Webサイトにログインしたとき、あなたの名前やメールアドレスがちゃんと保存されていますよね。友だちとのLINEのメッセージだって、どこかに保存されているはず。そういった「データを安全に保存して、必要なときにサッと取り出す」という仕事をしているのが「MySQL」というソフトウェアです。この記事を読めば、MySQLがどうやってデータを管理しているのか、なぜこんなに世界中で使われているのかが分かりますよ。
- MySQLはWebサイトやアプリのデータを保管・管理するシステムで、目に見えない裏側で動いている
- ログイン情報・投稿・購入履歴など、あらゆる個人情報やデータを安全に整理して素早く取り出せる
- 無料で使える上に超安定していて、だから世界中のWebサイトに採用されている
もうちょっと詳しく
MySQLという名前は、開発者の娘さんの名前「My」と、データベース言語の「SQL」を組み合わせたもの。つまり、「MyさんのSQL」という意味です。1995年に生まれて以来、進化し続けているオープンソース(誰もが自由に使える)のソフトウェアで、Webサイトを作るエンジニアたちの間では「使って当たり前」の存在。なぜなら、安定性が高く、データを素早く処理でき、複雑な指示にも対応できるから。つまり、データを管理する「プロの道具」なんです。
MySQLは「作った人は誰でも改善できる」というルールで開発されてるから、世界中のプログラマーがサポートしてる。だから安心できるんだよ。
⚠️ よくある勘違い
→ MySQLはあくまで「データの管理人」。Webサイトを見た目通りに表示する部分(HTMLやCSS)は別の役割です。
→ あなたが見てる画面は表側。その裏側でデータを出し入れしてるのがMySQLと考えれば、イメージがつかみやすい。
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MySQLって、どんな場面で必要なの?
Webサイト・アプリでのデータ管理
あなたがAmazonで買い物をするとき、「商品を検索する」「カートに入れる」「注文確認」という流れがありますよね。この流れの中で、あなたの名前・住所・注文した商品の情報などが、ずっとどこかに保存されているんです。その「どこか」がMySQLなんです。
例えば、あなたがAmazonで「野球のボール」を検索したら、MySQLは「商品データベース」から一瞬で該当する商品を探し出す。注文ボタンを押したら、今度は「顧客データベース」と「注文データベース」に情報を追加する。そして、翌日に「あ、やっぱりこっちの商品の方が欲しい」と思って注文をキャンセルしたら、「注文データベース」からその情報を削除する。こんなふうに、毎秒何千件ものデータをやり取りしているのがMySQLの役割です。
だから、あなたがスマホで使うLINEも、Twitter(X)も、InstagramもTikTokも、ほぼ全部どこかでMySQLを使っています。あなたの投稿・メッセージ・いいね・フォロワー情報……全部がデータベースに保存されてるんですよ。
複数のデータを関連付ける
MySQLが活躍するもう一つの場面が、「たくさんのデータを関連付ける」とき。例えば、学校の成績管理システムを考えてみてください。
「太郎君」「数学」「85点」という情報があるとします。でも、これだけじゃ困っちゃう。「太郎君」って何年生?生年月日は?「数学」の定期テストですか、それとも実力テスト?いつのテスト?こんなふうに、データはいつも複数の情報が「つながって」います。
MySQLはこの「つながり」を上手に管理できるんです。「生徒ID」と「成績ID」を結びつけることで、「この生徒のこのテストの点数はいくつ」という情報を素早く取り出せます。これをリレーション(つまり「関係を結ぶ」)と言います。
データの安全性が必要なとき
銀行のATMで money を引き出すときとか、病院で診察を受けるとき、あなたの個人情報を預けますよね。こういう「なくなったら困る」「間違ったら大変」というデータを管理するときは、特に信頼できるシステムが必要です。
MySQLはトランザクションという機能を持っています。つまり、銀行口座から100円引き出して別の口座に移すという「2つの処理」が、必ずセットで成功するか、失敗するか、どちらかになる……ということを保証するんです。「引き出しだけは成功したのに、受け取る側の口座には入らなかった」みたいな悲劇を防ぐわけですね。
MySQLの強いところ・得意なこと
速い・安い・安定している
MySQLが世界中で愛される理由は、なんといっても「速くて、安くて、安定してる」から。
「速い」というのは、データベースに保存されている何百万件のデータの中から、あなたが欲しい情報を一瞬で見つけてくれるということ。例えば、YouTubeで「猫 かわいい」って検索したら、1秒以内に何十万件の動画が出てきますよね。その裏側では、MySQLが超高速でデータを検索してるんです。
「安い」というのは、お金がかかならないということ。オープンソースだから、ダウンロード・インストール・使用料が全部無料。大企業でも個人でも、同じように使えます。
「安定してる」というのは、何年何十年も止まらずに動き続けるということ。あなたがスマホを使ってるときにSNSがいきなり止まったら嫌ですよね。MySQLはそういう「困った」ことが起こらないように、日々、世界中のエンジニアたちに見守られているんです。
使い方が標準化されている
MySQLを使うには、SQLという「データベース専用の言葉」を使います。つまり、「この商品の情報をください」「この顧客の注文履歴を削除して」みたいな指示を、SQLという共通言語で書くわけです。
だから、エンジニアたちも「MySQLってどう使うの?」って悩まずに済みます。SQLの書き方は世界中で同じ。東京のエンジニアも、ニューヨークのエンジニアも、シンガポールのエンジニアも、同じルールでMySQLを操作できるんです。
これって実は、すごく大きなメリット。「世界共通の言葉」があることで、誰もが同じように使えて、問題が起きたときも「あ、これはこう解決すればいい」って分かりやすいんです。
MySQLと「他のデータベース」の違い
データベースは何種類もある
実は、MySQLだけがデータベースじゃないんです。世界には、いろんな種類のデータベースがあります。
例えば、PostgreSQLというのは、MySQLの「お兄さん」みたいなもの。機能がもっと高度で、複雑なデータ処理に向いています。でも、その分、覚えることが多くて、セッティングもちょっと難しい。
また、MongoDB
さらに、Redis
MySQLはいわば「オールラウンダー」
「どれが一番いいの?」と聞かれたら、答えは「何をしたいか次第」です。でもMySQLは、すごくバランスが取れている。
速度も大丈夫。機能も十分。使い方も簡単。料金も無料。だから、ほとんどのWebサイトはMySQLで十分。むしろ、「MySQLで困ることの方が珍しい」くらいです。
野球で言えば、ピッチャーとしては完璧じゃなくても、内野手として使っても外野手として使ってもそこそこ出来る……みたいな、「どんな場面でも活躍できる選手」が、MySQLなんです。
実際に、どんなWebサイトで使われているの?
大企業から個人まで、みんなが使ってる
Webの世界では、「Webサイト = MySQL」くらいの勢いで使われています。
Facebookの親会社・Meta、Google、Amazonといったテックジャイアントだって使ってます。「え、あの有名な大企業がMySQLなの?」と思うかもしれませんが、実はLAMPという、物凄く標準的な組み合わせがあるんです。これは「Linux(オペレーティングシステム)」「Apache(Webサーバー)」「MySQL(データベース)」「PHP・Python・Perl(プログラミング言語)」の頭文字を取ったもの。つまり、この組み合わせで「Webサイトを作るのが標準」という状況が、1990年代から今まで、ずーっと続いてるわけです。
また、ブログプラットフォームの「WordPress」も、e-commerce(電子商取引)プラットフォームの「WooCommerce」も、ほぼMySQLで動いてます。だから、個人がブログを始めるときも、企業がオンラインストアを作るときも、大体はMySQLと関わることになるんです。
「何万件のアクセスに対応できるの?」という心配も無用
「でも、有名なWebサイトって、毎秒何千人もアクセスしてるよね?そんなに多くのデータ処理に、MySQLって本当に対応できるの?」という質問がよく出ます。
答えは、「イエス」です。ただし、ちょっと工夫が必要。例えば、何台ものサーバー(コンピュータ)を繋いで、データベースを分散させる(シャーディングという技術を使う)とか、よく使うデータを別の場所に一時保管しておく(キャッシュという技術)とか、そういった工夫をします。
つまり、MySQLそのものは、もう十分に成熟した技術。むしろ、その周りの使い方を工夫することで、どんなに大規模なWebサイトでも対応できるようになってるんです。
