給料日に明細を見たら「あ、お給料が減ってる…」ってびっくりしたことはありませんか?何かミスをしたのかな、会社に怒られているのかな、と不安になったことってありますよね。でも「減給」の仕組みをきちんと知っておけば、それが適切なのか、自分の権利が守られているのかが判断できるようになります。この記事を読めば、減給とは何なのか、どんな時に起こるのか、そして対処法まで、すっきり理解できるようになりますよ。
- 減給とは、会社が社員のお給料を減らすことで、懲罰的な理由と経営判断の2種類がある
- 懲戒減給には法的ルールがあり、1回で給料の10分の1を超えて減らしてはいけない
- 違法な減給をされたら、法的に異議を唱える権利があり、相談窓口に頼ることができる
もうちょっと詳しく
減給には大きく分けて二つのパターンがあります。一つは懲戒減給というもので、社員の非行や不祥事を懲らしめるために行われるもの。例えば、会社のお金を横領した、顧客に迷惑をかけた、就業規則に違反した、といった場合ですね。もう一つは合意による減給で、会社が経営難に陥ったときに、社員と話し合ったうえで「みんなで給料を下げよう」と決めるパターンです。後者は社員の同意があれば、減給幅に厳しい制限がありません。しかし前者の懲戒減給は、社員に対する懲罰だからこそ、限度がきっちり決まっているんです。これは社員の権利を守るための仕組みなんですね。
懲戒減給と経営理由の減給では、ルールが全く違う!懲戒は厳しく制限される。
⚠️ よくある勘違い
→ 法律で厳しく制限されています。無制限に下げることはできません。
→ 正解です。給料の10分の1を超える懲戒減給は無効になる可能性があります。
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減給とは何か?基本をちゃんと知ろう
お給料が減るのはなぜ?
会社で働いていると、毎月同じ額のお給料をもらうのが普通だと思っていますよね。でも時には「あ、今月給料が減ってる」って経験をする人もいます。これが減給です。つまり、契約した給料額よりも少ない金額をもらうことになることですね。
では、会社はなぜ給料を減らそうと考えるんでしょうか。例えば、皆さんが学校でテストで悪い点を取ったとします。そしたら親が「お小遣いを減らす」って言うことありますよね。それと似たような感じで、社員の行いが悪かったら、会社も「給料を減らす」と決めるわけです。
ただし、会社の判断だけで決まるわけじゃありません。法律でしっかり「ここまでなら減らしていい」という線引きがされているんです。これがすごく大事なポイント。会社は全く自由に給料を決めることはできないんですよ。
減給と給料カットは別物?
「減給」という言葉とよく似た言葉に「給料カット」がありますが、これらは厳密には違うんです。減給というのは、基本給そのものを下げることを指しますね。例えば、契約では月30万円だったのが、減給によって月27万円に変わってしまうということです。一方、給料カットというのは、より広い意味で使われることが多くて、ボーナスを減らすとか、手当をカットするみたいなことも含みます。
具体的に説明すると、月30万円の基本給と月5万円の役職手当をもらってた人がいたとします。この人が懲戒を受けたとき、会社は基本給の30万円を27万円に減給することもできますし、役職手当の5万円を3万円に減給することもできます。どちらでもルール内なら可能なわけですね。でも、給料カットという言葉で呼ぶ場合もあります。つまり、減給という言葉は「基本給を変更する」という意味で、給料カットはより広く「給与に関わる部分を減らす」という意味なんです。
減給が起こる理由を詳しく知ろう
懲戒減給はどういう時に起こるのか
懲戒減給が最も起こりやすいのは、社員が何か悪い行いをしたときです。例えば、皆さんが友達と喧嘩して、その友達を傷つけてしまったら、友達が怒るかもしれませんよね。会社でも同じで、社員が誰かを傷つけたり、ルールを破ったりしたら、会社は何かの罰を与えることがあるんです。その罰の一つが懲戒減給というわけ。
具体的には、こんなケースが考えられます。社員が上司に対して非常に失礼な態度を取った場合、会社の器材を壊してしまった場合、客先で不適切な発言をして会社に悪い評判をつけた場合、遅刻や無断欠勤を何度も繰り返した場合などですね。これらは会社の秩序を乱す行為だから、会社が「これは許せない」と判断して、罰として給料を減らすことがあるんです。
でもここで大事なことがあります。減給という懲罰は、かなり重い処分なんです。お給料は社員が生活するために必要なお金ですからね。だからこそ、法律で「ここまでなら減給していい」という上限が決まっているんです。これがなかったら、会社は好きなだけ給料を減らすことができちゃいますから、社員の生活が破壊されてしまいますよね。法律がそれを守ってくれているわけです。
経営理由による減給もある
減給が起こるのは、社員の悪い行いのせいだけじゃありません。会社全体の経営が苦しくなったときにも、減給が起こることがあります。例えば、皆さんが暮らすお家だって、親の給料が減ったら、家計が苦しくなりますよね。そしたら家族で「今月は外食を減らそう」とか「おやつを控えよう」って相談するかもしれません。それと同じで、会社の売上が減ったり、経営難に陥ったりしたとき、「社員の給料を下げて、会社を存続させよう」という判断をすることがあるんです。
このケースの場合は、実は懲戒減給とは違う扱いなんです。というのは、社員が悪いわけじゃなくて、会社の経営状況が悪いだけだから。だから、この場合は社員と十分に話し合って、社員の同意を得た上で減給することが多いんです。もちろん、社員が「いやです、同意できません」と言ったら、減給はできません。法律では、給料の額は「契約」で決まるものだから、会社の一方的な判断では変えられないんですよ。
実際には、こういう時は経営陣が社員に「正直に申し上げると、今うちの会社は経営が苦しいです。申し訳ないのですが、全員の給料を10%下げさせていただけないでしょうか」みたいに相談することが多いですね。社員も「そりゃあ給料は下げたくないけど、会社が潰れちゃったら元も子もないからな」という判断で、同意することがあるわけです。
減給にはルールがあることを知ろう
懲戒減給の上限は10分の1まで
ここが本当に大事なポイントです。日本の法律では、懲戒減給をする際に「給料の10分の1までしか減らしてはいけない」って決まっているんです。つまり、月30万円の給料なら、最大で3万円までしか減給できないということですね。
なぜこんなルールがあるんでしょうか。それはね、社員の生活を守るためです。給料というのは、社員が食べ物を買ったり、家賃を払ったり、生活していくために絶対に必要なお金なんですよ。もし会社が無制限に給料を減らせたら、社員の生活は破壊されてしまいます。だから法律で「ここまでなら減らしていい」という上限を決めているわけ。
具体的に説明すると、月給30万円の社員が何か悪いことをしたとします。会社が「給料を15万円にする」って言ったら、それは違法です。なぜなら15万円は30万円の半分で、「10分の1までしか減らしてはいけない」というルールを破っているから。この場合、社員は「こんなの法律違反だ」って主張できるんです。すると、その減給は無効になる可能性があります。つまり、社員はもらうべき給料をもらえる権利があるんですね。
一度に減給できるのは1回だけ
もう一つ大事なルールがあります。懲戒減給は「1回の懲戒で1回だけ」って決まってるんです。つまり、社員が何か悪いことをしたとき、会社は「給料の10分の1を減給する」という処分を1回だけすることができます。その後、同じ理由で「もう1回減給する」ってことはできないということですね。
なぜこんなルールがあるんでしょう。それはね、二重罰を防ぐためです。皆さんが学校で何か悪いことをしたとき、先生に一度怒られたら、それで終わりですよね。その後、親からも怒られるかもしれないけど、先生がもう一度同じ理由で怒ることはないはずです。それと同じで、懲戒減給も1回だけで、同じ理由でもう1回減給されることはないんです。
実務的には、こういうことですね。社員が無断欠勤したとして、会社が「給料の10分の1を減給する」と決めたとします。これで懲戒減給は完了です。その後、同じ無断欠勤を理由にして、もう一度減給することはできません。もし何ヶ月も後に、また同じ社員が別の無断欠勤をしたなら、その時は新たに減給することができます。でも同じ事案で2回以上減給するのはダメってわけですね。
減給と解雇、減給とボーナスカット、それぞれどう違うか
減給と解雇の違いを理解しよう
減給と似た言葉に「解雇」という言葉があります。多くの人は「あ、どちらも罰なんでしょ」って思うかもしれません。でも実は全く違うんです。解雇というのは「あなたは会社をやめてください」という意味で、つまり仕事を失うことですね。一方、減給というのは「給料は減るけど、仕事は続けてください」という意味なんです。
具体的に説明すると、月30万円をもらっていた人が減給されたら、月27万円に減るかもしれません。でも、その人はまだ会社で働き続けるんです。給料は減ったけど、仕事があるんですね。一方、解雇されたら、その人は会社で働くことができなくなります。給料どころか、仕事そのものがなくなってしまうんです。
だから、減給の方がマシな処分だと思う人もいるかもしれません。でも、両方ともその人の生活に大きな影響を与えます。減給されたら、毎月の生活費が足りなくなるかもしれませんし、解雇されたら、仕事を探さなきゃいけません。法律的には、どちらの処分も厳しいルールが決まってるんです。
ボーナスカットと減給の関係
もう一つ、よく混同される言葉に「ボーナスカット」があります。ボーナスというのは、夏と冬に会社からもらう特別なお給料のことですね。「ボーナスカット」というのは、そのボーナスが減らされることを指します。これは減給とは別の処分なんですよ。
減給というのは「毎月のお給料を下げる」ということ。ボーナスカットというのは「ボーナスを減らす」ということ。両方されることもあれば、どちらか一方だけされることもあります。例えば、社員が大きなミスをしたとき、会社は「給料の10分の1を減給する。さらに、今年のボーナスは50%カットにする」みたいに複数の処分を同時にすることもあるわけですね。
ボーナスカットの方が減給よりも厳しいと思う人もいるかもしれません。なぜなら、ボーナスって社員が楽しみにしてるお金だから。でも法律的には、ボーナスカットにも制限があります。完全にボーナスを0にするとか、あまりにも不当なカットは、違法になる可能性があるんです。
減給は違法になることもあることを知ろう
どういう減給は違法なのか
先ほど「懲戒減給は給料の10分の1までしか減らせない」って説明しましたね。これを超えた減給は、違法になる可能性があるんです。例えば、月給30万円の社員に対して「給料を15万円にする」って言ったら、これは違法かもしれません。なぜなら15万円は、10分の1の3万円を超えているから。
でも「違法かもしれません」って言ったのは、100%違法とは限らないからです。例えば、社員が本当に大きな不正をして、会社に数百万円の損害を与えたとしましょう。そしたら、単なる懲戒減給じゃなくて、会社が民事訴訟を起こして、社員にお金を払わせることもあります。これは懲戒減給とは別の話で、法律的な賠償請求なんですね。こういう場合は、給料の10分の1ルールが適用されなくなることもあるんです。
つまり、単純に「法律で決まったルールを破った」というだけじゃなくて、その減給が「正当性があるのか」「会社側に言い分があるのか」っていうところまで判断が必要になるわけ。だから、もし違法な減給をされたと思ったら、すぐに「これは違法だ」って決めつけるのではなく、まずは専門家に相談することが大事なんです。
減給が無効になるケース
減給が完全に無効になるケースもあります。例えば、会社が正当な理由なく給料を減らしたとしましょう。社員が何も悪いことをしていないのに、会社の気分で「給料を下げます」って言ったら、これは違法です。なぜなら、給料というのは「契約」で決まるものだから、会社の一方的な判断では変えられないんですよ。
また、懲戒減給の手続きが不適切な場合も、無効になることがあります。例えば、会社が社員に「あなた、給料を下げます」って一方的に言ったけど、社員に反論する機会を与えなかったとします。こういう場合は、減給が無効になる可能性があるんです。なぜなら、社員にも「自分の言い分を言う権利」があるから。
実際、裁判で「この減給は違法だ」と判断される場合もあります。例えば、「給料の10分の1を超えて減給された」「正当な理由がない減給だった」「減給の手続きが適切でなかった」みたいなケースですね。こういう場合、裁判所は「この減給は無効だ」って判断して、社員に給料を返すよう会社に命じることもあるんです。
違法な減給をされたときの対処法
もし自分が違法な減給をされたと思ったら、どうすればいいんでしょうか。まずは、冷静に判断することが大事です。「給料が減った=違法」ではないんですよ。会社がちゃんと手続きを踏んで、法律の範囲内で減給したかもしれませんからね。
でも、もし「これはおかしいな」って思ったら、まずは会社に相談することをお勧めします。上司に「この減給の理由は何なんでしょうか」って聞いて、会社の説明を聞いてみましょう。もしかしたら、自分が知らなかった理由があるかもしれません。
それでも納得できなかったら、「ハローワーク」や「労働基準監督署」という公的な相談窓口に行くことができます。ハローワークというのは、つまり職業紹介や労働相談を受け付ける役所の部門のことですね。ここに相談すれば、専門知識を持った人が、あなたの減給が妥当なのかどうかを判断してくれるんです。
さらに必要な場合は、弁護士に相談することもできます。弁護士というのは、法律の専門家で、あなたの権利を守ってくれる人ですね。もし本当に違法な減給をされたなら、弁護士と相談して、会社に対して訴訟を起こすことも可能です。訴訟に勝てば、減給された分の給料を取り戻すことができるかもしれません。
