になったら塾代も。つまり、成長段階が上がるたびに、必要なお金が増えていく。会社も同じなんだ。シリーズAで集めたお金で基本的な商品を作ったり、小さなお店を開いたりする。それが上手くいって「よし、全国に展開しよう」とか「新しい事業を始めよう」って考えた時、必要になるのがシリーズBなんですよ。
会社の「成長の段階」と「必要なお金」がセットで考えられることが大事。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は全く違います。銀行から借りるのは「返さなくてはいけないお金」(ローン)。でもシリーズBは投資家がお金を出して、その代わりに会社の一部の所有権をもらうという仕組み。つまり返す必要がないお金です。だからこそ、失敗しても投資家は返金を求めません。
→ これが正解です。銀行借入と投資は全くの別物。投資家は会社が成功して値上がりすることで、最終的に儲かることを目指しています。
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シリーズBって何?基本をおさえよう
会社を作った起業家って、最初はすごく小さく始まるんですよ。友達と二人で始めたり、家の一角でやったり。でも「これいいアイデアだ」って思ったら、もっと大きくしたい気持ちになるよね。ただ、大きくするにはお金がめっちゃ必要。商品を作るのにお金、人を雇うのにお金、宣伝するのにお金。自分のポケットマネーじゃ足りません。
そこで出てくるのが「投資家」という人たち。つまり「いいアイデアだな。成功しそうだな」って思った人が、そのビジネスにお金を出してくれる人のことです。投資家がお金を出す代わりに、会社の一部の所有権をもらう。これが投資という仕組みなんですね。
では、なぜ「シリーズB」という名前なのか。それは、会社の成長に合わせて「段階的に資金調達をする」からなんです。1番目のステップを「シリーズA」、2番目を「シリーズB」、3番目を「シリーズC」と呼んでいます。ちょうど、学校で1年生、2年生、3年生とステップアップしていくイメージですね。
シリーズBは、特に「会社がある程度成功して、次の大きな成長を目指す段階」で行われます。シリーズAで集めたお金で基本的な商品やサービスを作ったり、最初のお客さんを獲得したりする。その成果を見た投資家が「あ、これ本当に成功しそうだ」って判断したときに、シリーズBに投資するんです。つまり、シリーズBは「実績が出た会社が、さらに大きく成長するためのお金」ということなんですよ。
シリーズAとシリーズBの違い
では、シリーズAとシリーズBは何が違うのか。一番大きな違いは「集めるお金の額」です。シリーズAで集めるお金は数億円程度のことが多いけど、シリーズBはもっと多くて、数十億円とか。どうしてそんなに増えるのか。
シリーズAは「このアイデアが本当に商品になるのか」「お客さんは本当に買ってくれるのか」っていう、かなり賭け的な段階。だから、投資家も控えめに投資する。でもシリーズBの時点では、もう商品が存在して、お客さんも買ってくれていて「実績がある」状態。リスクが下がったから、投資家も大胆に投資するんですね。
もう一つの違いは「投資家の種類」です。シリーズAでは、個人の投資家や小さなベンチャーキャピタル(つまり、ベンチャー企業に投資するのが専門の会社)が投資することが多い。でもシリーズBになると、大きな企業や大きなベンチャーキャピタルが参加することが増える。つまり、会社の信用が上がったから、より多くの大物投資家が注目を集めるようになるんです。
なぜシリーズBが必要なのか?成長のために
ここまで読んで「何度も資金調達するのって大変じゃない?」って思った人もいるかもね。その通り。でも、それでも何度もお金を集める理由があるんです。
会社が成長していく過程って、めっちゃお金がかかる。シリーズAで集めたお金で、例えば「オンライン買い物アプリ」を作ったとしようか。アプリが完成して、最初のお客さんも来た。でも「日本全国に広げたい」と思ったら、宣伝費だけで巨額のお金が必要。さらに「海外にも展開したい」となったら、もっともっとお金がいる。
また、会社が成長すると「優秀な人材を雇う」のにもお金がいる。ある程度の給料がないと、いい人は集まりません。さらに、会社を大きくするために「オフィスを広くする」「新しい機械を買う」「研究開発を進める」など、やることが山ほど出てくる。シリーズAのお金だけじゃ、これらすべてはできないんですよ。
そこで活躍するのがシリーズBです。シリーズAで証明した「このビジネスは上手くいく」という実績を持って、より多くの投資家に「次のステップに進むためにお金をください」とお願いする。成功の見込みが高くなったから、投資家も「よし、応援しよう」って判断しやすくなるんです。
つまり、シリーズBは単なる「2番目の資金調達」ではなくて、「会社が成長の道を着実に歩んでいる証拠」なんですね。「あ、このビジネスは市場で認められてるんだ」「投資家から信頼されてるんだ」ってわかる目安になるわけです。
具体的な使い方
では、シリーズBで集めたお金は、具体的にどう使われるのか。いくつか例を挙げましょうね。
まず「広告・宣伝費」。シリーズAでは限られたお客さんにしか知られていないかもしれない。でもシリーズBで集めたお金を使って、テレビCMを流したり、有名人を使ったり、SNS広告をガンガン打ったりして、全国に知らせる。そうすると、もっともっとお客さんが増える。
次に「人材採用」。会社が大きくなると、人がいっぱい必要になる。エンジニア、営業、事務員、企画、デザイナー…。優秀な人を雇うには給料を上げて、いい環境を用意しないといけない。シリーズBで集めたお金は、こういう「いい人材を集めるための費用」に使われる。
さらに「新事業の立ち上げ」。例えば、オンラインで買い物できるアプリを作ってヒットした会社が「その次は、リアルの店舗も出したい」と考えるかもしれない。あるいは「今のビジネスに加えて、全く新しい事業も始めたい」と考えるかもしれない。こういう「新しいチャレンジ」のために、シリーズBのお金が使われることも多いんですよ。
投資家は何を見ているのか?シリーズB獲得の条件
では、投資家はどうやってシリーズBに投資する会社を決めるのか。「なんか良さそうだから」って感覚で選ぶわけじゃないんですよ。結構シビアな判断基準があるんです。
一番大事なのは「実績」です。シリーズAの時点では、アイデアが素晴らしい、起業家が優秀そう、っていう見込みで投資するけど、シリーズBの時点では「実際に売上が出てるのか」「お客さんは本当に増えているのか」「赤字を出してないのか」を厳しくチェックするんですね。つまり「このビジネスは本当に成功しているのか」という現実を見ます。
二番目が「成長の速度」です。売上が出ていても「ちょっとずつしか増えてない」のと「毎月2倍、3倍と増えてる」のでは、全く評価が違う。投資家は「指数関数的に成長している」つまり「ものすごい勢いで成長している」ビジネスを探しているんです。
三番目が「市場の大きさ」です。いくら素晴らしいビジネスでも「日本に10人しか使わない」みたいな小さい市場では、投資家の興味を引きません。でも「世界中で使える」「何百万人が使う可能性がある」って市場なら、投資家も「これは大きく成長する可能性がある」って判断するんですね。
四番目が「チーム」です。実は、投資家が投資するのは「アイデア」じゃなくて「人」だとよく言われます。なぜなら、いいアイデアでも実行する人が優秀じゃなかったら上手くいかないから。「この起業家、このチームなら、どんな困難でも乗り越えそうだな」って判断できたら、シリーズBの投資をする確率が高くなるんですよ。
シリーズB後の人生
シリーズBで資金調達に成功したら、その企業の人生はどうなるのか。実は、いくつかのパターンがあるんですよ。
一つは「さらに成長してシリーズCへ」。シリーズBで集めたお金を上手く使って、さらに成長を遂げたら、次はシリーズCで資金調達する。こうやってどんどん大きくなっていく。このパターンの最終形が「上場」つまり、会社の株を誰でも買えるようにして、より多くのお金を集めるステップです。
もう一つは「買収される」です。例えば、ヤフーやアマゾンみたいな大きな企業が「あ、このスタートアップ、うちと一緒にやったら相乗効果があるな」って思ったら、その会社を買い取ることがあるんですね。その時点で、起業家たちは大きな利益を得て、シリーズBでお金を出した投資家も儲かるんです。
三つ目は「安定成長」です。シリーズBで十分な資金を確保できたから、上場とか買収を目指さずに、自分たちのペースでビジネスを続ける。この場合、会社は永遠に「非上場企業」のまま、家族経営みたいに続いていくんですね。
シリーズBの裏側:投資家と起業家の関係
ここまで「シリーズBは成長のためのお金」ってこと説明してきたけど、実は人間関係の部分も大事なんですよ。投資家がお金を出すってことは、その会社の「パートナー」になるってことだから。
シリーズBで投資する投資家って、ただお金を出すだけじゃなくて「取締役」として会社に入り込むことが多いんです。つまり、会社の経営方針に意見を言う権利を得るんですね。これは起業家にとっては「いい面」と「大変な面」の両方があります。
いい面は「経験豊富な投資家からアドバイスをもらえる」ってこと。投資家は何十社も見てきた経験があるから「この市場はこれからどう変わる」とか「競争相手が出てきたときはこう対策しよう」とか、すごく役立つアドバイスをくれるんですよ。
大変な面は「自分の判断だけでは決められない」ってこと。例えば「新しい事業を始めたい」と思っても、投資家が「それは市場を見誤ってる」と反対したら、簡単には進められない。つまり、自由度が減るんです。
だから、シリーズBで投資家を選ぶのは、すごく大事な決断なんですよ。単に「一番多くお金をくれる投資家」を選ぶんじゃなくて「この投資家との関係が上手くいきそうだな」「このアドバイスが役に立ちそうだな」って考えて、投資家を選ぶ起業家も多いんです。
シリーズBの金額は?
シリーズBではどれくらいのお金が集まるのか。これは、業界やビジネスの内容によってすごく変わるんですけど、一般的には「数十億円から数百億円」くらい。もっと言うと「シリーズAの3倍から10倍」くらいの額が相場なんですね。
例えば、ある企業がシリーズAで100億円集めたとしたら、シリーズBでは300億円から1000億円集める可能性があるってわけです。えっ、すごくない?
でもね、シリーズBでいっぱい集めるってことは、それだけ投資家が「大きく成長する可能性がある」と信じてるってことなんですよ。だから、その期待に応えるプレッシャーもすごく大きくなる。集めたお金を「ちゃんと成長に投資して、実績を出さないといけない」ってわけですね。
シリーズAって何?わかりやすく解説
