テレビのニュースで「大手企業が経営統合します」って聞いたことあるよね。でもぶっちゃけ、何が起きてるのか、会社のどんな部分が変わるのか、よくわからないまま流してる人が多いと思う。実は経営統合は会社の経営方針が大きく変わることで、その結果は私たちの暮らしにも影響してくるんだよ。この記事を読めば、経営統合が何なのか、なぜ会社がそんなことをするのか、すっきり理解できるようになるよ。
- 経営統合とは 対等な立場の会社同士が一つの会社になることで、買収とは違う
- コスト削減や規模の拡大、事業の強化といった メリットを求めて行われる
- 統合後は組織が再編成され、経営方針や商品ラインナップが 大きく変わることもある
もうちょっと詳しく
経営統合が実現すると、それぞれの会社が持っていた経営資源(つまり、お金、人、技術、商品、営業ネットワークなど)が一つになります。新しい会社は、二つの会社の強みを組み合わせることで、市場での競争力がぐんと上がるんです。例えば、技術力の高いA社と、営業力が強いB社が統合したら、A社の技術をB社の営業ネットワークで売ることができます。つまり、相乗効果(シナジーといいます。これは「相互に補い合う」という意味ですね)が生まれるわけです。
統合後は、新しい企業文化が生まれます。その過程で、うまくいく場合もあれば、想定外の問題が出ることもあるんです。
⚠️ よくある勘違い
→ 違う。買収は強弱関係がはっきりしてるけど、統合は対等な関係。会社の扱いが全然違うんだ。
→ 正解。どちらかが支配される関係ではなく、新しい一つの会社をつくるような感じだね。
→ 実際には統合後もしばらくの間、異なるシステムや文化が残ることがある。すぐには統一できないんだ。
→ 正解。時間をかけて、ゆっくり一つにしていくんだよ。
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経営統合って、結局何をすること?
経営統合について話す前に、会社って何かをもう一度考えてみようね。会社というのは「誰かの夢を形にして、お客さんに商品やサービスを売る集団」だと思ってくれていい。その集団が複数あるとき、一つの大きな集団にしちゃおう、ってのが経営統合なんだ。
もっと具体的に言うと、経営統合には段階があるんだ。最初は「二つの会社が同じ親会社の下に入る」という形から始まることもあるし、最終的には「完全に一つの会社になっちゃう」という形になることもある。例えば、親会社AがB社とC社の両方を買ったとしたら、B社とC社は子会社の立場でありながら、経営面ではAによって統合されていくようなイメージだね。
どんな会社が経営統合するの?
経営統合は、色々な業界で起きてる。自動車業界、銀行業界、鉄道会社、電力会社、製薬会社など、大きなお金が動く業界ほど頻繁に起きるんだ。それはなぜかっていうと、こういった業界は競争が激しいから、なるべく大きくなって生き残ろうとするからなんだよ。
また、国の境界を越えて経営統合することもあるんだ。例えば、日本の自動車メーカーとフランスの自動車メーカーが統合するみたいなケースだね。こういう国際的な統合は、グローバル化(つまり、世界中でビジネスをすること)という流れの中で、どんどん増えてるんだ。
経営統合の手続きはどんな感じ?
経営統合は、いきなり「明日からご一緒します」とはいかない。複雑な手続きが必要なんだ。まず、両方の会社の経営陣が「統合しよう」という基本的な合意をする。その後、社員や株主(つまり、その会社のオーナーみたいな人たち)、お取引先などに説明会を開くんだ。
さらに、政府の許可を取らないといけないこともある。特に大きな会社の統合になると、「この統合が市場を独占することにならないか」みたいなチェックが入るんだ。これを独占禁止法というルールで確認してるわけだね。独占禁止法は「一つの会社だけが市場を支配しちゃうのを防ごう」という法律なんだ。
それから、法律的な手続きもいろいろ。両社の株を整理したり、銀行の借金をどうするか決めたり、従業員の給料や福利厚生がどうなるか決めたり…。こういう細かいことが、実はすごく時間がかかるんだよ。だから、経営統合が発表されてから、実際に完成するまで1年以上かかることも珍しくないんだ。
なぜ会社は経営統合を目指すの?メリットを理解しよう
会社が経営統合を考えるのは、ちゃんと理由があるんだ。その理由の大部分は「会社をもっと強くして、ライバル会社との競争に勝ちたい」というものなんだよ。どんなメリットがあるのか、具体的に見てみようね。
コスト削減できる
これが一番わかりやすいメリットだと思う。二つの会社が一つになると、重複している仕事がなくなるんだ。例えば、A銀行とB銀行が統合したとしようか。A銀行と B銀行は別々に事務所を持ってるし、別々に経理の人を雇ってるし、別々に営業担当者を配置してるよね。でも統合すれば、その経理部門を一つにしたり、営業エリアが重なってるところの支店を整理したりできるわけだ。そうすると、給料を払う人が減ったり、建物の維持費が下がったりして、会社全体の経費が少なくなるんだよ。
また、仕入れの値段も下がることが多いんだ。商品を作るときに使う材料を、大量に買うようになるからね。大量購入すると、業者も値引きしてくれるんだ。これを「規模の経済」といって、「大きくなるほど、1個あたりのコストが安くなる」という経済学の原則なんだ。
事業の規模が広がる
経営統合すると、お客さんの数が一気に増えるんだ。A社のお客さん+B社のお客さん=新しい会社のお客さんになるわけだからね。そうすると、営業していないエリアにも進出できたり、新しいお客さんにサービスを売ったりできるようになるんだよ。
これを「事業拡大」と呼ぶんだけど、これが会社を生き残らせるために重要なんだ。昔は日本国内だけで商売してれば大丈夫だったけど、今は世界中で競争があるよね。そういう中で、一つの会社のままだと、世界的な大企業には勝てないかもしれない。だから、日本の会社同士が統合して、もっと大きくなって、世界と戦える力を持とうとするわけなんだ。
技術やサービスが強くなる
A社は営業力に自信があるけど技術は弱いとしようか。でもB社は最新の技術を持ってるけど、営業力はイマイチだったとしようか。二つが統合したら、B社の優れた技術をA社の強い営業で売ることができるようになるんだ。この「互いの強みを活かす」ということを「シナジー」って呼ぶんだけど、これが経営統合の最大のメリットなんだよ。
また、別々にやってる研究開発の費用も、統合すると効率化できるんだ。同じテーマで研究してた部分があれば、それを一つにしたり、持ってる研究施設や機械を共有したりできるからね。その分の予算を、もっと新しい技術開発に使うことができるようになるんだ。
リスク分散できる
会社って、いつどんなピンチになるかわからないんだ。例えば、電力会社が原発の問題で世間から非難されたり、スマートフォンメーカーが新商品がコケたり。そういうときに、一つの事業だけに頼ってると、会社全体がつぶれちゃう可能性があるんだよ。
でも経営統合して、複数の事業を持つようになると、一つの事業がダメになっても、他の事業がカバーできるようになるんだ。これを「リスク分散」って言ってね。卵を一つのかごに入れたら、かごが落ちたら全部割れちゃうけど、複数のかごに分けておけば、一つ落ちても他は大丈夫、みたいな感じだね。
経営統合にはデメリットもある。知っておこう
いいことばっかりじゃないんだ。経営統合にはリスクや問題もあるんだよ。実際、期待してた効果が出なかった統合も、世の中にはいっぱいあるんだ。
組織の文化がぶつかる
長く別々に経営してきた二つの会社には、それぞれ独自の「文化」があるんだ。例えば、A社は「とにかく早く結果を出す!」という文化で、社員は常に忙しく働いてるとしよう。でもB社は「じっくり考えて、完璧な商品を作ろう」という文化で、社員はゆっくり丁寧に仕事をしてるとしようか。
二つが統合して一つの会社になると、この文化の違いがぶつかるんだ。A社の人からすると「B社は遅い」に見えるし、B社の人からすると「A社は雑」に見えちゃう。こういう文化の摩擦(つまり、考え方の違いから生まれるいざこざ)を解決するには、時間がかかるんだよ。ひどい場合は、優秀な社員がやめちゃったりするんだ。
統合にかかるコストが大きい
経営統合は「やるかやらないか」が決まったら、大量の準備作業が必要なんだ。弁護士や会計士を雇ったり、システムを一体化するのに莫大な投資が必要だったり。実は、統合を完成させるまでに、想像以上のお金がかかるんだよ。
さらに、統合の最中は、普通の仕事も回さなきゃいけないから、社員は疲弊するんだ。「統合の準備」と「普通の業務」の両方をやるわけだからね。その結果、仕事の質が下がったり、お客さんへのサービスが悪くなったりすることもあるんだ。
期待した効果が出ないこともある
経営統合を計画するときは、「統合したらこのくらい利益が増えるはず」っていう予測を立てるんだ。でも、現実はそんなに甘くないことが多いんだよ。予想してなかった問題が出てきたり、お客さんが離れちゃったり、新しい法律ができちゃったり…。いろんな理由で、期待した効果が出ないことがあるんだ。
実際、大手企業の経営統合の中には「統合したけど、うまくいかなかったので分割した」という例も、結構あるんだよ。ぐぐればそういう例が出てくるはずだ。
有名な経営統合の例で学ぼう
理屈だけだとつまらないよね。実際のニュースにもなった、有名な経営統合の例を見てみようか。
日本銀行(じゃなくて銀行業界の話ね)
日本の銀行業界は、ここ20年で大きく変わったんだ。大手銀行同士が次々と統合しているんだよ。例えば、古い話だけど1990年代後半に「三菱銀行」と「東京銀行」が統合して「三菱東京UFJ銀行」(今は名前が変わってる)になったんだ。
銀行の場合、統合する理由は「ライバルの銀行が大きくなってるから、こちらも大きくなって対抗する」というのが強いんだ。また、バブルがはじけた後の1990年代は、弱い銀行が経営危機に陥ったり、銀行の数が減ったり、という変化が起きたんだね。その中で生き残るために統合が増えたわけなんだ。
自動車業界の国際統合
日本の自動車メーカーも、国際的な経営統合を経験してる。例えば「ルノー・日産・三菱自動車アライアンス」という、フランスの会社と日本の会社が手を組んだ例があるんだ。これは完全に一つの会社になったわけじゃなくて、3社が協力する契約みたいな感じなんだけど、これも広い意味では「経営統合に近い」と言えるんだよ。
なぜこんなことをするかというと、自動車は開発にすごくお金がかかるんだ。一台の新しい車を開発するのに、数千億円かかることもある。一つの会社だけでそれを全部負担するのは大変だから、別の会社と力を合わせて、コストを分け合おう、という戦略なんだね。
携帯電話会社の統合
携帯電話の歴史も、統合の歴史なんだ。昔は日本には色々な携帯会社があったけど、今は「NTTドコモ」「KDDI」「ソフトバンク」の3社がほぼ全てを占めてる。この中には、いくつかの統合や合併が含まれてるんだよ。例えば、KDDIは「KDDI」と「沖電気通信」という別々の会社が統合したものなんだ。
携帯電話業界も、次々と新技術(例えば3G、4G、5G)が出てくる世界だから、開発費が莫大にかかるんだ。そのため、小さな会社では生き残れず、大きな会社に統合されていったわけなんだね。
経営統合は、これからも増えるの?
今の世界を見ると、経営統合はこれからもどんどん増えるんじゃないかって思うんだ。その理由をいくつか説明しようね。
世界的な競争がますます激しくなってる
昔は「日本国内で一番」みたいなことで満足できたけど、今はそんなに甘くないんだ。インターネットがあるから、アメリカの会社も中国の会社も、日本の会社と競争できるようになってるんだよ。そんな中で生き残ろうとしたら、会社も大きくなる必要があるわけだ。だから「日本の中堅企業同士が統合して、もっと大きくなろう」みたいな動きが増えてるんだよ。
新しい技術への対応が必要
AI(人工知能)だとか、自動運転だとか、新しい技術が次々と出てくる時代だよね。こういう技術の開発には、莫大なお金と人材が必要なんだ。一つの会社だけでは対応できないから、技術を持ってる会社とお金を持ってる会社が統合して、一緒に新技術に取り組もう、という流れが出てくるんだろうね。
デジタル化への対応
全ての業界がデジタル化の波に洗われてるんだ。銀行もスーパーも、昔のやり方じゃ生き残れなくなってるんだよ。そのために大きな投資が必要だから、複数の会社が力を合わせることが増えてるんだね。
ESG(環境・社会・ガバナンス)への対応
最近、世の中では「会社は利益だけじゃなくて、環境や社会のことも考えるべき」という考え方が広がってるんだ。これをESG(環境・社会・ガバナンスの頭文字)と呼ぶんだけど、こういう対応にも莫大なコストがかかるんだよ。だから、環境技術を持ってる会社と普通の会社が統合する、みたいなケースが増えるんじゃないかってわけだ。
以上のような理由から、経営統合は「企業戦略の王道」として、これからもずっと行われ続けると予想されるんだよ。
