親が亡くなったとき、お金や家などの財産をだれに渡すのかで家族がもめてしまう話、聞いたことありませんか?実は、そういうトラブルを防ぐために「遺言書」という制度があるんです。遺言書は、自分の財産をどうしてほしいのかを書き残すもので、きちんと作っておくことで家族の間でのけんかを避けられます。この記事を読めば、遺言書がどういうものなのか、なぜ必要なのか、どうやって作るのかがちゃんとわかるようになりますよ。
- 遺言書は死後に財産をだれに渡すかを決める 本人の意思を書いた文書で、家族げんかを防ぐためにとても大事
- 自分で手書きする方法と、専門家に手伝ってもらう方法があり、どちらを選ぶかで作り方のルールが変わる
- 遺言書は法律で認められた形で正しく作らないと、効力がなくなってしまうこともあるから注意が必要
もうちょっと詳しく
遺言書が大事な理由をもっと詳しく説明すると、日本の法律では親が亡くなったときに財産をどう分けるかについて「法定相続」というルールが決められています。つまり、親がなにも言わないと、法律が「長男が半分、次男が4分の1…」みたいに勝手に決めてしまうんです。でも親自身が「長男にはお店をやってほしい、次男には貯金をあげたい」みたいな特別な希望があれば、遺言書を書くことでその気持ちを実現できるんですよ。だから遺言書は、親の最後の愛情を家族に届けるツールだともいえるんです。
遺言書がないと、お金や家をどう分けるかで兄弟姉妹がけんかしちゃう。親の気持ちを書き残すことが大事!
⚠️ よくある勘違い
→ 実は貧乏な家でも、けんかを防ぐために大事です。財産が少ないからこそ、「これを誰にあげたい」という気持ちを書くことが重要なんですよ。
→ お金がいくらあろうとなかろうと、「子どもたちにケンカしてほしくない」という親の願いを伝えるためのものです。
⚠️ よくある勘違い
→ 実は法律で「こうやって書かないと効力がない」というルールが決まっているんです。日付がないとか、本人の署名がないとかだと、裁判所に認めてもらえなくなります。
→ 手書きなら日付と名前と署名が必須。公正証書遺言なら専門家が手伝うからミスがありません。
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遺言書とはなに?基本から理解しよう
遺言書について理解するには、まず日本の相続制度を知ることが大事です。相続というのは、親が亡くなったときに子どもがその親の財産をもらうことですね。この相続のときに、親が事前に「これはこの子にあげたい」と書き残したのが遺言書なんです。
言い換えれば、遺言書は親から子どもたちへの最後のメッセージだと考えることもできます。たとえば、あなたが何かのゲームをしているときに、攻略本をもらうようなもの。親が「財産をどう使ってほしいのか」「どう分けてほしいのか」という指南書を残してくれるわけです。
なぜ遺言書が必要なのか
遺言書がなければどうなるか想像してみてください。お父さんが亡くなったあと、お兄ちゃんと妹が「お父さんはきっとこう言ってたはずだ」「いや、こっちが本当だ」と言い張ったら、どうなるでしょう。家族じゅうでけんかになっちゃいますよね。こういう状況を防ぐために、遺言書で親の本当の気持ちを書き残しておくんです。
また、遺言書がないと日本の法律が「相続人の誰かに全部あげる」「みんなで平等に分ける」みたいに勝手に決めてしまいます。でも親には「長男にはお店をやってほしい」「次男には大学の学費をあげたい」みたいな特別な思いがあるかもしれませんよね。そういう親の気持ちを実現するためにも、遺言書が必要なんです。
遺言書ができた歴史
実は遺言書という制度は、昔からあったわけではありません。日本の法律である「民法」が1896年に作られたときに、この制度が導入されたんです。それまでは親から子どもへの財産の受け渡しもあいまいで、家族でもめることがたくさんありました。でも遺言書という仕組みを作ることで、「親の気持ちを法律で守ろう」という考え方が生まれたんですよ。
今でも世界中の国に遺言書の制度があります。だからこそ、親が亡くなったときにトラブルを避けられるわけです。日本でも、高齢化が進んでいるので、遺言書を残す人がどんどん増えているんです。
遺言書の3つの種類をくわしく知ろう
遺言書には、法律で3つの種類が決められています。それぞれに良い点と気をつけないといけない点があるんですよ。
1番かんたん:自筆証書遺言
「自筆証書遺言」というのは、本人が手で書く遺言書のことです。つまり、紙と書き込みペンがあれば、いつでもどこでも作ることができるんですね。お母さんが「私の絵の道具は娘にあげたい。息子には現金を少し渡してね」と書くような感じです。
一番の良い点は、お金がかかりません。専門家に頼まなくていいし、役所に行く必要もないんです。でも気をつけないといけないことがあります。それは、書き方が間違っていると、その遺言書が無効になってしまうということです。たとえば、日付がないとか、本人の署名がないとか、字が誰のものか判断できないほどヘタだったりすると、裁判所に認めてもらえなくなるんですよ。
また、2020年からは自筆証書遺言を法務局(つまり、国の役所)に預けることができるようになりました。これを「自筆証書遺言の保管制度」といいます。預けておくと、紛失したり改ざんされたりするのを防げるんです。預けるときには、本人が法務局に行く必要があって、手数料として3900円かかりますが、手書きで作ること自体はお金がかかりません。
一番確実:公正証書遺言
「公正証書遺言」というのは、公証人という法律の専門家に助けてもらって作る遺言書のことです。公証人は全国の公証役場という建物にいて、いろいろな法律書類を作るのが仕事なんですよ。
この方法の良い点は、法律の専門家が関わるので、遺言書に間違いがほぼ確実にないということです。書き方が不正確で無効になるリスクがないんですね。また、原本が公証役場に保管されるので、なくしたり誰かに改ざんされたりする心配がありません。さらに、相続人が「この遺言書は本当に本人が書いたのか」と疑う可能性も低くなります。
ただし、この方法はお金がかかります。遺言書の内容によって変わりますが、だいたい数万円程度です。また、公証役場に行く手間もかかります。でも遺言書が無効になるリスクを完全に避けたいなら、この方法がおすすめなんです。
特殊な状況用:秘密証書遺言
「秘密証書遺言」というのは、あまり使われていない方法です。これは、本人が書いた遺言書を封筒に入れて、公証人に「これが自分の遺言書です」と確認してもらう方法なんですよ。
良い点は、内容を秘密にしたまま、遺言書の存在は証明してもらえるということです。でも悪い点として、内容を公証人が確認しないので、書き方が間違っていたら無効になる可能性があるんです。だから、この方法を選ぶ人は、自筆証書遺言よりも公正証書遺言を選ぶことが多いんですよ。
遺言書を書くときのルールを知ろう
自筆証書遺言の書き方ルール
自筆証書遺言を書くなら、絶対に守らないといけないルールがあります。まず、全部自分の手で書かないといけません。つまり、パソコンで打ったものや、誰かに代わりに書いてもらったものは、遺言書として認められないんです。字が汚くても構いませんが、本当に本人が書いたものかどうかが大事なんですね。
次に、必ず日付を書きます。「令和5年1月15日」みたいに、年月日を明確に書くことが大事です。「最近」とか「来年」みたいなあいまいな書き方は認められません。さらに、署名をして、できれば印鑑を押します。実印じゃなくても大丈夫ですが、認め印などをハンコで押すことで、より本人のものだと証明しやすくなるんです。
書く内容としては、「誰に何をあげるのか」を明確に書くことが大事です。「娘に家をあげる」「息子に貯金を100万円あげる」みたいな感じですね。もし「兄弟で仲良く相談して分けろ」みたいなあいまいな書き方をすると、トラブルの元になっちゃいます。
保管と発見のコツ
自筆証書遺言を書いたら、保管場所が大事です。火事で燃えちゃったら大変だし、誰かに隠されたりしたら困りますよね。だから、さっき説明した「法務局の保管制度」を使うのがおすすめなんです。法務局なら、紛失したり改ざんされたり、誰かに隠されたりする心配がないんですよ。
また、遺言書を書いたことを、信頼できる家族に伝えておくことも大事です。「私は遺言書を書いたから、何かあったら法務局に行ってみてね」と言っておけば、亡くなったあとに、せっかく書いた遺言書が見つからないという悲劇を避けられます。
遺言書があるとどんなメリットがあるのか
家族げんかを防ぐことができる
遺言書の一番大きなメリットは、相続のときの家族げんかを防げるということです。想像してみてください。お父さんが亡くなって、「お父さんのお金はどう分けるの?」という話になったら、お兄ちゃんは「俺が大事に育てたから、俺がもっともらうべき」と言い張り、妹は「それは不公平だ。みんなで平等に分けるべき」と言い張るかもしれません。両親も関係ないし、仲がいい兄弟姉妹でも、お金の話になるとけんかになることがあるんです。
でも遺言書があれば「お父さんが、兄弟に多めに遺産をあげたい、という気持ちで書いてくれたんだ」と納得できます。だから、家族げんかが起きる可能性がぐっと低くなるんですよ。
親の気持ちを実現できる
遺言書のもう一つのメリットは、親の特別な願いを実現できるということです。たとえば、「長男にはお店を継いでほしいから、お店の建物と営業用の機械を渡したい。次男には、学費として貯金を全部あげたい」みたいな気持ちを書くことができるんですね。
法律だけで相続を決めたら、長男と次男が財産を平等に分けることになってしまいます。でも親には「長男にはお店を継ぐために必要なものをあげたい」という特別な思いがあるかもしれません。遺言書があれば、そういう親の気持ちを法律で守ってもらえるんです。
孫や兄弟に遺産を渡すことができる
遺言書がなければ、遺産をもらえるのは、法律で決まった「相続人」だけです。つまり、子どもたちしかお金をもらえないんですね。でも遺言書があれば、孫や兄弟、さらには友人など、相続人以外の人にも遺産を渡すことができるんです。
たとえば、「若い頃お世話になった兄に、貯金の一部をあげたい」とか「孫の大学の学費になるように、お金を渡したい」みたいなことが書けるんですね。これは、遺言書がないとできないことなんですよ。
遺言書を作るときに気をつけることと相談先
公証役場に相談しよう
遺言書を作ろうと思ったら、公証役場に相談するのがおすすめです。公証人は法律の専門家で、遺言書の書き方について教えてくれます。費用がかかりますが、きちんとした遺言書を作るなら、公正証書遺言として公証人に頼むのが一番確実なんです。
また、全国どこの公証役場でも対応してくれるので、近所の公証役場を探してみてください。インターネットで「公証役場」と検索すれば、すぐに見つかりますよ。
弁護士や司法書士に相談するのもいい
複雑な家族関係がある場合、たとえば「子どもが複数いるけど、一人だけもめやすい人がいる」みたいなときは、弁護士や司法書士に相談するのもいいです。これらの専門家は、遺言書の書き方だけじゃなく、相続全体についてアドバイスしてくれるんですよ。費用がかかりますが、後々のトラブルを避けるなら、専門家に頼むのが確実です。
親が元気なうちに相談を
大事なのは、親が健康なうちに遺言書を作ることです。病気になってからだと、心身ともに疲れているし、医者によっては「きちんとした判断力があるのか」と疑われる可能性もあります。だから、親が元気で、判断力がはっきりしているうちに、遺言書を作るのが一番いいんです。
また、一度書いた遺言書は、後から書き直すこともできます。「最初はこう考えていたけど、やっぱり違う」と思ったら、新しい遺言書を書けばいいんです。だから、親の気持ちが変わったときは、いつでも新しいバージョンを書けるんですよ。
