「これって違法なの?合法なの?」って迷うことってありますよね。ニュースでよく「脱法ドラッグ」とか「脱法ハーブ」という言葉を聞くと思います。でも、なんで「脱法」という言葉が使われるのか、どういう状態を指しているのか、よくわからないと思いませんか?実は、脱法というのは私たちの生活に意外と身近で、ルールをかいくぐる怖い考え方なんです。この記事を読めば、脱法がどういう意味で、社会でどんな問題を起こしているのか、がっちり理解できますよ。
- 脱法とは、法律に書かれていない抜け穴をついて、法を逃れることをさします
- 法律に直接違反していなくても、ルールの意図を無視すると社会に悪影響が出ます
- お金儲けのために脱法商品が作られ、社会問題になることがあります
もうちょっと詳しく
脱法という考え方を理解するために、もう一つ大事なポイントを押さえておきましょう。法律というのは、国が国民を守るために「これはやってはダメ」「これはこうしなきゃダメ」と決めたルール。ハンバーガー屋さんが「ポテトは塩をふる」と決めるのと同じように、社会全体を守るための約束です。ところが、誰かが「法律に『砂糖をふってはダメ』って書いてないから、砂糖をふろう」と言い始める。これが脱法なんです。
法律の文字だけ守ってるのに、その法律が作られた「目的」を無視するのが脱法
⚠️ よくある勘違い
→ 法律に書かれていないことと、安全なことは全然違います。むしろ脱法ドラッグは健康被害が出ているから、後になって「違法」に指定されるんです。最初から危ないものなんです。
→ 法律の抜け穴をついて危険な商品を売る行為は、後で法改正によって違法化されます。そもそも社会のためにならないから、避けるべきです。
脱法って、どういう仕組みなの?
脱法という言葉が生まれた理由を、もう少し掘り下げてみましょう。実は、法律って、すごく複雑で、あらゆることを細かく決めるわけにはいかないんです。
例えば、あなたの学校の校則を思い浮かべてください。「校内での飲食は禁止」って書いてあるとしますね。これは「授業中に食べ物を食べないでね」という意図ですよね。でも、もし悪い生徒が「『飲食禁止』は『食べること』の禁止で、『飲むこと』は禁止じゃないから、学校でジュース飲んでもいい」と言い張ったら?これが脱法の典型例です。
法律も同じなんです。社会全体を守るために「これはダメ」と決めているのに、誰かがその法律の「言葉の隙間」をついて、「これは書いてないから大丈夫」と言い張る。これが脱法なんですよ。
特に問題になるのが、昔存在しなかった新しいものが出てきた場合です。例えば、インターネットが普及する前は、「ネット上での中傷」という問題は想定されていませんでした。だから、古い法律には書かれていないんです。その隙間をついて「法律に書いてないから、ネットで誰かを批判してもいい」という人も出てくる。これも脱法的な考え方ですね。
脱法が起こるのは、社会が進化するスピードと、法律が対応するスピードが合わないからなんです。新しい技術やビジネスが出てくるたびに、法律の「穴」が生まれてしまう。その穴を利用する人たちが、脱法商品や脱法サービスを作り出すんですよ。
昔の法律と今の社会のズレ
歴史を少し遡ってみると、脱法の問題がもっとよく見えてきます。日本の法律の多くは、昭和時代(1926年~1989年)に作られたものがたくさんあります。その当時は、スマートフォンもインターネットも、SNSも存在しませんでした。だから、法律もそういう時代の「常識」に基づいて作られているんです。
ところが、今は令和の時代(2019年~)。社会がすっかり変わってしまいました。ドローンで空から写真を撮ることもできるし、ネットショップで個人が販売者になることもできます。このように社会が進化する中で、古い法律では対応できない場面がいっぱい出てきたんですよ。
その隙間をついて、「これは法律に書いてないから大丈夫」という商売を始める人たちが出てくる。有名なのは脱法ドラッグです。昔、大麻は「違法」と決められました。ところが、社会が進むにつれて、大麻と似た化学的な作用を持つ「別の物質」を人工的に作ることができるようになったんです。「これは大麻じゃないから違法じゃない」という理屈で、危ない物質を売っていた人たちがいるんですよ。
なぜ脱法は社会の敵なのか
「法律に書いてないなら、何が悪い?」と思うかもしれません。でも、それは大間違いです。脱法の考え方が広がると、社会全体が壊れていくんですよ。
法律ってのは、みんなで一緒に生活するための「最低限のルール」なんです。学校で例えるなら、「誰かが他の人をいじめたら、それは悪いことだ」という暗黙のルール。それを法律化したのが「暴力や脅迫は犯罪」という法律なんですよ。
ところが、脱法的な考え方をする人が「法律に『このやり方でのいじめ』と書いてないから大丈夫」と言い張ったら、どうなるでしょう?新しい形のいじめが生まれて、他の人が傷つくことになりますね。法律が対応するまでの間、被害者は守られないままです。
さらに大事なのは、脱法が「ルールを守る気がない」という態度を表しているということです。社会って、みんなが「法律や約束を守ろう」という気持ちで成り立っているんです。もし、誰もが「法律に書いてなきゃいいや」という態度を持ったら、社会は大混乱になりますよね。だから、脱法は単なる「違法じゃない行為」じゃなくて、「社会を壊す行為」なんですよ。
脱法ドラッグって、何が危ないの?
脱法という考え方の具体例として、「脱法ドラッグ」「脱法ハーブ」について、もっと詳しく見てみましょう。これは、脱法がなぜ社会問題になるのかを理解する最高の教材なんです。
なぜドラッグの脱法版が作られたのか
昔、「大麻」という植物から作られる違法なドラッグが社会問題になりました。そこで政府は「大麻を所持したら犯罪」という法律を作ったんです。この法律は、当然「大麻の所持」を禁止しています。文章で書くと「大麻の所持・使用は違法」と、具体的に大麻という物質の名前を書いているわけです。
ところが、悪い人たちが考えたんですよ。「大麻に『似た』化学構造を持つ別の物質を作れば、法律に書いてない。だから違法じゃないんじゃないか?」ってね。それで作られたのが「脱法ドラッグ」や「脱法ハーブ」なんです。
最初のうち、これらは「法律に書かれていない物質」でした。つまり、法律上は「違法じゃない」という状態だったんですよ。でも、人々が使ってみたら、大麻と同じような悪い作用が体に出てきたんです。意識がおかしくなったり、異常行動をしたり。ニュースで「脱法ドラッグを使った男が暴走した」みたいな事件がよく報道されていたのを、覚えていますか?
脱法ドラッグの被害と法改正
脱法ドラッグは、実際に多くの人に害を与えました。使った人が幻覚を見たり、運転中に意識が無くなったり。時には死亡事故にまでなりました。これは、本当に悲しい結果ですね。
その後、政府も気付いたんです。「この物質たちは危ないから、禁止しなきゃ」ってね。そこで法律が改正されて、『指定物質を含むドラッグは違法』という、より広い禁止範囲の法律が作られました。つまり、法律に「具体的な物質名を書く」のではなく、『化学的な特性で分類する』という新しい方法になったんですよ。
このやり方なら、たとえ新しい化学物質が作られても「あ、これはこの特性に当てはまるから違法だ」と対応できるわけです。つまり、脱法の隙間を塞ぐために、法律自体が進化したんですよ。
でも、大事なポイントがあります。法律が改正されるまでの間、脱法ドラッグで傷ついた人たちがいるんですよ。「法律に書いてなかったから大丈夫」なんていう甘い考えで売ってた人たちのせいで。だから、脱法って「違法じゃないからいい」なんじゃなくて、「そもそも危ないから避けるべき」なんですよ。
脱法は、どんなところに隠れているの?
脱法ドラッグだけが問題じゃありません。実は、脱法的な考え方は、もっと身近なところに隠れているんです。
ビジネスの世界の脱法
例えば、「個人情報の取り扱い」という問題を考えてみてください。法律では「個人情報を勝手に売ってはダメ」と決まっています。でも、昔は「個人情報とは、その人の名前、住所、電話番号」という定義だったんですよ。
ところが、インターネットが発達して、あなたがどのサイトを見たか、どんな物を買ったか、という情報が大事になってきました。これって、あなたの個人情報じゃないですか。でも「個人情報」の定義に当てはまらないから、法律上は「これは個人情報じゃないから売ってもいい」なんていう企業が出てきたんですよ。これも脱法的な考え方なんです。
他にも、「労働問題」なんかもあります。昔の法律では「正社員以外には、この保護を与えなくていい」というルールがありました。そこで企業が考えたのが「社員を正社員じゃなくて『派遣社員』にすれば、社会保険をつけなくて済む」という方法なんですよ。法律的には「正社員じゃないから、法律に書いてない」という理屈かもしれません。でも、それで生活が困る人が出てくるのは、脱法だからなんですよ。
日常生活の中の脱法的な考え方
実は、もっと身近なところにも脱法的な考え方ってあるんですよ。
例えば、学校の校則で「SNSで学校の悪口を言うな」って書いてあるとしましょう。でも、「校則に『SNSで悪口を言うな』と書いてないから、他の掲示板だったら大丈夫」なんて言い張る人がいたら?法律的には問題ないかもしれません。でも、学校を傷つけたいという気持ちは同じですよね。これが脱法的な思考なんですよ。
また、「親に秘密でゲーム課金をする」なんていうのも、一種の脱法的な考え方かもしれません。「親に言ったら『やめなさい』と言われるけど、『黙ってやれば親が知らないから大丈夫』」という理屈ですね。これも、ルールの精神を無視した考え方なんですよ。
脱法ってのは、何も違法なドラッグだけじゃなくて、「ルールの隙間をついて、本来の目的を無視する」という考え方そのものなんです。だから、自分たちの生活の中でも「これって脱法的な考え方じゃないかな」と考えることが大事なんですよ。
脱法を避けるには、どうしたらいい?
ここまで読んで、「脱法は社会を壊す」ってことは分かった。でも、どうしたら脱法を避けられるのか、もやもやしているかもしれませんね。じゃあ、その考え方をまとめてみましょう。
「法律に書いてない」は理由にならない
まず、大事な考え方。「法律に書いてないから大丈夫」という理屈は、通じないんですよ。なぜなら、法律は「最低限のルール」だからです。
学校の先生が「教室で走るな」と言ったとしましょう。それは「誰かにぶつかって怪我をさせるから」という理由ですね。その時に「『教室で走るな』とは言ったけど『廊下で走るな』とは言ってないから」なんて言い張ったら、変でしょ?先生は「校舎内で走って危険な目に合わせるな」という気持ちで言ってるんですよ。
法律も同じです。法律の根底には「社会全体を守りたい」という気持ちがあります。だから、「法律に書いてない」ことでも、その目的を傷つけるなら、やるべきじゃないんですよ。
「社会のため」という視点を持つ
脱法を避けるために、もう一つ大事な視点があります。それは「これって社会全体にとって、プラスなのか、マイナスなのか」という視点です。
例えば、あなたが商売をしていて「この方法なら法律に違反しないし、儲かる」という案が出てきたとしましょう。その時に「でも、これって誰かの役に立つのかな?」「誰かが傷つくんじゃないかな?」と考える必要があるんですよ。
脱法ドラッグの売り手は、最初「法律に書いてないから違法じゃない」なんて考えてました。でも、実際に誰かが傷つき、死亡事故も起きたんですよ。その時に「あ、ルール上は大丈夫だけど、社会には悪いんだ」って気付いて、後悔しても遅いんですよ。
だから、判断の基準は「法律に書いてるかどうか」じゃなくて「社会全体のためになるかどうか」という視点が大事なんですよ。これを「倫理観」とか「モラル」なんて言い方もします。
「ルールの精神」を理解する努力
最後に、脱法を避けるための一番大事な態度があります。それは「なぜこのルールがあるのか」という背景を理解しようとする気持ちなんですよ。
学校の校則「朝8時30分までに登校する」って書いてあったら、単に「8時30分だから8時29分に着けばいい」なんて思うんじゃなくて「これは授業をスムーズに開始するためのルールなんだな」って理解する。そうすると「朝礼で大事な話があるから、7時50分には到着しよう」って自然に行動が変わるんですよ。
法律も同じです。「個人情報は守れ」という法律があるなら「これは、その人のプライバシーを傷つけないためのルールなんだ」って理解する。そうすると「法律に書いてない情報でも、その人の個人情報的なものは売ったら悪い」って自然に分かるんですよ。
脱法を避けるには、こういう「ルールの背景を理解する努力」が一番大事なんですよ。
