「クラウドって聞いたことあるけど、マルチクラウドって何が違うの?」って思ったことない?クラウドひとつでも十分便利そうなのに、なんでわざわざ「マルチ」にするんだろう……そんな疑問、この記事を読めばスッキリわかるよ。
- マルチクラウドとは、複数のクラウドサービスを組み合わせて使う戦略のこと
- 障害時のリスク分散や各サービスの得意分野の活用が主なメリットだよ
- 管理の複雑さやコスト把握の難しさというデメリットとのバランスが重要なんだ
もうちょっと詳しく
マルチクラウドは、2010年代後半からIT業界でどんどん広がってきた考え方だよ。昔は「ひとつの会社のクラウドをまるごと使う」のが主流だったけど、企業が大きくなるにつれて「AWSだけじゃ足りない」「この機能はGoogle Cloudの方がいい」という声が増えてきたんだ。今では世界の大企業の9割以上がマルチクラウドを採用しているって言われてるよ。身近な例で言うと、Netflixも複数のクラウドを組み合わせて、あの安定した動画配信を実現してるんだよね。マルチクラウドは単なる流行じゃなくて、ビジネスを安定・成長させるための本気の戦略なんだ。
世界の大企業の9割以上がすでにマルチクラウドを使ってるよ!
⚠️ よくある勘違い
→ 複数サービスを使えば安くなると思いがちだけど、管理コストや通信費用がかさんで、かえって高くなるケースも多いんだよ
→ どの処理をどのクラウドに任せるかを事前にしっかり設計することで、はじめてコスト削減につながるんだ
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マルチクラウドってそもそも何?クラウドとの違いから理解しよう
まず「クラウド」の意味をしっかり確認しよう。クラウドっていうのは、インターネットを通じて、どこかにある大型コンピューターのリソース——つまりストレージやCPUの処理能力——を必要な分だけ借りて使えるサービスのことだよ。昔は会社のIT部門が自前でサーバーを買って、部屋に並べて管理してたんだけど、それって電気代も維持費もかかって大変だったんだよね。クラウドが登場してからは「使いたいときに使いたいだけ借りる」というスタイルが主流になったんだ。
シングルクラウドとマルチクラウドの違い
クラウドの使い方には大きく分けて2種類あるよ。
- シングルクラウド:ひとつの会社のクラウドサービスだけを使う方法。つまり「ぜんぶAWSで動かす」みたいな使い方だね。管理はシンプルだけど、そのサービスに依存しきってしまうリスクがある。
- マルチクラウド:複数の会社のクラウドサービスを組み合わせて使う方法。AWSとGoogle CloudとAzureを同時に使ったりするイメージだよ。
似た言葉にハイブリッドクラウドというものもあって、こちらはクラウドと「自社のサーバー(オンプレミスっていうよ)」を組み合わせて使う方法のことだよ。マルチクラウドとは似てるけど別の概念なんだ。マルチクラウドは「クラウド×クラウド」、ハイブリッドクラウドは「クラウド×自社サーバー」って覚えておこう。
スマホのアプリで考えてみよう
身近な例で考えると、マルチクラウドってスマホのアプリの使い分けに似てるよ。地図はGoogleマップ、音楽はSpotify、写真の保存はiCloud……みたいにそれぞれの得意なサービスを使い分けてるよね?企業のマルチクラウドもまさにそれで、「データ分析はGoogle Cloud、ウェブサービスの運用はAWS、社内システムはAzure」みたいに使い分けてるんだよ。
マルチクラウドのメリット——なぜ企業は複数のクラウドを使うの?
マルチクラウドが世界中の企業に採用されている理由には、いくつかのはっきりしたメリットがあるよ。それぞれを具体的に見ていこう。
① 障害のリスクを分散できる
ひとつのクラウドだけを使っていると、そのサービスが障害を起こしたとき、ビジネス全体が止まってしまうリスクがある。実際に2021年にはAWSが大規模障害を起こして、NetflixやAirbnbなど多くのサービスが一時停止したんだよ。こういうとき、マルチクラウドを使っていれば「AWSが止まってもGoogle Cloudで動き続ける」という仕組みを作れるんだ。これをディザスタリカバリっていうよ。つまり「災害(障害)からの回復策」ってことだね。重要なシステムを複数のクラウドで二重化しておくことで、どちらかが落ちても事業を継続できる。これが企業にとって最大のメリットのひとつなんだ。
② 各クラウドの得意分野を活かせる
AWSもGoogle CloudもAzureも、全部同じような機能を持ってるように見えて、実は得意分野が微妙に違うんだよ。
- AWS:クラウドの老舗で、サービスの種類が圧倒的に多い。汎用的な用途に強い
- Google Cloud:AIや機械学習の機能が充実してる。データ分析が得意
- Azure:Microsoft製品(OfficeやWindowsなど)との連携がスムーズ。企業の社内システムに向いてる
マルチクラウドにすれば、AIを使う処理はGoogle Cloudに任せて、社員向けのシステムはAzureで動かす、みたいにそれぞれの強みを最大限に活かせるんだよ。
③ 特定のベンダーへの依存を避けられる
ベンダーロックインっていう言葉を聞いたことある?これは「特定の会社のサービスに依存しすぎて、他に乗り換えられなくなる状態」のことだよ。例えば、全部のデータをAWSの独自形式で保存してたら、「Google Cloudに移りたい」と思っても簡単には移れない。でもマルチクラウドにしておけば、最初から複数のサービスに分散しているから、交渉力も高まるし、価格が上がったとき他のサービスに移行しやすくなるんだ。
④ コストの最適化ができる(設計次第で)
クラウドサービスって、処理の種類によって料金が大きく変わるんだよ。あるクラウドでは「大量のデータ保存」が安くて、別のクラウドでは「AIの計算処理」が安い、みたいなことがある。マルチクラウドを上手に設計すれば、それぞれの「安い部分」を活用して全体のコストを抑えることができるんだ。ただし、設計を失敗すると逆にコストが膨らむこともあるから注意が必要だよ。
マルチクラウドのデメリット——メリットだけじゃないよ
マルチクラウドには明らかな強みがある一方で、しっかり把握しておくべきデメリットもあるよ。「なんとなく便利そうだから複数使おう」という感覚だと失敗することもあるんだ。
① 管理が複雑になる
当然だけど、使うクラウドが増えれば増えるほど管理する手間も増えるよ。AWSの管理画面、Google Cloudの管理画面、Azureの管理画面……それぞれ覚えないといけないし、設定ミスが起きやすくなる。しかも各クラウドでセキュリティのルールがバラバラだったりするから、セキュリティホール——つまり「セキュリティの抜け穴」——が生まれやすくなるリスクもあるんだよ。
② 専門知識が必要になる
AWSの専門家、Google Cloudの専門家、Azureの専門家……それぞれ別の知識が必要になるから、社内でそれを全部できる人材を揃えるのが大変。もしくは外部の専門家に頼む費用がかかる。中小企業にとっては「マルチクラウドを導入したいけど、人材がいない」という問題が現実に起きやすいんだよ。
③ コストの把握が難しくなる
複数のクラウドを使ってると、「今月トータルでいくら使ったの?」がパッと分からなくなるよ。AWS、Google Cloud、Azure……それぞれの請求書をバラバラに見ないといけないから、コスト管理がすごく面倒になるんだ。これを解決するためにクラウドコスト管理ツールっていう専用ソフトウェアを使う企業も多いよ。
④ データ転送コストに注意
クラウド間でデータをやり取りするとき、実は転送費用がかかることが多いんだよ。例えばAWSからGoogle Cloudにデータを送る場合、その量に応じて料金が発生する。「マルチクラウドにしたらコストが下がると思ったのに、データ転送費用でかえって高くなった」というケースは実際にあるんだ。だから事前の設計がとても大事。
実際の企業はどう使ってるの?——マルチクラウドの活用事例
難しそうに聞こえるマルチクラウドだけど、実は身近な大企業が普通に使ってるんだよ。具体的な事例を見てみよう。
Netflix——超安定した動画配信の裏側
毎日何億人もが使うNetflixは、動画配信の安定性がビジネスの命綱だよね。Netflixは主にAWSをベースにしながら、自社のデータセンターとも組み合わせるハイブリッドな構成を持ってる。仮にひとつのデータセンターやクラウドのリージョン(つまり「サービス提供エリア」のこと)で障害が起きても、別のエリアに切り替えて動き続けられるように設計されてるんだよ。
Spotify——音楽データの巨大な処理
Spotify——音楽データの巨大な処理
音楽ストリーミングのSpotifyはGoogle Cloudをメインに使いながら、一部の処理にAWSも活用してるよ。特にGoogle Cloudの機械学習の機能を使って、「あなたにおすすめの曲」を分析する部分を支えてるんだ。つまり、あの「ディスカバリーウィークリー」っていうプレイリストが精度高いのも、マルチクラウドの戦略的な使い方があるからなんだよ。
日本の大手銀行——セキュリティと可用性の両立
日本のメガバンクも実はマルチクラウドを取り入れてきてるよ。銀行システムって「絶対に止まってはいけない」という要件が超厳しいから、AWSとAzureを組み合わせて相互にバックアップしながら運用するケースがある。また、金融業界特有の規制(法律上のルール)に対応するため、国内のクラウドサービスも組み合わせるケースもあるんだよ。
マルチクラウドを導入するにはどうすればいい?——基本的な考え方
「じゃあ自分たちの会社でもマルチクラウドをやってみたい」と思ったとき、どんな順番で考えればいいかを整理しておくよ。いきなり全部切り替えようとするんじゃなくて、段階的に進めるのがポイントだよ。
ステップ① 目的を明確にする
まず「なぜマルチクラウドにしたいのか」をはっきりさせることが大事。
- 障害対策のため?
- 特定のクラウドの機能を使いたいから?
- コストを下げたいから?
- 特定のベンダーへの依存を減らしたいから?
目的によって設計の方針がまったく変わるから、「なんとなく流行ってるから」という理由だけで始めると失敗しやすいんだよ。
ステップ② どの処理をどのクラウドに任せるか決める
次にワークロードの分類をする。つまり「どの仕事をどのクラウドに担当させるか」を決めるってことだね。例えば:
- データ分析 → Google Cloud(機械学習が得意)
- ウェブサービスの運用 → AWS(サービスが豊富)
- 社内システム → Azure(Microsoft製品と相性が良い)
このように役割分担を明確にしてから構築を始めることで、無駄なコストや混乱を防げるよ。
ステップ③ 管理ツールを用意する
複数のクラウドをバラバラに管理するのは大変だから、クラウド管理プラットフォーム——つまり「複数のクラウドをひとつの画面から管理できるツール」——を使うことが多いよ。有名なものに「HashiCorpのTerraform」や「Kubernetes」があって、これらを使うと複数のクラウドをコードで一元管理できるんだ。
ステップ④ セキュリティポリシーを統一する
複数のクラウドを使うとセキュリティの設定が分散しやすくなるから、全体で統一したセキュリティのルールを作ることが大切だよ。「どのクラウドでも同じ基準でアクセス管理をする」「定期的に全クラウドのセキュリティをチェックする」という仕組みを最初から作っておくことで、セキュリティリスクをぐっと下げられるんだよね。
