コンビニでポテチを買ったとき、「このお菓子、どこの工場でつくってるんだろう?」って思ったことない? 工場でつくられたものが、気づいたら棚に並んでるよね。あの「どこを通って届くか」のルートのことを、ビジネスでは流通チャネルって呼ぶんだ。なんかむずかしそうな言葉だけど、仕組みを知ったら「あーそういうことか!」ってなること間違いなし。この記事を読めば、流通チャネルのキホンがまるっとわかるよ。
- 商品がつくられてからお客さんに届くまでの通り道を 流通チャネル という
- 間に入る業者の数によって 直接チャネル・間接チャネル に分類される
- ネットとリアルを全部つなぐ オムニチャネル が現代の主流トレンドになっている
もうちょっと詳しく
流通チャネルを設計することは、企業にとって「どこで・だれに・どうやって売るか」を決める超重要な経営判断なんだ。チャネルを1種類だけに絞ることをシングルチャネル、複数使うことをマルチチャネルと呼ぶよ。たとえばアップルは昔、自社サイトと直営店(Apple Store)だけで売ってたけど、今は家電量販店でも買えるよね。これはシングルからマルチチャネルへの転換の典型例。一方でDtoC(Direct to Consumer)ブランド、つまり「メーカーが消費者に直接売る」モデルも急増してる。ジムやコスメ系のD2Cブランドがその代表で、中間業者を省くことで利益率を高めたり、お客さんとの関係を直接築いたりしてるんだ。チャネル戦略ひとつで、同じ商品でも売れ方がガラッと変わるから、マーケターが頭をいちばん悩ませるテーマのひとつだよ。
中間業者が多いほど「手数料」が増えて価格が上がりやすい。でも届けられる範囲は広がる!
⚠️ よくある勘違い
→ 直接販売は利益率が高くなる反面、物流コストや在庫管理をすべて自社でやる必要がある。小さなメーカーが全国に直接配達しようとするとコストが爆発することも。
→ 大量生産品は卸経由の間接チャネルが効率的で、高単価・こだわり商品はDtoCの直接チャネルが向いていることが多い。目的に合わせて選ぶのが正解。
[toc]
流通チャネルとは? 商品が届くまでの「道」のこと
「チャネル」ってどういう意味?
チャネル(channel)はもともと英語で「水路」や「通り道」を意味する言葉だよ。川が海に向かって流れていくイメージを思い浮かべてみて。商品も同じように、工場(メーカー)から出発して、いくつかの「道」を通って最終的にお客さんの手元に届くんだ。
この「商品が流れていく道全体」のことを流通チャネルと呼ぶよ。ビジネスの教科書では「販売経路」とか「流通経路」と書かれることもある。つまり、同じことを指してるんだ。
たとえばスマホのゲームアプリはどう届く? 開発会社がつくったアプリが、App StoreやGoogle Playというプラットフォームを通じてあなたのスマホに届くよね。あのApp Storeも立派な流通チャネルのひとつなんだよ。
流通チャネルに登場する3つのプレイヤー
流通チャネルには、主に3種類の「登場人物」がいるんだ。
- メーカー(生産者):商品をつくる会社。カルビー、ソニー、トヨタなど。
- 中間業者(卸売業者・問屋):メーカーからまとめて仕入れて、お店に卸す会社。つまり「大量に仕入れて、小分けにして配る専門家」。
- 小売業者(リテーラー):実際にお客さんに売るお店。コンビニ・スーパー・Amazonなどのこと。
この3者がどう組み合わさるかで、流通チャネルの「形」が決まってくるんだ。中間業者が多ければ多いほど「長い(多段階の)チャネル」、少なければ少ないほど「短い(シンプルな)チャネル」になるよ。
直接チャネルと間接チャネルの違いをわかりやすく解説
直接チャネル(ダイレクトチャネル)とは
メーカーがお客さんに直接売る形を直接チャネルというんだ。つまり「間に誰も入らない」ルートのこと。
わかりやすい例を挙げると、農家さんが産地直売所でトマトを売るイメージ。農家(メーカー)→あなた(消費者)で、間に誰も入ってない。最近だと、Appleの公式サイトで直接iPhoneを買う、ユニクロの公式オンラインストアで服を買う、なんかがこれにあたるよ。
直接チャネルのメリットは大きく2つ。まず、中間業者への手数料がかからないから利益率が高くなること。次に、お客さんと直接つながれるから購買データや好みを収集しやすいこと。でも、自分で配送センターをつくったり、顧客対応を全部やったりしないといけないから、コストと手間もかかるんだ。
間接チャネル(インダイレクトチャネル)とは
メーカーと消費者の間に、卸売業者やお店などの中間業者が入る形を間接チャネルというよ。
コンビニでポテチを買う場面を考えてみよう。「カルビー(メーカー)→菱食などの卸売業者(問屋)→セブン-イレブン(小売)→あなた」って流れになってるよね。これが間接チャネルの典型的な形なんだ。
間接チャネルの一番のメリットは広い販路を一気に確保できること。卸売業者1社と契約するだけで、その卸が取引しているすべてのお店に商品を届けてもらえる。メーカーは営業マンを何百人も雇わなくていいんだ。デメリットは、中間業者の利益分が上乗せされるから商品が高くなりやすいこと、そしてお客さんの生の声や購買データが届きにくいこと。
流通チャネルの種類をタイプ別に整理しよう
①小売チャネル(リテールチャネル)
スーパー・コンビニ・ドラッグストア・家電量販店など、お客さんが直接足を運ぶ「リアル店舗」を使ったチャネルのことだよ。「実物を見て・触って・確かめてから買いたい」という消費者ニーズに対応できる強みがある。
特にFMCG(エフエムシージー)、つまり「日用品・食料品のように回転が速い商品」では、今でもスーパーやコンビニという小売チャネルが主役だよ。店内の棚のどこに置かれるか(棚割り)一つでも売り上げがぜんぜん違ってくるから、メーカーの営業担当者はいつも「いい場所に置いてほしい」と小売店に交渉してるんだ。
②ECチャネル(ネット通販チャネル)
AmazonやRakutenなどのネット通販プラットフォーム、またはメーカー自身の公式オンラインストアを使ったチャネルのこと。近年のコロナ禍以降、このチャネルへのシフトが急激に進んだよ。
ECチャネルの大きな特徴は24時間365日、全国・全世界どこでも売れること。リアル店舗のように「閉店時間」も「棚のスペース」も関係ない。でもその分、何万もの競合商品とネット上で戦わないといけないから、写真・口コミ・レビュー対策が欠かせないんだ。
③卸売チャネル(ホールセールチャネル)
小売業者向けに大量販売する卸売業者(問屋)を経由するチャネルだよ。BtoB、つまり「企業から企業への取引」でよく使われる形式で、1個単位ではなく箱・パレット単位での大量取引が基本。食品・日用品・医療機器など、幅広い業界で活躍してるんだ。
④直販チャネル(DtoCチャネル)
「DtoC(ディー・トゥー・シー)」とは「Direct to Consumer」の略で、メーカーが中間業者を一切使わずに消費者に直接売るモデルのことだよ。最近すごく増えてる。
たとえば、SNSで人気になったスキンケアブランドが、自社のオンラインショップだけで販売するパターン。広告もSNS、販売も自社サイト、サポートも自社でやる。Amazonに出品しない代わりに、利益率が高く、お客さんデータも全部自分で持てる。「ブランドの世界観を壊さず、顧客との関係を直接育てたい」というブランドに向いてるんだよ。
マルチチャネルとオムニチャネルの違い
マルチチャネルとは「複数の道を使う」こと
企業が複数の流通チャネルを同時に使うことをマルチチャネルというよ。たとえば「リアル店舗でも売る、公式サイトでも売る、Amazonでも売る」という感じ。チャネルが増えれば増えるほど、より多くのお客さんにリーチ(届く)できるんだ。
でも、マルチチャネルには落とし穴がある。各チャネルがバラバラに動いていて、「ネットで調べたら在庫あるって書いてあるのに、店に行ったらなかった」なんてことが起きやすい。お客さんにとって「つなぎ目」でストレスを感じてしまうんだ。
オムニチャネルとは「全部つながっている」こと
オムニチャネルはマルチチャネルの進化版で、「ネット・リアル・アプリなど、すべてのチャネルを統合して一貫した体験を提供する」という考え方だよ。「オムニ(omni)」はラテン語で「すべて」を意味する。
具体的にはこんなことが実現できるよ。
- ネットで注文→近くのコンビニで受け取る
- 店舗で試着してサイズを確認→あとでアプリで購入
- アプリのクーポンをリアル店舗で使う
- オンラインのカートに入れた商品を、店員さんのタブレットで見てもらって購入する
要は「どこからアクセスしてもシームレス(継ぎ目なく)同じ買い物体験ができる」というのがオムニチャネルの目標なんだ。ユニクロやニトリ、ヨドバシカメラなどの大手小売が力を入れて取り組んでいる戦略だよ。
マルチチャネルとオムニチャネルの一番の違いをひとことで言うと、マルチは「複数の道があるけどバラバラ」、オムニは「複数の道があって、ぜんぶつながっている」ってこと。
なぜ流通チャネル戦略が重要なのか
「どこで売るか」が「どれだけ売れるか」を決める
どんなに素晴らしい商品をつくっても、お客さんが買える場所になければ売れない。当たり前のことだけど、これがチャネル戦略の本質なんだ。
たとえば、ものすごく美味しいクッキーを開発したとしよう。でも、そのクッキーが全国のコンビニに並んでいるのと、作家のSNSのDMで注文しないと買えないのとでは、売り上げが何十倍も違ってくる。「いいものをつくればいつか売れる」という発想だけじゃ足りなくて、「誰が・どこで・どうやって買うか」まで設計するのがマーケターの仕事なんだ。
チャネルによって「届くお客さん」が違う
チャネルの選び方ひとつで、商品が届くお客さんの属性がまるで変わってくるよ。高級デパートに置けばリッチ層に届きやすいし、ドン・キホーテに置けばコスパ重視の層に届きやすい。Instagramのショッピング機能を使えば若年層のSNSユーザーに届く。
だから優れたマーケターは、まず「うちのお客さんはどこで買い物してる人か?」を徹底的にリサーチして、そのお客さんが自然に出会える場所にチャネルを設計するんだ。
価格・ブランドイメージにも直結する
チャネル戦略はブランドの「見え方」にも大きく影響するよ。たとえばシャネルやエルメスのような高級ブランドが、100円ショップで売り始めたらどう思う? 「え、なんか安っぽい…」って感じるよね。高級ブランドが直営店や百貨店にしか置かない理由のひとつが、これなんだ。
逆に、ユニクロが全国に大量出店して誰でも買いやすくすることで、「手頃で質がいい」というブランドイメージを作り上げてきた。チャネルの選び方=ブランドの在り方、と言っても言い過ぎじゃないくらいなんだよ。
流通チャネルは、マーケティングの4P(製品・価格・流通・プロモーション)の中のひとつ「Place(流通)」にあたる超重要な要素。商品開発や広告と同じくらい、むしろそれ以上に企業の業績を左右することもある戦略的テーマなんだ。
