「謄本を用意してください」って言われたとき、「謄本ってなに?どこで手に入れるの?」って頭が真っ白になったことない?引っ越しや就職、相続のタイミングで急に出てくるこの言葉、実はちゃんと理解しておくととても役に立つんだ。この記事を読めば、謄本が何なのか・どこで取れるのか・どんなときに使うのかが全部わかるよ。
- 謄本とは、役所や法務局が発行する 公的書類の「まるごとコピー」 の証明書のこと
- 代表的なものに 戸籍謄本(家族情報)と 登記簿謄本(土地・建物・会社情報)がある
- 似た言葉の「抄本」は一部だけの写しで、謄本は全員・全部・抄本は一人・一部 という違いがある
もうちょっと詳しく
謄本という言葉は、もともと「原本をそのまま全部書き写したもの」という意味の漢語から来ているんだ。現代では紙に手書きで写す必要はなくて、役所のシステムから印刷して公印(つまり公的なハンコ)を押したものが謄本として発行されるよ。戸籍謄本の正式名称は「戸籍全部事項証明書」、登記簿謄本の正式名称は「登記事項証明書」という。窓口でどちらの名前を使っても通じるけど、最近は正式名称で書かれた書類が増えているから覚えておくと安心だよ。また、マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機でも取得できる自治体が増えていて、わざわざ平日に役所へ行かなくて済む場合もあるよ。
正式名称は「全部事項証明書」。窓口では「謄本ください」でも通じるよ!
⚠️ よくある勘違い
→ 戸籍謄本は市区町村の役所、登記簿謄本は法務局と、取得先が種類によって異なる。間違った窓口に行くと発行してもらえないよ。
→ 戸籍謄本=市区町村役所(本籍地か郵便・コンビニ)、登記簿謄本=法務局またはオンライン申請。目的に合わせて正しい窓口に行こう。
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謄本の基本|そもそも何のために存在するの?
「本物です」を証明する必要がある場面がある
日常生活では身分証明書としてスマホを見せたり、免許証を提示したりするよね。でも、法律的に重要なことを決める場面——たとえば不動産を買う、会社を作る、誰かの遺産を受け継ぐ——では「それ本当に正しい情報ですか?」を第三者がきちんと確認する必要があるんだ。
個人が自分でプリントした書類や、手書きのメモは誰でも偽造できてしまう。そこで登場するのが謄本というわけ。謄本は「国の管理する公式なデータベースから、正式な手続きを経て発行された書類」だから、偽造が極めて難しく、受け取った相手は「この情報は本物だ」と安心して判断できるんだよ。
原本は役所が守っている
戸籍の原本(つまり大元のデータ)は市区町村がずっと管理していて、個人は基本的に手に取ることができない。同様に土地や建物の登記情報は法務局が管理している。謄本はその「大元のデータ」を正式にコピーして発行したもの、というイメージを持つとわかりやすいよ。図書館の本は貸し出せるけど、稀少な原本は閲覧室でしか見られないのに似てるね。謄本は言ってみれば「原本を見に来なくても大丈夫なように作ってもらった公式コピー」なんだ。
戸籍謄本とは|家族のプロフィールをまとめた書類
戸籍ってそもそも何?
日本では生まれると「戸籍」というものに登録されるんだ。戸籍(こせき)とは、つまり「日本国民一人ひとりの身分情報を家族単位でまとめた公式な記録」のこと。誰と誰が結婚したか、どこで生まれたか、親は誰か、といった情報が全部記録されている。外国だと「出生届の記録」や「住民登録」にあたるものの日本版だと思えばいいよ。
戸籍謄本に書かれていること
戸籍謄本には、その戸籍に入っている全員の情報が載っている。具体的には次のような内容だよ。
- 筆頭者の氏名(戸籍のトップに登録されている人)
- 本籍地(戸籍上の住所。実際に住んでいる場所とは違うことも多い)
- 各人の氏名・生年月日・性別
- 父母の氏名と続き柄(親子関係)
- 婚姻・離婚・死亡などの身分変動の記録
「本籍地って何?」と思うかもしれないけど、本籍地とは戸籍を管理している市区町村上の住所のことで、実際に今住んでいる場所(住民票の住所)とは別物だよ。引っ越しても本籍地は変わらないし、自分で変更の手続きをしないかぎりずっと同じ場所のままなんだ。
どんなときに使う?
戸籍謄本が必要になる主な場面はこんなとき。
- パスポートの新規申請・更新のとき
- 結婚・離婚の手続きをするとき
- 家族が亡くなって相続の手続きをするとき
- 年金の手続きをするとき
- 就職や進学で身元証明が必要なとき(まれに)
特に相続のときは「この人が本当にその人の子どもか」を証明するために使われることが多いよ。家族関係を第三者に証明できる書類って、実は他にないんだ。
登記簿謄本とは|土地・建物・会社の「公式プロフィール」
登記ってどういう意味?
登記(とうき)とは、つまり「不動産や法人(会社)の情報を法務局という国の機関に公式に登録すること」だよ。自分がある土地の持ち主だと主張しても、登記されていなければ法的には証明できない。だから不動産を買ったり会社を作ったりすると、必ず法務局に登記するルールになっているんだ。
不動産の登記簿謄本に書かれていること
土地や建物の登記簿謄本(正式名称:不動産登記事項証明書)には、次のような情報が記載されているよ。
- 土地の所在地・地番・地目(宅地・田・畑など用途の分類)・面積
- 建物の所在・家屋番号・構造・床面積
- 所有者の氏名と住所
- 抵当権の設定情報(つまり、その不動産を担保にしてローンを借りているかどうか)
- 過去の所有者の変遷(誰から誰に所有権が移ったか)
家を買うとき、銀行は「本当にこの人がこの家の持ち主か」「この家に他の人のローンが設定されていないか」を確認するために登記簿謄本をチェックするんだよ。
会社の登記簿謄本(商業登記)もある
会社を作ると「商業登記」というものをしなければいけない。会社の登記簿謄本(正式名称:履歴事項全部証明書)には次のような情報が記載されているよ。
- 会社の名前(商号)・本店所在地
- 事業の目的(何をする会社か)
- 代表取締役の氏名・住所
- 資本金の額
- 設立年月日
銀行口座の開設・補助金の申請・取引先との契約など、「ちゃんと存在する会社ですか?」を確認したい場面で提出を求められることが多いよ。
謄本の取り方|どこでどうやってもらえるの?
戸籍謄本の取り方
戸籍謄本は、本籍地のある市区町村役場で取得できるよ。「本籍地の役所に行かないといけないの?遠いんだけど」と思うかもしれないけど、安心して。今は便利な方法がいくつかあるんだ。
- 本籍地の役所の窓口に直接行く:その場で数百円の手数料を払えばすぐもらえる
- 郵便で請求する:申請書・手数料分の定額小為替・返信用封筒を送ればOK。時間はかかるが遠方でも対応できる
- コンビニ交付サービス:マイナンバーカードがあれば全国のセブン‐イレブン・ローソン・ファミリーマートなどのマルチコピー機で取れる(対応している市区町村の場合)
- マイナポータルからのオンライン申請:一部の自治体では郵送申請をオンラインで行える
手数料は1通450円が標準だよ(自治体によって多少異なる)。取得できるのは本人・同一戸籍の人・直系の親族(父母・祖父母・子・孫)に限られていて、友だちの戸籍謄本を勝手に取ることはできないんだ。
登記簿謄本の取り方
不動産の登記簿謄本は、法務局(ほうむきょく)という国の機関で取得できるよ。戸籍謄本と違って、不動産の登記情報は「誰でも取れる」というのが大きな特徴。自分が持っていない土地の登記簿謄本も取得できるんだ。これは「不動産取引を透明にして、詐欺などを防ぐため」という理由があるよ。
- 法務局の窓口に行く:全国どの法務局でも、全国の不動産の謄本を取れる
- 登記・供託オンライン申請システム(通称:登記ねっと):自宅のパソコンからオンライン申請が可能。PDFで受け取る「登記情報提供サービス」ならすぐ確認できる
手数料は窓口だと1通600円、オンライン送付だと500円ほどだよ。
謄本と抄本・住民票の違いを整理しよう
謄本・抄本・住民票の違い
似たような書類がいくつかあって混乱しがちだから、ここでまとめて整理しておくよ。
- 戸籍謄本(全部事項証明書):戸籍に入っている全員の情報。家族全体の証明に使う
- 戸籍抄本(個人事項証明書):戸籍に入っている一人の情報。自分だけの証明に使う
- 住民票:今実際に住んでいる住所の証明。引っ越すと変わる。戸籍とは別の書類
住民票は「今どこに住んでいるか」の証明、戸籍謄本は「どんな家族関係か・日本国民か」の証明、というふうに目的が違うんだ。マイナンバーカードや免許証の住所変更に使うのは住民票で、相続や婚姻には戸籍謄本が必要という使い分けを覚えておくといいよ。
「原本」「写し」「謄本」の違い
ビジネスや法律の場面でよく出てくる言葉を整理するよ。
- 原本(げんぽん):それ自体がオリジナルの書類。契約書の正式版など
- 写し(うつし)・コピー:原本を自分でコピーしたもの。公的証明力はない
- 謄本(とうほん):公的機関が原本から正式に作った「全部の写し」。公的証明力がある
- 抄本(しょうほん):公的機関が原本から一部だけを正式に写したもの。公的証明力がある
- 認証謄本:公証人などが「原本と相違ない」と認証した写し。私文書にも使われる
「原本提出」と「謄本でOK」と言われたら全然違うから注意してね。原本提出は「本物そのものを渡してください」ということで、謄本でOKなら「正式な公的コピーで大丈夫」ということだよ。
