ドラマやニュースで「訴状が届いた」「訴状を提出した」って言葉を聞いたことあるよね。なんとなく「裁判に関係するやつ」ってのはわかるけど、実際どんな紙で、何が書いてあって、誰がどこに出すものなのか、ちゃんと説明できる人ってあんまりいないんじゃないかな。この記事を読めば、訴状が何者なのか、裁判がどうやって始まるのか、バッチリわかるよ。
- 訴状とは、裁判を起こすために 裁判所へ提出する公式の申立書 で、まず裁判所に出して、次に相手方に届く仕組みだよ。
- 訴状には 当事者・請求の趣旨・請求の原因 の3つを書く必要があって、これが裁判のスタート地点になるんだ。
- 弁護士に頼まなくても 本人訴訟 として自分で書いて出すことができるけど、複雑な案件は専門家のサポートが大切だよ。
もうちょっと詳しく
訴状は民事裁判の入り口に立つ書類だよ。民事裁判っていうのは、つまり「個人や会社どうしのお金や権利のもめごとを裁判所が解決する手続き」のことね。刑事裁判(犯罪を裁くやつ)とは別物だから混同しないように気をつけよう。訴状を出す人を「原告」、訴えられる人を「被告」と呼ぶ。原告が裁判所に訴状を出す→裁判所が受付・審査→被告に副本を送付→被告が答弁書を出す→第一回口頭弁論期日、という流れで裁判が進んでいくんだ。訴状を受け付けてもらうときには「訴訟費用」として「収入印紙」も貼る必要があって、請求金額が大きいほど印紙代も高くなる仕組みになっているよ。
訴状を出す=裁判のスタートボタン。まず裁判所へ、その後に相手へ届く順番を覚えておこう!
⚠️ よくある勘違い
→ 相手に「訴えてやる!」という書類を直接送るイメージを持っている人が多いけど、それは間違いだよ。
→ 訴状は裁判所への申立書。裁判所が内容を確認してOKを出してから、はじめて副本が相手方に郵送されるんだ。裁判所が「仲介役」になってくれているんだよ。
[toc]
訴状とは何か——裁判を始める「スタートの書類」
訴状というのを一言で説明すると、「裁判所に対して裁判を起こしてほしいとお願いする、公式の書類」だよ。
日常生活でいうと、たとえばレストランに電話して席を予約するとき、ただ「行きます」って言うだけじゃなくて「何日何時に何人で」ってちゃんと伝えるよね。訴状もそれと同じで、「誰が」「誰に対して」「何をどうしてほしいか」「その理由は何か」をきちんと書式にのっとって書いた書類なんだ。
法律の世界では、訴状を裁判所に提出することを「訴えを提起する」と言う。つまり「提起」とは「正式に申し出ること」って意味だね。この訴えの提起がないと、裁判所は動いてくれない。どんなにひどいことをされたとしても、当事者が訴状を出して「裁判をお願いします」と申し出なければ、裁判は始まらないんだよ。
民事裁判と刑事裁判の違いをおさらい
訴状が使われるのは主に「民事裁判」の場面だよ。民事裁判は、お金の貸し借り・土地や建物をめぐるトラブル・交通事故の賠償・離婚など、個人や企業のあいだのもめごとを裁判所が解決する手続きのことだ。
一方「刑事裁判」は、殺人・窃盗・詐欺といった犯罪を裁くもので、国(検察官)が被疑者を訴える形を取る。こっちでは「起訴状」という書類が使われるよ。「訴状」と「起訴状」は字が似てるけど、まったく別の手続きで使われる別の書類だから注意してね。
訴状に書く3つの内容——何をどう書くの?
訴状には法律(民事訴訟法)で決められた記載事項がある。大事なのは次の3つだよ。
① 当事者の表示
「誰が誰を訴えているか」を明らかにする部分だね。訴える側(原告)と訴えられる側(被告)の氏名・住所・(会社なら)名称と所在地を書く。弁護士がついている場合は弁護士の情報も書くよ。
ここで「原告」「被告」という言葉が出てきたね。原告とは訴えを起こした人・会社のこと、被告とは訴えられた人・会社のことだよ。ドラマではよく「被告席」という言葉が出てくるけど、あれは「訴えられた側が座る席」という意味だね。
② 請求の趣旨
「裁判所に何をしてほしいか」という要求の中身を書く欄だよ。たとえば「被告は原告に対して100万円を支払え」「被告は原告の土地から出て行け」という形で書く。これが裁判で決める「テーマ」になるんだ。
よく「判決主文」という言葉を聞くけど、裁判所が最後に出す判決の文章はこの「請求の趣旨」に対してYES(認容)かNO(棄却)を答える形になっているんだよ。
③ 請求の原因
「なぜその請求をするのか」という事実と法律的な根拠を書く部分だ。たとえば「2024年5月に被告に100万円を貸した」「返済期限は同年11月だったが払われていない」「よって貸金返還請求権にもとづき請求する」という感じで、起きた事実を時系列で整理して、どの法律のどのルールにあてはまるかを示すんだよ。
ここが一番ボリュームが多い部分で、弁護士が頭を使って書くのもこのパートだね。事実の整理が甘かったり、法律の根拠がズレていたりすると、裁判で勝てる案件でも負けてしまうことがあるんだ。
訴状を出してから裁判が始まるまでの流れ
訴状を裁判所に持っていったからといって、翌日いきなり裁判が始まるわけじゃないよ。実際にはいくつかのステップがある。
STEP1:裁判所への提出と審査
まず原告が管轄の裁判所(つまり「この件を扱う権限を持つ裁判所」のこと)に訴状を提出する。このとき請求金額に応じた収入印紙を訴状に貼り、郵便切手もあわせて納める。裁判所の書記官が訴状を受け取って、形式的に問題がないかをチェックするよ。不備があると「補正命令」が出て、直してから再提出することになる。
STEP2:被告への送達
裁判所が受け付けたら、訴状の副本(コピー)と「呼出状」を被告に郵送する。この「送達」という手続きが重要で、送達が完了して初めて被告が正式に訴えられたことになるんだ。被告は訴状を受け取ってから原則30日以内に「答弁書」を提出しないといけないよ。
STEP3:第一回口頭弁論期日
原告・被告双方から書類がそろったら、裁判所が第一回の「口頭弁論期日」を指定する。これが実質的な裁判のスタートだよ。ちなみに「口頭弁論」とは、つまり「当事者が裁判所の法廷で口頭(声に出して)やりとりをする手続き」のことだね。ただ実際には双方が書類を出し合うことが多くて、法廷でのやりとりは短い場合も多い。
訴状を出すときにかかるお金——訴訟費用の仕組み
裁判は無料じゃないよ。訴状を出すときには「訴訟費用」がかかる。主な費用を見てみよう。
収入印紙代(手数料)
請求金額(つまり「いくら払ってほしいか」という額)によって金額が決まる。たとえば10万円の請求なら1,000円、100万円の請求なら8,000円、1,000万円の請求なら5万円という具合に、請求額が大きくなるほど印紙代も上がっていく仕組みだよ。
郵便切手代
裁判所が書類を送るための郵便代として、あらかじめ切手(または現金)を納める。金額は裁判所や事件によって違うけど、数千円程度が多いよ。
弁護士費用
弁護士に依頼した場合は別途弁護士費用がかかる。これは事件の複雑さや弁護士によってまちまちだけど、着手金と報酬金あわせて数十万円〜になることが多い。原則として、弁護士費用は裁判に勝っても相手に請求できないことが多いから注意が必要だよ(例外的に認められるケースもあるけどね)。
少額訴訟という選択肢
60万円以下の金銭の支払いを求める場合は「少額訴訟」という簡単な手続きを使える。原則1回の期日で判決が出るし、手続きもシンプルだから、比較的自分で進めやすいよ。
訴状が届いたら——受け取った側はどうする?
「もし自分のところに訴状が届いたらどうすればいい?」って思った人もいるかもしれないね。実はこれ、すごく大事な話だよ。
無視は絶対にダメ!
訴状が届いたのに何もしないでいると、裁判所は「被告は争う意思がない」と判断して、原告の言い分どおりの判決(欠席判決)を出してしまうことがあるんだ。たとえ身に覚えがないとしても、放置は絶対にNG。
まず弁護士に相談
訴状が届いたらまず弁護士に相談するのが基本だよ。弁護士費用が心配な人は「法テラス」という国の機関に相談すると、費用の立替制度などを使えることがある。
答弁書の提出期限を守る
裁判所から指定された期限までに「答弁書」を提出しよう。答弁書とは、訴状に書かれた原告の主張に対して「認める・否認する・知らない」という立場を明らかにする書類だよ。これを出すことで、正式に争う意思を示せるんだ。
