もしお祖父ちゃんやお祖母ちゃんが亡くなったとき、遺言が残されていたら、その遺言が本当に有効なのか確認しなくちゃいけないことがあります。このときに行う手続きが「検認手続き」なんです。「遺言ってちゃんと効力があるのか、誰が判断するの?」「どうやって進めるの?」という疑問を持ったあなたのために、この記事で検認手続きのすべてを説明します。
- 遺言が本当に有効なのか確認する手続きを 検認手続き と呼び、家庭裁判所で行われるんだ。
- 検認は遺言の 形式が正しいか と 偽造がないか を確認するための手続きで、遺言の内容が有効かどうかまでは判断しない。
- 被相続人(亡くなった人)が残した自筆証書遺言を使う場合、特に 検認が必須 になることがほとんどだよ。
もうちょっと詳しく
検認手続きの一番大切なポイントは「これは確認の手続きであって、判決を出す手続きではない」ということです。つまり検認が完了したからといって「この遺言は完璧に有効だ」と法律が認めたわけじゃなくて、単に「この書類は本物で、ちゃんとした形式で書かれていますね」と確認されたということなんです。形式が正しいなら、その後はその遺言を使って相続手続きを進めていくことができます。だから検認は「次のステップに進むための必要な確認」みたいなものなんですよ。
検認は「遺言の形式をチェック」する手続きで、内容の有効性まで判断しない
⚠️ よくある勘違い
→ 検認は形式のチェックに過ぎません。内容に問題がある場合や、遺言の有効性に異議があれば、後から争うことができます。
→ その後の相続手続きを進めるために、最初に「形式が大丈夫か」を公的に確認しておく段階だと考えておきましょう。
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検認手続きってなに?基本を知ろう
遺言の形式チェックって何?
検認手続きの第一歩は「遺言がちゃんとした形式で書かれているのか」をチェックすることです。実は遺言って、どうやって書いてもいいわけじゃなくて、法律で細かいルールが決まってるんですよ。例えば、自分で書く遺言(自筆証書遺言って言います。つまり、自分の手で全部書く遺言のこと)だったら、次のようなルールがあります。①遺言の内容を全部自分の手で書くこと、②日付を書くこと、③自分の署名を書くこと、④印鑑を押すこと。これら全部が揃ってなかったら、法律的には遺言としての効力を持たなくなっちゃうんです。
だから、もし遺言が見つかったとき「あ、これには日付が書いてないな」とか「署名が全部自分の字じゃないな」みたいな疑問が出てくることがあります。こういうときに「本当にルール通りに書かれてるのか」を確認してもらうのが検認手続きなんですよ。学校のレポートで「400字以上」って指定されてるのに、提出したら398字だった。そしたら「ルール守ってません」って指摘されるみたいな感じですね。
なぜ家庭裁判所でやるの?
検認手続きは家庭裁判所で行われます。ここで大事なのは「家庭裁判所」という名前ですね。普通の裁判所と違って、この裁判所は「家族に関する問題」を扱う特別な裁判所なんです。つまり、相続とか遺言とか、親子関係とか、家族が関わる法律問題を専門に処理する機関だということ。だから遺言についての手続きは、この家庭裁判所に申し立てることになってるんですよ。
それにね、遺言の検認っていうのは「重要な書類が本物なのか、ちゃんと書かれてるのか」を公式に確認する必要があるから、個人だけで判断させるんじゃなくて「裁判所が公式に確認しました」っていう証明をもらう必要があるんです。そこで家庭裁判所の出番になるってわけです。
誰が申し立てするの?
検認手続きを申し立てるのは、遺言を発見した人か、遺言の内容に関係のある人(相続人など)が申し立てることができます。例えば、お父さんが亡くなって遺言が見つかった場合、お母さんが申し立てることもできるし、子どもが申し立てることもできます。ただし、決められた期間内(お父さんが亡くなったことを知った日から5年以内)に申し立てないと、検認を受けられなくなっちゃいます。だから「遺言が見つかったら、できるだけ早く家庭裁判所に申し立てる」ってことが大切なんですよ。
どんなときに必要なの?
自筆証書遺言なら必須
検認手続きが必須になる一番大事なケースが「自筆証書遺言」が見つかったときです。自筆証書遺言っていうのは、つまり「故人が自分で手書きした遺言」のことなんです。形式がいろいろ決まってるので、それが正しく守られてるかを確認する必要があるんですよ。
逆に「公正証書遺言」っていうのがあります。これは、つまり「公証人っていう法律の専門家の前で、故人が内容を話して、公証人が作成する遺言」のことなんです。この場合は、そもそも公証人という法律家がチェックして作成してるから、検認手続きが不要なんですよ。なぜなら「既に法律家がチェックして、公式な書類として作成された遺言」だからです。だからこのパターンでは検認手続きをする必要がないわけです。
見つかった遺言が古い場合
もし、15年前に書かれた遺言が見つかったとしたら、どうなるでしょう?その遺言を使うにはやっぱり検認手続きを通す必要があります。なぜなら「この15年の間に、その遺言が改ざんされてないか」「本物なのか」を確認しておく必要があるからなんです。長く保管されてた書類だからこそ、「本当に故人の意思で書かれた遺言なのか」を公式に確認しておく方が、後々トラブルが少なくなるんですよ。
相続人みんなが同意してない場合
時々こんなことがあります。お父さんが亡くなって遺言が見つかったんだけど、兄弟の中で「この遺言、本当に本物なの?」「何か変じゃない?」って疑う人がいるパターンです。こういうときこそ検認手続きが活躍するんですよ。相続人が皆で「この遺言は大丈夫ですね」って同意してる場合でも、後々「あ、実はこの遺言って偽造じゃないか」って問題になるのを防ぐために、検認手続きを通すんです。つまり「裁判所が公式に『本物で、ちゃんと書かれてますね』と確認した」という証拠を残しておくわけなんですよ。
どうやって手続きを進めるの?
申し立ての準備をしよう
検認手続きを始めるには、まず家庭裁判所に「検認を申し立てます」という申立書を提出します。この申立書には、故人の名前とか、見つかった遺言の内容とか、相続人が誰かとか、そういった情報を書きます。申立書以外にも、故人の戸籍謄本(つまり、生まれてから死ぬまでの戸籍が全部書かれた公式な書類)とか、相続人の戸籍謄本とかが必要になります。また、見つかった遺言本体も提出しなくちゃいけません。
手続きの場所は、故人の住んでいた地域の家庭裁判所です。例えば、お父さんが東京都渋谷区に住んでたなら、東京家庭裁判所に申し立てることになります。ただし、複数の家庭裁判所で対応できることもあるので、事前に確認しておくといいですよ。
家庭裁判所での審問ってどんなことをするの?
申し立てが受け付けられたら、家庭裁判所から「審問の日を決めました」っていう連絡が来ます。審問っていうのは、つまり「裁判官が関係者の話を聞く手続き」のことなんです。通常は、遺言を発見した人とか、相続人代表とか、そういった人が裁判所に行って「この遺言の状況について、説明してください」って質問されます。
例えば「この遺言をどこで見つけたんですか?」「その後、誰かが遺言に手を加えたことはないですか?」「故人は、この日付のころ、本当に遺言を書く状況だったのかな?」みたいなことを聞かれるわけですね。これは「本当に本物の遺言なのか」「故人が自分で書いたのか」を確認するためなんです。
検認調書が発行されて終了
審問が終わって、裁判官が「これは遺言として認められます」って判断したら「検認調書」って書類が発行されます。検認調書っていうのは、つまり「家庭裁判所が『この遺言は本物で、ちゃんと書かれてますね』と公式に確認しました」という証明書のようなものなんです。この書類があれば、その後、銀行に行ってお金を下ろすとか、不動産を相続するとか、そういった相続手続きをスムーズに進められるようになるんですよ。
ただ大事なのは「検認調書があれば、その遺言が絶対に有効だ」ってわけではないっていうこと。もし相続人の誰かが「あ、でも遺言の内容に問題があるんじゃないか」とか「遺言を書いた時点で故人は判断力がなかったんじゃないか」とか文句を言ったら、その後「遺言無効確認の裁判」っていう別の裁判になっちゃうこともあるんです。でも、そういう争いが起きる前に、まずは「形式は大丈夫」ってことを確認しておくのが検認手続きなんですよ。
よくある質問にこたえます
検認手続きに費用がかかるの?
検認手続きには、確かに費用がかかります。具体的には「家庭裁判所に支払う手数料」が必要です。金額は遺言の数によって変わりますが、だいたい数千円程度です。そのほかに「戸籍謄本をもらうのに費用」がかかったり「弁護士さんに相談したら報酬」が必要になったりすることもあります。ただ、相続でもらうお金に比べたら、この費用はそこまで大きくないですよ。それに「後々トラブルが起きるのを防ぐ」ための費用だと考えれば、むしろ安いくらいです。
期間はどのくらいかかるの?
検認手続きの期間は、だいたい1ヶ月から3ヶ月くらいかかることが多いですね。まず申し立てをして、その後、家庭裁判所が相続人に連絡をして「いつ審問をしましょうか」って予定を決めます。それから実際に審問が行われて、最後に検認調書が発行されるまでのプロセスが、だいたいこのくらいの期間になるんです。ただし、相続人がいっぱいいたり、遠くに住んでたりすると、もう少し時間がかかることもあります。
検認を受けなかったらどうなるの?
もし検認を受けずに遺言を使おうとしたらどうなるでしょう?実は、相続手続きをするときに銀行とか役所とかが「あ、この遺言、検認調書がないんですね」ってなって「検認を受けてから来てください」って言われちゃうんです。だから最終的には検認を受けることになるんですね。ただし、その間に時間がかかって、相続手続きが遅れてしまいます。だから「遺言が見つかったら、まずは検認手続きをする」ってのが、スムーズに進める秘訣なんですよ。
検認後に遺言の内容で争うことはできるの?
はい、できます。検認は「形式が正しいか」「本物か」を確認する手続きに過ぎないので、検認が終わった後でも「この遺言の内容に納得できない」って言うことはできるんです。例えば「故人は認知症だったから、この遺言を書く判断力がなかったんじゃないか」とか「遺言の内容が故人の気持ちじゃなくて、誰かに無理やり書かされたんじゃないか」とか、そういう異議を唱えることができます。その場合は「遺言無効確認訴訟」という裁判になるんですね。つまり「この遺言、本当に有効ですか?」ってことを争う裁判になるわけです。だから検認は「確認」に過ぎなくて、遺言の有効性の最終決定ではないってわけなんですよ。
