「お客さんに合わせた商品を作りたいけど、お客さんって一人ひとり違うしなあ…」って思ったことない?ビジネスの世界でも、全員に同じやり方で売ろうとするとうまくいかないことが多いんだよね。そこで登場するのが「セグメント」という考え方。この記事を読めば、なんでマーケティングで「グループ分け」がそんなに大事なのか、スッキリわかるよ。
- セグメントとは、お客さんや市場を 似た特徴でグループ分け することで、全員に同じ売り方をするより効果的に届けられる
- 年齢・地域・価値観・行動の4つの切り口を使って セグメンテーション(分類作業) を行うのが基本のやり方
- セグメントを絞り込んだうえで狙うグループを決めることを ターゲティング と呼び、これがマーケティング戦略の出発点になる
もうちょっと詳しく
セグメントは「分けること」自体がゴールじゃなくて、「どのグループに向けて何をするか」を決めるための準備段階だよ。ビジネスの教科書ではよく「STP分析」という流れで説明されていて、S(セグメンテーション=分ける)→T(ターゲティング=狙うグループを選ぶ)→P(ポジショニング=そのグループの中で自分をどう見せるか決める)という3ステップで考えるのが一般的なんだ。スーパーが「地元の主婦層向けに安くて使いやすいお惣菜コーナーを充実させる」と決めるのも、まず「主婦層」というセグメントを設定しているから成り立つ話。セグメントをきちんと定めると、広告の文章や商品のパッケージデザインまで一本の軸でブレなく作れるようになるんだよね。
セグメントは「分けること」より「選ぶこと」のための道具!
⚠️ よくある勘違い
→ 細かすぎるとグループが小さくなりすぎて、ビジネスとして成り立たなくなる。100人しかいないグループに向けて商品を作っても採算が取れないことも。
→ セグメントには「測定可能・到達可能・収益性がある・安定している」という4つの条件があって、この条件を満たすグループ分けが正解。
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セグメントって何?まず基本から理解しよう
「セグメント」の意味をひとことで言うと
「セグメント(segment)」という言葉は、英語で「切り分けた一部分」という意味だよ。もともとは数学や幾何学(線や図形の一部を指す言葉)から来ているんだけど、ビジネスの世界では「共通の特徴を持つ顧客のグループ」という意味で使われることがほとんどだよ。
たとえばコンビニを思い浮かべてみて。コンビニに来るお客さんって、朝7時に来るスーツ姿の会社員もいれば、昼に来る主婦もいるし、夜中に来る大学生もいるよね。この3つは「コンビニを使う人」という点は同じでも、欲しいものがぜんぜん違う。会社員にはコーヒーと菓子パン、主婦には夕食の食材や日用品、大学生には深夜のおつまみ。このように「特徴が似た人のかたまり」がセグメントだよ。
「セグメンテーション」との違い
「セグメント」と「セグメンテーション」は一文字違いで紛らわしいけど、意味は少しだけ違う。セグメントが「分けたあとのグループそのもの」を指すのに対して、セグメンテーションは「グループに分ける作業・プロセス」のことだよ。つまり「セグメンテーションをした結果できたものがセグメント」ってイメージ。料理に例えると、セグメンテーションが「包丁で食材を切ること」で、セグメントが「切ったあとの一切れ一切れ」みたいな感じだね。
4つの切り口:どうやってグループを作るの?
①デモグラフィック変数(人口統計的特性)
一番わかりやすい分け方が、人の「属性」で分けること。デモグラフィック変数とは、つまり「年齢・性別・職業・年収・家族構成・学歴」などの数字や事実で表せる特徴のことだよ。
- 年齢:10代向け、20〜30代向け、シニア向けなど
- 性別:男性向け・女性向けなど
- 収入:低〜中所得層・高所得層など
- 家族構成:一人暮らし・子育て世帯・夫婦2人世帯など
データが取りやすくて比べやすいので、一番よく使われる切り口だよ。でも「40代男性でも、スポーツ好きとアニメ好きでは全然違う」みたいに、属性だけでは深みが足りないこともある。
②ジオグラフィック変数(地理的特性)
「どこに住んでいるか」で分ける方法だよ。ジオグラフィックとは、つまり地理・場所に関する情報のことだね。国・都市・地方・気候・人口密度などが代表的な切り口。
たとえば北海道と沖縄では気候がまったく違うから、コートの需要や飲み物の人気が違う。都会と田舎では車の必要性が違う。「地域で売れるものが変わる」というのは直感的にわかりやすいよね。ECサイトが「この地域の人にはこの商品をおすすめ表示しよう」とやるのもジオグラフィックなセグメントを使っているんだよ。
③サイコグラフィック変数(心理的特性)
「どんな価値観・ライフスタイル・性格を持っているか」で分けること。サイコグラフィックとは、つまり心理的・精神的な特性のことだよ。年齢や場所では分けられない「内側」の部分を見る切り口。
- 価値観:環境問題に敏感か、コスパ重視か、ブランドにこだわるか
- ライフスタイル:アウトドア派か、インドア派か、健康志向か
- 性格:冒険好きか、安定志向か
同じ30代でも「健康志向でオーガニック商品を好む人」と「時短優先でコスパ重視の人」は全然違うよね。この心理的な違いを捉えるのがサイコグラフィックのセグメントだよ。
④ビヘイビオラル変数(行動的特性)
「実際にどんな行動をとっているか」で分ける方法。ビヘイビオラルとは、つまり購買行動や使用パターンのデータのことだよ。最近はスマホのアプリやECサイトのログから、リアルな行動データが取れるようになったから、この切り口がとても注目されているんだ。
- 購入頻度:ヘビーユーザー・ライトユーザー・未購入者
- ブランドへの忠誠心:いつも同じブランドを買うか、そのとき安いものを買うか
- 利用シーン:平日の通勤中に使うか、週末に使うか
- 商品に期待すること:品質重視か、価格重視か、利便性重視か
良いセグメントの条件って何?
ただ「分ける」だけじゃダメな理由
「じゃあとりあえず細かく分ければいいじゃん!」って思いたくなるけど、ビジネスで使えるセグメントには条件があるんだよ。細かすぎると「そのグループに向けた商品を作っても全然売れない」って状況になっちゃう。マーケティングの教科書では、良いセグメントの条件を4つ挙げることが多いよ。
4つの条件
- 測定可能性:そのグループの人数や特徴が数字で把握できること。「なんとなく存在しそう」では使えない。
- 到達可能性:広告や販売チャンネルを通じて実際にそのグループにアプローチできること。どんなにいいグループでも、連絡手段がなければ意味がない。
- 収益性:そのグループに向けてビジネスをすることで、ちゃんと利益が出る規模があること。グループが小さすぎると採算が合わない。
- 実行可能性:そのグループ向けに、実際に差別化した商品や施策が作れること。「分けたけど、結局同じ商品しか作れない」では意味がない。
この4つをクリアしてはじめて、「使えるセグメント」と言えるんだよ。
セグメントとSTP分析:実際のビジネスでの使い方
STPって何?
ビジネスやマーケティングを勉強すると、「STP分析」という言葉が必ず出てくる。これはS(セグメンテーション)・T(ターゲティング)・P(ポジショニング)の3ステップで、「誰にどう売るか」を考える定番のフレームワーク、つまりマーケティング戦略の考え方の枠組みのことだよ。
S:セグメンテーション(分ける)
まず市場全体を、さっき説明した4つの切り口(デモグラフィック・ジオグラフィック・サイコグラフィック・ビヘイビオラル)を使っていくつかのグループに分ける。これがセグメンテーションだよ。
T:ターゲティング(選ぶ)
分けたグループの中から、「自分たちはどのグループに向けてビジネスをするか」を選ぶのがターゲティング。つまり「狙うセグメントを決める」作業だね。ここで「全員に売ろう!」とするとメッセージがぼやけて誰にも刺さらなくなるから、「このグループに絞る!」と決める勇気が大事なんだよ。
P:ポジショニング(自分の立ち位置を決める)
選んだターゲットのセグメントの中で、「他社と比べて自分たちはどんな存在か」を明確にすること。「安さで選ばれる存在」なのか「品質の高さで選ばれる存在」なのかを決めるんだ。
たとえば「スポーツドリンク市場」を例に考えてみよう。セグメンテーションで「ガチのアスリート」「ダイエット中の人」「子ども」などのグループに分ける。そのなかから「ガチのアスリート」をターゲティング。ポジショニングで「プロも使う本格的な電解質補給ドリンク」という立ち位置を決める——こんな流れがSTP分析だよ。
身近な例でセグメントを理解しよう
スマホゲームの例
スマホゲームの会社がユーザーをセグメントに分けるとしたら、こんなふうになるよ。
- ガチ課金勢:毎月1万円以上課金する。強さにこだわる。新しいキャラが出たら必ず引く。
- ライトプレイヤー:無料でまったり遊ぶ。毎日ログインするけど課金はしない。
- イベント限定プレイヤー:大型イベント時だけ熱心にプレイする。普段はほとんど触らない。
ゲーム会社はこのセグメントごとに違う施策をとるんだ。ガチ課金勢には限定キャラのガチャを推し、ライトプレイヤーには毎日ログインボーナスで継続させて広告収益を稼ぎ、イベント限定プレイヤーには大型イベントの告知を重点的に打つ。同じゲームでも、セグメントによって「刺さるアプローチ」がまったく違うんだよね。
ユニクロの例
ユニクロって、10代から70代まで幅広い人が着てるよね。ユニクロはセグメントをうまく活用していて、「ベーシックで高品質なものを求めるすべての人」という比較的広いセグメントをターゲットにしつつ、シーズンごとに「機能性素材を求めるビジネスマン」「子どもと一緒に動きやすい服を探す親」「コスパを重視する学生」というサブセグメントに向けた商品展開をしているんだよ。ヒートテックもエアリズムも、それぞれ「寒いときに温かくいたい人」「暑い季節でも快適でいたい人」というセグメントへの答えだよね。
Netflix(ネットフリックス)の例
NetflixはAI(人工知能)を使ってユーザーを細かなセグメントに分けて、それぞれに違うおすすめ作品を表示しているよ。「アクション映画好き」「韓国ドラマが好きな20〜30代女性」「休日に家族でアニメを見る家庭」など、行動データ(ビヘイビオラル)を徹底的に分析してセグメントを作り、「この人にはこれを見せれば続けてくれる」という予測を立てているんだ。これが「おすすめが当たってる!」という体験につながっているんだよ。
