パートやアルバイト、契約社員で働いている人の中には、突然「来月から来なくていいよ」と言われた経験がある人もいるかもしれません。その突然の雇用終了が「雇い止め」です。友だちが仕事をクビになったという話を聞いたことはありませんか?働く立場の人なら誰もが関係する可能性がある「雇い止め」について、この記事を読めばわかるよ。
- 雇い止めとは、有期契約の人が契約更新されないことで、正社員の解雇とは異なる
- 会社が自由に雇い止めできるわけではなく、法律で決まったルールがあり、正当な理由が必要
- 不当な雇い止めと感じたら、労働基準監督署や弁護士に相談できる権利がある
もうちょっと詳しく
雇い止めは、昔からある問題ですが、特にバブルが崩壊した1990年代以降、日本では増えてきました。その理由は、会社が人件費を削減したいときに、期間限定で雇った人を契約更新しないことが「簡単だ」と思うからです。正社員は法律で強く保護されているので簡単にはクビにできませんが、有期契約の人は「契約が切れたら終わり」と思われやすいんです。でも実は、有期契約の人にも大切な権利があるんですよ。法律は「不当な理由での雇い止めはダメ」と言っているんです。
雇い止めは「契約が切れた」だけじゃなくて、不当な理由でされることもある。そういうときは法律が守ってくれるんだよ。
⚠️ よくある勘違い
→ 間違い。会社は理由なく、または不当な理由で雇い止めはできないんです。有期契約でも法律で保護されているんですよ。
→ 正解。会社は正当な理由がなければ雇い止めできません。もし理由がおかしいなら、相談する権利がありますよ。
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雇い止めって何?基本をわかりやすく説明するね
雇い止めの意味
「雇い止め」というのは、会社で働いている人が、期間が決まった契約の終わりに「次の契約は更新しません」と言われることです。たとえば、あなたがスーパーで「3ヶ月間のアルバイト」という契約で働いていたとします。3ヶ月が終わる直前に、スーパーの店長に「今月まででいいです」と言われる。これが雇い止めです。正社員の「解雇」と似ているようで違うんです。正社員の解雇は途中でいきなりクビになることですが、雇い止めは「契約期間が来たから、契約を更新しない」という形なんですね。
正社員と有期契約の違い
働き方には大きく2種類あるんです。1つ目が「正社員」で、これは期間が決まっていない仕事です。つまり、辞めるまで働き続けられるということ。2つ目が「有期契約」で、これは「3ヶ月間」「1年間」というように期間が決まった仕事です。パート、アルバイト、契約社員などが有期契約にあたります。この有期契約の人が、契約の終わりに更新されないのが「雇い止め」です。だから、正社員には「雇い止め」はないんです。雇い止めになる可能性があるのは、有期契約で働いている人だけなんですよ。
雇い止めはいつ起こるのか
雇い止めが起こるのは、契約の期間が終わる直前です。たとえば、4月1日から契約が始まって、6月30日までという3ヶ月の契約なら、6月の中旬から下旬に会社から「契約を更新しません」という連絡がくることが多いんです。実は、会社には「契約期間が終わる少し前に、雇い止めを伝えなきゃいけない」という法律で決まったルールがあるんです。これを「予告」と言います。つまり、いきなり言われるんじゃなくて、ある程度は前もって言われることが多いということです。でも、中には十分に前もって言わない会社もあって、そういうのは問題になることもあるんですよ。
どうして雇い止めが起こるの?会社の事情と法律のルール
雇い止めが起こる理由
会社が雇い止めをする理由は、いろいろあります。まず、会社の経営が悪くなったときです。たとえば、スーパーの売上が減ったから、人件費を削るためにアルバイトを減らそうという判断ですね。次に、その仕事の需要がなくなったときです。たとえば、商品の販売が終わったから、その商品を扱う部署の契約社員も必要なくなった、というような感じです。3つ目は、働いている人の仕事ぶりに問題があるときです。たとえば、約束の時間に来ない、客に失礼な態度をしているなど、仕事をちゃんとしていない場合ですね。これらの理由であれば、会社が雇い止めをすることは認められています。
不当な雇い止めって何だろう
でも、すべての雇い止めが認められているわけではないんです。「不当な雇い止め」というのがあります。不当というのは、つまり、理由がおかしいということです。たとえば「その人の性別が気に入らないから」「その人の持っている病気が理由」「労働組合に参加しているから」という理由での雇い止めは、法律で禁止されているんです。これは「差別」に当たるんですね。また、理由なく、いきなり雇い止めを言い渡されるのも不当です。会社には「正当な理由」がなければならないんです。
「雇い止めは自由」という勘違い
昔は「有期契約だから、会社は自由に雇い止めできるんだ」と思われていました。でも今は違います。2012年と2013年に法律が変わって、雇い止めについてのルールが厳しくなったんです。今のルールでは、会社が雇い止めするには「正当な理由」が必要です。また、複数回、同じ人と契約を更新していたら「暗黙のうちに、ずっと働く予定だったんだ」と判断されることもあります。これを「雇用関係の継続性」と言います。つまり、3年間毎年更新し続けていた人を、突然「来年はいいです」と言うのは、法律で認められない可能性が高いんですよ。
法律で守られてるの?雇い止めから身を守るルール
法律が守ってくれること
日本の法律は「有期契約の人も大切な権利がある」と考えています。特に大事なのが、労働契約法という法律です。この法律の第19条では「有期労働契約の更新拒否(つまり、雇い止め)は、やむを得ない理由がある場合でなければならない」と書かれているんです。「やむを得ない理由」というのは、つまり「しょうがない事情」ということです。会社の都合で「人件費を減らしたいから」というだけの理由では、足りないんです。もっと具体的で、避けられない理由が必要なんですよ。
複数回更新されていたら?
大事なポイントがあります。同じ人と何回も契約を更新していたら、その契約は「暗黙のうちに続く予定だった」と判断されることがあるんです。たとえば、毎年4月から3月までという1年間の契約を、3年間、4回更新し続けていたとします。そしたら、会社が「来年はいいです」と言ったとき、裁判所は「これは不当な雇い止めじゃないか」と判断する可能性が高いんです。なぜなら、その人は実質的に「ずっと働く予定だったんだ」と考えるからです。これが「雇用の継続性」という考え方なんですね。
「突然」は違法の可能性
もう1つ大事なのは「予告」です。会社が雇い止めをするときは、契約期間が終わる少し前に、必ず伝えなきゃいけないんです。法律では「30日前までに予告しなさい」と決まっています。もし、1週間前にいきなり「来月からいいです」と言われたら、その雇い止めは違法の可能性が高いんです。このように、雇い止めにはいろいろなルールがあるんですよ。
雇い止めされたらどうする?相談できる場所と対策
相談できる場所
もし雇い止めされたとき、「これって違法じゃないか」と思ったら、相談できる場所があります。1つ目は「労働基準監督署」という公的機関です。これは、働く人の権利を守するための役所です。ここで「雇い止めされたんです」と相談すれば、その雇い止めが違法かどうかを判断するのを手伝ってくれるんですよ。2つ目は「弁護士」です。弁護士は法律の専門家で、あなたの権利を守るために法的なアドバイスをくれます。3つ目は「労働組合」です。もし働いている会社に労働組合があれば、相談できるんですよ。
雇い止めが違法だと判断されたら
もし、相談した結果「これは不当な雇い止めだ」と判断されたら、どうなるんでしょう。1つの選択肢は「職場に戻す」ことです。つまり、また働き続ける権利を取り戻すんですね。もう1つの選択肢は「お金をもらう」ことです。会社に「勝手に雇い止めしたから、お詫びとして賃金を払いなさい」と請求することができるんです。これを「損害賠償」と言います。
困ったときは一人で悩まない
大事なのは「困ったときに相談する」ということです。雇い止めは実は身近な問題で、毎年たくさんの人が経験しているんです。だから、相談する仕組みもちゃんと用意されているんですよ。もし雇い止めされたら、友だちや親に相談して、どこに相談すればいいか一緒に考えるのがいいと思います。一人で悩むのではなく、専門家に助けてもらうことが大切なんですね。
最後に:雇い止めから自分を守るために知っておくべきこと
自分の権利を知る大切さ
この記事を読んで、一番大事な気づきは何だと思いますか?それは「自分たちにも権利がある」ということです。有期契約で働いている人も、法律によって守られているんです。昔は「有期契約だから仕方ない」と思って、不当な雇い止めをされても黙っている人が多かったんです。でも今は違います。知識を持っていれば、自分の権利を守ることができるんですよ。
働く前に契約をしっかり確認しよう
実は、雇い止めトラブルを避ける最高の方法は「働く前に契約をしっかり読むこと」なんです。契約書に「契約期間はいつからいつまで」「更新の可能性はあるか」「どの理由で雇い止めすることがあるか」といったことが書いてあるはずです。働き始める前に、これらのことを確認して、わからなかったら会社に質問することが大事なんですよ。
困ったときのチェックリスト
もし雇い止めされたら、こんなことをチェックしてみてください。「雇い止めをする理由をちゃんと説明されたか」「その理由は正当か」「30日前に予告されたか」「何回も契約を更新していなかったか」「差別的な理由じゃないか」。このうち1つでも「それは違うんじゃないか」と思ったら、相談する価値があるんですよ。
世の中が変わってきてる
最後に知っておいてほしいのは、雇い止めについての世の中の考え方が、どんどん変わってきているということです。政府も「有期契約の人の権利を守らなきゃ」と考えるようになりました。だから新しい法律も作られています。つまり、これからは、不当な雇い止めはますます認められなくなっていくんですよ。だからこそ、自分の権利を知ることが大事なんです。学生のあなたが、今から「働く人の権利」について知っておくことは、すごく大事だと思いませんか。
