進学や就職、アパートを借りるときに「所得証明書を持ってきてください」と言われることってありますよね。でも、そもそも所得証明書って何なのか、何のために必要なのか、よくわからないままになっていませんか?この記事を読めば、所得証明書がどんなものなのか、なぜ必要なのか、どうやって手に入れるのかが、すっきり理解できます。
- 所得証明書は「1年間でどのくらい稼いだか」を役所が証明する書類で、借金や就職のときに「本当の収入」を証明するために使われます。
- 取得方法は市区町村の役所で申請するだけで、身分証と印鑑があれば、数百円で数日以内に手に入ります。
- 注意点として、昨年の所得しか証明できないので、今年の給料は来年になるまで証明書に載らないということを覚えておきましょう。
もうちょっと詳しく
所得証明書は、役所が持っている「税務署からの報告データ」に基づいて作られます。つまり、あなたの会社が税務署に「この人に月給○円を払いました」という報告をしていることが前提なんです。だから、給料をもらっているのに所得証明書が取得できないというときは、会社が税務署に報告をしていない可能性があります。また、所得証明書には「給与収入」と「控除額」が書かれていて、実際に税金を払う前の金額がわかるようになっています。これが「手取り額」(実際に受け取る給料)とは違うので、注意が必要なんです。
所得証明書は「税務署に報告された給与」を証明するので、月々の給料明細とは別ものです。年に1回、その年のデータが確定します。
⚠️ よくある勘違い
→ ちがいます。給料明細は会社が出したもので、公式な証明書ではありません。借金の審査や就職試験では「公的機関が発行した証明書」が求められるんです。
→ これが正解。所得証明書は役所が発行する公式な書類なので、信用度が違うんです。
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所得証明書って、具体的には何の書類?
役所が発行する「給料の公式記録」
所得証明書というのは、あなたの住んでいる市区町村の役所が「この人は昨年、給料をいくらもらいました」と公式に証明する書類です。イメージとしては、学校の成績証明書と同じようなものだと思ってください。学校が「この生徒は数学で80点でした」と証明するように、役所が「この人は昨年の給料が300万円でした」と証明するわけです。
税務署のデータに基づいている
では、役所はどうやって給料の金額を知るんでしょう?それは、会社が毎年、税務署に「従業員にいくらの給料を払いました」という報告書を出しているからです。つまり、所得証明書に書かれた金額は、あなたの会社が税務署に報告した金額そのものなんです。だから、会社から実際にもらった給料と、所得証明書に書かれた金額が違う場合もあります。例えば、年の途中で転職した場合、前の会社の給料と新しい会社の給料をすべて合わせた額が書かれるんですよ。
いろいろな名前で呼ばれることがある
「所得証明書」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、同じ書類が「給与証明書」「収入証明書」「所得証明」「給与所得証明書」など、いろいろな名前で呼ばれることがあります。役所によって名前が少し違うこともあるんですが、基本的には同じものだと思ってもいいでしょう。だから、求人票に「給与証明書が必要」と書いてあっても、所得証明書でいいんです。
複数年分を取得することもできる
また、所得証明書は「直近3年分」など、複数年をまとめて取得することもできます。例えば、銀行からお金を借りるときに「過去3年間の給料がどうだったか」を証明するために、3年分をまとめて提出することがあるんですよ。
なぜ、所得証明書が必要なのか?いろいろな場面
銀行からお金を借りるとき
まず最も一般的な使い道は、銀行や消費者金融からお金を借りるときです。「この人、本当に返す能力があるの?」と確認するために、金融機関は「あなたが実際にいくら稼いでいるのか」を知る必要があるんです。給料が100万円の人と1000万円の人では、返せる金額が当然違いますよね。だから、銀行は所得証明書を見て「この人ならこのくらいの金額なら貸せるだろう」という判断をするわけです。
アパートを借りるとき
アパートや賃貸マンションを借りるときも、大家さんや不動産会社は「この人、ちゃんと家賃を払える人かな?」と確認したいんです。そこで所得証明書を提出して「私は月に30万円稼いでいます。だから月7万円の家賃は余裕で払えます」という証明をするわけですね。
クレジットカードを作るとき
クレジットカードの申し込みのときにも、カード会社は「この人はカードの利用金をちゃんと払える人か」を確認したいので、所得証明書の提出を求めることがあります。特に、申し込み額が大きい場合にはよく要求されるんですよ。
結婚や養子縁組の手続き
少し意外かもしれませんが、結婚や養子縁組の手続きでも、所得証明書が必要なことがあります。子どもを養子として迎え入れるときなど「本当にこの家族は子どもを育てられる経済力があるのか」を確認するために、役所が所得証明書を見るんですね。
進学や奨学金の申し込み
大学に進学するときに奨学金(つまり、学生ローンのようなもの)を受けたい場合、親の収入を確認するために所得証明書が必要になることがあります。奨学金の貰える額は、親の年収によって決まることが多いんですよ。
失業保険や福祉制度の申し込み
仕事をやめたときに「失業保険」(つまり、仕事がない間の生活費を支援する制度)を受けるときにも、以前の給料がどのくらいだったかを確認するために、所得証明書が使われることがあります。また、生活が困難な人が受けられる福祉の手当も、収入によって決まるので、所得証明書が必要になるんです。
所得証明書はどうやって取得するの?手続きの方法
必要なものは身分証と印鑑だけ
所得証明書を取得する手続きは、すごくシンプルです。あなたが住んでいる市区町村の役所(区役所や町村役場)に行って「所得証明書を取得したいのですが」と言うだけでいいんです。その際に必要なものは、身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)と、認め印(シャチハタではない普通の判子)です。これだけあれば、窓口で申請できるんですよ。
手数料はほぼ200〜300円
手数料は市区町村によって少し違いますが、だいたい200円から300円です。自分の住んでいる役所がいくらか知りたいときは、役所のホームページを見るか、電話で聞いてみればすぐにわかりますよ。
窓口での手順
役所に着いたら、「市民課」や「税務課」など、収入に関する部署の窓口に行きます。そこで「所得証明書をお願いします」と言って、申請用紙に名前や生年月日、取得したい年度などを記入します。その用紙を提出して、手数料を払うと、その場で証明書をもらえることが多いんです。ただし、時間帯によっては数分待つこともありますが、ほぼ15分以内に取得できるでしょう。
郵送でも取得できる
役所に行く時間がないときは、郵送で取得することもできます。やり方は、役所のホームページから「所得証明書の郵送申請」の詳しい説明をダウンロードして、その指示に従って、申請用紙、身分証のコピー、手数料分の定額小為替(小額のお金を送るための制度)を送るだけです。1週間程度で自宅に届くんですよ。急いでいるときは、「速達で送ってください」と書いておけば、2〜3日で到着します。
スマートフォンから申請する方法も
最近では、スマートフォンを使ってオンライン申請できる市区町村も増えてきました。マイナンバーカードがあれば、家から出ずに申請できるんです。確認するなら、あなたの住んでいる市区町村のホームページを見てみてください。
所得証明書を取得するときの注意点とよくある質問
昨年の所得しか証明できない
ここが、けっこう大事な注意点です。所得証明書は「昨年1月1日から12月31日までの給料」を証明するんです。つまり、今年稼いだお金は、来年になるまで所得証明書に載らないんですよ。今年の4月に新しい仕事を始めた場合、その給料は来年の所得証明書に反映されます。だから「今年中に借金をしたいのに、所得証明書がない」という人もいるんです。その場合は、「直近の給料明細」を提出すればいいことが多いんですが、金融機関によって対応が違うので、事前に聞いておくといいでしょう。
給料が変わった場合はどうなるの?
例えば、昨年は給料が月20万円で、今年から月30万円に昇給した場合、所得証明書に載る金額は「昨年の給料」なんです。つまり、昨年の月20万円で計算された金額になってしまうんですね。これが問題になることもあります。例えば、銀行が「昨年の給料では貸す額の基準に足りない」と言われることもあるんです。その場合は「給料が昇給した証明」として、昇給辞令書(会社が「給料を上げました」と書いた書類)を一緒に提出することで対応できることが多いですよ。
複数の仕事をしていたらどうなるの?
メインの仕事の他に、アルバイトもしている人もいますよね。その場合、所得証明書には「すべての給料を合わせた額」が書かれるんです。メインの給料が200万円、アルバイトの給料が100万円なら、所得証明書には300万円と書かれるわけです。
所得証明書は、給料明細と何が違うの?
これもよく質問されることです。給料明細は、毎月、会社から渡される紙で「この月いくら給料をもらいました」と記録されたものです。でも、これは「会社が出した紙」なので、公式な証明書ではないんです。それに対して、所得証明書は「役所が税務署のデータに基づいて公式に発行した証明書」なんです。だから、銀行や不動産会社は、給料明細よりも所得証明書の方を信用するわけですね。
自営業の人はどうやって証明するの?
会社員ではなく、自分で事業をしている人(自営業の人)の場合は、所得証明書の代わりに「確定申告書」を提出することが多いです。確定申告というのは、毎年、税務署に「去年はこのくらい稼ぎました」という報告をするものなんですが、その書類が所得を証明する公式な書類になるんですよ。
