確定拠出って何?わかりやすく解説

将来のためのお金って、学生のうちから考えるのって難しいよね。でも親が働いている会社の制度の中には、将来のためのお金を自動的に準備してくれるものがあるんだ。その中でも「確定拠出」って仕組みを聞いたことがあるかな?実は、大人になって会社に入ったら自分たちの人生に関わってくる大事な制度なんだ。この記事を読めば、「あ、親が給料から天引きされてるあれか」「なるほど、こういう仕組みなんだ」ってわかるようになるよ。

先生、「確定拠出」ってなんですか?何か難しそう…

いい質問だね。簡単に言うと、会社が社員のために毎月決まったお金を年金用の口座に入れてくれる制度のことだよ。つまり、給料の一部が自動的に「将来のための貯金箱」に入るイメージだね。
あ、親が「給料から年金が天引きされた」って言ってるあれですか?

そう、その通り!ただし「確定拠出」が特別なのは、受け取れるお金の額が「後で貯まった額による」ってとこなんだ。普通の年金は会社が「毎月いくらあげます」って額を決めてるけど、確定拠出は本人の運用次第で増えたり減ったりするんだよ。
あ、だから「確定」という言葉なんですか?

そこだ。「確定拠出」の「確定」は「入れるお金の額が決まっている」って意味なんだ。対比として「確定給付」という制度もあって、それは「受け取る額が決まっている」という意味。言葉は難しいけど、要は「何を決めてるか」の違いなんだよ。
📝 3行でまとめると
  1. 確定拠出とは、企業が社員のために毎月 決まったお金 を年金口座に入れる制度です
  2. 受け取れる金額は その口座の運用成績 で変わるのが特徴
  3. 自分で投資先を選べるので、上手に運用できれば貯金が増える可能性がある
目次

もうちょっと詳しく

「確定拠出」を理解するには、「拠出」という言葉を押さえることが大事だよ。拠出というのは、つまり「お金を出す・提供する」ということ。会社が「毎年これだけのお金を出すよ」と決めておいて、それを社員の年金口座に継続的に入れていく。その額は「給料の3%」とか「月に3万円」みたいに、あらかじめ決まってるんだ。だから「確定拠出」=「出すお金が確定している」ということになる。これは定年を迎えたとき、いくらもらえるか不確定なのと対照的だよね。つまり、貯まるまでのプロセスは確定してるけど、最終的にいくらになるかは運用次第という制度なんだ。

💡 ポイント
「確定」は入れるお金の額が決まってることで、受け取る額ではない点がポイント

⚠️ よくある勘違い

❌ 「確定拠出は年金をもらう額が決まってる」
→ これは「確定給付年金」の説明です。確定拠出は受け取り額が決まっていません。入れるお金が決まってるだけです。
⭕ 「確定拠出は毎月入れるお金が決まってて、受け取る額は運用次第」
→ これが正解。だからこそ、自分で投資先を選んで、上手に運用することが大事になるんです。
なるほど〜、あーそういうことか!

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「確定拠出」ってそもそも何のための制度?

人間は誰でも年を取るよね。60歳、70歳になると、会社で働いて給料をもらうのが難しくなる。そういうときに「年金」というお金をもらって生活するんだ。日本の年金制度は大きく分けて2つの柱があるんだよ。1つは「国民年金こくみんねんきん」や「厚生年金こうせいねんきん」というように、すべての人が加入する基本的な年金。もう1つは、企業が追加で準備してくれる「企業年金」だ。

確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんというのは、この「企業年金」の一種なんだ。つまり、会社が「退職後のあなたの生活をサポートしたいから、毎月お金を積み立てておくよ」という制度だよ。給料をもらってから税金や社会保険料しゃかいほけんりょうが天引きされるのと同じように、給料から「年金用」のお金も天引きされる。ただし、それは「将来のためのお金」として、専用の口座に積み立てられていくんだ。

考えてみてほしいんだけど、学校の教科書を買うときに、親が「毎月500円貯金しておこうか」って言って、子どもの貯金箱にお金を入れてくれるってことあるよね。確定拠出はそれと似たようなもの。親(会社)が子ども(社員)のために決まった額を毎月貯めておいて、その子どもが大きくなって(定年になって)自分で使えるようにしておく。こういう目的の制度なんだ。

ただし、普通の貯金と大きく違う点がある。普通の貯金は銀行に預けておくだけだから、お金は増えも減りもしない。でも確定拠出は、貯めたお金を「投資信託」とか「株」みたいな金融商品で運用するんだ。つまり、そのお金を使って何かに投資して、利益を狙うということだね。だから、上手に運用できれば貯金が増えるし、うまくいかなければ減っちゃう可能性もあるんだ。

企業型と個人型の2種類がある

実は確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんには2つの種類がある。1つは「企業型確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん」で、もう1つは「個人型確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん(iDeCo)」だ。

企業型は、会社が制度を用意して、社員のためにお金を拠出する。つまり、会社が「毎月給料の3%を社員の年金口座に入れます」って決めて、それが自動的に天引きされるシステムだよ。これは働いている人が自分で申し込む手続きなし(会社が入れてくれる)で参加できるんだ。社員側も「この月は多めに入れたいな」って思ったら、自分で追加の拠出もできる会社が多いんだ。

個人型(iDeCo)というのは、自営業の人とか、企業型に入ってない会社員が、自分で申し込んで自分で拠出する制度なんだ。つまり、自分が「毎月いくら積み立てる」って決めて、自分で金融機関に申し込んで、自分で運用する。制度の仕組みは同じだけど、「誰が拠出を決めるか」が違うんだよ。企業型は会社が決めて、個人型は本人が決める、という感じだね。

お金はどうやって増える?─運用のしくみ

確定拠出に入っているお金がどうやって増えるのかを説明しよう。毎月会社から拠出されたお金は、銀行口座に貯まるんじゃなくて、「運用商品」に投資されるんだ。運用商品というのは、つまり「お金を使って利益を狙う金融商品」のこと。代表的なのは「投資信託」だ。

投資信託というのは、簡単に言うと「プロが大勢の人からお金を集めて、そのお金を株や債券に投資して、利益を分配する」という仕組みなんだ。例えば、子ども100人が1000円ずつお金を出して、先生(プロ)にそれを使って何か投資してもらう。うまくいったら利益が出て、100人で分け合う。失敗したら減ってしまう、という感じだね。

確定拠出では、この投資信託の種類を自分で選べるんだ。「これからは経済が成長しそうだから、株が多く含まれた投資信託にしよう」とか、「安定重視だから、債券が多いものにしよう」とか。運用の基本となる考え方として「リスクとリターン」というのがある。リスクというのは「変動のしやすさ」、つまり増える可能性も高いけど減る可能性も高い。リターンというのは「得られる利益」のこと。一般的に、リスクが大きいほど、リターンも大きい可能性がある。逆にリスクが小さいと、リターンも小さいことが多いんだ。

自分の人生設計に合わせて、「若いうちはリスク大きめで、将来に備えて大きく増やしたい」とか、「安定志向だから、確実に増やしたい」とか、そういう選択ができるということが、確定拠出の大きな特徴なんだよ。ただし注意が必要で、リスクを大きくすれば、失敗する可能性も高いということ。だから「攻めるのか守るのか」を自分で判断する責任が本人にあるということだね。

定年時点の貯まった額は?

では、定年を迎えたときにいくらもらえるのか。それは「積み立てた額+運用による増減」という計算になるんだ。例えば、30年間毎月10万円拠出したなら、積み立て額だけで3600万円になるよね。でも、その3600万円を投資信託で運用して、平均5%の利益が出たなら、もっと増えてる。逆に失敗して−3%になってたら、減ってるんだ。最終的にいくらになるかは、その30年間の運用がどうだったかで決まる。これが「確定拠出」の難しいけど面白いところなんだよ。

確定給付年金との大きな違い

確定拠出年金かくていきょしゅつねんきんをちゃんと理解するためには、「確定給付年金」との違いを知る必要があるんだ。名前が似てるから、「どう違うの?」って質問がよく出るんだよね。

確定給付年金というのは、「毎月受け取る年金の額が、あらかじめ決まっている」という制度なんだ。例えば「月に20万円の年金をもらえます」というように、受け取り額が確定してる。会社が「あなたの退職後、この額の年金をお約束します」という保証をしているわけだね。

対して確定拠出は「毎月入れるお金の額は決まってるけど、受け取る額は運用次第」という制度。会社が保証してるのは「毎月このお金は入れます」という、拠出額だけなんだ。受け取り額は、その人の運用の成果によって変わってくるんだよ。

例え話で説明しよう。確定給付は「親が『毎月5万円あげるって約束するから、老後も月5万円はもらえるよ』って言ってる」という感じ。対して確定拠出は「親が『毎月3万円は貯金に入れるから自分で増やしてみてよ』と言ってて、うまく増えたら5万円になるし、失敗したら2万円になるかもしれない」という感じだね。

どちらが良いか悪いかじゃなくて、リスクの担い方が違うんだ。確定給付は会社がリスクを背負って(運用がうまくいかなくても給付額は守る)、確定拠出は本人がリスクを背負う(運用次第で額が変わる)という仕組みなんだよ。

昭和から平成へ、制度が変わった背景

昔の日本では、ほとんどの大企業が「確定給付年金」を用意していたんだ。会社が「定年後はこれだけの年金をあげます」と約束して、安定した老後を保証していたんだね。ところが、1990年代から2000年代にかけて、日本の経済が停滞して、会社の経営が難しくなった。そうすると、「あなたに約束した年金額を払い続けるのが難しい」という問題が出てきたんだ。

そこで政府と企業が考えたのが「確定拠出年金かくていきょしゅつねんきん」という新しい仕組みだ。会社のリスク負担を減らして、代わりに本人が自分で運用してリスク管理をする。こうすることで、会社も「毎月この金額を入れる」という、限定的な責任で済むようになったんだよ。

2024年時点では、多くの企業が確定給付から確定拠出に切り替えているんだ。理由は会社の経営が安定しやすいから。つまり、将来の不確定な給付額に悩まなくて済むようになったというわけだね。

自分で選べる─運用商品の選び方

確定拠出の大きな特徴は「本人が運用商品を選べる」ということなんだ。でも、選べるって言われても、何をどう選べばいいのか、わからないよね。そこを説明しようと思うんだ。

確定拠出で選べる運用商品は、大きく分けて4種類あるんだ。1つ目は「定期預金」で、銀行にお金を預けておくようなもの。これは増えないけど、減りもしない一番安全な選択肢だ。2つ目は「債券」で、これは国や会社がお金を借りるときに発行する「約束手形」みたいなもの。金利が付くから少し増えるけど、リスクは小さい。3つ目は「株」で、会社の所有権の一部を買う。企業の利益が出たら株価が上がって利益が出るし、経営が悪くなったら株価が下がって損をする。最後が「投資信託」で、さっき説明したように、プロが複数の投資を組み合わせたものだね。

選び方の基本は「年齢と人生計画による」んだ。例えば、20代で確定拠出に加入したら、あなたは定年まで40年以上ある。40年あったら、多少リスクがあってもリターンが大きい「株」や「成長型の投資信託」を選んでもいいんだ。なぜなら、失敗しても時間をかけて回復する可能性が高いから。でも、55歳で加入したら、定年まで10年しかない。10年で大きく減ったら、回復する時間がないから、安全性重視で「債券」や「安定型の投資信託」を選ぶべきだよね。

ここで大事な考え方が「ポートフォリオ」だ。これは、つまり「複数の運用商品を組み合わせる」ということ。例えば「株60%、債券30%、定期預金10%」みたいに。こうすることで、株が下がったときも債券で支えられるし、リスクとリターンのバランスが取れるんだ。初心者向けには「バランス型の投資信託」という、すでにそのバランスが組み込まれた商品を選ぶのが簡単だよ。プロが「若い人向け」「中年向け」「定年前向け」みたいに用意してるから、自分の年齢に合わせて選ぶだけでいいんだ。

お金が必要になったときはどうする?

ここで大事な制限があるんだ。確定拠出に積み立てたお金は、原則「定年まで取り出せない」んだよ。つまり、大学の資金が必要だからとか、車が欲しいからとか、そういう理由で途中で引き出すことができないんだ。制度として、定年(60歳以上)に達するまで、そのお金は「将来用」として銀行に凍結されるようなものなんだね。

ただし、例外がある。本当に困った事情がある場合に「裁定請求」という手続きで、例外的に引き出せる場合があるんだ。例えば、本人が病気や障害で働けなくなったとか、本当に生活に困ってるという証明ができた場合だね。でも、これは簡単には認められないんだ。

だからこそ、確定拠出は「将来のため」「老後のため」というのが大原則なんだ。給料から天引きされるときに「あ、これは後で返ってくるお金なんだ」と考える必要があるんだよ。ちょっと不便に感じるかもしれないけど、これが「強制的に貯金させるシステム」の役割なんだ。つまり、「若いときは給料から天引きされるのは不満だけど、気がついたら老後資金ができてた」という状況を作るための制度なんだね。

定年時には、一括で受け取るか、分割で毎月受け取るか、選ぶことができるんだ。一括なら「定年一時金」として一度にもらえるし、分割なら「年金」として毎月もらえる。自分の人生計画に合わせて選べるんだよ。税制面でも有利な制度になってるから、上手に活用すると節税せつぜいにもなるんだ。

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この記事を書いた人

大人になってから「これ知らなかった…」と恥ずかしい思いをした経験から、このサイトを作りました。お金・仕事・社会のしくみって、学校で教えてくれないのに知らないと損することだらけ。むずかしい言葉を「あーそういうことか!」って思えるまでかみ砕いて説明するのが得意です。主に経済・法律・税金・ライフイベント周りの用語を毎日更新中。

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