普通解雇って何?わかりやすく解説

働く人が突然に仕事をやめさせられる——親や家族がそんなニュースを見ていたり、友だちの親が「解雇」という言葉を口にしていたりしませんか?「解雇」って言葉は聞いたことあるけど、実はよく意味がわかってないんだよね。会社は本当に自由に人をやめさせられるの?それとも何かルールがあるの?そういうモヤモヤを、この記事で一気に解消しちゃいます。

先生、「解雇」って何ですか?会社は社員をいつでもやめさせられるんですか?

いい質問だね。解雇っていうのは、会社が従業員(つまり、働いている人)に対して「もう仕事をしてもらう必要がなくなったから、辞めてください」と一方的に言い渡すことなんだよ。ただし、日本では「いつでも自由に」やめさせられるわけではなくて、ちゃんとルールがあるんだ。
へえ、ルール?どんなルールがあるんですか?

解雇には大きく分けて3つの種類があるんだけど、その中でも最も基本的で、会社が最も多く使うのが普通解雇っていうやつなんだ。これは、従業員が仕事をちゃんとできなかったり、会社のルールを守らなかったりした場合に、会社が「もう働いてもらえない」と判断して辞めさせることだよ。
あ、そうか。でもやっぱり理由があれば何でも解雇できるってことですか?

そこが大事なポイント。実は、理由があるだけじゃダメなんだよ。その理由が「合理的」でないといけない。つまり、第三者が「その理由なら仕方ないね」と納得できるくらいちゃんとした理由じゃないと、違法な解雇として問題になっちゃうんだ。
📝 3行でまとめると
  1. 普通解雇は、従業員が仕事を上手くできなかったり、会社のルールを守らなかったりした時に会社がする辞めさせること
  2. ただし理由なら何でもいいわけじゃなくて、「合理的な理由」が絶対に必要
  3. もしその理由が正当でなければ、不当解雇として会社に対して訴える権利がある
目次

もうちょっと詳しく

普通解雇は、整理解雇(会社の経営難で従業員を減らす場合)や懲戒解雇(規則を大きく破った人を辞めさせる場合)とは違う、一番基本的な解雇の形です。例えば、何度指導しても仕事のミスが改善されなかったり、無断欠勤が続いたり、能力が仕事に追いつかなかったりという場合に使われます。大事なのは、会社が「この人はもう一緒に働いてもらう必要がない」と判断できるくらい、ちゃんとした事由があるかどうか。それがあれば初めて解雇が認められるんです。

💡 ポイント
「合理性がある」=第三者が見ても「そりゃ仕方ないね」と思えるレベルの理由があること

⚠️ よくある勘違い

❌ 「会社の判断なら、何でも解雇できる」
→ ミスです。会社が理由を持っていても、その理由が「合理的」でなければ、裁判で負ける可能性があります。
⭕ 「会社には解雇する権利がありますが、ちゃんとした合理的な理由がないと無効になる」
→ これが正解。つまり、会社の権利と従業員の権利はバランスしているということです。
なるほど〜、あーそういうことか!

[toc]

普通解雇とはどういう意味?

解雇の基本を理解する

働く人が感じる最大の不安の一つが「いきなり会社をやめさせられたらどうしよう」というものです。親が会社をやめるとなれば、家族の生活に大きな影響が出ますから、子どもにとっても人ごとではありませんよね。そこで出てくるのが「解雇」という言葉です。では、「普通解雇」とは何かというと、会社が従業員に対して「もう仕事をしてもらえません。退職してください」と一方的に言い渡すことを言うんです。

ただ、よく勘違いされるのが「会社が『辞めて』と言ったら、すぐに辞めなきゃいけない」というもの。実は、そうではありません。日本の法律では、従業員を守るための厳しいルールが決められています。会社は「理由がありゃ誰でも解雇できる」わけではなく、「ちゃんとした、正当な理由がなくてはならない」というのが大原則なんです。

イメージでいうと、学校で先生が「きみ、もう学校に来なくていい」って言ったら、普通はビックリしますよね。「何で?」って聞きたくなるでしょ。それと同じで、会社が解雇する時も「なぜ解雇するのか」という理由を、従業員に説明する義務があるんです。そして、その理由が「本当に正当か」というのは、問題になったら第三者(例えば裁判所)が判断することになるんですよ。

なぜ「普通」って言うのか

「普通解雇」という名前が付いている理由も、実は簡単です。解雇には、実は何種類かあるからなんです。例えば「整理解雇」という言葉を聞いたことありませんか?これは、会社の経営が大変になった場合に、従業員の数を減らすために行う解雇のことです。あるいは「懲戒解雇」という言葉も聞きます。これは、従業員が大きなルール違反を犯した場合に行う、一番厳しい解雇です。横領したり、暴力を振るったり、そういった「絶対にやっちゃダメ」という行為をした時に行われます。

では、普通解雇は何かというと、その中間的な存在です。つまり、従業員が「仕事を上手くできない」「ルールを守らない」「会社に必要な能力を持っていない」という理由で、会社が「もう一緒に働いてもらう必要がない」と判断して行う解雇です。懲戒解雇ほど重大な違反ではないし、整理解雇みたいに「会社全体が大変だから」という経営理由でもない。その中間的な理由で行われることから、「普通」と呼ばれているわけなんですよ。

普通解雇が認められるための条件

「合理的な理由」が最重要

では、どんな時に普通解雇が認められるのか。それは、会社が「合理的な理由」を持っているかどうかで決まるんです。「合理的」とは、つまり「第三者が見ても『その理由なら仕方ないね』と納得できるくらい、正当な理由」という意味です。例えば、あなたが友だち 100人に「この人が会社をやめさせられるのって、納得できる?」と聞いて、80人以上が「そりゃ仕方ないね」と答えるようなレベルの理由があれば、その解雇は「合理的」だと言えるんです。

具体的には、どんな理由が「合理的」なのでしょう?まずは「仕事をちゃんとできていない」という理由があります。例えば、営業の人なのに一年以上営業成績がゼロのままだとか、医者なのに医学知識がぜんぜんないとか、そういった「その職種として、最低限必要な能力がない」という場合です。ただし、ここで大事なポイントがあります。会社は、解雇する前に「がんばりなさい」とか「この研修を受けなさい」とか「今のままじゃダメですよ」という指導・教育をする義務があるんです。いきなり「クビ」はダメなんですね。

次に「ルールを守らない」という理由があります。これは、例えば何度注意しても無断欠勤が続く、とか、何度言ってもスマートフォンをいじり続ける、とか、そういった「会社の指示に従わない」という場合です。ただ、これも同じで「指導してもダメだったから」という経過が必要なんです。一回の指導で「クビ」とは、普通はならないんですよ。

「経過」が大事

ここが、とても大事なポイントです。普通解雇を認めてもらうためには、単に「理由がある」というだけじゃ足りません。「会社がちゃんと指導したのに、改善されなかった」という経過が大事なんです。例えば、学校で考えてみてください。先生が「こういう宿題を出しなさい」と言ったのに、その生徒がずっと出さないとしましょう。先生は「出さないと成績に影響しますよ」と注意します。その上で、さらに「出さないなら補習をします」と指導します。そういった段階を踏んだ後に、初めて「この生徒は進級できません」という判断をするでしょ。会社の解雇も、それと一緒なんです。

つまり、会社がいきなり「明日から来るな」って言ったとしても、その前に指導や改善の機会がなかったとしたら、それは「不当解雇」(つまり、違法な解雇)だと判断される可能性が高いんです。なぜなら、従業員にも「改善される可能性」があるかもしれないのに、会社がそれを奪ってしまっているからです。

普通解雇と他の解雇の違い

整理解雇との違い

普通解雇と似ているけど、違う概念として「整理解雇」があります。整理解雇は、会社の経営が苦しくなった場合に、従業員の数を減らすために行う解雇です。例えば、大きなショッピングモールのテナントが「来客数が減ったから、スタッフを半分に減らそう」という場合ですね。あるいは、工場が「景気が悪くなったから、従業員100人のうち30人を辞めさせよう」という場合です。

普通解雇と整理解雇の最大の違いは「理由の種類」です。普通解雇は「その人個人が仕事を上手くできていない」という理由です。一方、整理解雇は「会社の経営が大変だから」という理由で、その人の能力とは関係なく行われます。つまり、その人がどれだけ優秀で一生懸命働いても、会社が「人を減らす必要がある」と判断したら、対象になってしまう可能性があるんです。これが結構残酷なところですね。

ただ、整理解雇も「いくらでも自由にできる」わけではなく、会社には「整理解雇の四要件」という4つの条件をクリアする義務があるんです。その条件は「経営状況が本当に悪いのか」「人員削減が避けられないのか」「適切な選び方をしたのか」「労働者と十分に協議したのか」という4つです。つまり、どんなに会社の経営が悪い場合でも、無理無理従業員をやめさせることは許されていないんです。

懲戒解雇との違い

もう一つ知っておきたいのが「懲戒解雇」という概念です。これは、解雇の中で最も厳しい処分で、従業員が「本当に重大な違反」を犯した場合に行われます。例えば、従業員が会社のお金を盗んだ(横領)とか、会社の機密情報を外に漏らした(漏洩)とか、または社長に暴力を振るったとか、そういった「絶対にやっちゃダメ」という行為をした場合ですね。

普通解雇との違いは「違反の重大さ」です。普通解雇は「仕事がちゃんとできていない」とか「ルールを繰り返し守らない」という、比較的軽い(ただし継続的な)違反に対するものです。一方、懲戒解雇は「一度でも許されない」くらいの重大な違反に対するものなんです。だから、懲戒解雇の場合は、普通解雇みたいに「何度も指導した」という経過が必ずしも必要じゃないんです。むしろ「一度のこの行為で、その人はこの会社にはいられない」と判断されることもあります。

不当解雇からの身の守り方

「合理的理由がない」と判断されたら

では、もしあなたの親が「理由なく解雇されちゃった」とか「指導も何もなく、いきなり『明日から来るな』って言われた」という場合は、どうしたらいいのでしょう?その場合は、その解雇が「不当解雇」(つまり、違法な解雇)である可能性があります。

不当解雇だと判断されるケースは、いくつかあります。一つは「会社が理由を説明しなかった場合」です。解雇される人は「なぜ辞めさせられるのか」という理由を聞く権利があります。それなのに会社が「理由なんか聞くな」と言った場合は、ほぼ確実に不当解雇です。もう一つは「指導がなかった場合」です。会社が改善の機会を与えないまま、いきなり解雇した場合も、通常は不当解雇と判断されます。

さらに「理由が事実と異なる場合」も注意が必要です。例えば、会社が「君はいつも遅刻する」と言って解雇したのに、実は被解雇者は一回も遅刻していなかったとしましょう。その場合は、会社の主張が「嘘」なので、当然「不当解雇」です。

やるべきこと

もし親が「変だ、この解雇は」と思ったら、どうしたらいいのか。一番大事なのは「証拠を残す」ことです。例えば、解雇の通知をもらったら、その書類は捨てずに大切に保管しておく必要があります。あるいは、会社が何か言ってきた時は、メールで「こういう話をされました」と記録しておくのも大事です。

次に「相談する」ことです。「労働基準監督署」という政府の機関があります。ここは、会社が労働法を守っているかをチェックする部門です。その他にも「労働局」とか「弁護士」に相談する方法もあります。あるいは、ネットで「労働相談窓口」と検索すれば、無料で相談できる機関がいっぱい出てきます。

最後に「訴える」という選択肢もあります。もし不当解雇だと確信できたら、会社を相手に「解雇を無効にしてほしい」とか「給料を払ってほしい」という裁判を起こすことができます。もちろん、この場合は弁護士に相談した方が安全です。日本の法律では、従業員を守るための仕組みがちゃんと用意されているんですよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

目次