特別児童扶養手当って何?わかりやすく解説

障害や難病のある子どもを育てているご家庭って、医療費や生活費がとにかく大変ですよね。親の仕事の時間も制限されるし、精神的な負担も大きい。そんなときに、国から「あなたたちの大変さを応援しますよ」という気持ちで支給されるお金があるんです。それが特別児童扶養手当。この記事を読めば、子どもの障害で大変な思いをしている家庭が、どんな支援を受けられるのか、その全体像がわかりますよ。

先生、「特別児童扶養手当」ってどんな制度なんですか?

いい質問だね。簡単に言うと、障害や疾病がある子どもを育てている親や保護者に、国が毎月お金を支給する制度なんだ。つまり、子どもの治療費や生活費を手助けするための福祉制度だよ。
どんな障害や病気の子どもが対象になるんですか?

いろいろあるんだけど、例えば身体障害(つまり体の動きや機能に問題がある状態)、知的障害(知的な発達に遅れや困難がある状態)、精神障害や難病など、一定の障害や疾病があって、生活に支援が必要な状態が目安だね。対象の子どもは、生まれたときから20歳になるまでだよ。
毎月いくらもらえるんですか?

子どもの障害の程度によって違うんだ。1級(より重い状態)だと約55,500円、2級(それより軽い状態)だと約37,000円が目安。ただし毎年金額は変わるから、市役所や児童相談所で確認してね。親の収入によって支給額が減ることもあるんだ。
親の収入によって減っちゃうんですか?

そうなんだ。この制度には所得制限(つまり、家族の年間の収入がある金額より多いと支給を受けられないルール)があるんだ。年収が決められた額を超えると、支給されないんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 障害や難病のある子どもを育てている家庭に、国が毎月お金を支給する制度で、経済的な負担を減らすのが目的
  2. 子どもが一定以上の障害や疾病があること、親の収入が一定以下であることなど、いくつかの条件をクリアする必要がある
  3. 毎月約37,000円〜55,500円が支給され、金額は障害の程度によって決まる
目次

もうちょっと詳しく

特別児童扶養手当は、子どもの障害や疾病による治療費、介護費、生活費などが通常の家庭より多くかかることを認識した制度です。親が子どもの介護や通院に時間を使うため、仕事の時間が減ることもあります。そうした家庭の経済的な大変さに対して、「社会全体で支えようよ」という国の姿勢が反映された仕組みなんです。支給額は「子どもの障害の程度」つまり「生活にどれくらい支援が必要か」に基づいて、1級と2級に分かれています。毎年4月に金額が見直されるので、正確な最新額は住んでいる市町村に確認するのが大切です。

💡 ポイント
親の所得が高いと支給されないので、家計が苦しい家庭向けの制度だと言えます。

⚠️ よくある勘違い

❌ 「障害手帳を持っていれば、だれでも支給されるんでしょ」
→ 障害手帳がなくても、医師の診断で「生活に支援が必要な状態」と認められれば申請できます。また、親の所得が高いと支給されません。
⭕ 「障害手帳の有無や医師の診断など、複数の条件をすべて満たして、初めて支給される」
→ 医師の診断、対象年齢(20歳未満)、所得制限など、すべての要件をチェックされます。
❌ 「児童手当と特別児童扶養手当は同じ制度」
→ 児童手当(つまり、全家庭の子どもに支給される手当)と異なり、特別児童扶養手当は障害や疾病がある子どもだけが対象です。
⭕ 「児童手当と特別児童扶養手当は別の制度で、対象が全く違う」
→ 特別児童扶養手当は障害・疾病がある子ども向け、児童手当は全家庭向けと目的が異なります。
なるほど〜、あーそういうことか!

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特別児童扶養手当って、どんな制度?

特別児童扶養手当は、障害や難病のある子どもを育てている親や保護者を応援するために、国から支給されるお金です。ちょっと難しく言うと「福祉手当制度」なんですけど、つまりは「大変な家庭を社会全体で支えようよ」という仕組みなんですよ。

健康な子どもを育てるのだって大変ですが、障害や難病がある子どもとなると、さらに大きな負担が親にのしかかります。医師の診察に何度も通ったり、特別な治療や介護が必要になったり、あるいは子どもが学校に行く時間が短くなったりして、親自身の仕事の時間が減ることもあります。こうした家庭では、月々の生活費が「普通の家庭より30万円多く必要」なんてこともあるんです。それはやっぱり不公平ですよね。

だからこの制度があるんです。親の経済的な負担を少しでも減らすために、毎月一定額のお金が支給されます。「子どもの治療費に使ってね」「介護に使ってね」「子どもの生活をより良くするために使ってね」という気持ちを込めて、国からのお支援があるわけです。

ここで覚えておいてほしいのは、この制度の目的です。「ただお金をあげる」のではなく「障害や疾病のある子どもが、できるだけ普通の子どもと同じような生活ができるように手助けする」ということなんです。医療、教育、生活のすべての面で、子どもが安定した生活を送れるようにサポートするのが狙いなんですよ。

実はこの手当は、かなり昔からある制度です。1960年代から始まっていて、ずっと多くの家庭に支えられてきました。今では、全国で約100万人以上の子どもたちが対象になっているんです。つまり、すごくたくさんの家庭がこの制度のお世話になっているってわけですね。

特別児童扶養手当の対象になる子どもって?

では、どんな子どもが対象になるのか。ここが重要なポイントですよ。すべての障害がある子どもが対象になるわけではなくて、「生活に支援が必要な程度の障害や疾病」が基準なんです。

一番わかりやすい例は、身体障害がある子どもです。例えば、足や手の動きが制限されていたり、視力や聴覚に大きな問題があったり、という子どもたちです。生活の中で「親の手助けが必要だ」という状態ですね。もう一つ大きなカテゴリーは知的障害です。つまり、知的な発達が遅れていたり、理解力や判断力に困難があったりする状態です。学校の勉強についていくのに支援が必要とか、日常生活の中で親がずっと見守る必要がある、そういう状況ですね。

ほかにも、精神障害、発達障害(自閉症スペクトラムや注意欠陥・多動性障害など、つまり脳の発達のユニークさによる障害)、難病(普通の医療では治しにくい珍しい病気)なども対象です。さらに病気の治療中の子どもも対象になることもあります。例えば、がんの治療を受けている子ども、心臓病で定期的に通院が必要な子ども、などですね。

大事なのは「診断」だということです。障害や疾病があることを、医師(つまりお医者さん)が確認していることが条件なんです。単に「うちの子はちょっと学校の勉強が苦手」というだけでは対象にならなくて、小児科医や専門医が「この子は支援が必要な状態です」と診断していることが必要なんですよ。

もう一つ重要なのは、対象の子どもは「20歳未満」ということです。誕生日から20歳になる月の終わりまでが対象期間です。20歳になったら、この手当はもらえなくなってしまいます。その代わり、大人向けの他の制度(障害基礎年金など)に乗り換えるという流れになるんです。

受給するための条件って?

特別児童扶養手当をもらうためには、いくつかの条件をクリアしないといけません。単に「障害がある」「難病がある」だけでは足りないんです。社会的な制度だから、それなりのルールがあるってわけですね。

まず一番大事な条件は「所得制限」です。つまり「親や保護者の年間収入がある金額以下であること」という条件ですね。これは「経済的に大変な家庭を支える制度」という目的をはっきりさせるためです。年収が高い家庭には、お金に余裕があるでしょうという考え方なんです。具体的には、両親がいる家庭で年収が「だいたい960万円程度」を超えると、支給されなくなります。両親のうち一人だけの場合は基準が低くなります。この数字は毎年変わるので、最新の情報は市役所に確認してくださいね。

次に「監護、養護している」という条件があります。つまり、親や保護者が、実際に子どもを育てて、面倒をみていることが必要です。離婚したとはいえ、子どもと一緒に暮らして育てている、という状況ですね。同じく子どもが「日本国内に住んでいる」ことも条件です。海外に子どもが住んでいると対象にならなくなります。

そして当たり前ですが「日本国籍を持つ子ども」であることが条件です。ただし、親の国籍は問いません。例えば、子どもが日本国籍で、片親が外国籍という場合でも大丈夫です。

もう一つ大事なのは「他の福祉手当との関係」です。例えば、生活保護をもらっている家庭では、特別児童扶養手当は支給されません。なぜなら、生活保護は「全体的な生活費をまるごと支援する制度」だからです。二重にもらったら不公平ですよね。あるいは、児童福祉施設(つまり、福祉施設で暮らしている子どもたち)に対しては、特別児童扶養手当は支給されません。

実際にいくらもらえて、どうやってもらうの?

それでは、実際のお金の話をしましょう。支給額は、子どもの障害の程度によって違います。「1級」と「2級」という2つのレベルがあるんです。

「1級」というのは、より重い障害や疾病がある状態です。日常生活のほぼすべてについて親の手助けが必要だったり、医療的ケア(つまり、医療の知識がないと対応できない介護)が必要だったり、という状態ですね。この場合の支給額は、月々約55,500円が目安です。

「2級」というのは、1級よりは軽い状態ですが、それでも親の支援が相当必要な状況です。例えば、学校に行くのに親の付き添いが必要だとか、学習面で常に支援が必要だとか、という感じですね。この場合の支給額は、月々約37,000円が目安です。

ただし、ここで注意してください。「約」という言葉を使ったのは、この金額は毎年4月に見直されるからです。社会情勢や物価の変動に合わせて、金額が上がったり(まれですが)することもあるんです。だから、最新の金額を確認するには、住んでいる市区町村の福祉窓口に聞くのが一番確実です。

支給は「年3回」に分けて振り込まれます。具体的には4月(2月分)、8月(5月分)、12月(8月分)に、それぞれ2ヶ月分ずつが親の指定した銀行口座に振り込まれるんです。毎月振り込まれるのではなくて、2ヶ月分をまとめて、という形ですね。これは行政の効率化の工夫でもあります。

申し込みの手続きは、お住まいの市区町村の児童福祉課や福祉事務所で行います。最初に必要な書類は「認定請求書せいきゅうしょ」という申請用紙、医師の診断書、戸籍謄本こせきとうほん住民票じゅうみんひょうなどです。市役所に「特別児童扶養手当を申請したいんですが」と言えば、職員さんが必要な書類を教えてくれますよ。

よくある質問と注意点

さて、ここまで説明してきましたが、実際に申請を考えている人が疑問に思うことを、いくつかお答えしておきましょう。

「障害手帳がなくても申請できるの?」という質問が多いです。答えは「はい、できます」。障害手帳は、身体障害や知的障害などを証明する手帳ですが、この手当の申請に必ず必要ではありません。医師が「生活に支援が必要な障害や疾病がある」と診断していれば大丈夫です。ただし、診断書は必ず必要です。

「親の再婚や離婚で状況が変わったら、どうするの?」という質問もあります。これは「変更の届け出」が必要なんです。親の所得が大きく変わったり、親が変わったりする場合は、市町村に報告する義務があります。支給が停止されることもありますし、金額が変わることもあります。

「定年で親が仕事を辞めたら、支給額が増えるの?」という質問も聞きます。答えは「前年の所得で判定される」ということです。だから、親が仕事を辞めた直後は、前年の高い所得で判定されてしまう、ということですね。翌年に所得が減ったとしても、反映されるまでに時間がかかります。

一番大切なのは、「何か変わったら必ず市町村に報告する」ということです。故意に報告しなかったり、うそを書いたりすると、支給を停止されたり、返金を求められたりすることもあります。福祉制度は、みんなの税金で成り立っているから、正直さが本当に大事なんですよ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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