あなたが何か大きな工事を頼もうとして、会社に電話したと思っても、実は何層も下の会社が実際に工事をしていた…ってことありませんか?その構図が「孫請け」なんですよ。お仕事の世界では意外と普通のことで、多くの人が知らないうちに孫請けされた仕事を受けているんです。この記事を読めば、ビジネスの複雑な構造が見えてきて、「あ、だからこんなことになってるんだ」って腑に落ちますよ。
- 孫請けとは、仕事を受けた会社がさらに別の会社に仕事を 下請けさせて、その会社がまた別の会社に さらに下請けさせる ということ
- 特に 建築や製造業 では、この仕組みが当たり前のように存在していて、何層にもなることもある
- 孫請けになると 料金が下がったり条件が悪くなったり することもあるから、実際に働く人たちには大事な話なんだよ
もうちょっと詳しく
仕事の流れってピラミッド形になってるんですよ。一番上の大きな会社が仕事を受け取って、その会社が利益を取った残りを下請けに渡す。下請けがまた利益を取って、孫請けに渡すわけだ。だから孫請けになればなるほど、もらえるお金は少なくなっちゃいます。それでも孫請けが存在する理由は、大きな会社が小さな会社に仕事を分けて、それぞれの専門家に頼みたいからなんです。たとえば建築工事なら、電気のプロ、木工のプロ、左官のプロがいますでしょ。そういう専門家たちに仕事が回るようにするため、わざわざ何層にもする仕組みなんですよ。
仕事が下りていくたびに、上の会社が利益を取るから、一番下の会社ほど苦しくなりやすいんだよね。
⚠️ よくある勘違い
→ そんなことないんです。孫請けの会社だって真摯に仕事してますし、専門的な技術を持ってることもいっぱいあります。孫請けかどうかじゃなくて、その会社がどういう仕事をしているかが大事なんですよ。
→ 建築や製造業では、仕事が複雑だから、いろいろな専門家に分けて頼む必要があります。孫請けはそのための仕組みなんです。ただし、その分報酬が下がることが多いというのは事実です。
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孫請けって何?仕事の流れを理解しよう
孫請けの基本的な意味
孫請けという言葉を聞くと、なんだか複雑で難しく聞こえるかもしれません。でも実は、シンプルな仕組みなんですよ。孫請けってのは「仕事が複数の会社を通して伝わっていく状態」のことなんです。つまり、大きな会社が仕事を受け取る→その会社が別の会社に仕事を頼む(これが下請け)→その下請けした会社がさらに別の会社に仕事を頼む(これが孫請け)という風に、何層にも分かれていく構造ですね。
わかりやすく例えるなら、あなたがお母さんに「夜ご飯何にしよう?」と聞いて、お母さんが「お父さんに聞いてみようか」と言ったとします。それでお父さんに聞いたら、「そういえば、今日のニュースで△△レストランが新しくなったって言ってたぞ」と答えた。こういう風に情報が何人も通って伝わっていくでしょ。これと同じように、仕事も何社も通って実際の作業者に届くわけです。そしたら最初に仕事を受けた会社は、作業をしない代わりに「仲介料」をもらうんです。
元請け・下請け・孫請けの関係図
仕事の流れを正確に知るために、それぞれの立場を説明しましょう。一番上にいるのが「元請け」といって、最初にお客さんから仕事を受ける会社です。たとえば「ビルを建てて」という大きな注文をもらう建設会社がそれですね。次が「下請け」で、これは元請けから仕事をもらう会社です。電気工事をする会社とか、内装を整える会社とか、そういった専門分野の会社が下請けになります。そして「孫請け」は、下請けがさらに別の会社に仕事を頼む時に出てくる会社のことなんです。
この関係って、すごく自然発生的に出来ちゃうんですよ。なぜなら、元請けの大手企業は「全部できる会社」じゃないからです。建物を建てるには、土地の準備、基礎工事、木工、電気、配管、内装、塗装…本当にいろいろな専門知識が要ります。だから、元請けが「電気のことはあなたたちに任せた」と電気工事会社に仕事を渡すわけですね。それが下請けです。でも電気工事会社も、配線用のケーブルとか電柱とか、細かい部品を作ってる小さい工場に仕事を頼む。それが孫請けになるんですよ。
孫請けが生まれる理由と、その背景
仕事が複雑だから分ける必要がある
どうしてこんなに複雑に分けるのかって思いますよね。その答えは「仕事が本当に複雑だから」なんですよ。例えば、あなたが友だちと一緒に文化祭の出し物をすることにしたとします。でも「看板を作る人」「商品を作る人」「レジをする人」「掃除をする人」が全部別の人だったら、それぞれが自分の得意なことに集中できますでしょ。これと同じです。建築工事も、全部を一つの会社でやろうとしたら、その会社は全ての技術を持ってないといけません。でも現実は、「うちは電気が得意」「うちは内装が得意」みたいに、会社によって得意分野が違うんです。だから仕事を分けるんですよ。
もう一つの理由は「規模の問題」です。大手建設会社が全部の工事を自分たちでやろうとしたら、スタッフが何万人も必要になっちゃいます。でも、元請けは仕事を整理して、各専門家に渡す仕事だけに集中すればいいわけです。これを経営学では「分業」(つまり役割を分けること)って言うんですけど、世の中の仕事ってほとんどこの仕組みなんですよ。あなたが着てる服だって、糸を作る会社、織る会社、縫う会社、染める会社…いっぱいの会社が関わってるんです。
コスト削減と専門化
コスト削減っていうのは「かかるお金を減らす」という意味なんですが、孫請けが存在する大きな理由の一つなんです。大手企業って、人件費が高いんですよ。なぜなら、大手企業で働く人は給料も多いし、福利厚生も充実しているからです。そいう大手企業が全ての工事をやろうとしたら、その高い給料の人たちにお金がかかっちゃいます。でも、小さい会社に仕事を下請けさせたら、人件費が安いから、全体のコストが下がるわけです。だから大手企業は「うちはお客さんとの契約と工事全体の管理だけやって、実際の工事は下請け・孫請けに任せよう」ってなるんですね。
同時に「専門化」(つまり得意なことに集中する)というメリットもあります。電気工事会社は電気のプロですから、電気工事のクオリティは高いです。それより内装会社に電気工事をさせるより、電気のプロに任せた方が、仕上がりもいいし、速いし、トラブルが少ないんですよ。つまり孫請けの存在が、全体のサービスの質を高めているんです。これは言ってみれば「自分の得意なことだけやって、あとはプロに任せる」という、とても合理的な仕組みなんですよ。
孫請けのメリットとデメリット
孫請けのメリット
孫請けの存在が何も悪いことばかりじゃないんですよ。むしろメリットもいっぱいあります。一つ目は「小さい会社でも仕事ができる」ってことです。例えば、5人しかいない小さい配管工事会社があるとしましょう。その会社が大手建設会社の元請けになろうとしたら、絶対無理です。でも、下請けや孫請けなら仕事をもらえるんですよ。だから小さい会社でも存在できるし、経営が成り立つんです。これは経済全体にとってもいいことです。
二つ目は「仕事の分配ができる」ってことですね。全国にいっぱい小さい工事会社があるけど、彼らにも仕事がいきわたるようになります。もし大手だけが全ての仕事をやってたら、小さい会社は仕事がなくなっちゃいます。だから孫請けの存在が、経済全体に仕事を配分するための大事な仕組みになってるんですよ。地域の小さい工務店とか、そういう会社たちを支えているのが、この孫請けの構造なんです。
孫請けのデメリット
でも、当然デメリットもあります。一番大きな問題は「お金がどんどん少なくなる」ってことですね。イメージしてみてください。大手建設会社が「このビルの工事に1000万円」という契約をしたとします。その会社がゼネコンとしてのマージン(つまり仲介手数料)を20%取ったら、下請け会社には800万円しか渡りません。そしたら下請け会社が自分のマージン15%を取ったら、孫請けには680万円になります。こんな風に、層が増えるたびにお金が減っていくんですよ。だから一番下の孫請けの人たちは、本当に少ないお金で工事をしなくちゃいけなくなるわけです。
これが労働環境の悪化につながるんですよ。お金が少なくなると、給料も安くなるし、安全対策もきちんとできなくなるし、休みも減ったりします。実際に、ニュースとかで「孫請けの労働者が劣悪な環境で働いている」っていう話を聞いたことありませんか?それはこういう理由なんです。孫請けになればなるほど、仕事をする人たちの待遇が悪くなるという、悲しい側面があるんですね。
三つ目のデメリットは「責任が不明確になる」ってことです。何か問題が起きた時、「誰が責任を取るのか」が曖昧になっちゃうことがあります。例えば、ビルの壁が雨漏りしたとしましょう。それが施工の問題なのか、材料の問題なのか、設計の問題なのか…いろんな会社が関わってるから、「あいつの責任だ」「いや、こいつのせいだ」みたいなことになりやすいんです。これがトラブルの原因になることが多いんですよ。
孫請けの具体例を見てみよう
建築業界での孫請けの流れ
具体的に、どういう流れで孫請けが出来ていくのか見てみましょう。例えば、あるショッピングモールの増設工事があるとします。このモールのオーナーが「増設工事してください」と発注するんです。その発注を受けるのが、大手建設会社(ゼネコン)です。これが元請けですね。
そしたらゼネコンが「このプロジェクトで必要な工事」を分析して、細かく仕事を分けます。「基礎工事は〇〇建設」「電気工事は△△電気」「配管工事は□□水道」「内装工事は◇◇デザイン」という風に、各会社に仕事を発注します。これらが下請けですね。ゼネコンは「工事全体の管理」という仕事をして、その対価としてお金をもらいます。
ここで話は終わりません。例えば、基礎工事の会社(下請け)が、大きなコンクリート版を必要としたとします。その会社が「うちではコンクリートを作れないから、××コンクリート工場に作ってもらおう」と発注しますね。これが孫請けです。さらに、××コンクリート工場が「セメントが足りない、△△セメント会社から買おう」と発注したら、それは曾孫請けになっちゃいます。こんな風に、どんどん層が増えていくんですよ。
製造業での孫請けの例
建築だけじゃなくて、製造業でも孫請けはいっぱい出てきます。例えば、自動車を製造する大手メーカーを想像してみてください。トヨタとか日産とかいう大手企業ですね。こういう会社が「新しい車を作ろう」ってなると、部品メーカーに発注するんです。「エンジンはこの会社、タイヤはこの会社、電装品はこの会社」という風に。これらが下請けですね。
でもさらに、タイヤメーカーが「ゴムが足りない」と言って、ゴム製造会社に発注するんです。これが孫請けです。さらにゴム製造会社が「油が足りない」と言って、石油会社に発注したら、これは曾孫請けになります。こんな風に、一つの自動車を作るのに、何十社、何百社が関わってるんですよ。あなたが乗ってる車も、世界中の会社がつながって出来てるんです。
IT業界での孫請けの問題
最近は、IT業界でも孫請けの問題が注目されています。例えば、ある大企業がシステム開発を受注したとしましょう。でも、その企業には開発のプログラマーがあまりいないので、システム開発会社に下請けに出すんです。その下発展会社が「このプロジェクトは大きいから」と、さらに小さいプログラミング会社に孫請けに出すんですね。
こうなると、最初の契約は何千万円だったのに、孫請けの会社には何百万円しか来ないことになります。プログラマーの給料とか、パソコンとか、その他費用を考えたら、ほぼボランティアみたいな仕事になっちゃうわけです。実は、日本のIT業界って、この孫請け問題が深刻なんですよ。だから「給料が安い」「労働時間が長い」っていう話が多いんです。
