働き方が変わって、会社から「自宅で待機してください」と言われたことはありませんか?それ自体は悪いことじゃないんだけど、待機中の給料が出ないとか、ずっと電話番をさせられるとか…そういった不公平な扱いを受けたときの話です。その問題を「ジタハラ」と呼ぶんだよ。この記事では、ジタハラが何なのか、どうしてそれが問題なのか、そしてもし自分や友だちが経験したときどうすればいいのかを、一緒に考えていきます。
- ジタハラは「自宅待機ハラスメント」のこと。会社の都合で自宅待機させられるけど、その扱いが不公平になる問題です
- 給料が出ない、給料が減らされる、対応が不透明など、労働者が損をするパターンが多いです
- こんなときは、会社に相談したり、労働局や労働組合に相談できるので、一人で悩まなくていいんです
もうちょっと詳しく
ジタハラが起きやすいのは、「自宅待機」という状態がはっきり定義されていないからです。会社は「仕事がないから来るな」と言い、労働者は「いつ呼ばれるか分からないから準備しておかなきゃ」と思う。このズレが問題を生むんですね。また、パートやアルバイトなど立場が弱い労働者ほど、給料が減らされても文句が言えない状況に陥りやすいです。だからこそ、「これってジタハラじゃ?」と気づくことが大事なんです。
会社の都合による待機は、基本的に「待機手当」が出るべき状態です
⚠️ よくある勘違い
→ いいえ。会社の都合で待機させられている場合、給料は出ないといけません。労働基準法で決まっています。
→ その通り。会社が社員を待機させた理由が「会社の事情」なら、その期間も完全な給料か、少なくとも基本給の60%以上が出るのが正しいです。
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ジタハラってそもそも何?もう一度確認しよう
ジタハラは「自宅待機ハラスメント」の略で、つまり「会社が社員に自宅での待機を命じて、その際に労働者に不利益が生じる行為」のことです。ハラスメント、つまり嫌がらせですね。
大事なポイントは「会社の都合」という部分です。例えば、建物が火事になってしまったから出勤できない、感染症がはやっているから一時的に自宅勤務に切り替える、システムトラブルで仕事が進められない…こういう「会社側の理由」で、社員が自宅で待機することになる状況のことを言います。
単に「今日は仕事がないから来なくていいよ」というのとは違うんです。待機させられた側は、いつ呼ばれるか分からないから、常に準備していなきゃいけない。電話やメッセージをチェックし続けないといけないし、外出もしづらいし、気が休まりません。それなのに給料が出ないとか、給料が極端に減らされたら…これはハラスメントになってしまうんですね。
特に問題になるのは、小さな会社やパート・アルバイトの人たちです。「そういうルールだから」と言われて、給料が出ないことを受け入れてしまう人が多いから。でも実は、これは法律違反の可能性が高いんです。そこが大事なポイント。
いつ発生しやすい?
ジタハラが起きやすい場面は、突然の状況変化のときです。コロナ禍でそれが顕著になりました。政府が「外出を控えてください」と言い出したとき、企業はどう対応するのか、まだ決めてなかったところが多かったんです。だから、いきなり「明日から全員テレワーク」と言われたけど、準備ができてない。その間「自宅で待機してください」という指示が出されました。
また、社内システムのトラブル、オフィスの改修工事、感染症感染者が出たことによる臨時休業など、予測不能な状況で起きやすいです。こういった場合、会社は対応に追われて、給与体系をちゃんと整理しないまま「待機」を指示してしまうことがあります。その結果、「給料どうするの?」という話になったときに、曖昧な答えしか返ってこない。これがジタハラになるんです。
どうしてジタハラが起こるの?会社と労働者の視点から考える
ジタハラが起きるのは、簡単に言うと「会社と労働者の立場の違い」が原因です。
会社側から見ると、「緊急事態だから、とにかく待機させておこう」という判断になります。給料のことまで考える余裕がない、あるいは「すぐに仕事が再開できるから、一時的なものだ」と思い込んでいるんです。特に大きな企業ほど、こういった緊急時の対応マニュアルが不完全だったりします。つまり「こういう状況になったら、給料はどうするのか」という取り決めがちゃんとしていないんですね。
一方、労働者側から見ると、「会社から待機しろと言われたんだから、自分はどうすればいいの?いつ戻るの?給料は?」という不安が大きいです。特に立場が弱い、例えばアルバイトや派遣社員の人は「文句を言ったら、契約を更新してもらえないんじゃ…」という心配も出てきます。だから、不公平な条件でも受け入れてしまう。
この「立場の違い」が、ハラスメントを生むんです。
法律の視点から
実は、労働基準法という法律では、こういった状況についてちゃんと決めているんです。会社の都合によって労働者が働けない状態になった場合、会社は「平均賃金の60%以上」を支払わなければならない、という規則があります。つまり、給料をゼロにはできないんですね。
でも、この法律を知らない人が多いし、知っていても「言い出しづらい」という雰囲気があります。だから、給料が出ないまま待機させられることが起きてしまうんです。これは違法状態なんですが、本人が気づかなかったり、気づいていても相談できる場所を知らなかったりするから、問題が表面化しないんです。
ジタハラにはどんなパターンがあるの?具体例を見てみよう
ジタハラといっても、いろいろなパターンがあります。自分たちの身の回りで起きそうな例を見てみましょう。
パターン1:給料が全く出ないケース
これが最も分かりやすいジタハラです。会社から「緊急メンテナンスのため、今週は自宅待機してください。給料は出ません」と言われるパターンですね。
具体的には、こんな感じです。あるコンビニエンスストアの事例では、感染症対策で突然営業を中止することになったとき、店長は「スタッフを待機させたけど、給料をどうするか決まってない」という状況になってしまいました。本来なら会社が給料の支払い方針を決めるべきなのに、曖昧なまま。その結果、「給料なしで待機」という不当な状態になってしまったんです。
待機していた期間、労働者は家にいるはずですが、実際には「会社からの連絡がいつ来るか分からない」という緊張状態が続きます。仕事の時間帯に外出できないし、心も休まりません。でも給料がない。これは明らかに不公平ですよね。
パターン2:給料が極端に減らされるケース
完全に給料が出ないわけじゃないけど、大幅に減らされるパターンもあります。例えば「待機中は給料の30%だけ」とか「日給制だから、仕事がない日は給料ゼロ」という扱いですね。
時給制やアルバイトの人は特に被害を受けやすいです。「その日働かなかったら給料が出ない」というのが当たり前だと思われているから。でも、待機を命じられた場合は、それは労働者の都合じゃなくて会社の都合です。だから、給料が出るべきなんです。
また、給料は出るけど、その額が「過去3ヶ月間の給料の平均の60%」という法的最低ラインぴったり、という場合もあります。これ自体は違法ではありませんが、もしかして会社が「最低限だけ出せばいい」という姿勢で対応しているなら、それはちょっと問題です。
パターン3:待機期間が不透明なケース
「いつまで待機するのか分からない」というパターンもジタハラの一種です。これは給料の話だけじゃなくて、精神的なダメージが大きいんです。
例えば、「システムの問題が解決するまで待機してください」と言われたけど、いつ解決するのか分からない。1日なのか、1週間なのか、1ヶ月なのか。その間、給料も不透明。こういった状況では、労働者は非常に不安になります。
実際、長期の待機を命じられた人の中には、精神的に疲れて、医者に掛かる人もいます。会社の都合で待機させられているのに、その分の責任を労働者が負わされるのは、明らかに不公平ですよね。
パターン4:待機中に新しい仕事を強要されるケース
これも意外と起きています。「自宅で待機してください」と言われたのに、その間に「このレポートを作成して」とか「メールを処理して」といった仕事が次々降ってくるパターンです。
これは特に狡い形のジタハラです。給料的には「待機中だから給料減」という扱いなのに、実は仕事をさせられているんです。つまり、給料が少ないのに労働時間は通常通り(あるいはそれ以上)という状態になってしまう。これは完全に労働基準法違反です。
ジタハラから身を守るには?自分たちにできることを考えよう
では、もし自分や周りの人がジタハラを受けているなと思ったら、どうすればいいでしょうか。大事なのは「一人で悩まない」「知識を持つ」「相談する」の3つです。
まず知識を持とう
ジタハラから身を守るために、最初のステップは「労働法を知ること」です。難しく考える必要はありません。大事なポイントはこれだけです。
「会社の都合で働けない状態にされた場合、労働基準法では平均賃金の60%以上を支払う必要がある」。これを覚えておくだけで大違いです。もし給料が出ないと言われたら、「あ、これは違法かな」と気づけるんです。
また、「待機中でも、会社からの連絡に応じる責任がある」というのも重要です。つまり、待機というのは「自由な時間」ではなくて「拘束状態」なんです。だから給料が出るべきなんですね。
会社に相談する、あるいは文書で確認する
もし待機を命じられたら、その場ですぐに「給料はどうなりますか?」と確認しましょう。大事なのは「文書で確認する」ことです。メールやLINEで、できるだけ会社側の返答を記録に残すんです。
例えば「待機中の給料について、メールで確認したいのですが」と言って、「待機期間は給料がどうなるのか」「いつまで待機するのか」「待機中に仕事の指示は来るのか」などを書いたメールを送ります。会社から返答をもらえば、それは証拠になります。
もし会社が「給料は出ません」と言ってきたら、それは違法の可能性が高いです。その時点で「これはおかしい」と判断できます。
相談窓口を知ろう
もし会社との話し合いでうまくいかなかったら、専門家に相談できます。会社員なら労働組合がある場合、そこに相談できます。また、都道府県の「労働局」という公的な相談窓口があります。ここは無料で相談できるんです。
さらに、弁護士に相談することもできます。お金がかかる場合もありますが、中には無料相談会をやっている弁護士事務所もあります。また、「法テラス」という国の制度もあって、ここを通すと安く弁護士に相談できたりします。
相談できる場所、知ってますか?困ったときの頼り先
ジタハラを受けているかも…と思ったときに、相談できる場所を知っておくことは本当に大事です。一人で悩んでいては解決しませんから。
労働局に相談する
各都道府県にある「労働局」は、働く人の相談を受け付けています。「給料が出てない」「待機中の扱いがおかしい」こういった相談ができます。相談は無料で、匿名での相談も可能です。
労働局には「総合労働相談コーナー」という窓口があって、ここで相談するとアドバイスをもらえます。もし違法な扱いを受けている場合は、「こういう手順で対応するといいですよ」というアドバイスも得られます。
労働組合に相談する
会社に労働組合がある場合、そこに相談するのも良い方法です。労働組合は労働者の権利を守るために存在しているので、こういった問題について経験があります。組合員なら、相談は無料です。
組合がない場合は、各地にある「労働者支援事務所」とか「フリーター全般労組」など、個人で加入できる労働組合もあります。
弁護士に相談する
法的な問題をはっきりさせたい場合は、弁護士に相談するのも手です。給料が出ていない期間のお金を請求できるのか、慰謝料を請求できるのか、そういった具体的なアドバイスが得られます。
「弁護士は高い」と思う人もいるかもしれませんが、最初の相談は無料という事務所も多いです。また、法テラスという国の制度を使うと、審査にはなりますが、弁護士費用の補助が受けられます。
その他の相談窓口
厚生労働省の「労働条件相談ほっとライン」という電話相談もあります。これは夜間や休日もやっているので、平日に時間が取れない人には便利です。また、各市区町村の「福祉事務所」でも働き方に関する相談を受け付けている場合があります。
大事なのは「一人で抱え込まない」ということです。相談窓口はいっぱいあるんです。自分たちにはそれを使う権利があります。
パタハラって何?わかりやすく解説
